短歌冬霜 発表

2002.01.11 UP


信号

指二本机の角を叩いてる モールス信号聞いたことない

本当は緑なのにね青信号「緑は進め」と誰も言わない

信号はススメといっていたのかなもう遅いよねたどりつけない

信号を幾度見送り立ちつくす人ごみの中君を探して

カクテル

17歳はじめて飲んだカンパリはくすりの匂いがするとおもった

シャンデー・ガフのごとき琥珀にまったりとたゆたっている午後の街並み

かぎりなくジュースに近いカクテルは君との距離を縮めないまま

手のひらの中の夕日に口づけるカンパリの赤に心を沈めて

初雪

セーターにくっついているわたしのは まつげにとまってるあの子のは

吾の髪を飾れ初雪駅までは傘を差さずに歩いて行こう

雪よりも雨雨よりも風が好き風より好きな君の手をとる

今晩の初雪の予報に胸騒ぐ君住む街にも降るのだろうか



砂利道であなたの靴を汚してる埃にさえも嫉妬していた

ひっそりと埃の中にうずくまる祖父の形見の砥石がひとつ

土埃けたてて走る筋肉の流れ麗しランナーがゆく

のどかなる小春日和の大掃除やわら光に舞う埃なり

作者は上から

浩子

たての未散

響乃

Ayala



テーマ出題者は

【信号】浩子

【カクテル】Ayala

【初雪】たての未散

【埃】響乃










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