コクリオステマ オドラティシマム 2   花の構造

  とても変わっている形のおしべです。R. B. Faden の "Commelinaceae" のおしべに関する記載を読んで

やっと理解することが出来ました。  3個あるおしべの葯は、葯隔(connective)が広がって形づくる袋状の

構造物の内側に入ってます。 葯隔がそれぞれ伸びて頂端に孔のある細い管(完全な管ではなく樋状で、

先端に毛が生えています)になったり、まるでたわしのような形の突起のある構造物になったりしてます。葯の

1個はたわし状構造物の裏側に、2個は袋状構造物にある割れ目のすぐ内側の壁にそれぞれ短い柄で

付いています。 仮おしべは3本あり、中央の1本は痕跡のみで、両側の2本には密に毛が生えています。

仮おしべには葯にあたる部分は無く、花糸の先端部分は細くなっています。

花  ガク3枚、花弁3枚(大きさは不等、

上の画像では中央の上向きのピンク色の

ガクは他の2枚に比べやや大きく、それに

向かい合う花弁は他よりやや長め)。

花弁の先の方と縁に毛が生えている。

横から見たおしべ (袋状構造物)。 融合したおしべの花糸の背側に

黄色い毛が房状に生えている。

おしべの葯隔で出来ている割れ目

のある袋とたわし状構造物。*

葯隔由来の細い2本の管状物。

 

袋状物の裏側。こちらにも裂け

目があり毛が密に生えている。

袋状物を割れ目で開くと葯が袋の中央と

左右の壁に1個ずつ付いている。

中央のたわし状物の内側に短い

柄で付いているコイル状の葯。

袋状物の割れ目のすぐそばに

短い柄で付いている葯。

取り出した3個の葯(左右に4回ずつ

巻いている)。

葯。裂け目から詰まっている白い

花粉が出る。

めしべ。 左右の赤紫色の毛が

生えたものは仮おしべ。

めしべの下部 子房(白い部分)。

両側は仮おしべ。

めしべの先端 柱頭(毛状の

突起が見える)。

子房の横断面(6個の胚が

見える)。

* Fadenの記載では、「仮おしべは前の3本、中央の1本は痕跡的、両側の2本には密に毛が生える、葯はない。おしべは

 3本、後ろにあり、花糸は融合する背側に黄色の毛を房状に生じる。葯は両側のおしべから広がった葯隔(connective)

 でできた円柱状の構造に包まれる。葯隔はそれぞれ伸びて頂端に孔のある細い管になる。」とありました。 この記載だけ

 では何のことか分かりませんが、実物を見るととてもよく分かります。

  このHPでは独断で円柱状といわず袋状構造物と表現しました。さらに独断で例えてみますと、この構造物は、両掌を合わせ、

 各指先と手首をくっつけたまま両掌の内側に空間を作った状態に似ています。親指の爪にあたるところがたわし状の部分になり、

 他の指の先が細く伸びて樋のような管になっています。両掌の合わせ目には隙間があります(上では割れ目、裂け目と表現しました)。

 人差し指側の隙間の両側には短い毛状の突起が生え、小指側には長く細い毛が生えています。葯はくっついた親指の腹にあたる

 部分と、親指に近い両人差し指の腹の部分にそれぞれ短い柄で付いている、と考えると分かりやすいと思います。

  このツユクサはエクアドル原産で着生植物だそうです。 自然界ではどのようにして受粉するのでしょうか。

 昆虫が袋の割れ目から入って花粉を運ぶのでしょうか。 花粉が管状物から、ライフル銃の弾のように飛び出す、と書いてある本

 がありましたので、花を揺さぶったりいろいろ試してみましたがそのようなことは見られませんでした。人工的に受粉させないと果実は

 できません。また果実は何とかできるのですが、有効な種子を採ることは難しく、できませんでした。このコクリオステマの販売元で、

 「観葉植物」の著者でもある”エグゾティックプランツ”の尾崎さんは、「今、苗は5〜6cmに育っています。」とメールでいわれていました。

 さすがです。

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