女王曇空
2002.02.13 UP
非常に唐突な質問だが、
毎週水曜日、銀座・丸の内・大手町あたりのOLが、
定時に会社をとびだし、デパ地下でお弁当を買いこんで走っているという社会現象を君は知っているか。
その理由は、映画が1,000円で見られるレディースデーだからである。
女王ももちろんレディースデーには映画館へ走るのである。
今日狙っていた映画(=「プリティ・プリンセス」)はあいにく満席で、
しかたなく漂着したのが 「バニラスカイ」である。
ハニーたらちゃんが「ううむううむ」と、見たあと唸ったらしいので
一抹の不安を抱えつつの鑑賞である。
途中までは、移り気な男をめぐる
三角関係のラブサスペンスなのかいな、と思い、
「ペネロペかわいー♪」だの
「キャメロンこわーい」だの他愛ない感想を抱く女王である。
が、これ、ラブサスペンスじゃなくて
SFだったのね、結局のところ。
けしてジャンルわけに重みをおくわけではないのだが、
「あの予告編でこの本編かよぅ」と、銀座・丸の内・大手町あたりのOLは
心で小さな拳を握り締めたのではあるまいか。
お金を払って、普段の生活にはいないハンサムなトム・クルーズを見にきたのに
なにゆえにハンサムでないトム・クルーズを見せられなければならないのか。
お金払ってるのに。
1,000円だけど。
相変わらずテレビもないし、
いわゆる雑誌の「映画評」なんてのもほとんど読まない女王なので、
この映画が世間的にどういう紹介のされかたをしているのかがわからないのだが、
「ばりばりSFですぜ」とはおそらく誰もいっていないんだろうと思う。
本の世界でも「SF」と銘打つよりも「ミステリ」といっといたほうが売れ行きがいいようで
この映画も「SF臭」は払拭されたうえで、OLマーケットに出品されたにちがいない。
トムとペネロペのラブラブプライベートなんてのもあって、
「きゃー。どんなに素敵な愛の物語なのかしら。ちょっと怖そうだけど」と
期待に胸ふるわせて映画館へやってきた
銀座・丸の内・大手町あたりのOLたちは、
最後の最後に画面からふきつけられる「SF臭」に、
のたうちまわるしかないのであった。
女王曇空。
いや、だから、SFはSFでいいんですけどね。
ハンサムはハンサムとして見たいじゃない。
1,000円払ったんだから。
ペネロペは超キュート。
私が大金持ちの男だったら、ぜったい囲う。
誰がなんといっても囲う。
(最近、さまざまなエンターテインメントをおやぢ心で鑑賞してしまう私がいる。なぜ?なぜ?)
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