1. これまでの経過
2. 第2回裁判報告集会 記録
3. 原告側準備書面(2002/4/3)
4. 原告側証拠申出書(2002/4/8)
5. 被告側準備書面(7)
6. 弁論準備手続きの記録(2002/2/12)
7. 弁論準備手続きの記録(2002.4/8)


1:訴状提出 (2000/9/22
2:第1回弁論準備手続き(2000/11/7
3:第1回裁判報告集会(2000/11/27
4:第2回弁論準備手続き(2000/12/15
5:第3回弁論準備手続き(2001/2/19
6:ILOにレポート提出(2001/3/8
7:3−8集会でレポート(2001/3/11
8:第4回弁論準備手続き(2001/3/30
9:第5回弁論準備手続き(2001/5/15
10:第6回弁論準備手続き(2001/6/26
11:第7回弁論準備手続き(2001/8/3)
12:女性学・ジェンダー研究フォーラムでレポート(2001/8/25〜26)
13:第8回弁論準備手続き(2001/10/5
14:中野区職労伊達委員長に支援要請(2001/11/12
15:ILOにカウンターレポートの添付資料を送付(2001/11/28)
16:東京都社会教育指導員会 研修会(2001/12/3)
7:原告 那覇市非常勤賃金差別裁判原告らと交流(2001/12/26-27)

18: 第9回弁論準備手続き(2002/2/12)
19:3−8集会でレポート(2002/3/10)
20:第2回裁判報告集会(2002/3/22)

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2002/3/22 中野区女性会館研修室 参加者14人 

【中島通子弁護士のお話】

  (どうして公判に入らないのか、という質問に答えて)民事訴訟法が2〜3年前に変わった。その前は和解以外は全部法廷でやりとりしていた。日ソ図書、野村みとさんの場合は全部法廷。証人尋問も人数は多くないが法廷で全部やった。民事訴訟法が変わってから準備手続きの中の進行協議というか、争点整理という、双方の主張を整理するために、裁判官が会議室のような部屋で争点整理をやり、出尽くしたというところまでやり、証人申請も全部やる。証人尋問はまとめてやる。だからあっという間に終わる。

 だから、労働裁判などは何がどんな形で行われているかわからず不満に終わる場合が多い。平川さんの場合、証人申請はこれから、そのあと陳述書をこれから書く。言いたいことをすべてあらかじめ文書で出す。それは弁護士がやっている。陳述書を出し、証人尋問は本当に短時間で終わる。

 進行協議であっても弁護士と当事者のみが入るのが普通だが、この裁判では傍聴者を認めている。事実上、傍聴したい人は中に入れる。だが、中に入った人はわかりにくい。みんなの目に見える形にするには工夫していかなければならない。われわれのやっている昭和シェルの野崎みつえさんの裁判では、ひとりの会社側証人に7回もやっている。これからはああいう裁判はなくなっていく。迅速にやるのが建前で短時間の証人尋問となっている。民事なら5人くらいでも1日で終わらせてしまう。ますますわかりにくいやり方となっている。

 本当なら論点整理は普通は3回くらいで終わってしまうが、こちらががんばっているというか、公務臨職の場の難しい問題があり、相手方に食い下がり、裁判官が相手に出させようとしているので長くなっている。

 (法廷が始まると何回くらいか、という質問に答えて)普通は5〜6人の証人で1日で終わる。最終準備書面を書き判決となる。平川さんの場合は1日で終わらせることはない。3回はやると思う。

「『オランダ型ワークシェアリング』におけるパート労働の意味」

 ILOの話を15分、オランダの話を15分する。

  ILOに行こうということになったのは平川さんの裁判のため。ILO、国際労働機関とは、国際的な労働基準を決定して条約に勧告するところ。女性たちの裁判に関わりの深い条約は、1951年にできた条約。同一価値労働同一賃金、男女に同一の価値の労働なら同一の報酬を払わなければいけないという条約。日本は1967年、もっとも早い時期に批准した。

 日本は条約に適合した国内法がある場合、新たに必要なら新たな条約を作るということでやっている。日本では労働基準法4条があるから、要件を満たしているから日本では新しい法律を作るまでもなく批准できる。ところが、男女の賃金格差はいっこうに縮まらない。拡大している。就業形態の違いによって賃金に格差をつけることが大きな格差の理由になっている。

 日本は、雇用管理区分をもうけ、職種、資格、雇用形態、就業形態ごとにほかの労働者と異なる処遇をする。あらかじめ定めた雇用管理区分ごとに均等法違反があるかどうか、差があるかどうか判断し、雇用管理区分が違えば差があっても均等法違反にならない、といっている。この前の改正均等法でも明確になった。民間企業でもコース別雇用、賃金昇進、いろんな面で差別しても均等法違反にはならない。

 公務職は、公務員法は常勤職員のみ、非常勤職員は労基法の適用は一応あるが、公務員法の適用も均等法の適用もない。労基法の4条の解釈そのものが、同一価値労働同一賃金とか、雇用管理区分が違えば賃金が違ってもしかたないという考え方がずっとある。

 100号条約批准にしても、日本の賃金格差が開くばかりという現状がある。われわれは100号からどうするかに注目しているが、条約がちゃんと適用されているか監視するILOの機関、条約勧告専門委員会、は世界各国から20人選ばれている。もう一つ、総会委員会がある。総会委員会は、実質、冷戦時代、告発の場としてイデオロギー論争があったが、しかし今は形式的な一つのテーマについて20分くらいで終わってしまう。今は専門家委員会でどんな意見が出されるかが重要。ILOは条約勧告をどうやって各国に守らせるか、を議論している。専門家委員会は、11月末から12月にかけて開かれ、その見解がゼネラル・・・・・・・と・・・・・・・が3月にまとまり総会に報告される。

 100号は重要で2年に1度批准した国は報告をしなければいけない。日本における適用については、専門家委員会から、批准したけれどこれだけ男女の賃金格差が大きいのはどういうことだと何度もやられている。

 3年前、国立病院の賃金職員、臨時職員のことであるが、非常に賃金が安いのでILOに申し立てをした。正式には情報提供をした。専門家委員会が日本に情報を求めてどういうふうに考えるのかと聞いてきた。これは直接差別にあたらないが間接差別にあたる可能性がある、と2000年の専門家委員会は報告を出した。これはすごいと思った。間接差別は世界の常識だが、個別のケースで間接差別の疑い、ということが正式に言われたことがなかった。個別の事件でこういうことが出たのはILOの専門家委員会ではじめてだと思う。直接、男、女となっていないが基準を適用すると女性が不利に扱われるのが間接差別。だから、賃金が安い、性による差別ではないか、間接差別にあたる可能性が大きい、と言った。最終的に賃金職員に関する報告書は、政府報告であるが、いろいろ言っているが「直接差別にも間接差別にもあたらない」という結論を出した。直接差別にも間接差別にもあたらないが、しかし特定のところに女性が集中している。・・・・・・・要員である。と、2001年の調査書に出た。

 間接差別は100号条約違反になるのだと言う立場をILOが取っていることが明らかになり、日本の間接差別について、去年の3・8(国際女性デー)にILOの事務局長宛に数ケースを出した。2週間しか開かれていないから、ILOの事務局の中の専門スタッフに会うことが最も効果的であると考えて、ぜひ100号条約について専門の人に聞きたいということで、コンスタンス・トーマス氏に会ってきた。100号条約について間接差別も該当するか、という質問を作ったが「イエース」のひとことだった。質問もなかった。

 もう一つ聞いた。100号条約の対象になる人について、どんな労働者についても適用になるかと聞いた。すべての労働者、パートタイム、非常勤、有期雇用・・・・などについて聞いたところ「イエース」だった。「その通り、含まれる。」と報告書では訳してある。

 なぜ国立病院の職員については「直接差別にも間接差別にもあたらない」としたのか、と聞いたら、情報が足りないということだった。労使紛争のなかで出てきた情報は100号条約に関連する部分は少なく、正職員も非正職員も女性、これだけでは間接差別も言いにくい。

 中野区の女性会館で見ると、正職員も非常勤職員も女性であるけれど、全体の区の職員の割合をみると圧倒的に女性が多い。「間接差別にあたりますか。」と質問をした。はっきり「間接差別にあたります。」と言った。それを確認してきた。公務職場の同一労働同一賃金については、公務員、あるいは公の・・・・・・・に服している職業は他に優先して行われるべきか、という質問をした。条約適用は加盟国の義務ではないか?と聞いた。「条約勧告は単なる勧告ではなく、要求条項である。使用者が政府だからまず最初に公務職場に実現されるべきだ」という答えが返ってきた。

 6月か7月にトーマス氏が日本に111号条約批准のためにやってくるが、1週間くらい日程を延ばせるということなので女性グループで話をする準備をすすめている。

 ILOなら平川さんの裁判の内容をみて、差別があるとわかると思うが、日本の裁判官は国際条約をほとんど無視している。司法制度改革の中に、国際人権条約、ジェンダーの視点を持つ研修をすべきである。国際人権委員会からも、日本は国際人権条約の研修をすべき、と勧告が入っている。刑事手続きについて国際人権条約で原告を勝たせた例があるが、労働裁判ではまだない。日本が国際化、というなら許されないのでは。それで急いで報告集を作った。

 

 オランダ報告について。ヨーロッパでも有期雇用とパートは全然別。ヨーロッパでも期間の定めのあるワーカーはいるが、パートに期間がついていることはまずない。日本みたいな、パート、公務職場で働く、時間が短い、期限付きで雇われている、・・・まず期限付きで雇われているかどうかがいちばん重要だが、期間の定めがあるかないか、期間の定めがあるために権利の主張が難しい。期間の定めがあるために年休をとると期間を更新してもらえないのではないか、ということが出てくる。実際非常に難しい。何かあると契約更新しない、と言われたりする。パートに期限がつくことはヨーロッパではまずない。パートは労働時間が短いだけである。パートの均等待遇は実現している。最もすすんでいるのがオランダ。

 働く時間を労働者の方が自分自身で選ぶ。フルタイムも一緒。選ぶ権利があることが法律で保障されている。それがオランダモデルの良さ。それを見てきて日本の臨職非常勤がいかにひどいかということがわかった。政府、日経連の言っていることは正社員のワークシェアリング。正社員の働く時間を減らし、賃金をカットするのが日本型ワークシェアリング。公務職場ではワークシェアリングをやっている。正職員の残業を減らし、それを原資として期限付きの臨職を雇うことをしている。日本はおかしい。

 日本生産性本部でも、一時的な緊急避難的なものでなく、人々の働き方、生き方を変えるものがワークシェアリングなんだと言っている。かつてはオランダモデルと言っていたが、この頃は日経連も政府も言わなくなった。日経連の報告書には自分達に都合の悪いことは全然書いていない。21世紀職業財団でもオランダに行った報告書を作っている。「労働時間調整法がいちばん良かった」と言っている。

 経済の安定のためには、正社員がいつリストラされるかわからない時代、パートのように不安定な人達が増えたら経済なんか安定しない、と思う。

 【参加者の発言から】

(Eさん) 都立T社会教育会館で社会教育指導員をしている。昔は文部省から補助金が出たが、今は切られている。月16日勤務。2002年3月末で雇い止め、市民活動サービス事業が廃止される。3人で組合を作り当局と交渉中。1年契約で、「契約切れ、クビになんかしていない」とか、ストの前日になると甘い言葉「こういう職もある」とむこうは言う。ストを抗議集会に変えてやってきた。これは東京都のこれからはじめる解雇のはじまりだと思う。連合の支援は少しあるが、3人で交代勤務、ほとんど1人体制、ストの日は3人一緒に勤務をする。組合は今、自治労連全国一般に属している。

 

(Uさん) ある自治体の中央図書館で非正規雇用。7年くらい勤務。2カ月契約。非正規雇用が100人以上いる。なぜかこの自治体だけはダントツに多い。労働時間は週5日で38時間を超えるなといわれ、シフト制。時給850円。夜間、土、日は900円。8年前30円上がり、今は据え置き。仕事の内容は、カウンター業務、書架整理。ボーナスは出るが計算式は知らされていない。夏1カ月、冬1カ月。有給はあり。社会保険については何年か前に勧告があり、ひっかかりそうな人は個別に「○○時間減らすように」といわれた。去年5名嘱託を入れた。今年は4名。中の人も公募で入れる。中から3人採った。嘱託は1年契約、社会保険なども職員に準じている。


【中野麻美弁護士のお話(抄録)】

  (※マイクを通して録音をしていましたが、マイクの故障により集会の途中から録音が出来なくなりました。記録は取っておりましたが、記録しきれなかった箇所があり、話のつながりがわかりにくい部分もあろうかと思います。申し訳ありません。ご了承下さい。)

 

 裁判の経過報告について。裁判は最終の主張整理に入っていて、そろそろ立証計画を立ててほしいと言われていて、最終的な主張の整理をしている段階。新民事訴訟法の中でスピードと言われていて、原告がこういう主張整理をする。争点になるところを限定し、必要があれば証人尋問をする。裁判は終局面に入っているといっていい。一気呵成に証人尋問をやってしまう。

 この裁判は複雑な論点を含んでいる裁判。

 常勤職員と非常勤職員のあいだには大変な差別がある。両者の格差を見ていくなかで、常勤に対する批判が高まり、常勤はみんな非常勤にしてしまえばいいのだ、という話も出ている。非常勤が戦力化され、長期に渡り常用代替として勤務を続け、常勤職員より公務サービスに対して真剣に考えている。しかし常勤職員からは、お茶くみからゴミ箱のように扱われている。雇用を切られるとあとがまに嘱託再雇用の職員が充てられる。・・・・・・・・・身分制の問題、非常勤は非常勤職員という社会的身分により差別されている。

 雇用の雇い止めについて。自治体は、地方自治法と地公法のわくをはずれたところで労働者を雇い入れている。こんな一方的なことがあるだろうか。雇い入れる時は法を無視しておいて、低賃金で常時雇用をする。雇い入れたら法を援用して好き勝手なことをやる、これは信義にもとること。人間である限りは働きに公正に報いられる権利がある。新しいアプローチによって雇用の雇い止めにチャレンジしていかなければいけない。この前の臨職、非常勤の集会でも共通認識になったのでは。

 区側の均等待遇への責任に焦点をおいて裁判をすすめていく。賃金の払い方には男女差別がある。常勤は期末・勤勉手当、住居手当のほかに大都市の生活に見合った調整手当も払われているが、非常勤には何もなく低水準の賃金に抑えられている。これだけでは生活していけないような賃金。非常勤だから低い。・・・・・・・・・・非常勤職員は、社会的身分、で、労基法3条、憲法14条違反。社会的身分

については最高裁の「自らの力でかちとれない生来の身分」という性格を持つ。

 28才を過ぎたら任用試験のチャンスもない、ということと、社会的身分、を前面に押し出し、だから男女の差別だと、憲法秩序に反しているのだと、憲法14条違反だ、と2つの骨子ですすめていく。

 均等待遇は公序であって根本的な問題であるが・・・・・・・・・丸子警報器の例などは近代市民社会の普遍的な原則を示している。人間の働きを基礎においてひとつのものさしをこちらから提示している。

 中野区の学習コーディネーター設置要綱の中で、待遇について「一般常勤職員との均衡をはかる」と自ら区が言っている。濫用によりこういう職に充てられたのであり、違法・無効。違法・無効については、民事的な観点や自治法との関係からいろいろな議論があるが、均衡については、パート法の中に入れられたので「均衡をはかる」という部分については要綱の中に、運動をする中で入れさせてきた。みんなの運動の成果。何が均衡かのものさしだが、私がよく言うのは、親が死んだ時の悲しみは常勤も非常勤も同じなのに非常勤には慶弔休暇がない、とか、体の具合が悪くても派遣社員は医務室を使えない、などの例。

 裁判では処遇については、正規職員に準じて各手当も退職金も支払われるべきだとこちらは主張している。中野区は地方自治法違反になるため非常勤には支給できないと言っている。どちらが違法かが争われている。

 証人について。何人かの方にすでに証人をお願いしているが、まず、常勤職員の賃金がどうなっているか、その仕組みと制度化の経過を明らかにするためにお願いしている方がいる。非常勤職員が中野区の女性政策の中で恒常的な職に充てられてきた、というところは議員の佐藤さんにお願いしたい。他の自治体で仕事をされている非常勤職員、同じ仕事についている非常勤職員、同じ職場で非常勤職員として働いてこられたメンバーにも証人として立ってもらう。そのほか女性会館の利用者、最後は、本人の平川さんに。

 今後の日程だが、裁判官が単独なので困っている。不安がある。ことがあるとフロッピーをくれという。動向を注目したい。2年くらいかかるのではないか。証人尋問をやり、即日反対尋問、1日ひとり1開廷、2〜3カ月に1回の法廷で2年くらいかかるのでは。ひとことでもいいから、こういう不正が許されるのか、と言ってほしい。それが証拠になる。

 自治労で、全国6、000名の非常勤にアンケートを取り、「常勤職員なんかいらない」という声やその他あったがこれは出せないと思う。                                                    (記録 長倉 敬子) 

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平成1443
東京地方裁判所民事第11部 御中
原告ら訴訟代理人 弁護士 中島通子 弁護士 中野麻美 弁護士 菅沼友子   弁護士 秦 雅子

第1 本件賃金格差

 本件で問題にしている賃金格差は訴状添付の一覧表記載の通りであり、その項目及び内容は以下の通りである

1 本給

 一般職常勤職員の本給は、一般職本給テーブルに基づく号級によって決定されることになっており、初任号級格付けから少なくとも年1号の昇級を受けて昇給が行なわれる。被告中野区は、原告の第一報酬金額を、一般職本給テーブルの号級に相当する時間当たり賃金に設定してきたが、一般職常勤職員の初任格付け及び昇級結果より低い号級に対応する賃金を基礎に時間給を設定してきた。

2 調整手当・住宅手当・期末勤勉手当

 一般職常勤職員には、調整手当・住宅手当・期末勤勉手当が支給されてきた。調整手当は、大都市部に勤務する労働者の生活費負担を考慮して支給される手当であり、住宅手当は居住に必要な経費を補う手当である。また、期末勤勉手当は、賃金の後払い的性格を有する手当である。しかし原告にはこれらの手当は支給されなかった。

3 退職金

 退職金についても、一般職常勤職員は所定の算定基準に基づいて支給される権利を有しているが、特別職非常勤職員である原告については支給されなかった。

 

第2 本件賃金格差の違法性

1 職務の同一性

(1)常時勤務を要する恒常的な職であること
 原告が任用された中野区女性会館学習コーディネーターは、常時勤務を要する恒常的な職である。

(2)職務及び責任の同一性
 原告が中野区女性会館学習コーディネーターとして担当してきた職務は、会館における講座の企画・立案等の会館業務全般を一般職常勤職員とともに割り振って与えられたものであって、一般職常勤職員の職務と同一である。また当該職務を遂行する責任の程度においても原告と一般職常勤職員で違いはなかった。

(3)勤務状況の同一性
 原告の勤務時間は、一般職常勤職員の4分の3となっているが、所定外労働日及び所定外労働時間にも就労を余儀なくされることが一般的であって、常時勤務を要する職としての実体を有していることに加え、一般職常勤職員の勤務状況と同一であった

(4)一般職常勤職員による代替
 被告中野区は、中野区女性会館学習コーディネーターの職を廃止したとし、これこそ常時勤務を要しない職であることの証左であるというが、原告の職務は一般常勤職に担当させることとして業務を引き継がせている。

2 本件賃金格差は社会的身分による差別である(憲法14条・労働基準法3条)。

(1)社会的身分の意義
 社会的身分とは、労働者の生まれながらの地位として狭く考えるべきではなく、社会的・文化的に形成されてきた社会生活上の差異に基づく地位も含まれるべきである。

(2)特別職非常勤職員Mランク
 被告中野区は、特別職非常勤職員について、@専門性を必要とする職について、A常時勤務を要せず、Bその職を生業とするものではないという枠組みの範囲で活用するグループの職員以外に、常時勤務を要し、したがって、その職を生業にせざるをえないものについても特別職非常勤職員として任用し、前記の本来の職とは別なグループとして賃金テーブルを設定してきた。女性会館学習コーディネーターのランクであるMランクは、任用上限年齢である28歳を超える年齢に至るまで再就職の機会がなく、性役割を基礎にして、家族的責任を負担し、家計補助としての地位にあるものとして賃金テーブルが設定される。

(3)本件社会的身分差別性
 したがって、非常勤職員Mランクに帰属するという身分は上記の社会的身分であって憲法14条の社会的身分に該当し、本件賃金格差は、同法及び労働基準法3条の趣旨に基づいて違法である。

3 本件賃金格差は性差別によるものである(憲法14条・労働基準法4条)

(1)直接性差別
 Mランクの賃金は、性役割に基づき主として家族的責任を負担し、家計補助的労働であること、すなわち女性労働であることを理由にして低額に抑制されたものであり、女性に対する差別である。

(2)間接性差別
@ Mランクの特別職非常勤職員の95%は女性である。
A 一般職常勤職員と同一の職務についている原告らに特別職非常勤職員Mランクを適用すれば、結果的に女性の賃金が家計補助的低賃金水準に抑制されることになる。
B しかるに、被告中野区は、一般職常勤職員の賃金との格差について合理的な根拠を占めしていない。

(3)本件性差別性
 よって本件賃金格差は、女性であることを理由とするものであり、憲法14条及び労働基準法4条に違反する性差別賃金である。労働基準法4条の性差別賃金に該当するかどうかについては、批准されたILO100号条約が求めている同一価値労働同一賃金原則に基づく差別賃金及び間接性差別の廃止を求めていることに即して判断されるべきである。

4 均等待遇原則違反

(1)社会の公序を構成する均等待遇原則
 およそ人間である以上働きに応じて公正に報われる権利があるという均等待遇原則は、近代市民法に貫かれる基本的な原則であって、社会の公序を構成する。

(2)均等待遇原則に基づく労働条件保障
 上記原則は、憲法、地方公務員法、労働基準法に具体化されているほか、被告中野区は、中野区女性会館学習コーディネーター設置要綱において、一般職常勤職員との均衡を考慮して賃金等処遇を決定することを定めている。したがって、この原則は、原告と被告中野区の労働関係上の労働条件の内容となっている。

(3)均等待遇原則違反による反公序性
 前述の本給格差、調整手当・住宅手当・期末勤勉手当・退職金の不支給は、公序を構成する均等待遇原則に反して違法である。

5 法の濫用

 被告中野区は、原告を、常時勤務をするようし恒常的な職に充てるために任用したのに、地方公務員法3条3項3号を濫用して、特別職非常勤職員として認容し、あわせて、その賃金を低額に抑制した。濫用によって原告の特別職非常勤職員としての任用は違法であり、その結果としての賃金格差についても違法である。

第3 本件損害賠償請求権

被告中野区は、前第2項記載の行為により、賃金における差別的取扱いをなしたものであり、これによって原告は、被告との雇用関係上有する差別なくその働きに公正に報われ、一般職常勤職員に等しい賃金を支給される権利を侵害された。これが民法709条ないし国家賠償法に定める不法行為に該当することは明白である。原告は、これによって蒙った経済的な損失(第1項記載の賃金格差分)及び本件差別による人格権侵害に伴う精神的苦痛に対する慰謝料について、民法709条ないし国家賠償法に基づき損害賠償請求権を有する。上記二つの法的性質に基づく損害賠償請求権は選択的併合である。

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 原告を含め証人8人の住所・氏名・立証の趣旨・尋問事項を提出しました。



被告指定代理人 河野 通孝 同 小川 正明 同 松井 克之 同 井上  浩 同          中島 清子 同 大内山高幸 同 片岡 和則 

第1 平成13219日付け原告準備書面第1職務の同一性についての認否

1 中野区女性会館の事業内容について

 1の事実は、概ね認める。ただし、中野区における男女平等施策の取組は、女性・青少年課がその中心的役割を担っており、そのうち女性会館は、同課の出先機関として、女性問題に関する学習及び交流の機会並びに諸活動の場を提供するといった区民活動の拠点として位置づけられてきたものである(中野区女性会館条例(乙第29号証)1条)。

 なお、同書面1頁下から2行目の「女性・青年課」は「女性・青少年課」が正しく、同書面21の(1)には「女性問題に関する場の提供に関すること」と記載されているが、中野区女性会館条例21号では「女性問題に関する情報及び学習の機会の提供に関すること。」と規定されている。

2 原告の職務について

 (1)の事実は概ね認める。

 (2)@の事実は否認する。女性会館の事業計画は、次年度の予算要求を行う前の7月から9月にかけて、その骨格が固められるが、その決定は、第3月曜日の職員の会議でなされる実施事業についての議論を経て、女性・青少年課長が女性会館運営開議に諮り、この運営会議の意見を参考にしながら最終的には女性・青少年課長が行うこととなっていた。職員の会議における講座等の検討にあたって、原告にも参加を求めていたが、その趣旨は、他の一般行政職員とは異なる学習コーディネーターとしての立場からの意見等を述べてもらうためであった。

 また、担当一覧が全職員の議論に基づいてなされるとの点については、平成12117日付け答弁書において述べたように、女性会館の館長が指定する職員が、女性会館で翌年度実施する事業の案を作成し、これに基づき全職員(非常勤職員を含む。)がその職務と担当者について検討し、その後、女性・青少年課長がその検討結果を踏まえて当該年度の担当者一覧を決定することとなっていたものである。

 (2)Aの事実のうち、原告が(2)@で作成される事業計画のうちのいくつかの講座を担当していたこと、講座の担当者が原告一人である場合もあったこと、通常は一般行政職職員一人とともに担当していたこと、講座内容の企画書作成の手続に関する事実、一般行政職員が講座等の内容について原告に相談していたことは認め、その余は否認する。

 講座の企画の段階で、担当者内で話合いが行われていたのは事実であるが、一般行政職員と非常勤職員である学習コーディネーターの役割はおのずと明らかになっていた。すなわち、学習コーディネーターである原告は、講座の企画の段階でも、一般行政職員からの求めに応じ、その専門的知識や経験をもとに講座を運営していく上で必要とされる視点等についてアドバイスをする立場にあった。

 したがって、一般行政職員と非常勤職員である学習コーディネーターは、講座を企画立案する上で、協力関係にあったことは認めるが、原告が一般行政職員と同じ立場で仕事を行っていたとの原告の主張は事実に反する。

 また、原告が述べる「決裁を受けるべき最終的な企画書等の起案」とは、講座の実施起案のことを指すものと思われるが、この実施起案は、講座名、講座の内容、日時、会場、講師、一時保育、経費等その他講座の実施にあたり必要となる事項を記載するものであり、起案の決定権者は女性・青少年課長である。この起案は、事業実地起案という行政運営上の基本的な意思決定に係るものであることから、通常、一般行政職員が行っていた。したがって、担当者の話し合いで決まるとする原告の主張は誤りである。

 なお、原告も主張するように、原告は、自己の担当していない講座の内容等について相談を受けることも多くあったが、これは、原告が学習コーディネーターとしての専門的知識や経験等を有していたからにほかならない。

 (2)Bの事実のうち、講座の準備の手続、作業内容は概ね認める。職務について担当者内部で非常勤・一般行政職員の区別なく、相談に基づいて随時分担して行っていたことは否認する。

 受講者の決定起案等の事務的な作業は、原則として一般行政職員が行っていた。ただし、非常勤職員である原告と係わりの深い事業については、例外的に非常勤職員である原告が起案したことはあった。講座の準備作業のうち、講座の内容、運営方法、あるいは講師の選任などで専門的知識、情報が必要な場面では、原告がその専門的立場からアドバイスをすることは多かった。しかし、候補者との交渉、区報等による区民への周知、受講者の決定等については、一般行政職員が中心となって行っていたのであり、非常勤職員である原告には、上記のように専門的な知識や経験に基づく助言や情報提供を求めていたのである。

 (2)Cの事実は概ね認める。ただし、講座当日の運営は、担当者以外の職員も協力して行っていた。

 (2)Dの事実は概ね認める。

  ただし、女性会館では、講座終了者の自主グループを支援するため、相談に応じ場所を提供する等、種々の点で協力することはあったが、先の担当者が相談に応ずることが明確に職務として位置づけられていたわけではない。

 また、非常勤・一般行政職員の区別なく分担しでいたというのは正確ではない。特に相談に関しては、原告の専門的知識や経験等に負うことか多く、原告には、それらの役割が期待されていたのである。

 (2)Eの事実のうち、自主的学習について相談を受けた場合に出張したことがあったことは認め、その余は否認する。

 このような職務においても、原告には専門的な知識や経験を生かした職務の遂行が期待されていたのであり、非常勤職員と一般行政職員の間にはその果たすべき役割については明確な区別があった。

 (2)Fの事実のうち、女性会館が、情報図書室を運営していたこと、「中野の女性史」を編纂したこと、各種ハンドブックを作成・配布したこと、会館だより(アンサンブル)を定期発行していたこと、情報提供のうち専門性が必要とされるものについては女性会館学習コーディネーター設置要綱(乙第1号証)3条4号の「課長が指示する事項」として学習コーディネーターの職務に含まれていたこと、会館だよりについて、原告が一般行政職員等と担当者の割り振りに従って記事執筆を分担していたことは認め、その余は否認する。「中野の女性史」については、一般行政職員が担当であった。非常勤職である情報図書室専門員は、専門的な立場から資料や情報の提供といった側面において係わっていたものであり、原告には、同書を発行するにあたっての校閲作業について係わってもらうことがあった。また、各種ハンドブックについても、一般行政職員が担当しており、原告は、適任とされる分野について、記事の一部を執筆していたのである。

 (2)G及び同Hの事実は概ね認める。

3「常勤」の一般行政職員との職務の同一性について

 (1)の事実のうち、原告の学習コーディネーターとしての地位には、社会教育主事の資格又はこれと同程度の能力が必要とされていたことは認め、その余は否認する。

 原告の担当していた職務は、女性全館の4本柱のすべてではなく、原告自ら主張するように、@の学習の機会と場の提供とBの活動促進・交流の場の提供並びに課長から指示された事項としての情報提供である。なお、情報提供に関しては、主に学習コーディネーターとは別の非常勤職員である情報図書室専門員が、相談業務に関しては、同様に非常勤職員である女性問題相談員がそれぞれ担当していた。しかも、原告は、それらの職務を一般行政職員と同一の内容で分担していたと述べるが、前述したように学習コーディネーターである原告には、一般行政職員と異なる専門的な知識や経験に基づく役割が期待されていたのである。

 また、原告は、中野区において社会教育主事が一般行政職として勤務していることは、原告の職務内容と一般行政職との職務内容の同一性を示す根拠であると主張するかのようである。

 確かに、区の社会教育主事は、他の一般行政職員に比して専門性が強く、行政の中で果たすべき役割は異なっている。しかし、社会教育主事は、行政組織の中において、その専門分野に関する事務のみに限らず、他の一般行政職と同種の事務を同じ立場で行っているのである。

 したがって、その専門性を期待して採用された学習コーディネーター等の専門的非常勤職員とは同様に論ずることはできないものである。その意味で一般行政職員である社会教育主事が、社会教育事業の講座の企画運営を担当していたとの一事をもって、原告の学習コーディネーターとしての職務内容と一般行政事務職員(社会教育)の職務内容が同等であるとの原告の主張は、その前提を誤るものである。

 (2)の事実のうち、原告が月15日間、1日8時間、非常勤職員として女性会館に勤務していたことは認める。その余は否認し、主張は争う。

 常勤、非常勤を問わず、勤務時間中は職務専念義務があるのであり、拘束されるのは自明の理である。

 また、原告は実際の勤務時間について、1日12時間以上、午後9時頃まで及ぶことが少なくなかったとし、学習コーディネーターには常勤職員を当てるべきであったと主張するが、これは事実に反する。このような事態が仕事の兼ね合いの中でたまたまあったかもしれないが、これは極めて例外的なものと言わざるを得ない。そもそも、学習コーディネーターを含め非常勤職員には、時間外勤務をすることが予定されていないのであるから(学習コーディネーター設置要綱においても、勤務時間は1日8時間以内と明確に定められている。)、その場合には、女性会館館長が振替措置をとることで対応していた。

 したがって、原告の職務には常勤が必要であるとの原告の主張は、前提を誤るものである。

 また、仮に原告の主張を前提としても、このことが直ちに学習コーディネーターが常勤を要する職であるとすることはできない。なぜなら、原告が主張するように、恒常的に非常勤職員が1日8時間週4回を超えて勤務しなければならない事態があるとしても、その場合、当該非常勤職員の職務内容を見直すか、あるいは非常勤職員を増員するといった対応もできるのであって、原告が主張するように、必ずしも当該職に従事する職員を常勤職員としなければならない必然性はないからである。

 したがって、原告のこの点に関する主張は、論理の飛躍があると言わざるを得ないものである。

第2 職務の同一性についての被告の主張

 原告は、同一の職務を一般行政職員と同等の立場で分担していることを根拠に、原告の職務内容が、一般行政職員のそれと同一であると主張する。

 しかし、前述のように、そもそも原告は学習コーディネーターとして、他の一般行政職員と異なる立場(専門的立場)において各職務に携わることが期待されていたのであり、実際にもそのように対応していたのであるから、原告の上記主張は、この意味において前提を誤るものである。

 しかも、実際にもその分担は、その専門性を前提になされており、非常勤職である学習コーディネーターには、女性問題に関する認識、学習・講座の企画・連常に関する力量、団体活動への支援に関する力量といった専門的な知識や経験に基づく職務上の役割が期待されていたのであるから、一般行政職員とは、職務において果たすべき役割は自ずから異なっていたのである。

 また、原告は、学習コーディネーターと一般行政職員とが共同して行う事務のみを取り上げて、あたかも学習コーディネーターが一般行政職員と同一内容の職務を行っていたかのように主張するが、一般行政職員には、女性会館の職務に関し女性会館事業担当一覧(乙第30号証の1ないし第30号証の4)に示されているように、原告が列挙する事務以外にも多くの女性会館の運営等に係わる事務があり、非常勤職員である原告と一般行政職員との職務における一部の共通部分のみでその職務の同一性を主張するのは、前提を誤った議論である。

 なお、原告は、同準備書面10頁6において「前述のように専門的な知識・経験や担当職務の基本的性格にはまったく見合うことのない低い処遇のもとに置いた」と述べているが、このことは、原告自ら、学習コーディネーターとして専門的な知識等に基づく職務上の役割が期待されていたことを自覚していたことを自認するものである。

第3 訴状添付の資金格差一覧表について原告が作成した賃金格差一覧表は、昇給の時期時間単価等において不正確な箇所がある。その箇所は、以下のとおりである。

 (1)原告が、行政職給料表(一)の適用される職員(以下「行政職職員」という。)として1992年度(平成4年度)当初に新規採用されたと仮定した場合における職務の級及び号級について

 原告は、「2級10号給」としているが、「2級9号給」が正しい。

(2)1992年度(平成4年度)から1998年度(平成10年度)までの行政職職員の昇格及び昇給の時期について

  採用後の一般的な昇給の時期は、概ね次のようになると思われる。

1992年度  4月 2級 9号給(前歴加算調整)
1992年度 10月 2級10号給(初任給調整)
1993年度  4月 3級 8号給(昇格)
1993年度  7月 3級 9号給(昇任時特別昇給)
1994年度  7月 3級10号給
1995年度  7月 3級11号給
1996年度  7月 3級12号給
(仮に、原告が主張する時期に成績特別昇給があった場合は、同年4月から3級12号給に昇給する。この場合、昇給時期は、4月になる。)
1997年度  7月 3級13号給
1998年度  7月 3級14号給

3)1997年度(平成9年度)1月から3月分及び1998年度(平成10年度)の本給欄における時間単価の金額について

 原告主張の計算方法を前提とすれば、1997年度1月から3月分は「1,660円」が、1998年4月から12月分は「1,670円」が、1998年度1月から3月分は「1,730円」が、それぞれ正しい。

                                          以上

平成12年(行ウ)第240号 損害賠償請求事件

原  告  平川 景子

被  告  中 野 区

証 拠 説 明 書

平成14年4月8日

東京地方裁判所民事第11部 御中

被告指定代理人 河野 通孝 同 小川 正明 同 松井 克之 同          井上  浩 同 中島 清子 同 大内山高幸 同 片岡 和則


 


中野区女性会館条例

                    昭和5931
条例第6

改正 平成 2330日条例第8

   平成13327日条例第25 

(設置)

第1条 区民に女性問題に関する学習及び交流の機会並びに諸活動の場を提供することにより、女性の地位向上に資することを目的として、中野区女性会館(以下「会館」とい

 う。)を東京都中野区中野二丁目1314号に設置する。

(事業)

第2条 会館は、前条の目的を達成するため、次の事業を行う。

1)女性問題に関する情報及び学習の機会の提供に関すること。
2)個人又は団体相互の交流の場の提供に関すること。
3)女性問題に関する相談に関すること。
4)内職の相談、あつせんに関すること。
5)その他区長が必要と認めること。

(施設)

第3条 前条の事業を行うため、会館に次の施設を置く。

1)情報・交流コーナー
2)研修室
3)相談室
4)保育室
5)大会議室

(使用者の範囲)

第4条 会館を使用することができる者は、第1条の目的の範囲内で会館を使用しようとする者で、次の各号の一に該当するものとする。

1)中野区内に住所を有する者、中野区内の事務所若しくは事業所に勤務する者又は中野区内の学校に在学する者
2)前号に規定する者を主な構成員とする団体
3)前2号のほか、区長が適当と認める者

(使用の承認)

第5条 第3条第2号、第4号及び第5号の施設を使用しようとする者は、規則の定めるところにより区長に申請し、その承認を受けなければならない。

2 区長は、前項の承認に際し、必要な条件を付すことができる。

(使用の不承認)

第6条 区長は、前条の規定により会館の施設の使用を申請した者が第10条の禁止行為をすることが明らかに認められる場合、その他管理上支障があると認められる場合は、その使用を承認しない。

(使用料)

第7条 会館の施設の使用料は、無料とする。

(使用権の譲渡等の禁止)

第8条 会館の施設の使用の承認を受けた者は、施設を使用する権利を譲渡し、又は転貸してはならない。

(使用の取消し等)

第9条 区長は、次の各号の一に該当する場合は、使用の承認を取り消し、又は使用を制限し、若しくは停止することができる。

1)使用の目的に反する行為をしたとき。
2)この条例若しくはこれに基づく規則に違反し、又は区長の指示に従わないとき。
3)災害その他の事故により会館の施設が使用できなくなったとき。
4)工事その他の都合により必要があるとき。

(禁止行為)

10条 会館の施設を使用する者(以下「使用者」という。)は、会館内において次の行為をしてはならない。

1)営利を目的とする行為
2)他の使用者の迷惑となる行為

 (設備の変更等の禁止)

11条 使用者は、会館の施設の使用に際し、その設備に変更を加え、又は特別の設備を設けてはならない。ただし、あらかじめ区長の承認を受けたときは、この限りでない。(原状回復の義務)

12条 使用者は、会館の施設の使用を終えたときは、速やかに原状に回復しなければならない。第9条の規定により使用の承認を取り消され、又は使用を停止されたときも同様とする。

(損害賠償の義務)

13条 会館の施設及び設備に損害を与えた使用者は、その損害を賠償しなければならない。ただし、区長がやむを得ない理由あると認めるときは、その額を減額し、又は免除することができる。

(委任)
14条 この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。
  附 則
この条例は、昭和5911日から施行する。 
 附 則(平成2330日条例第8号)
この条例は、平成241日から施行する。
  附 則(平成13327日条例第25号)
この条例は、平成1341日から施行する。

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日 時 2002年2月12日(火) 16:45〜17:07
場 所 東京地裁13F民事11部労働
出席者 原告側 原告1、弁護士4、傍聴2 合計7名
    被告側 代理人5、傍聴1 合計6名
記 録 長倉 敬子 

裁判官 提出されている関係から順に入りますが、被告準備書面(6)と原告証拠説明を頂いて・・・。
原告側(秦) 甲の2号証は写しということになっていますが、原本に改めさせて頂きます。
裁判官 わかりました。それから乙号証の関係なんですが、これは結局最初に出していただいた抜粋でよろしいですか。
原告側(中野) 抜粋で足りるかということですね。検討させてください。
裁判官 被告の方の反論の書面を頂いて、だいたい主張関係をそろそろ整理しないといけないのかなというところですが、できましたら、原告に主張の要約書面をいただけるとあるがたいです。従前に頂いてますのでその通りということでこちらでまとめてよろしければそうしますが。

原告側(中野) 要約しますので。
裁判官 人証は予定されますよね。
原告側(中野) 調整中ですので。骨格はできていますのが調整が必要ですので次回に。
裁判官 陳述書の出せる部分についてはいかがですか。
原告側(中野) 全部について陳述書を一緒に出すのは難しいところです。証人尋問を入れて反対尋問のために、こういう事件ですから必要ということでしょうから、2週間位前に陳述書を提出して、ということであれば。
裁判官 次回は人証申請までという予定、ということで、だいたい調整予定はどのようなものですか。
原告側(中野) 中野区における女性会館の平川さんの職務が、臨時的なものではなく、恒常的なものであったという立証と、2つめは、女性会館の中での常勤職員との業務の同一性、職員の実態、運営はどのようにおこなわれてきたか、ということと、3つめは、賃金を通してそれに対する格差が存在するということですが、一般職の賃金がどのように決定されているのか、それに対して非常勤職員の格差がどういうふうになっているのか、という比較論、それから均等待遇は全国的に推進されてきているもので、その例と非常勤職員の活用の実態、そういう流れについて立証するのが骨子です。
裁判官 予定の人数は。
原告側(中野) 1人を原則として考えています。
原告側(秦・菅沼) 各1名ということです。プラス原告本人です。
裁判官 被告の方は。
被告側 理論的な主張が多いので、意見や鑑定的な証人になるんでしょうか。
原告側(中野) いいえ、事実です。鑑定的な意見は別個に考える予定です。
被告側 均等待遇の関係も他でこういう事実があるとか。
原告側(中野) そうです。
被告側 立証計画ですが、学習コーディネーター制度が設けられた当時の(女性会館)館長に、コーディネーターの特殊性とその内容をお聞きしようと思いますが、当初の館長では平川さんの時期と違うので、一般的な問題として当時の館長が一番くわしいかと思います。非常勤職員の運用の実態は職員課長がくわしいので予定しています。
裁判官 次回は人証申請ですね。
被告側 そういうことですね。
裁判官 被告の方からも、事実関係について聞かれるのではないかというお話がありましたが、原告の仕事自体、組織、会館の運営については具体的な争いはあるのですか。双方それについて準備書面を出してますので。
被告側 職務内容について、原告は他の一般職員と同じ、と言っていますが、被告は他の常勤職員とは違うと言っていますので。コーディネーターは特別な職務内容がありますので、そこで争いもあるのかと思います。
裁判官 内容を具体的に。
被告側 講座の企画的なこととか、専門的な観点から仕事をやってもらったと、そういう趣旨を立証したいと思っています。一般職とは違うと立証したい。そういうところで前の館長は学習コーディネーターを作った、とそういうふうに主張したいと思います。
裁判官 15号証以下は抜粋でいいかと。原告の主張の要約書面を頂き、人証申請はだいたいどのくらいの期間で?
原告側(秦) 論拠はこれで、と被告の反論は書かないで表形式でということですか?
裁判官 基本的に羅列するような形でお願いします。
裁判官 書面で書証的に出ている部分は、実際の運用は別として、そういう形であったと運用の仕方をみれば、基本的に争いがあったとみた方がいいのではないですか。
被告側 認識の違いがあるのではないですか。まわりにいた職員の認識とか、細かい事実はまだ把握していない部分はありますが。
原告側(秦) こちらから情報提供している部分は争いがなくていいのですか。裁判官 3月30日付準備書面、被告から、(2)ですね、被告側の認識を書かれていますが、争いがあるかどうなのかはにわかにははっきりしないのですが。13年2月19日付け準備書面の認否という形でははっきり出ていなかったですね。
原告側(中野) それはくわしく認否されましたか。
裁判官 陳述書を出してもらった方がいいですね。
原告側(中野) 争うなら争うと。事実ですから認めるのか、認めないのか。
裁判官 原告の出しているものを認めるのか認めないのか、出してもらった方がいい
ですね。現在まで調査してもらった範囲でその通りでいいということなら。くわしく
調べないとなんともいえないというところもあるかも知れませんが、争うということ
では。女性の立場からいうとそうはいかないのかもしれませんけれども。
原告側(中野) 同一性がどういうレベルで争いになるのですか。
被告側  ハンドブックの作成、ですが、どういう立場でハンドブックの作成に関与されたか、客観的事実ですが、どういう立場で関与されたかというのは違いがありますよね。
原告側(中野) その違いはこちらでも同じことです。
被告側 役割分担があるとわれわれは認識しています。講座に関与していることは間違いありませんが、どういう役割分担があったかということです。
原告側(秦) これまでの認否は、事実は把握していますか。
被告側 細かいところまでは把握していないところもあります。
原告側(中野) 争点ははっきりした方が立証のポイントが違ってくるということなので、証人の調整がどうできるかです。
裁判官 証人の調整はいけるところまででいいですか。
原告側(中野) 全部調整できないかもしれませんので、できるところで。
裁判官 被告は、期間はどのくらいで。
被告側 1か月半位いただければ。
原告側(中野) 立証の角度、それを見てできれば効率的です。
裁判官 証人をですか。
原告側(中野) そうです。

裁判官 書面は双方3月末までにお出し頂くということで。(原告に)起訴状と準備書面のフロッピーをひととおりいただけますか。被告は、第4準備書面だけいただいていると思いますのでそれ以外をお願いします。では、次回は4月8日(月)2:30〜3:30で。

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2002年4月8日 東京地裁14:40〜15:10
被告側:6人
原告側:9人(原告、弁護団4人、支援者4人) 

1.準備書面3における差額

被告:準備書面3について。被告側の検算では賃金差額が1300万円になっているが、こちらの検算では約1250万円になる。特別昇給について5年というのは目安であり、あくまでも人事課が評価するものである。
原告(中野):細則を出してください。 

2.裁判所側の資料探し

裁判所側の資料21が抜けていた。この間、ゴタゴタ。被告側から21の資料を渡す。

3.尋問と陳述書類について

裁判所:訊問書について。
原告(中野):尋問の日の2週間前までに尋問書は提出します。
裁判所:今後の見通しを見定め、全体的に把握したいので、原告本人の尋問書を先に欲しい。
原告(中野):原告だけでは立証できない部分も多い。その為に他の証人がいるので、本人の尋問だけで全体を把握するのは難しいのでは。
裁判所:原告本人の尋問は重要ではないのか?
原告(中野):そうではない。が、原告本人は最後にしたい。
裁判所:原告本人ではなくてもいいが、全体を証言できる人はいないか。
原告(中野):いない。証人については事前に陳述書も準備するが、証人はそれぞれ、勤務実態について、他の自治体例、区議会での方針、常勤職員の処遇といったように、それぞれの問題について陳述する予定である。
裁判所:被告側は
被告:当時の館長になるか、課長になるかまだ未確定である。申請と申述書は準備する予定だ。 

4.次回までの確認

裁判所:被告側も原告側のまとめにそって主張の要件をまとめてきてほしい。
被告:この程度でよければ、まとめてくる。
裁判所:計算書、申請書、陳述書、主張の骨子を被告側はまとめて。要約書面は早めにお願いしたい。次回は6月10日13:10〜

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