女王熟考
2001.02.06 up
女王は芝居をちょこちょこ見るが、
今日の芝居を見たのは、
「チケットが半額だったから」という理由である。
インターネットが一般的になったおかげで、
チケットの売れ行きが思わしくない芝居のチケットは、
うまく情報をつかむと、かなりの廉価で入手できる昨今である。
「コミック・ポテンシャル」という
女王の嫌いな原題そのまま系のタイトルが気に食わないが、
●高嶋政伸
(=弟のほう。って注釈しなくても、みんなの家にはテレビがあるからわかるってば!)と
●七瀬なつみ
が、大げさな表情でうつっている宣伝ポスターを見る限り
なかなか楽しそうな芝居である。
7,500円を払ってまで見る気にはなれないが、
3,750円だったら、見てあげてもよくってよ。
そんな締り屋さんの女王である。
時は未来。
しがないテレビ局のしがない地方支局。
昼メロの撮影が進んでいる。
●岡田真澄は、でっぷりと肥え、「かつて栄光を経験した元映画監督」で、
現在はしょーもない昼メロを作っている。
俳優たちは、すべて人造人間(アンドロイド)で、「アクトロイド」と呼ばれている。
そんなアクトロイドのひとり(七瀬)に、
テレビ局のお偉いさんの甥っ子であるところの高嶋が恋をして・・・。
というのがそもそものストーリー。
◆アクトロイドとしての七瀬が、
高嶋と恋に落ちて、
これまで与えられたプログラムでは制御できなくなり、
暴走しはじめるところ。
(うんうん、恋におちると、自分が自分じゃなくなっちゃうよね。
理性のたががはずれちゃう。)
◆ロマンティックなキスシーンになると、
内臓された、自動BGM装置が、
ロマンティックな音楽をアクトロイドに内臓された
スピーカーから流してしまうところ。
(うんうん、そうそう。だから車でデートの時にはマイテープ作るんだよね)
◆目の前にいる人間たちが、これまでに彼女が演じた
パターンとして認識されると、
過去に演じた役柄を思いだし、
台詞回しを再現してしまうところ。
(これはないなぁ。まぁHPでは人格がいろいろ分裂してるけどさ)
などなど、七瀬は大活躍。
アクトロイドとしての人工的なしゃべりと
恋におちて本能がめざめていくときの変化のつけかたが良い。
高嶋も「いいとこのボン」という
やりやすそうな役柄で生き生きと演じてはいるのだけれど・・・。
女王熟考。
うぅむ。何かが足りない。
ケラケラ笑うことによって客席の温度が
どんどん上昇していくはずのお芝居なのになぁ。
原語のもつ言葉遊びのおもしろさを
翻訳しきれていないのかもしれないし
「これはおもしろい芝居なんだから笑わせてやろう」という
演者の気迫が足りないのかもしれないし
「わらいまくってすっきりしてやろう」というのには
客席の年齢が高すぎたのかもしれない。
だけど、七瀬なつみは可愛いし、うまい。
脚本は本当に素晴らしい。
アラン・エイクボーンという作者に
3,750円で出会えたことに感謝する
謙虚な女王なのである。
みなのもの、今後のアランの活躍に注目するがよい。
■もしも女王が日本語タイトルをつけるとしたら「恋するアンドロイド」「テレビ局 奇天烈恋愛騒動」「恋を教えて」ってな感じかなぁ。
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