天麩羅日記<弐>

2001.01.18 up


カウンターの中でうろたえるおとうさん、少し上目づかいでこう言った。
「今日はもう、お刺身がないんです・・・」

えっ!?そんな!
私たちの爪に火をともした日々をどうしてくれるのだ!!!
爪に火をともすと痛いのだ。
さっきひっぱりだしてきたばかりの諭吉くん5人を、
受け取れないというのか!
諭吉くんはああみえてかなりの頑固者で、
なかなかひっぱりだされてはくれないのだ。

だが、遠い目で、おとうさんは我々につぶやいた。
「でも、ホタテなら、あるんです・・・」

をを!いいではないか。
ホタテである。しばらく逢っていなかったホタテなのである。
君はこんなところにいたんだね。
「いいです、いいです!ホタテでオッケーです!!」
上ずりながら軽薄に、身を乗り出す隊員である。

やっとの思いで「蓬」を注文し終わり、
ようやく落ち着いてふたたびメニューを見る。

と、

【さつまいもはコースには含まれませんので、ご希望の方は最初にご注文ください】という、 添え書きがある。

「さつまいも」は「いも」である。
K隊員も婦女子である。
山口隊長も婦女子の心をもつ男である。
もちろん隊員も、婦女子である。

ちなみにとうとうF1(※)のカテゴリーを追い出され、
F2に分類されるようになった隊員である。
「勝手に分類すんなよな!」である

婦女子は「いも」に弱い。当然である。昔からのお約束である。
我々は、古代から脈々と婦女子に受け継がれる
隊員たちは
「いも弱DNA」の二重螺旋にからめとられてしまうのか。


●つづく●

※F1: フィーメール1の略。20〜34才までの女性のこと。 テレビやラジオのレーティングで、重要視されることが多い年代


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