フリーマントル『ユーロマフィア』(新潮文庫、上下合計1,334円)



  フリーマントルといえば、これまで『KGB』『CIA』『FIX 世界麻薬コネクション』『産業スパイ 企業機密とブランド盗用』(いずれも新潮選書)や『食に神が宿る街』(TBSブリタニカ)などで知られるノンフィクション界の世界的巨人です。

  ときどき「ほんとかよ」と突っ込みたくなるときはありますが、自らのインタヴューを例えば2行程度に凝縮しつつ、マクロなテーマを実証的に論じてゆく手法には揺るぎがたい定評があります。

  ところで、北朝鮮による拉致問題への関心は、かつてその問題に無関心であったことへの自省という側面もあるのではないか、と私は思います。その延長線上でぜひ関心を寄せていただきたいのは、世界各地で現在も頻繁に起きている子どもや女性たちの拉致と人身売買です。

  上巻(705円)の第11章「子供たちはどこに消えるのか」と第13章「盗みとられる臓器」だけでもお読みください。



(「ガッキィファイター」2002年12月30日号に掲載)

 




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