2001年12月の読書    BACK   11月へ  1月へ


『「山芋」の真実 寒川道夫の教育実践を再検討する』太郎良信・教育資料出版会 ★★★★
   かつて生活綴方の最先鋒の実践として日本中の教師に憧憬の念を抱かせた,寒川道夫指導による大関松三郎の詩集「山芋」が
  実は教師寒川道夫が大関松三郎の死後に自分自身で書いたものではないか,ということを詳細な検討をもちに主張した本。再読。

『学級再生』小林正幸・講談社現代新書 ★
   いかにも研究者が書いた本という印象。読む価値なし。変えない理念の連続。途中でやめた。

『成果主義と人事評価』内田研二・講談社現代新書 ★★★
   人事評価の難しさを大いに実感させてもらった。学校での校長による人事評価は原理的に無理なのだな……と改めて感じた。

『ひと月百冊読み,三百枚書く私の方法』福田和也・PHP研究所 ★★★
   福田和也は私の最も嫌いな評論家の一人である。しかし,評論量産のシステムとしては原理的に納得出来る論述が多かった。

『二十歳のころ 立花ゼミ「調べて書く」共同製作』立花隆+東京大学教養学部立花隆ゼミ・新潮社 ★★★★★
   上條晴夫がずいぶんといろんなところで進めているので,じっくり読んだ。確かに教育の一つの理想形かもしれない。

『文学を探せ』坪内祐三・文藝春秋 ★★★★
   坪内祐三の本は初めて読んだ。なかなか独自の視点をもった評論家だ。現代の文学状況をしっかりと見つめているという印象を持った。

『リーダーのための意思決定学』和田秀樹・文春ネスコ ★★
   和田秀樹の著作の中でもずいぶんと「かるい本」の一つだ。まあ,ビジネス書だから仕方ないのかもしれない。

『「間」の極意』太鼓持あらい・角川oneテーマ21新書 ★★★★★
   いわゆる「間」をこれだけ正面から取り上げた本を初めて読んだ。本としての面白さを形成するために様々な装飾がなされてはいるが,
  本当に「間」に関する部分だけを取り出せば,話し方・聞き方に関して大きく参考になる一冊。おすすめ。

『人生を深く味わう読書』小浜逸郎・春秋社 ★★
   小浜逸郎の著作はかなり読んでいるが,量産体制に入ったここ3年くらいの著作は軽くなってしまっている。この程度の読書論で「人生を
  深く味わう読書」とはお笑いだ。

『東大生はバカになったか 知的亡国論+現代教養論』立花隆・文藝春秋 ★★★
   「文藝春秋」誌の連載を中心にまとめた本。学力低下問題,現代教養論など,教育における中心問題に対する立花流の解釈を掲載。

『立花隆先生,かなりヘンですよ』谷田和一郎・洋泉社 ★★★
   現役理系東大生が『脳を鍛える』という立花隆の講義録を詳細に検討し,立花隆の理系知識がかなり曖昧であり,いいかげんであること
  を論証しようとしている意欲作。立花批判でありながら,立花への敬愛振りが随所に感じられる好感の持てる内容。

『「他者」を発見する国語の授業』高木まさき・大修館書店 ★★★★★
   様々な国語教育書評欄であまりにも目にするので買ってきた。読んでみて驚いた。「他者性」をキーワードにこれだけ論理的整合性をもっ
  た研究は類書がない。歴史に残る一冊となるだろう。国語教師必読!

『国語科の教育実践考』森田茂之・教育出版センター
   森田茂之が急逝し,涙に暮れた目で活字を追った。内容は少しも頭に入らなかったが,自分たちの名がこれだけ散りばめられていること
  を改めて感じた。森田が生涯一冊だけ残した著書だ。二冊目をこれから私たちが編集することになる。早く仏前に供えたい。

『冠婚葬祭実例大事典』成美堂出版
   森田茂之の弔辞作成のために。こういう本の大切さを実感した。

『式辞とあいさつ』主婦の友社
   森田茂之の弔辞作成のために。