ブログとは何か  現代日本blog論1



  明らかにblogには中毒性があります。書くほうにも、読むほうにもです。

  ご存知ない方のために言い添えますと、blogはweblog(ウェブ・ログ)の略称で、webはインターネットやネットやオンラインとほぼ同義の最近の概念ですが、logはもともと「船の速度の測定器」から転じて「航海日誌」、さらにファクトリーにおける「工程日誌」として長らく使われてきました。45年ほど前から英米のマスコミでは、テレビ・ラジオの番組進行表を、25年ほど前からコンピュータ業界ではコンピュータの操作記録のことも、それぞれlogと呼ぶようになっていました。

  ですから、インターネット上の日誌のことをnetlogとかweblogと呼ぶのは、とても自然だったわけです。日本ではどちらかと言えばウェブのことをネット、あるいはサイトのことを(そのトップページを示すに過ぎない)ホームページというふうに呼ぶ傾向がありました。そういう感覚からするとnetlogのほうがフィットするのかもしれませんが、欧米では断然にwebですから、こういう呼称が一般的になったのです。

  すでにblogという略称は世界的流行語と言ってよく、もちろん日本でだけこのように略しているわけではありません。

  さてこのように、もともと「航海日誌」「工程日誌」「番組進行表」という意味で使われてきたlogを、今度はウェブ世界で言わば応用したわけですが、当初の主流はやはり業務日誌でした。

  ざっと見渡したかぎりでも、日本語で書かれたblogは、他の言語で書かれた blogより、その増加率という点で突出しています。

  また例えば、日本に赴任または留学した20−40代の外国人が母語(や日本語)でblogを書く確率は1%にも満たないでしょうが、外国に赴任または留学した20−40代の日本人が日本語(や現地の言葉)でblogを書き始めてしまう確率は40%以上あるのではないでしょうか。

  さらに推測で断定しておきますと、blogにハマっている人々は、はっきり言ってインテリ層ばかりです。

  とりわけ、35歳以上でblogを始めて嬉々としている方々は、小遣いの多くを本代に費やしてしまい書物の置き場に困っている人々に違いありません。
  なぜそういうことになるかは、おいおいこの連載(連載するつもりらしい)で明らかにしてゆきましょう。

  ちなみに、ライブドアの堀江社長のblogに知的痕跡がまったく見られないのは、彼にはストックとしての教養がないからです。そのかわり、最先端情報をかなり的確に捉え既存の障壁を巧みにすり抜ける才覚があるのだと思います。



(「ガッキィファイター」2005年3月4日号に掲載)




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