吉田太郎『有機農業が国を変えた』
(コモンズ、2,200円)
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地球上に残る自称「社会主義国」は、中国、ベトナム、北朝鮮、キューバくらいなものになりました。
私の説によれば、これまで東欧で倒れた社会主義国やソ連と、これから崩壊するであろう北朝鮮には、共通するものがあります。それは、厳しい寒さです。
私は18歳から36歳にかけて全「社会主義国」を2度ずつ訪ね、その全盛期と崩壊を目の当たりにしてきました。
キューバは、実は社会主義でも共産主義でもありません。カストロが革命を成し遂げたとき、彼は「マルクス」も「レーニン」も読んですらいませんでした。
あの国は、一言でいえば、反アメリカ帝国主義の国です。
私も何度かキューバで農業を見てきました。都市(ハバナ)はくたびれていますが、農村はとても活気があります。農薬もほとんど使っていません。化学肥料は、ちょっとだけ。私は、貧しさゆえに農薬を使っていないのか、と最初は思っていました。しかし、そうではありません。
日本にとっても、食糧自給と有機農業は、憧れの的です。食糧事情や流通は非常に異なりますが、たった10年で、キューバは「自給」と「有機農業」に舵(かじ)を切りました。
著者は、東京都の農林水産部農業振興課に勤務する行政マンです。著者自身、埼玉県郊外の荒地を開墾して、週末に有機農業を勤しんでおり、遠い国の紹介にとどまらず、日本で手本にできる実践性にすぐれた本になっているのが嬉しい限りです。
近いうちに、この本を手にまたキューバに行ってこようと思いました。
(「ガッキィファイター」2003年2月25日号に掲載) |
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