短歌なのか<4. I'VE MADE THEM A FEW YEARS AGO>


2001.01.27 up

孤独すら栄養にして飲み干そう腰に手をあてガッと一気に

すでにもうせつなさすらも武器にして君のこころに忍び込んでる

君からのメールがあればそれだけで明日天気になった気がする

君にむけ直球投げて待ち続け変化球ならラリー終了

神様はいるかもしれず目の前に君の笑顔がある金曜日

恋をする私自身に恋をして毎朝鏡2分余計に

少年の瞳の君大発見 引越し荷物アルバムの中

どうしても硬質であるわたくしの本質である体質である

もう一度メールチェックをしてみよう君のメールは僕の太陽

利己的な遺伝子だけが道しるべ片恋なんてそんなもんだよ

飴玉をころがすような片恋に決着つける君に告げたら

飴玉をかみ砕くべき時が来た 君の笑顔がここにある夜

君だけがもつサムシングさがすため暗闇の中キスを続ける

繰り返し繰り返しただ君だけを見つめつづけるこれが恋なら

寒々とひとかたならぬ恋情が君の真白きてのひらに降る

起きてから夢を見ている時間まですべてが君につながっていく

ひび割れた壁に塗り込むパテのように君とのキスを繰り返している

散らかった心のように乱雑な部屋を飛び出す朝刊を手に

わたくしでない他者はわたくしと異なる体温をもって生きてる

くちびるは言葉を紡ぐためでなくただくちづけをするためにある

年下の女友達19には19の恋があったりもする

ずいぶんと恋情だけが弧を描き君の肩へとつながっていく

伸びすぎた爪を切れずにいる君に心の膜をはがされる夜

王子様見つけに行こう街に出よう 心の扉開く鍵持ち

この恋はなまものですからお早めにすぐ腐るからすぐなくすから

悔しさを君の力にすればいい君の未来は君にしかない

ごめんねと言えば変わった未来なら言えばよかった君の目を見て

君だけに見せる笑顔は特別製ほかの誰にも見せないでいる

ずいぶんとせつながるべき局面で私はいつも通り抜けてる

孤独。毒。私はすでに持て余し血色の君のワインに注ぐ

大丈夫なんだとずっと思いたい君への道は知っていたはず

絶妙な距離感覚でわれわれは恋をしている世紀末だね

わたくしを好きな人よりわたくしが好きな君だけがここにいる恋

「色っぽくなりましたね」と言われたら君とのキスを思い浮かべる

どうやってフェイドアウトをすればいい 君の心に残る私を

これほどに優雅で自由な休日のラストあふれる寂寥を消せ

恋愛ができない特異体質になれたら楽かそうではないか

★繰り返し君は小さく手を振った分割払いのサヨナラのごとく

もう一度君に逢う日が来るならばこれほど泣ける夜の意味訊く

輪郭を塗りつぶさずに明確に意識したまま肌にふれたい

君の住む街に降る雪この街に降り積もる雪海に降る雪

復習をするかのようにあの道をも一度歩く僕ひとりでも

「僕にだけ君はやさしくあればいい」そういう君はとても冷たい

最愛という言葉は少し重いけど私の胸に少しずつ降る

好きな人 私を好きな確率は宝くじよりあると信じる

幾度目か「高校生の片思い」たしか2倍は生きたんだった

もし君に戻れる時がくるならばこの孤独さえ栄養になる

消え残る恋情の波 浮かぶため浮力がほしい溺れたくない

クエスチョンマークが急に肥大して私は君へ動けなくなる

肯定と否定の間のニュアンスに100の解釈眠れない夜

好きな子に好きだと言おうあしたすぐ死んじゃうのかもしれないんです

オリーブを3つ続けて食べながら君との恋も咀嚼している

誰よりも私は君を好きだった近くにいても遠く消えても

その胸が張り裂けそうな夜ならば涙を櫂と化して漕ぎ行け

君からの電話があってずいぶんとどうしようもなくあがる口角

ライナスの毛布のような君といて私はいつもライナスになる






●短歌目次


女王短歌。
基本的にはフィクションです。なんてね。
★印は雑誌で活字になったもの。

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