| 心の健康法 | |||||||||||||
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| 目 次 | |||||||||||||
| 0.はじめに | |||||||||||||
| 1.なぜ病気になるの? | |||||||||||||
| 2.ストレスとは何か? | |||||||||||||
| 3.精神神経免疫学 (Psycho neuro immunology) | |||||||||||||
| 4.性格と病気 | |||||||||||||
| 5.健康な心、病気にも勝つ心の持ちかた | |||||||||||||
| あとがき | |||||||||||||
| 参考文献 | |||||||||||||
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| 0.はじめに | |||||||||||||
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| 一般質問内容−健康調査結果等の評価に対する対応 | |||||||||||||
| 【質問内容】 | |||||||||||||
| 運動を効果的に推進するためには、健康づくりに関わる多くの関係者が健康状態等に関する情報を共有しながら、現状及び課題について共通の認識を持った上で、保健医療上の重要な課題を選択し、科学的根拠に基づいて、取り組むべき具体的な目標を設定する必要があり、目標に到達するための具体的な諸活動の成果を適切に評価して、その後の健康づくり運動に反映できるようにする必要があります。 3大死因死亡率すなわち、ガン(悪性新生物)・心疾患・脳血管疾患のいずれもが、新湊市は全国・県平均よりも高水準にあることは御周知の通りであります。 また、国民健康保険における一人あたりの診療費においての県内9市の中でも第1位であり、高齢化が進んでいるとはいえ原因追及に全力を傾注しなければなりません。 |
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新湊の人は塩分を取り過ぎているのではないか!と言われていますが、昨年10月に報告されました「保健事業のあらまし」によれば、平成12年度県民健康・栄養調査において新湊市内61世帯 208 人のサンプルであるけれども、塩分摂取量は、成人1日あたり10g未満が望ましいとされている中で、平均では12.4gであり、年代別に見ても50代の13.8gが最も多く、どのような食品から摂っているかを見ると「みそ・しょうゆ」から 6.4gと全体の51.2%を摂取していたと報告しております。 全国の平均が12.3g、県平均が12.6gから判断しますと、塩分摂取量は平均並みであることがわかります。 過去17g〜18gの摂取量の時代から見れば、新湊市民の皆さんは、これまでの食生活改善にかなりの努力をされてきたことがわかります。 しかしながら、中高年における塩分摂取量の目標をきちんと指導していくべきと考えます。 また、この報告書の中に、「基本健康診査生活習慣問診集計」の報告がありますが、市民の皆さんは、栄養のバランスを考えている人84.8%(平成12年度調査男女平均)上手にストレスを解消している人76.5%に対し、定期的に運動をしている人30%と低い数値が報告されていることが対照的といえる現象でしょう。 健康の3要素「運動・休養・栄養」のバランスから見ても、新湊市民はあまり運動をしていないことになります。 なぜならば、厚生省「保健福祉動向調査」(平成8年)健康維持・増進のための運動の実施状況の数値は意識的に身体を動かす等の運動をしていると答えた人は、52.6%としております。同一調査ではないにしても、これからの目標設定の基本にしていかねばなりません。 「運動をしていないと言うよりも、仕事熱心で運動を楽しむ時間がない」と言う方が正解かもしれません。「仕事で体を動かしているから運動していることと同じなんだ」と言う意識。「運動することが遊び」という感覚があること。など正しい意識を伝えることが大切と感じております。平成8年〜12年までの5年間の基本健康診査結果における、有所見率を見ると、県平均との比較では、心電図に異常ありの人が県平均が14.2%・新湊市が20.2%、貧血については、県平均が24.4%、新湊市が33.9%と高い数値を示しています。 ![]() 尚、肝疾患・糖尿病などは県平均とあまり変わらなく、腎疾患については県平均よりも低い数値を示しています。 これらの調査数値から具体的な手法が考えられるのではないか! この他にも「コレステロール値・高血圧」いくつかの数値も示されておりますので、これらの数値を専門的に分析し、市民の健康保持及び増進対策としての「元気パワ−アップ推進事業」を効果の上がる事業にしていただきたいと思います。 当局の考えをお聞かせください。 また、「つくばウェルネスリサ−チ」−TWRの今後の対応についてもお聞かせください。 |
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![]() ちょとした工夫や配慮が大切! 心の健康とは、何も大げさなものではありません! 一日の流れの中で、誰もが気軽に出来ることが多くあります。 |
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私達は何かに悩んだり困難な問題に直面した時、なにげなく四苦八苦(しくはっく)するという言葉を使います。あなたは何かに四苦八苦していませんか?それとも幸せに生きていますか?ところで四苦八苦という言葉はどのような意味なのでしょうか?これは仏教に由来する言葉で、人間の最大の悩みである生・老・病・死という四つの苦にさらに別の四苦(1
愛別離苦:愛するものとの別れ、2 怨憎会苦:怨み憎む者との接触、3 求不得苦:求める物がえられない、4
五陰盛苦:肉体と精神)を加えた八苦を意味しているのです。二千五百年以上も昔のお釈迦様の時代から、老いること、病むこと、死ぬことは、ヒトにとって避けて通れない大きな悩みだったのでしょう。そして“生”つまりこの世に生まれ、生きることそのものも大きな苦に含まれていたのです。もしあなたが現在、病気や対人関係などでストレスを感じ、不安や悩みに四苦八苦していたら一緒に解決法を捜してみましょう。 |
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| 1.なぜ病気になるの? | |||||||||||||
| ■ 病気の原因? | |||||||||||||
![]() 遠い昔、病は邪気や魔物がヒトにとりついたために起こると考えられ、気持ち(心)と身体は密接に関係していると考えられていました。しかし17世紀にデカルトが提唱した精神と肉体とを相互に独立な実体とする二元論の哲学が受け入れられ、さらに科学の発達に伴って(例、顕微鏡の発明によって細菌の存在が明らかになり、さらに抗生物質が発見されて、それまでは不治の病とされていた多くの感染症の治療が可能となった)病気の原因は下表のように精神(心)とは関係なく、主に外的な要因によって引き起こされると考えられるようになったのです。病気 原因 ・結核やエイズなどの感染症 細菌やウイルス ・肥満、高血圧、心筋梗塞、糖尿病 過剰な栄養やかたよった食事 ・花粉症やアトピー性皮膚炎 植物や動物へのアレルギー ・悪性新生物(ガン) タバコや食生活 |
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| ■ 成人病から生活習慣病へ | |||||||||||||
その後ガン、心臓病、脳卒中などは中高年者に多く見られたために、成人病と呼ばれるようになりました。しかし、その後の研究によって今まで成人病とされてきたものの多くが食事や運動、喫煙さらに飲酒や休養の取り方などと深く関連し、年齢より生活の仕方、つまり生活習慣と密接に関係があることが証明されました。そして今までの成人病という呼称はこれらが加齢のために発病するという誤解を与えることから1997年からはこれらの疾患が、生活習慣病と呼ばれることになったのです。 |
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| ■ ガンについて、天寿ガン? | |||||||||||||
| 生活習慣病の中で、最も恐れられている病気は悪性腫瘍(ガン)でしょう。 ガンは下図の3大死因別統計に見られる ように現在では他の心臓疾患や脳血管疾患を抜き日本人の死亡原因のトップになっています。 なんと日本人の4人に 1人がガンで死亡している勘定になるのです。さらに下図の3大死因別死亡率で表されるように毎年ガンによる死亡 率は増加しています。確かにガンは生活習慣病といわれ、それによる死亡数は実際に増加しています。 しかし下の年令調整死亡率をよく見て下さい。若年者から高齢者までの年令を一定に調整したこのグラフからは実際 のガンによる死亡者数はそれほど上昇していないことがわかります。 つまりこのようにガン死亡率の増加は生活習慣の変化のみでなく、高齢者の増加と深い関係があるのです。 ![]() このような高齢者のガンを癌研究所所長:北川友行氏は天寿ガンとして考えていこうと提唱されています。それでは実際にガンの発生には生活習慣や高齢化の他にはどのようなことが関与しているのでしょうか? |
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| ■ ガン勝利者の会 | |||||||||||||
1996年11月、東京で不治のガンと宣告されてから劇的な治癒を体験した人々が集まって、ガン勝利者の会第1回セミナーが開かれました。下図はそこで自身もガンを克服した経験のある川竹文夫氏(NHKプロデューサー)が講演に使用した図を改変、引用したものです。今までガンの原因と言われ、多くの研究者が指摘してきた要因を氷山にたとえてわかりやすくまとめています。 |
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この図ではガンの原因として、すでに有名なタバコや食生活など生活習慣の乱ればかりでなく、ヒトの誕生から成長期、そしてその後の心の問題までもが複雑に関与していることが示されています。まさに広い意味でガンは生活習慣病なのです。これらから考えられることは、もし私達がガンと宣告された時、病院に治療をまかせきりにして自分で何も努力をしないのではガンは治りにくいのです。もちろん、急に禁煙したり健康食品を摂取するヒトも少なくありませんが、それだけで大きな効果は期待できないでしょう。もし早期ガンであっても、治療後に禁煙など生活習慣のみでなく、心の持ち方やかたよった価値観などの改善にまでも目をむける努力をしておかないと、その後にまた新たなガンが発生しやすいのです。川竹氏も自身の経験から、患者さんに対して治療をすべて医師まかせにはしない、自分も積極的に勉強し生きる意味や生き方を見直す、必要に応じて食事や心理さらに免疫療法、東洋医学なども活用することが重要とアドバイスしています。 |
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| ■ガンになりにくい食生活(ライフスタイルと癌/食生活に関する勧告) | |||||||||||||
ライフスタイルに関して世界の多くの研究例を集めてFood, Nutrition, and the Preventinon of Cancer: A Global Perspectiveという書物が1997年に刊行され、この中に以下の15条が上げられています。 |
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1.食料供給と食物摂取、大部分が植物に由来する食事、すなわち多種類の野菜や果物、豆類、それに精製度をなるべく抑えたでんぷん質の主食食品を豊富に含む、食事をする。 2.正常体重の維持、低体重や過体重を避け、成人期を通じての体重増加を五kg未満に抑える。 3.身体活動の維持。もし職業による身体活動が少ないか中等度の場合、一日に一時間の速歩か、それに匹敵する運動と、さらに一週間に少なくとも合計一時間の活発な運動をする。 4.野菜類および果物類、四季を通じて一日あたり400〜800gまたは五皿以上の多種類の野菜類や果物類を食べる。 5.その他の植物性食品、一日に600〜800gまたは七皿以上の多種類の穀類(米)、豆類、イモ類やバナナを食べる。精製度のなるべく低い食物を選び、砂糖の使用は制限する。 6.飲酒は勧められない。どうしても飲む場合は一日あたり男性は酒一合かビール中びん一本、女性はその半分以下に抑える。 7.肉類、赤身の肉を摂取する場合は一日に80g以下までに抑える。そのためには赤身の肉の代わりに、魚または鶏肉が望ましい。 8.総脂肪と油。脂肪の多い食品、特に動物性脂肪の多い食品の摂取は抑える。適当な植物油を控えめに使用する。 9.塩分。塩分の多い食品を控え、調理中や食卓での塩の使用を抑える。調味に香辛料はハーブを利用する。 10.食品の貯蔵。常温で長期保存し、カビの毒に汚染されているかもしれない食物は食べないこと。 11.保存。腐敗しやすい食物はすぐに冷蔵庫に保管する。 12.食品添加物および残留成分。添加物、汚染物質や他の残留成分が適切に規制されていれば、飲食物中のそれらの存在は、今まで知られている限りでは有害ではない。しかしながら、規制が不十分な場合や不適切に使用されれば、健康にとって危険となりうる。 13.調理法。黒焦げになった食べ物は食べない。肉や魚を食べる場合は肉汁の焦げたものは避ける。直火で焼いた焼肉や焼き魚、塩干薫製の肉類はできるだけ避ける。 14.補助食品。補助栄養剤など、ここに提示してある勧告を守っている人々には、癌リスクを低下させるための、補助食品や補助栄養剤はまず不必要であり、役に立たない可能性もある。 15.たばこ。たばこを吸ったり、かみたばこを使用したりしないように。たばこは飲酒の害を増幅させるし、良い食生活をしていても喫煙によって台無しになりかねない。 これらを守れば癌になりにくいということなのです。しかしこれをしっかり守ることは容易ではありませんね。それでは食事以外にも健康に暮らす秘けつを勉強してみましょう。 |
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| 2.ストレスとは何か? | |||||||||||||
| ■ストレスとは何か? | |||||||||||||
| 現代はストレス社会といわれますが、それでは“ストレス”という言葉は何を意味しているのでしょう。 ストレス(stress);種々の外部刺激が負担として働くとき、心身に生ずる機能変化。ストレスの原因となる要素(ストレッサー)は寒暑・騒音・化学物質など物理化学的なもの、飢餓・感染・過労・睡眠不足など生物学的なもの、精神緊張・不安・恐怖・興奮など社会的なものなど多様である。・・・となっています。(広辞苑による)それではストレスは人間にとって有害な作用だけもたらすものなのでしょうか?次の図はストレスと人間の能力との関係を図示したものです。 ![]() この図を見ると、適度なストレスAは健康な緊張をもたらし、人の能力を上昇させます。しかしある程度以上の強いストレスBになると能力の伸びは頭打ちとなり、やがてCの消耗をたどって、ついにDの崩壊の状況(病気・・死)に向かうのです。たとえば学生にとって、試験はストレスそのものです。けれども定期試験がなければ勉強に今一つ身が入りにくいのが現実ではないでしょうか?また定期試験のストレスはそれほどではないとしても、大学入試や就職試験など人生や運命の別れ道と思われるような試験のストレスは相当なものです。これは社会人になっても同様で、職場における毎日の小さなストレスには耐えられても、仕事上で大きなミスを犯したり、新聞に取り上げられるような事件に巻き込まれた時のストレスは相当なものです。これが胃潰瘍、心筋梗塞などの症状を引き起こし、時に本人を自殺にまで追い込むことがあるのです。 言い換えれば、健康な緊張をもたらす程度のストレスAは私たちにとって必要不可欠なものといえますが、短期間でも余りにも強いストレスDや中等度でも慢性的なストレスB,Cは心身共に有害に作用するということになるのです。 |
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| ■ ストレスに強くなろう | |||||||||||||
さて、あなたは日常、ストレスグラフのどの部分で生活をおくっていましたか?。可能ならいつも健康な緊張の範囲で生活をおくりたいものです。そのためにはストレスを少なくすればよいことになります。しかし現代は生きていくのにあまりにも多くの刺激や摩擦があります。むしろほとんどの人々は疲労や消耗の状態(B,C)で日常生活をおくっているのが現実ではないでしょうか?。ではどうしたらストレスを健康な緊張感としてとらえ、生活できるのようになるでしょう?そのためには前図のようにあなたのストレスグラフを成長させるのです。こうすれば現在のあなたのBやCの範囲のストレスも健康な緊張をもたらすA
の範囲に入れることが可能なのです。その具体的な方法を第5章の健康な、病気に勝つ心の作り方!のところで考えてみましょう。 |
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| 3.精神神経免疫学 (Psycho neuro immunology) | |||||||||||||
| ■ はじめに | |||||||||||||
最近ではストレスや心理状態が身体に与える刺激が精神(心)から神経系や免疫系にも影響し、それが複雑に関与して健康維持や発病、病気の回復に関係している事実が研究され、精神神経免疫学という学問が確立されてきました。言い換えれば心と脳や神経経路、さらに内分泌系や免疫が密接に連関し、私達の身体を外敵から守って、良好な状態に維持しようとするシステムがあることがわかってきたのです。昔から“病は気から”
といわれ“ガンの原因”の項でも触れましたが、精神神経免疫学は心(心理状態)が種々の疾患の発病や、治癒過程に密接に関連していることを科学的に解明しつつあります。つまり先に述べたようにウイルスや細菌などの外的な要因が加わった時やガンが発病してしまった場合でも、心の状態が、実際に発病や回復に大きく影響している可能性があるということです。
そういえば、昔から“風邪をひくのは精神がたるんでいるからだ”とか、“驚異的な精神力で病気に打ち勝った”などといわれますが、まさにこのような事実を表していたのでしょう。逆にストレスが多い場合には暴飲暴食やタバコ
の吸いすぎなど不摂生な生活をしやすく、長い間に肥満や高血圧を引き起こし最後には心臓病・肝臓病やガンになりやすいのです。そのような意味では世界でも有名な過労死は生活習慣病の代表といえるのではないでしょうか?
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| 4.性格と病気 | |||||||||||||
今までは病気の原因、ストレスと病気の関係などを勉強してきましたが、人間の性格と病気の関係も古来より気づかれていました。今から二千年も昔の古文書にも『うつ的』な人がガンにかかりやすいといった記述が残されています。そういえば現在の映画やドラマでも、怒りや興奮の後に主人公が心臓や脳の発作で倒れたり、長い間思い悩んだ末にガンで亡くなるなどの場面設定がよく見られますね。この方面でも近年、心理学や医学の専門家によって綿密な調査や追跡研究が行われ、性格と病気の関係がより明らかにされてきています。さてあなたの性格は以下のどれにあたるでしょうか? |
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| ■ 性格のタイプと症病誘発傾向 | |||||||||||||
![]() Eysenck(アイゼンク)の分類 最近ではサイコオンコロジー(精神腫瘍学)の発展により、精神状態とガンの発症や経過に関係がありそうなことも報告されています。さらに精神的な面を配慮した治療(心理療法)により身体の免疫力が活性化され、ホルモンのバランスなどが回復し治療効果が期待できることなどもわかってきました。この方面の代表的な研究者である英国の心理学者、Eysenck(アイゼンク)は人間の性格(パーソナリティ)を下図の4つに分類して研究しました。 |
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| ■ 病気をよせつけない心 | |||||||||||||
よく過労やストレス、タバコの吸い過ぎなどで胃が痛くなって病院を訪れる人がいます。この場合、内視鏡検査で胃潰瘍が確認されると、抗潰瘍薬が投与されて胃潰瘍の治療が行われます。しかし本人が原因(誘因?)となったストレスを解消し、身体によくない生活習慣を変える努力をしなければ潰瘍が治りにくいばかりでなく、たとえ薬物治療で一時的に良くなったように見えても、容易に再発しやすいのです。同様に自分の家族の病気やもめごとなどのために強い不安感や心配事があって不眠を訴えて受診される患者さんも多く見られます。 このような方には取りあえず眠れるようにと睡眠薬が処方されること多いのです。しかし患者さんの不安や心配の原因が除去されず、いつまでも本人が悩みに囚われている間は、睡眠薬を中止すればまた眠れないという悪循環が続き、結局薬なしでは生活できない状況に陥ってしまうのです。 ![]() そうです。胃潰瘍や不眠症の例からわかるように、本来病気は自分の努力や工夫によって予防したり治したりすることが基本で、医師が行っている検査や治療の効果は、あくまでもその上に成り立っているということを覚えていてください。 そのためには常日頃から健康な生活習慣を心掛け、さらに健康な精神状態を保つように努力することが重要なのです。もし今あなたにストレス(不快な感情)があって、これらがあなたの病気を引き起こしたり、治るのを妨げていそうなら、その原因を自分でよく考えて解決するように努力しましょう。結果的にあなたが自分自身をコントロールできるようになれば、あなたの身体の中には種々の病気やがん細胞に対する抵抗力が増加し、病気を予防したり、治す力が増大するのです。 |
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| 5.健康な心、病気にも勝つ心の持ちかた | |||||||||||||
今までは、外的な要因(細菌など)だけでなく、種々のストレスや私達の性格までもが知らないうちに、自分の健康や病気に密接に関係していることを学びました。ここまで読み進めてきたあなた!自分はストレスが多いとか、性格がガンになりやすいなどとガッカリした人はいないでしょうか?心配御無用です。それではいよいよ自分のストレスグラフを成長させてストレスに上手に対応し、自分の性格や考え方をより健康的に改善させる方法を勉強しましょう。 |
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| ■ 悩みがない人間はいない! | |||||||||||||
| 四苦八苦の「生・老・病・死」は人間が古来より感じてきた最大の苦悩、そして他に恋愛問題や近親者との死別などは「愛別離苦」、嫁姑、職場の人間関係などは「怨憎会苦」、ブランド品や学歴への欲求、社会に出てからの地位、財産、名誉などは「求不得苦」、肥満や体形などの悩みは「五陰盛苦」。この4苦を含めたものが八苦でした。確かに通常の私たちのストレスや悩みの多くは「生・老・病・死」の四苦よりもむしろ他の四苦に含まれるといってよさそうです。そして現代社会ではこれらの悩みは大人だけの専売特許ではありません、今は物心のついたばかりの子供から受験戦争やいじめ、ファミコンなどの物質欲を刺激される中で多くのストレスをかかえながら成長していかなければならない時代なのです。 このように考えると、恐らく世界中でストレスや悩みが全くないという人はいないはずです。 一見恵まれているように思われている先進国、日本に住む私達が本当に幸せかという疑問が沸いてきます。 『みんな違ってみんないい』 現在の偏差値優先の教育も、現代人を必要以上のストレス に追い込んでいる大きな原因と言えるでしょう。阿川弘之さんは高校教育の目的を「小さな完成品を作ることでなく、大きな未完成品を作ること」と述べました、またビートたけしさんも「学校は人生の準備体操をしているだけ、本番は社会に出てから・・・」と言っています。 ![]() さらに世界的な数学者のピーター・フランクルさんは地方の教育関係者から講演を依頼され、よく「どうしたら日本の子供の個性を伸ばす教育ができるでしょうか?」と質問されるそうです。その時ピーターさんは「日本人も十分に才能はあります、個性を潰すことだけ注意してください。比較は意味がありません、俺がそうだったからというのは止めて下さい。人間を駄目にするのは他の人との比較です。大切なのは今日の自分が昨日の自分より、少し良くなること。モノを持たず、頭と心に財産を持つことをモットーとして下さい・・・」と答えるそうです。これらが本当の個性を尊重した教育の基本的な考え方と思いますがいかがでしょうか。 |
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さて、でも教育がいけない、金中心の世の中が悪いからダメだとして、ストレスや悩みをすべて諦めて受け入れなければならないものなのでしょうか?ストレスを解消し、悩みを解決する方法はないのでしょうか?その答えは私たちの心の中にあります。なぜなら人は自分で考え方や日常生活の仕方を変えることによって、今までどうしようもないと思っていた問題も必ず自分の力で解決できるようになる潜在能力を持っているからです。これは先にも述べたように自分のストレスグラフを大きくして今のストレスを健康な緊張の範囲にもっていくということなのです。これから以下の順番で自分の悩みを整理し、解決する練習をしてみましょう。 |
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| ■ なぜ人は悩むのか?を知ろう! | |||||||||||||
あなたの悩みの原因はなんですか?まずこれを分析して明らかにすることが悩みを解決する第一歩です。ほとんどの場合、悩みは何か一つの事や、ある考え方にこだわりつづけていて生じることが多いのです。何かの考え方や物事、そして特定の人にこだわりを強く持っていると、行きづまったり、不愉快な結果が生じやすいのです。なぜならあなたと同じようにすべての人は誰でも自分自身のやり方や考え方で満足のゆく結果がえられることを期待しているからです。しかし想像してみてください。すべての人が満足するように自分の思い通りの学校へ進学し、良い会社へ就職し、そして素敵な恋人と結ばれる、そんなうまい具合に物事が運ぶことは可能でしょうか?現実には多くの人々は期待が裏切られ、思うような結果がえられず、そのために悩みや苦しみが生じるのです。結局、何かにたいする過度な期待やこだわりが結果的に現実とのギャップを生じ、これが自分を苦しめているという事実を自覚することがまず解決の第一歩なのです。 |
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| ■悩みを解決するために! | |||||||||||||
物事がうまく運ばずに悩んでいる時に注意しなければならないのは、自分の過度な期待やこだわりを棚に挙げて、逆に“あの人があの時に自分を助けてくれなかったから”と、その原因を他人のせいにしたり、“すべて自分が悪いんだ”と必要以上に自分を責めてしまうことです。しかしこれは両者とも賢明な考え方ではありません。なぜならこれらは“人は自分自身を100%コントロールすることはできない”という真理に気づいていない考え方だからです。あなたは自分自身を完全にコントロールして生活していますか?誰もが自分自身や自分の子供をさえ完全にコントロールできないように、他人の行動や考え方が自分の思惑どおりにならないのが当然なのです。そうです、相手が自分の思い通りになるように期待するのはどだい不可能なことなのです。もしあなたが自分の悩みの原因をいつまでも他人のせいにしたり、逆に自分自身を必要以上に責めてばかりいたらあなたは悩みから永遠に開放されないでしょう。 |
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・あなたが変われば相手も変わる?相手があなたの期待に答えてくれず、いつもむなしさを感じているあなた、それならあなた自身が変わってみませんか?たとえば大きな声で挨拶をしてみる、余分な体重をへらす、身体を鍛える、身体に悪い習慣をやめる、さまざまな知識を身につけるなどです。人が変わることを待つより、勉強して、自分を変え、成長していくほうが問題解決の近道ではないでしょうか?あなたの態度や表情が変わった時に相手も自然に変化していく可能性が生まれるのです。・・・“他人と過去は変えられない、変えることができるのは自分と未来である。”“賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ”です。 ・負けるが勝ち! 何かにこだわっていて、それがうまくいかず、またそれを諦め切れずにストレスを感じているあなた。長い目で見て自分にとってマイナスになりそうなことは思い切ってやめてみませんか?物事には必ず初めがあれば終わりがあるのです。確かにやりかけたことを途中で放棄したくない気持ちはわかります。しかしそれを続けていく場合のメリットと、デメリットを冷静に検討してみてください。よく考えて、もしデメリットが大きい場合には思い切ってやり直す勇気も必要です。 |
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| ・災い転じて福となす よくない結果にがっかりしているあなた、物事はいろいろな側面をもっています。“人生万事塞翁が馬”という諺をしっていますか?一見あなたにとって不運な出来事と思っていた事が最後に良い結果に結び付くことも少なくありません。逆に幸運と思われた出来事が最後に悲劇をもたらす場合もよく見られます。たとえば最近の話題を見ていても、学歴、地位、名誉と人がうらやむほど順風満帆にきていた高級官僚が汚職事件に巻き込まれて逮捕されています。不運な出来事にうちひしがれているあなた、物事を判断するときに悲観的な見方ばかりをしていませんか?一度ゆっくりと深呼吸をして考え直してみましょう。長期的な視野にたって目の前の問題を見直してみることも生きていくうえで大切な知恵ではないでしょうか。 |
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『人間万事塞翁が馬』中国、漢の時代、ある国境の近くに塞翁という老人の一家が住んでいました。ある時一家が大切にしていた馬が国境を越えて逃げてしまいました。当時の馬はとても大切な財産です、塞翁はもちろん午を可愛がっていた若い息子は大変がっかりしました。ところがしばらくすると、その馬はもう一頭、他の馬と一緒に戻ってきたのです。2頭の馬をえた一家はその幸せに酔いしれました。しかし新たに一家に加わった馬は気性が荒く、息子が乗っているときに突然に暴れだし、息子は落馬、足の骨を折ってしまったのです。当時は今と違って医療が発達していません、足の骨を折るということは一生歩行が不自由になるということでした。一家は息子の非運を嘆きました。しばらくすると隣の国と大きネ戦争が始まりました。村の若者はすべて戦争に駆り出され、ほとんどが戦死してしまいました。しかし足の骨を折っていた塞翁の息子は徴兵から逃れ、その後も一生を穏やかに過ごしたのです。人生、不幸なこと、幸福なことに出会います。しかしその出来事がその人にとって本当に良かったのか悪かったのかは、その時点で簡単に判断することはできないことを教えています。 |
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| ・失敗は成功のもと! 前にもふれましたが、一生懸命に努力したからといって必ずしもすべてのことがうまくいくとは限りません。しかし何かに失敗したということは、新しい別のやり方や考え方をすべきだということを意味しているのです。失敗はあなた自身の経験を豊かにするもので、人生は試行錯誤によって開かれるものなのです。したがって、ある一つの方法がうまくいかなければ、他のやり方に変えればよいのです。そうすることによって、たとえ一時的に悲しみや苦しみを味わうことはあっても、やがて必ず望ましい結果をもたらすような生き方ができるようになります。“雨ふって地固まる”“艱難汝を玉にす”です。この世の中に失敗を一度も経験したことがない人は誰もいないでしょう。ただし失敗したあとどうするか?その対処法が成功への鍵!なのです。 |
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| ■ 自分を変える時のコツ! | |||||||||||||
まず現状をあるがままに受け入れて、あなたの考えや行動をよく見つめてみましょう。そうすればあなたの求めている満足感や幸福感の達成を妨げているものが何かが明らかになります。・まず自分をよく見つめ直そう。 1.あなたにとって望ましくないことをもたらすもの は何ですか? 2.何故、それを変えようとしないのでしょうか? 変えたあとには悪いことばかりでなく、何か良い ことが起こることは期待できないでしょうか? 3.今までとは何か違う新しいやり方はないですか? 別なやり方で、望ましい結果をもたらし、悪いこ とが起きないようにはできないでしょうか? ・笑う門には福来る。蒔かぬ種は生えぬ 次に、自分にできそうな新しいやり方を、頭の中に思い描いてみましょう。それが今までの効果的でなかったやり方を補い、よい方向へ変えてくれるかもしれません。次にそのような新しいやり方を実際に行ってみた結果を想像してみましょう。そしてその新しい考え方や振舞い方が、あなたに望ましいものであると判断できたなら、さっそく日常生活で実際に試してみるのです。いつも、幸福な満ちたりた生活を送ることを目標にしましょう。あなたにとって望ましい結果をもたらすことは積極的に行い、望まない結果をもたらすことはしないようにしましょう。 ・自立して生きよう!前向きに行動している時でも常に、自分自身をよく見つめ、自分の考え方や行動を分析し、その結果を冷静に評価する習慣を身に付けましょう。ここで大切なのは、あなたが本当に望んでいるものが何かを、十分に意識するのです。たとえ、人とうまくやってゆくためであっても、自分の要求や希望をすてたり、自分の目的をないがしろにしては長続きしません。人の目ばかり気にしていては自分の気持が萎縮してしまいます。自分の希望を捨てて他人とうまくやることを優先させるのではなく、自分の希望と相手との関係を両立できるように冷静に工夫していくのです。実際に人が自立するということは、他人を無視したり、他人から全く独立した人間になることではありません。自立するということは快適な満ち足りた生活の場を周囲の人々との間につくり出すことができる人間になるということです。なぜなら人は生きていくために誰でも常に周囲の人々から、さまざまな援助や協力、つまり心の支えを得ることを必要としているからです。たとえば悪い生活習慣(睡眠不足、暴飲暴食、喫煙など)をやめて、健康になりたいと思うときなど、まわりの人たちの援助や協力が得られないと、なかなかうまくいかないものです。不規則な生活や、特に喫煙などをやめる場合には、なかなか一人だけの努力でできるものではありません。人は誰でも他の人に見守っていてもらったり、自分の気持ちや考えを理解してくれる人がいる時に、自分の目標や希望をかなえることができるのです。 ・思い立ったが吉日あなたにとって望ましいことを今日から積極的にしてみましょう。たとえば散歩や運動をしてストレスを解消したり、ちょっと昼寝をしてさわやかな気分になったり、友達とおしゃべりをしたり、ペットを飼ったり、自分の趣味を楽しむことなどです。もちろん音楽を聞いたりヨーガや気功、呼吸法などもよいでしょう。 このようにして気分を転換することによって、自分が不満を感じる状況から心身を遠ざけ、結果的にタバコやアルコール、薬などに頼りすぎることを避けることができるのです。 ここで大切なことは、あなたの考えや行動をよく自覚して、あなたを不幸にするような人たちや物事には頼りすぎないようにすることなのです。自分にとってマイナスになるような人や物に頼らず、自分の考えや判断で行動できるようになれば、それだけ自信や意欲がわいてきます。 また、もしそのような努力がうまくいかない時があっても、決してあきらめることなく、あなたが納得できる他のよりよいやり方を、さがし求めていけばよいのです。 本当の幸せとは、人の一生は不思議なものです。皆、一人一人が自分の幸せを見つけるために必死に悩みながら生きています。ちょっとした幸せに喜び、不幸に涙して。 この世に生を受けたばかりの赤ん坊の時には打算も何もなかった純粋無垢な私達です。しかし、いつの頃からか他人より良い成績をとってよい学校に入ること、よい会社に就職し、裕福な暮らしをおくること、人に誇れるような名誉や地位をえることなど、人生の目的や価値観が形成されてきます。 そして実際に社会生活を送るようになると、皆が多くの悩みやストレスにもまれながら必死で生きるようになるのです。そしてその競争に勝ったものは勝者とたたえられ、波に乗りきれない者は落ちこぼれと言われるのです
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![]() しかし、そのようにして歯をくいしばって得た仕事や地位、家や車、美味しいレストランでの食事や旅行、これらが私達に与えてくれたものは何なのでしょう?本当にそれが人生にとって究極の目的と価値だったのでしょうか? このような価値観が身に付く前、まだ幼かったころ見た美しい夕焼けや星空、友達と暗くなるまで遊んだ広場、澄み切った小川で小魚をすくった夏の日、母がにぎってくれたおにぎり、たとえ裕福ではなくても毎日が楽しい日々でした。 そしてその頃を思い出すと、誰でも不思議に懐かしく幸せな気分になれるものです。あの頃の自分に変えることは不可能なのでしょうか? おわりに、死も生のうち? 人には古来より人種や年齢、さらに生まれた家柄が違っても変わらないものがあります。それは他の動物や植物と同様、人間もこの世に生を受けた瞬間から確実に死を運命づけられているという事実です。いたいけない生まれたての赤ん坊でさえも刻一刻と着実に死へ向かって歩んでいるのです。たとえ私達がいくら死をきらって湯水のごとくお金を使ったとしても、死は誰にでも必ず平等に訪れます。そうです、死は生の最終段階にある現象、生の一部なのです。私達は死を忌み嫌うべきものとして目を背け、それを意識しないで生活しがちです。しかしその結果、逆に大切なことを見失って、本当に貴重な一分一秒、一日一日を無駄に過ごしてはいないでしょうか?実際にけがや病気などを経験して生や死について考える機会を持ったために、健康のありがたさや生きることの素晴らしさに気づき、その後の人生をよりよく生きることができるようになった人々も多いのです。私達に与えられたこのかけがえのない人生をどう生きるかはまさに私達、一人一人の心にまかせられているのです。結果でなく生き方こそ、その人間の誇りです。 さあ、あなたはどう生きますか?
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| この冊子は東京家政学院大学心理学研究室の 重久 剛 先生が 英国の心理学者 EysenckのBibliotherapy(書籍療法)を翻訳 された文章を参考にまとめなおしたものです。本田 宏(ほんだ・ひろし) |
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| 参考文献 | |||||||||||||
| ●第19回医療制度研究会講演会講演要旨 「佐久総合病院における地域医療の実践と課題」 佐久総合病院院長 清水茂文先生 |
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| 1.佐久総合病院の医療の原型 | |||||||||||||
| 佐久総合病院は1944年、ベット数20床の小さい診療所として創立され、若月俊一名誉院長を創始者として発展を遂げ現在は
821床と分院 132床の総合病院になっています。 若月先生は農村医学の創設者として国際的にも有名です。宮沢賢治の教え、『農村に入ったら小作人たれ、演説をせずに劇をやれ』を実践し、出張診療、演劇、衛生講和がセットになって地域に対する医療活動を行っており、病院には劇団部が設置され、のちに住民からも脚本を書く人が出て、この原型は地域住民すべての人々に共有されています。 |
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| 2.地域と共催する病院祭 | |||||||||||||
地元にある養蚕にちなんだ小満祭にあわせて病院祭が2日間行われ、1.5万人から2万人の人々が集まります。長い間毎年続いて行われ最近では祭りの祝賀会を町と共同でやっているくらい地域に密着したものとなっています。病院祭の準備は仕事を終わってから職員が集まりパネルや提示物をつくり、全国各地から、また海外からも見学があります。住民の声に耳を傾けるのが基本精神なので意見交換会なども開かれています。ことしの病院祭のテーマは『はこどもその幸せのために』と『すすめよう地域のバリアフリー』でした。こどもはいじめ、虐待、不登校など多くの問題を抱えています。バリアは精神障害者、知的障害者、身体障害者発育障害の差別の意味で、ハンセン病の方の粘り強い運動、大谷敏郎氏の努力で厚生省が謝罪することになったなどが関係しています。今年は2日間で1.5万人の一般参加がありました。文化とは人間が人間らしく生きていく営み生き方、福祉が人間性を失ったらおしまい。地域医療は文化運動、医療は文化なりと考えています。 |
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| 3.健康管理活動と「予防は治療に勝る!」 | |||||||||||||
| 僻地無医村の医療活動で、人には健康に関して我慢型と、気づかず型があり、悪くなって病院を訪れる。この問題解決のために健康管理活動が行われています。『予防は治療に勝る』という考え方は後に全国的な展開を見せました。八千代村では全住民の健康台帳を作り、住民検診をやった。病院職員は全員参加が義務付けられました。大きな二つの成果が上がりました。ひとつは衛生指導員が住民から選ばれて活動に参加したこと、もうひとつは村の医療費が下がったことです。これらの事実は全国が注目することとなり翌年の82年、老人保健法が成立し、その中に保健事業が正式に組み込まれました。当院では今、年間十万人規模で集団スクリーニングが行われています。『長野県は最長寿で、老人医療費は最低』といわれます。かつて「陸の孤島」といわれこんなことは考えもされませんでしたが、海外途上国からの視察や研修者が増えています。彼らの目的はただ一点佐久の保健システムを知りたいといわれます。 当院にある厚生連健康管理センターは約70名の専従職員をかかえ、毎日「検診隊」が県下に出て行っています。一班は約18名編成で、毎日2、3班が出動しています。一つの班に医師は二名参加が原則で、 154名の医師が全員参加します。ただ検診をやるのではなく、健康で長生きできる地域づくりや、平和で幸せに暮せる地域づくりをめざすー住民が主人公の地域づくり、民主主義を育てていく運動だと考えています。がん検診は事業としてだけではなく運動でもあるのです。 |
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| 4.佐久病院の研究研修活動 | |||||||||||||
| 病院には農薬中毒の研究で有名な「日本農村医学研究所」があり、農村、農業に関連する疾患の研究を基礎的な研究も含めて行っています。また「農村保健研修センター」という、宿泊施設をもつ研修機関があり、保健・医療・叱福祉に従事するスタッフの再教育研修をやっています。近年では福祉分野の二ーズが高くヘルパーの養成も行ってきています。 また「地域保健セミナー」「お年寄りのケアセミナー」も開講し、ここを卒業した人たちが同窓会をつくっており、介護保険の勉強会等を組織したり、行政に働きかけたりしています。この人たちこそ、佐久地域の"保健・医療・福祉オンプズマン"、こうした人たちに選ばれる病院、医療機関でなければと考えています。 |
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| 5.国際保健医療への取り組み | |||||||||||||
| 佐久病院の国際保健医療への取り組みは盛んで、1952年(昭和27)年に国連代表が訪問しており、翌年にはタイ国代表が来ています。過去正式訪間者だけで千名をこえる人が来ており、実数ではこの22倍の人を受け入れてきました。若月先生はアジア農村医学会を設立し、この伝統は今日まで受け継がれてきています。病院のなかに「国際保健医療科」という部署があり、このもとに協力委員会をおいて実践してきています。 “地域医療”というと、“自分たちの足元の地域の医療”と考えるのが普通です。私どもはこれをひとつの面と考え、もう一つ“海の向こうにある地域の医療”も地域医療だと考えてきました。1978年、WHO(世界保健機構)アルマ・アタ大会において、『世界のすべての人に、健康を』というプライマリー・ヘルスケア宣言(プライマリー・ケアではなく、ヘルスという概念が入ってヘルスケアとなっている点に注意)が発せられました。JICAや海外青年協力隊のルートで、長期に派遣される職員も出てきました。 しかし、日本は国際保健医療協力の面で大変遅れており、外務省や厚労省、保健医療関係者がこの分野への理解を深め、この分野で重要な役割を果たしているNGO(非政府組織)活動が、もっと評価される仕組みが必要です。一昨年四月、佐久病院は基本理念を整備し、五つの行動目標のなかに「…中国ならびに途上国の国際保健医療に貢献します」という文言を掲げました。中国だけ固有名詞を入れたのは、当院とは長い交流の歴史があり、中国との友好をはかっていくことは非常に大切な課題だと考えています。 この四月からフィリピン・ベンゲット州との問で、共同プロジェクトを立ち上げ、JICAとJA農協による農業開発プロジェクトにあわせて保健医療プロジェクトを重ねることになりました。いずれ病院から職員を派遣し、臨床研修医もここに一ヵ月派遣するシステムを検討しています。 |
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| 6.地域医療と地域ケア | |||||||||||||
通常の病院では診療に関わる部門は、「診療部」が一つあるだけです。当院は診療部、健康管理部、地域医療部と三つの部門に分かれています。「地域医療部」はさらに、地域ケア科、国際保健医療科、研修医教育科、地域診療所科と四つの科に分かれて運営されています。国際保健医療科はすでに述べたとおりです。研修医教育科は研修医教育に関係するカリキュラムの作成から、身の上相談まですべてをマネージします。佐久病院は現在、関連医療機関に十名以上の医師を派遣しています。その多くは町村立、国保などの地域診療所です。この派遣医師の調整や指導を担当するのが地域診療所科で、診療部と協力して行っています。1983年、当院に「在宅ケア実行委員会」が組織され、いまで言う地域ケアの活動が開始されました。この委員会の活動を基盤にして、87年「老人保健施設」モデル事業設置、山間へき地の「南部四ヵ村在宅ケア合同事業」などが取り組まれてきました。全国的に先駆的な活動として評価され、記録映画「病院はきらいだ」(時枝俊江監督、岩波映画杜)で紹介されました。1994年、「地域ケア科」を設立し再編しました。 現在この科は医師の在宅訪問診療、六ヵ所の訪問看護ステーション、三ヵ所の在宅介護支援センター(出向を含む)、院内訪問看護室等の運営を行なっていて、社会福祉法人・JA長野会設置の特別養護老人ホームも事実上運営に関与しています。近隣JA農協にも保健・福祉の職員を派遣しています。 介護保険がスタートしました。地域ケア科はこれへの対応に追われています。介護保険受け皿科として六年前整備したつもりでしたが、現実は予想をはるかにこえて大変です。いまでも専従職員は多いのですが、今年はさらに一つ老人保健施設(老人保健施設こうみ)が開設されましたので、大きな組織になってきました。院内でも多くの部署との連携が必要であり、近々”科”から”部”へ再編する予定です。地域ケア科は要介護高齢障害者を対象にしていますが、さらに地域ケアの対象は精神障害者、知的障害者、身体障害者、ストレス障害者、発達障害者、終末期のがん患者等も含む可能性をもっています。 いまはキュア(医師の診療)に対してケアのもつ意味を多角的に考える時代です。学部教育ではどうしてもキュアが中心になりがちですが、臨床の現場では多くの場面でケアが要求されます。医師の場合、卒後臨床研修で教育しようとしていますが、順序が反対ではないかと思います。資格試験である国家試験がもつ威力は絶大です。難しい専門知識ではなく、基本的なものを大切にし、それを問う試験であってほしいものです。 私どもは昨年四月、『発達外来』を設置しました。こどもの発達障害は重大な社会問題です。”児童虐待防止法”が制定されたのも、その反映です。長野県では県立こども病院ですら、診断はしますが十分な「療育」までは担当しきれないとのことです。十分なマンパワーがないわけですから、仕方がありません。 まずはマンパワーを確保する必要があるでしょう。「児童相談所」は虐待問題に集中し、他の障害まで手が回らないのが実情です。どの県でも実情は同じで、担当者は深い悩みを抱えています。未来を担う子どもたちに対し、こんな状態でよいのでしょうか。効率性や科学性がもてはやされる時代ですが、特に現代日本の政策医療は何か基本的視点を見落としていないか心配です。医師のなかにも虐待経験者がいる時代です。思いやりや、気持ちの通い合いが大切にされない社会になってしまったのかもしれません。 根本には地域社会の安全装置、つまり社会保障に対する国の政策基調が大きく関係しているように思います。 |
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| 7.地域医療とは?(試論) | |||||||||||||
| 第一段階ではよく言われるように、「地域で行なわれている保健・医療・福祉の諸活動」というところですが、第2段階では「住民参加と、民主主義、ヒューマニズム、協同の精神を基本とし、住民の生と健康を支え、やがて安らかな死を迎えるまでために、その地域に有機的で重層的なネットワークをっくっていく活動の総体」と考えました。これは佐久総合病院ではひと言『農民とともに』で代表され、ネットワークは『地域をつむぐ』と表現しています。第三段階の近年では、「本来公共の責任である保健・医療・福祉の諸施策を、個人や医療機関または地方自治体に責任を転化し、保健・医療・福祉を低く押さえ込む制度、政策の反映」とするようになってしまいました。 介護保険は地方分権の流れのなかに位置づけられ、運営責任は地方自治体ですが、介護保険料の据え置きなど、肝心な点は集権的な中央の力で変えられてしまいます。また介護保険には市場原理がひそんでおり、値下げで競争する傾向となり農村部ではサービス低下が問題となります。自由競争の風潮は企業参入、混合診療など、アメリカ型市場原理を導入しようという動きとともに警戒しなければならないと思います。他者を貧困に追いやって得る豊かさが、本当に豊かなのか重大な問題です。 |
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| 8.村から消える老人 | |||||||||||||
| 山間部では何十戸かあった集落がそっくり崩壊してしまったような風景に出会います。農村地域からはお年寄りが消えていきます。いく先は都市に住む子どもたちのところか老人ホームなどの施設でした。仕方がないが大方の意見ですが、近代家族制度のあり方とか、老後の生き方とか、老人の居場所等の深い問題をかかえています。地域社会のあり方を問うテーマとして、いまでも追っているところです。先進国であれ、途上国であれ、お年寄りや障害者がこれほど粗末にされる国があることを聞いたことがありません。高齢者を日本以外の土地で預かるというビジネスが問題になったことがあります。先進国日本は、こうした障害者をも商晶化するのでしょうか。国家の威信、国の品性に関係する問題です。市場原理は適用する分野を間違えると大変なことになることを承知すべきです。 私どもがやらねばならぬことは、それぞれの地域でお年寄りや障害者が、安心して暮らせる仕組みをつくることです。安心して平和に暮らせる地域づくりがうまくいかなければ、弱いものが犠牲になったり、凶悪犯罪が発生したりするのだと思います。この地域づくりこそが、二十一世紀を切り開く鍵になるでしょう。 |
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| 9.メディコポリス構想とは? | |||||||||||||
| 1988年、若月俊一名誉院長により“メディコ・ポリス”という用語が登場しました。メディコひろく医療を意味し、ポリスは都市を意味し、地域自治共同体のような意味合いだと思います。テクノ・ポリス.は企業誘致による地域づくりですが、メディコポリスは保健・医療・福祉を軸にした町づくりです。リゾート開発は自然破壊をきたし、都市の人たちのための開発という側面が強く、景気や流行に左右され、安定した雇用を生みません。医療・福祉への投資は生産性がなく、“捨て金”との意識があり、この構想はこの意識に変革を迫るものです。 メティコ.ポリス構想の基本的条件は、第一に医療・福祉システムの整備であり、第二に教育施設の充実、第三に住民の生計を確保できる産業の振興です。さらにそれぞれの条件が相互に連関をもち、例えば医療・福祉と商業が、運輸やリゾート業が運関をもって、協力して発展していくことが大切です。一番重要な点は若い人たちの安定した雇用をつくることです。言い方を変えれば、これからはお年寄りと若い人たちを対象とした、新しい形の公共事業をおこすべき時代と考えます。 国立滋賀大学学長で経済学者、宮本憲一教授もこの構想に注目し、数年前から佐久地域の三つの町村を調査し、地域の内発的発展や地域財政論の視点からこの構想の有効性を実証しました。この研究では佐久病院がある地元臼田町の産業構造の推計が書かれており、建設業19.6%、医療・保健が18.5%と後者の比重がきわめて高いことが指摘されています。ちなみに農業は8.3%、商業は6.0%でした。どこの自治体も財政困難に直面しているはずです。地域社会を安定的に発展させるには、政治が勇気をもって財政を見直し改革することがいま求められています。その際、手間がかかっても自分たちの地域の産業構造を分析し、縮小すべき産業、拡大すべき産業を明確にして事業計画を策定すべきです。 |
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| 10.メディコポリス構想の具体化 | |||||||||||||
| すでに佐久病院は約六年前から地元臼田町に、「病院を核とした街づくり構想」を提案してきました。町側の基本的な構想、地元商工会の構想なども準備が進んでいるようです。病院の提案の第一は、町ぐるみの「福祉の里」づくり構想です。病院の周辺にさまざまな福祉施設を配備し、医療との連携をはかっていくこと、障害者が自由に利用できる施設づくり(歩道、商店、バス、公園など)、つまり「バリアフリー」な地域づくりです。教育施設としては医療看護福祉大や医療技術大を誘致することなどです。第二は、都市と運携した「健康な町づくり」です。健康づくり施設などを中心にしたスポーツ施設、都市の人たちに有用な休養と緑を生かしたレクリェーション施設、魅力的で付加価値のある「人間ドック」などです。第三は、商店街と一体となった町づくりです。駐車場と商店街を一体化して病院とつなぐとか、それぞれを何らかの方法で連結し、患者さんの利便性を向上させることが求められています。これからさらに高齢化が加速していくので、当院にとって高齢な患者さんの通院の利便性は最優先課題であり、今後の病院の命運がかかっています。歩行困難な人、車いすの人が安心して来院できる病院でなければ、もはや生き残ることはできません。 | |||||||||||||
| 11.小海診療所の駅舎移転 | |||||||||||||
現在佐久病院は『JR小海線』の駅舎内に、十二床の有床診擦所(小海診療所)をもっています。もともとある建物の老朽化で建て直しが必要になりました。そこで”メディコポリス”という視点から、他に類を見ない画期的な提案をしました。診療所を小海駅舎に移転させ診療所跡地に老人保健施設をつくることでした。小海駅舎の半分はショッピングセンター、半分は入院12床と人工透析12床をもつ診療所となりました。病院と駅と商業が一体化した素敵な形になりました。 私はこれを、「小さなメディコポリス」と呼んでいます。通院の利便性を第一に考えて、こちらから「駅」へ行く、これも形を変えた「出前医療」です。高齢者医療とか高齢者福祉を言葉で言うだけでなく、具体的な形にして役立つようにしなければ何の意味もありません。地域医療とは言葉ではなく、患者・住民のことを第一に考える実践なのです。分院移転跡地には老人保健施設(当面55床、将来88床)が今年の4月に完成し、30名をこえる若い人の雇用が生まれたことです。となりの南牧村には八十床の特別養護老人ホームもでき。ここでも50名の雇用が生まれました。南佐久南部五ヵ町村は人口約1万7千人の農村部で、高原野菜農業、リゾート、兼業農家などがある過疎地域ですが過去二十年以上、このようなまとまった若者の安定した雇用がおきたことはありません。国の完全失業率が五%をこえました。失業ほど人間の尊厳を損ねるものはありません。私たちには自らの賃金を抑制してでも、雇用を守り、ざらに雇用を拡大して地域に貢献する使命があります。 |
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| 12.日本の地域医療を希望あるものに | |||||||||||||
| ”メデイコ・ポリス構想”は佐久地域独特のものではなく、全国に普遍性のあるテーマだと考えています。それには関係組織、団体が「地域づくりへの貢献」を合い言葉に、協力しあう関係づくりが必要です。それを行政があらゆる面で応援し、場合によっては強く指導することです。どこかを排除したり、だれかを排除するようなやり方ではダメだと思います。関係つくりには、連携とか、相互乗り入れなどわずらわしい面もありますが、過疎に悩み、地域再生を模索しているところがあれば、ぜひこの構想を一度検討してほしいと思っています。いのちと健康(こころの健康を含め)がいっそう大切にされ、幸せな暮らしができる地域づくり、あらゆる病気、あらゆる障害に対する差別と偏見をなくした地域づくり、『ともに創ろう、いのちと暮らし』これこそがこれからの地域医療の最大テーマだと考えています。当院は数年前に「地域住民とともに五十年」というビデオを作りました。佐久病院の半世紀を描いた歴史記録映像です。 このビデオのラストシーンは、流し雛と田んぼの上になびく鯉のぼりの映像になっています。これは二十一世紀に向けての、私ども佐久病院のメッセージになっています。二十一世紀は私どもの時代というより、いまの子どもたちの時代と言えます。 その子どもたちが、いま危ないと思います。小手先のプランで、本当に子どもの心とからだを守れるのでしょうか。子どもたちが育つ地域が健全さを取り戻すことなくして、守りきることはできません。学校に重大な困難があることはよく承知していますが、やはり”学校づくり”の域を出ていないように思います。地域づくりのなかに学校づくりを位置づけているかどうか疑問です。いま佐久病院は創立以来の歴史と一将来の命運をかけた、病院再構築という課題に取り組んでいます。約五年の準備検討期問を経て、昨隼実行プロジェクトを立ち上げました。一年間全病院的に議諭し、汗と苦悩の結晶である「中間」報告をまとめました。病院が自力で考えられるギリギリのものです。自力で解決しなければならない課題、自力では解決できない困難な課題がきちんと整理されました。 全職員の意見が凝集した大きな成果です。再構築全体の実現という視点からすれば、前半戦がまとまりました。後半戦はこの病院の主体的な報告を墓本に、これからいよいよ「地域の中へ」(佐久病院長期構想タイトル)入っていこうと思います。自治体、JA、関係団体はいうまでもなく、すべての住民の意見を聞く中から、最終案を決定することになります。佐久病院は私どもの病院ではありません。JA組合員を基本とした、全住民のものです。地元臼田町、佐久広域地域全体、長野県、国まで含めて理解を求め、意見を聞き、期待にそえる再構築を果たしていきたいと思います。 半世紀以上にわたって佐久病院を守り育て、日本の、いや世界の歴史上に残る偉大な仕事を築いてこられた先輩たちに報告し、その貴重な意見を聞かなくてはなりません。第四次医療法改定が昨年秋決まりました。再構築は法律の施行にともなう厳しい時間の制約があります。それでも粘りぬいて、再構築を必ず実現することを確認したいと思います。 |
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