短歌なのか<3. CAFE, MUSIC & OTHERS>


2001.02.21 added

スクランブル交差点のルールとか渦巻く日々にうずくまる君

やわらかき神戸の言葉さわさわと立木義浩写真展にて

ラジオから流れる声のぬくもりに瓦礫の街が救われたはず

子供とは再生であるもう一度神戸の街が生きてゆくんだ

モノクロの光の中でほほえんでおもちゃのピアノ弾いていた君

音楽で救えるものがあったのか苦悩していた君の誠実

娘 脚 家 店 街をうしなって でも生きていく人の笑顔だ

君の手が偶然ふれた会議中なんかずいぶんブギウギである

その妻をカナリヤと呼ぶ友がいてのろけられてるような気もする

坂道の代官山をかけおりて羽毛のような雪とワルツを

女の子三人だけの誕生会ホットミルクの膜の違和感

義理チョコをそろえるほどの義理もなくチ・ヨ・コ・レ・イ・トと階段をゆく

パプリカの色によく似た口紅を君の車の中に隠した

寂しさを重ねてみても響かない不協和音があふれだすだけ

元気かいそうか元気か良かったな最後の恋は君にあげるよ

かたくなに割れ残ってるピスタチオだれかかなづち貸してください

残念と無念のあいだ線を引き重りをつけて君引き寄せる

まだ雪がふあふあとゆく風とゆくゆきすぎる恋さあ手ばなそう

何もかもなくしたようなふりをして最後に君は全部もってた

三階へ外階段をあがったら靴ぬぎすててeau-cafeでお茶

念力でチョコレイトだけ届けようスタジオアルタ君の手元に

二時間の魚になれる権利買うバレンタインの区民プールで

指先をながめるたびにしあわせが舞い降りてくるネイルアートに

牛乳を買いに出かけたスーパーでなぜだかフォンダン・ショコラ買ってた

アクリルの絵の具で描いたチューリップ私の指に春が来たのね

どうみてもギャルが子供をつれていく母のジャンルはもうないみたい

結局はほかの誰かといくくせに熱く語るなメグ・ライアンを

あっけないほど日々は行く簡単に君がとなりにいなくなっても

列をなし求めるものはほんとうはラーメンでなく君の言葉で

結婚はしないと思うなぜならば理由を述べよ百字以内で

結婚をしたひとだけがしっているだれかひとりを選ぶ特別

アクロンで洗濯したら柔らかいあなたの嘘も戻るだろうか

あらためてあきらめたりはしないからあたしの日々は渡さないから

親友の数を聞かれて鼻白む孤独だけだよ僕のともだち

まだちゃんとスキップできるぼくだった平中クンの新刊を読み

温かいチャイをください あの人にふりほどかれた指温める

彼だとか彼じゃないとかぐるぐるとバナナキャロットミルクだけ飲む

秘密だよ翼をたたみきゅうくつなブラジアつけて歩いてること

スカスカの心にしみるスカパラのラッパの音をオールナイトで

演歌ってフィクションだって思ってた 捨てないでって君にいうまで

思慮の慮はオモンパカルと読むんだよ 孤独な魔女の呪文みたいに

がりがりと炭火で焼いた蟹かじり写真とるのを忘れていたね










●短歌目次


女王短歌。
基本的にはフィクションです。なんてね。

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