短歌なんだ
<Ayala>



2001.05.11 ADDED





(恋愛生活)

忘れたくて新しい恋を始めてもあなたを思い出す手段でしかなく

「送るよ」と誠意のかけらもない言葉「お願い」と言ったらどうするつもり?

泣くための涙を無理やり用意してあなたの心が動くものなら

酔っているあなたが好きよその時は優しい言葉とキスをくれるから

慎重にあなたの気に入る会話を選ぶ笑って欲しくてキスして欲しくて

泣いててもしょうがないじゃない?あきらめを今では上手にワインにかえて

咲き狂う夜桜のその悩ましさ君にもたれて歩いた残像

泣くもんかささくれだった心の中にジャニス・イアンがいくら沁みても

気に入りの思い出をわざわざ取り出してわざと泣いてるふしがあるかも



(会社生活)

5時過ぎて茶碗・お化粧・伝票書いて今日もおしまいいつもと同じ

「お願いね!」語気の荒さにハッとして気づけば三十路立派なおツボネ

今わたしイヤな女になっている おかまいなしに日常は続く

ピーターパンとなりに座るめでたきオジサン そういう私はシンデレラです

煮え立ったサイダーの底にいるみたい発熱した日休めぬ月曜

★帰路につく車窓に見ゆる花火ショー今日の我への褒美に思えて

氷山の一角のみをすべてと思う愚かな我よ想像をせよ

憂い事今しばらくは背負いつつ風吹くままにたゆたうがよし



(日常生活)

部屋探しオビに短しタスキに長しまるで人生探してるみたい

浮かんでは消え消えてはまた浮かびくる貧しき言葉よ歌になってよ

初姪の小さきもみじいじらしくギュッと握るは未来なりけり

初姪の透きとおりたるもみじ手は燃ゆる季節を静かに待ちて

花はらりはんなりふわりと散り競う今が盛りかと見まごうほどに

来年も必ず来てとせめて思う散りゆく花は引き止められない

口紅の買いたての箱を開ける時その快感は女のみぞ知る

新しき城の決まりて心浮く遠足前夜の子供のように

新しき城の決まりて心憂く漂いながら我はどこにゆく

引越しの見積りの男部屋に上げタンスよりはみ出すブラに冷や汗

休日のバスに揺られしわれの目にふだんは映らぬまぶしき黄緑

とりあえず悩み事には蓋をして小坪の丘のパラダイスまで(友人宅パーティによせて)

酔うほどに心の皮がはがれてく楽しき本音毒おりまぜて(友人宅パーティによせて)






★Ayalaさんのお母様が所属する短歌会のようなものの
「青年の部」に2年前に出して、佳作になったものだそうです。






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