
2000.12.17より
フィルンエアサンプリング(firn air sampling)
南極大陸やグリーンランドの氷床内陸部において,降雪はほぼ融解することなく堆積し,50mから100m程度の深度において圧密により氷化する.フィルンエアサンプリングは,表面から氷化深度に至る通気性を持つフィルン層内の空気について主に微量気体成分濃度あるいは安定同位体比の測定用試料を採取するため,浅層コア掘削と同時に数mごとに行われる.浅層掘削ドリルにより目的の深度まで掘削した後,ブラッダーと呼ばれる上下両端を密封した長さ約3mの天然ゴム製の筒を掘削孔の底部まで挿入し,内部を空気で加圧してブラッダーを膨張させることにより掘削孔壁に密着させ,掘削孔底部を周辺空気と接しているブラッダーの上部空間から遮断する.次にブラッダーを貫通しているプラスチックチューブを通してフィルン空気をポンプで吸引する.吸引開始直後は,ドリルやブラッダーとともに降下した地表近辺の空気が混入しているため,これらの空気を十分に排気した後に,試料空気を採集する.

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