短歌なのか<17. A KISS IS GOOD ENOUGH>


2002.11.11 UP





週末は何をしてるの平日は何をしてるのひとりぼっちで

痛みなどないふりをして生きているたった一つのキスで充分

はぐれたりしないよねっていいながら君の目はすぐ遠く見つめる

そしてまたサヨナラだけを繰り返す前の恋から学ばないまま

このあいだまでぼくたちはお互いに貪りあいはしなかったのに

猫パンチみたいに君を攻めていく追いつめていく逃げられるよに

急激に痩せてしまおう誰からも見咎められず消えてしまおう

薄墨の空にだかれる観覧車デジタル時計君の住む街

キャンパスにつづく通りの角にある店が変わっていたよ八月

来る時に降ってた雨がやんだので忘れて帰る傘と片恋

ラミネートチューブに詰めた片恋はうまく2色にならなかったよ

墓碑銘に刻む言葉を考える時間がほしいような毎日

また君にあうまでガムを噛むように時間の束を咀嚼してゆく

ぼくにまだこんな痛みがあることを知ってほっとしたりもしている

きみまでの距離をはかれる物差しは百円ショップに売っていなくて

充電器なくしたんだよぼくたちの恋はもうじき終わってしまう

たいせつなともだちなんていらないよ憎しみをいだけるほどの恋人でいて
















●短歌目次


「女王の庭」へようこそ!
このサイトは女王の遊び場です

女王へのメールはこちらまで