短歌なのか<5. MARCH 2001>


2001.03.20 ADDED



左手はケータイにぎるためにあり私の右手つなぎとめない

ガーリーな気持ちを思い出すために鴨居まさねの魔法を探す

誉められた日々をこびんに集めてた仕舞った場所を忘れ果てても

「きみ以外みえないぼく」はうそくさい 人以外みたことのない猫

さよならの前にもいちどくれたキス初回限定ボーナストラック

遺伝子は残さなくてもいいじゃない君が笑っていられるのなら

とめどなくかなしみだけがあふれだすトテモカナシイトテモカナシイ

コンビニで買えないものがふたつある君の笑顔とロッカッキーと

こまぎれの空にうかんでぽっかりとふるふる揺れる三日月である

ずるいかなずるくないかなずるずると君に片恋たくしつづけて

宝物みたいな日々のびい玉はみんなあなたにとられてしまい

むらむらと違う私になりたくて公募ガイドを買ってみた春

ゆるゆるとバスに揺られて草津から夢とうつつを抜けて東京

背中から羽根のはえだす瞬間をもいちど感じたくってスキー

黒豚の薄切り肉をひたひたとごまだれにつけ食べるしあわせ

テレビジョン一年ぶりに見たんだなブラウン管の中も老けてた

ひまわりの種をちらしたパンを買う明日早起きできますように

恋情と夢と希望とあこがれのすべての基地を君のまわりに

せめてこのたそがれだけはわたさずにあなたの闇へたどりつきたい

まだ少し足りないものがありそうでゴスペラーズに重ねて歌う

君じゃない彼女を選ぶいいわけをみっつ探したモスバーガーで

俺という一人称を選んでた君がひたすらまぶしかったよ








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