短歌夏雲 発表

2001.08.28 UP




だんだんと近付いてくる雷鳴 今日はあなたを帰したくない

雷の音におびえる犬といて臆病なフリ真似をしてみる

いまここに落ちてと思う 空見上げ握り締めてる胸の十字架

雷鳴に臍を隠して母に隠る幼き夏は遠く優しき

西瓜

「チャールストン」という名の西瓜を切り分ける踊る子豚もまどろむ午後に

あらかじめ種をなくしたスイカ玉みたいな恋で思い出もない

さんかくの赤いてっぺん舐めながら君はつぶやく「子供、欲しいね」

暇つぶしに西瓜の皮を浅漬けてパリンとひとくち孤独を喰らふ

宿題

この次にあなたがここに来るまでの宿題となる最後の言葉

ひと夏が過ぎて彼女が大人びる恋の宿題済ませたんだね

宿題を終えても人生は続くエブリデイイズアワインディングロード

宿題は大人になってもなくならずもっと難しくもっと重くて

シャンプー

あっと言う間に乾いてしまうショートヘア泡さわさわと鳴らしてをりぬ

髪きってシャンプーかえて少しずつ君の知らない私が増える

ふられても生きていくから これからは自分のために髪を洗おう

思い切り髪を切った日のシャンプーのそのたよりなさは後悔に似て

作者は上から

たての未散

響乃

浩子

Ayala



テーマ出題者は

【雷】Ayala

【西瓜】たての未散

【宿題】浩子

【シャンプー】響乃










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