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『岩と雪の殿堂』と讃えられ、夢と憧れの
剱岳(2998m)
   
前剣からの剣岳 カニのタテバイ

剱岳は、全山が岩でできていて、穂高と並んで、一般路では最も困難な岩稜の山と言われている。
カニのタテバイやヨコバイの急峻なクサリ場が悪場として知られている。


《登山日》  H14.8.23〜24 《天 気 》  晴れ 

《コース》 1日目 扇沢――(黒部立山アルペンルート)――室堂(2400m)――雷鳥平――別山乗越(2750m)――剣山荘(2470m)
2日目 剣山荘(けんざんそう)――一服剱(2618m)――武蔵のコル――大岩――前剱(2813m)――前剱の門――平蔵の頭――平蔵のコル――カニのタテバイ――剱岳(2998m)――カニのヨコバイ――〜〜〜剣山荘――雷鳥平          

《標高差》 728m(雷鳥平〜剱岳)



盆の1週間後の狙い時。天気予報は晴れ。東京を朝3時に出発。扇沢を1番のトロリーバスに乗らなければ。黒部立山アルペンルートで(往復・・・なぬ・・8500円・・高い!)室堂へ。
目の前には、立山がそびえている。まあ、観光客の多いこと。室堂ターミナルからミクリガ池(ここでなんと・・・雷鳥に遭う・・・250分の1の確率?)、地獄谷を経て雷鳥平へ。高山植物が咲き誇っている。
ミクリガ池からと立山
雷鳥??!!!


雷鳥平から別山を望む 雷鳥沢の登り〜標高差350m〜花がいっぱい
正面に別山乗越を仰ぐ。標高差350mのきつい登路が望まれ、そのはるかかなたに、剣御前小屋が小さく見える。ギグザグを切りながら高度を稼ぐ。周りはお花畑。石がゴロゴロの登山道。急坂を登り詰めて、別山乗越。
ガスッて展望はない。小屋の横から剱岳が見えるはずだが。
別山乗越の剱御前小屋〜ガスっていて視界なし

剱御前の山腹を巻いて、剣山荘を目指す。剱岳の麓に、ハイマツの緑に囲まれた赤い屋根の剣山荘―――PM4時。
なんと・・・お風呂にも入って・・・、イビキに悩まされながらも、明日を夢見て・・・バタンキュウー。
剱御前の山腹をトラバース〜剣山荘へ
雪渓を渡る〜剱岳がガスの中に現れる
剣山荘〜なんと!おフロがあるんです(右)・・最高

鹿島槍から日の出。快晴。剣山荘を5時半出発(アレー同室の人たちは既に・・・出遅れたかナ)。
一服剱に向かう。朝陽の中に剣沢が広がる。お花畑の斜めの道、白ザレの滑りやすい道、岩屑が散乱した中を登って一服剱(2618m)。
一度下って、武蔵のコル。正面には、前剱がたちはだかる。
5時〜鹿島槍からの日の出〜いい天気!
朝陽の中〜一服剱からの剱沢と剣山荘 前剱の登り〜武蔵のコル、一服剱を下に見る

前剱に向かう。はるか頭上高く、前剱直下の大岩を目指してジグザグのガレ道を登る。しだいに傾斜が増し、浮石が多く、落石注意、慎重に(大岩周辺は、落石や転落による事故が多発しているとか)。大岩の左を通過。鎖がついてい。る。まもなく前剱(2813m)。
正面には剱の岩峰が立ちはだかる。素晴らしい展望。剣沢を振り返ると、一服剱への稜線が延び、山小屋がマッチ箱だ。遠をくには立山、薬師岳が望める。

ガレ道をジグザグに登って前剱大岩
クサリがあり、左を行く〜浮石が多く、注意注意!
前剱から剱沢を振り返る
左が別山、右が剱御前           
前剱(2813m)からの剱岳

前剣から50m程進むと、小さな岩峰にぶつかる。横に20mの鎖を伝って巻く。かなりの高度感。すぐに、『前剱の門』と呼ばれる鞍部に降りる。
門からしばらくは、安定した稜線上の道を行く。


前剱から50m程進んで
高度感のあるクサリ場を20m右に行く
クサリ場や岩場が続く〜『前剱の門』?の鞍部 安定した稜線道を行く

まもなくケルンのある小さな広場の平蔵の頭。
ここも素晴らしい展望。前剱頂上の登山者が小さく見える。北に富山平野と富山湾。室堂平の向こう薬師岳。鹿島槍も大きい。
前剱を振り返って
室堂の向こうに薬師岳が大きい
北〜富山湾 平蔵の頭?剱岳が大きく立ち塞がる

ここから下って、小岩峰の鞍部。鎖に助けられながら、乗越し、裏側の岩場を降りる(往路と復路別)。下りついた小鞍部からは、平蔵谷側の岩棚の道。すぐに鎖場。ここも往路復路は別。カニのタテバイに取り付いている登山者が見える。平蔵のコルに到着。
険しい岩峰が連続する
上りと下りのクサリは分かれている〜右側通行
長いクサリ場を下降する 平蔵谷側の岩棚の道を行く

平蔵の頭の先から見た平蔵のコルとカニのタテバイ 平蔵のコル〜タテバイにとりつく〜17mの上り
(クサリは使わないで)足場を確保し、ボルトにしっかり
つかまって、足で登るのがbest・・・左は下り
ここからカニのタテバイ。緊張・・・・。
雪渓の切れたガレ場の方に進み、ペンキ印に従って登る。
岩の割れ目に沿って、ほぼ直上。足場、手がかりとも
豊富で、鎖はほとんど使わず、ボルトにつかまって登る。
見かけに反して、案外簡単に登れる。
足場、手がかりはしっかりしていて、意外に楽に登れる
三点確保は自ずとできるもの〜もう必死
最後は強引に体を引き上げる

カニのタテバイを通過してまずは、一息 剣沢側の斜面を50M程登り主稜線に出る
タテバイを登りきって、小尾根を回り込み、すぐにカニのヨコバイの分岐。さらに50m程登り、稜線に出る。頂上はもうすぐ。岩屑の道をジグザグに登る。途中、左手に草月尾根への分岐がある。
岩屑の道をジグザグに行く〜頂上は近い

ペンキ印に従って、岩塊の稜線を登れば、2998m、剱岳山頂・・・・・・・・・・・・・・・8時半。剣山荘を出発してから3時間。ついにやりました。
この感動を携帯で報告(うるさくて、ご免)・・・もう、うれしくて、うれしくて!!!

剱岳山頂は、他にさえぎるものがなく、360度の大展望が広がる。目の前に八ツ峰の切り立った岩峰群、剣沢のカール地形が広がる。東に後立山連峰(白馬三山、唐松岳、五龍岳、鹿島槍岳・・・・・針ノ木岳・・・)。西に富山平野と富山湾。南は薬師岳から槍、穂高岳。北は毛勝三山へと続く北峰稜線。いつまでも見ていたい至福の時・・・・・
2998m剱岳山頂の祠
快晴〜360度の大パノラマが広がる
後(東)は鹿島槍、五龍と続く後立山連邦
東〜八ツ峰の切り立った岩峰群 北東〜左から白馬三山、唐松岳・・・・
南〜剣沢と立山、その後に槍、穂高 南東〜針ノ木岳、スバリ岳・・富士山

9時半、下山にかかる。カニのヨコバイの分岐に。入り口から、鎖を頼りに7m程下る。
ここからがヨコバイ。第一歩の足場がわからなーい。鎖をしっかりつかんで、岩から体を離し80cm程下の岩の割れ目の足場を探す。足場確保!20cm程の足場の岩棚を、5m横に進む。ヨコバイが終わると、垂直に2本の鎖。足をピンにかけて下る。10mの梯子を下る。20mの鎖場を過ぎて、平蔵のコルに。終わった・・・・・・・・(後で・・・もう一度、タテバイ、ヨコバイに取り付けば良かったなあ!)。
タテバイとの分岐から鎖を少し下ってヨコバイにとりつく
最初の一歩(80cm下)の足場がわからない
横5mでヨコバイは終わり〜さらに2本の鎖場を下る この長いハシゴで悪場は終わる

岩峰群を鎖を頼りに(下り専用)、アップダウンを繰り返す。剱岳が遠くなっていく。平蔵の頭は巻いて通過。さらに前剱の門の鞍部。前剱は巻いて進む。落石に注意して、さらに下って大岩。下り着いて武蔵のコル。ひと登りで一服剱。さらに下って、剣山荘。12時半。
本当にホッ・・・一息。
平蔵のコルからアップダウンを繰り返し前剱へ
剱岳が遠くなっていく〜前剱の頂上は巻く 大岩を過ぎて〜もう安心〜落石注意

剣御前の山腹の道を別山乗越へ。剱岳はガスッている。がその山容に再度・・・よく登ったなあ・・・と感慨も新た。
途中、登山道の傍らに雲間草が。この花を見るとラッキーだとか。
別山乗越もガスの中。雷鳥沢を下る。膝にガンガンくる。高山植物がひときわかわいい。
4時、雷鳥平。いい1日だった。
自分をほめてあげよう

感動・・・剱岳!!!やはり午後はガスッてしまう 3年前〜白馬杓子岳からの剱岳、立山

かわいい花
登山道の傍らには数多くの花が咲き競い、可憐な姿を見せてくれる。

ヨツバシオガマ アキノキリンソウ イワツメクサ トウヤクリンドウ フウロ
イワギチョウ シナノキンバイ クモマグサ トリカブト ツガザクラ

天空に針のように峻立する剱岳。山登りを始めた頃から魅了されていた。が、不可能・・・その夢と憧れの山に登った。期待と不安でいっぱいの中。
深田久弥が言う『鋼鉄の岩ぶすま』は剱本峰への登路に幾つもの城砦を張り巡らせている。
ゾッとするようなせり上がり、急な岩場、鎖場の連続、そして核心のタテバイ、ヨコバイ。でも、意外や意外、恐れるに足らず(シュミレーションの結果かな)、誰かさんのHPで、三点支持なんて意識したらおかしくなる――自然となるもの(なにせ落ちたら○○だから・・・必死)と言っていた。なるほど・・ウン。足場、手がかりはしっかりしているし、(ヨコバイの第一歩は、足場がわからずどうしたもんかだったが――恐れるに足らず(宣伝の効き過ぎかな)、快適そのもの(はっきり言って強がってる・・・)。
うーん、でも緊張した!ホッ。
山頂からの展望は、正に筆舌に尽くし難し。快晴、360度のパノラマ。
剣沢のカール。八ツ峰の切り立った岩峰群。その後に鹿島槍。その左には五竜から唐松岳、白馬岳に延びる山々。右には、針ノ木岳(富士か)、槍ヶ岳、その手前には立山、そして薬師岳に延びる山々。後(北)は、富山平野。いつまでも見ていたい展望。本当にやったーのだ。



盆の1週間後とあって、(かなり)の空き様。剣山荘では、布団1枚get.
おまけ―
山小屋でお風呂に入れるなんて・・・・
      雪渓から水をひいて・・・いい湯だな。男女別で、夕食前の時間のみ。湯船には3人程入れるが超混雑で、順番待ちのため、1分のカラスの行水。でもさっぱり!
さらに室堂に帰っての温泉は、この上なし。
 
カニのタテバイにはりつく登山者



年齢的にも体力的にもそろそろ・・・・もうチャンスがないかも。
てな訳での挑戦。本当に不安だった・・・・・(山小屋では、ビデオを見て、今日登った人の話を聞いて・・・私も登れたんだから、大丈夫よ・・と)
でも、お年の方も、初心者も多かった。甘く見てはいけないが、結構大丈夫なんだ。
アップダウンの多い割には、不思議と足が痛くならなかった。でも、いくつかの打撲の跡。勲章かな。

まだまだ挑戦できそう・・・(ついでに、立山縦走して、帰ろう)

剣御前山腹からの剣岳