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一度胃に入れた食べ物を強制的に吐き出すことはどんな影響を身体に及ぼすのでしょう。
過食を伴う嘔吐の場合、「一口だけ」と思って食べ物を口にしたのが止まらなくなってしまうことが多いようです。食べているうちに「もうどうでもいい」という意識に傾き、普通の食事の2倍も3倍も一気に胃へ押し込んでいます。
そして、目の前にある食べ物を全て収めた後、急に過食への後悔と体重増加への恐怖の気持ちが襲ってきます。その結果、嘔吐して胃の中のものを強制的に出そうと血を吐いてまで指を喉に突っ込むのです。
その結果、まず低血糖の状態になります。低血糖になると、イライラしたり、頭がぼんやりします。
そうすると身体は血糖値を上げようとしますから、また食べ物を欲するのです。でも結局また吐く、また食べる、また吐く、・・・この繰り返しが止められなくなっていきます。
下剤乱用のところにも書きましたが、嘔吐が身体に及ぼす影響の中で一番怖いのは低カリウム状態です。嘔吐によって唾液に含まれるカリウムもたくさん失われるからです。
カリウムは筋肉の収縮や神経の働きを保つ役割を担っていますので、カリウムが不足すると全身倦怠感(だるさ)、筋力低下を引き起こします。また、不整脈になったり、心臓麻痺を起こして死亡することもあるそうです。
その他にも身体のむくみ、唾液腺のしこりなど様々な影響があります。
生命に関わるような症状の場合は早期に専門的な治療を受けることをおすすめします。大事なあなたの命です。

嘔吐への対処
上では嘔吐が身体にもたらす悪影響を並べてしまいました。
でも、自分が今やっていることがどんな結果をもたらすのかを知っておくことも大事だと思います。そして、あなたの身体をあなた自身がいたわる気持ちを少しでも持ってくれることを願います。
「やめなければならないのは分かっているけど、やめられない」という人がほとんどだと思います。その気持ちは私にも痛いほど分かります。私もそうでした。
ただ「やめろ、やめろ」とまわりが言ったところでやめられるものでもありません。
でも、やめる意思を持たなければ、過食も嘔吐も常習化してしまいます。
「もうやめよう」という意思を持つきっかけは人それぞれだと思います。
ですから、ここではその意思を持ったときに、どういう食生活を送ると身体が整っていきやすいのかについて書こうと思います。
まずは、甘いお菓子を少し控えてみませんか?
過食の場合、大量の甘いお菓子や菓子パンを食べてしまいがちです。
実は、砂糖を摂りすぎると血糖値が一気に上がるので、身体はそれを正常値に戻そうとします。ところが、今度は一気に血糖値は下がってしまうのです。そうすると、再び身体は血糖値を上げてくれる食べ物を欲します。だから、一気に血糖値を上げてくれる甘い物を過食してしまう。
過食にはこのようなサイクルがぐるぐると回り続けています。その結果、食べ過ぎたことを後悔し、強制的に吐こうとしてしまうのです。
甘いお菓子を過食しないようにするためには強い意思が必要にもなりますが、三度の食事をきちんと摂る習慣を続けることで意識もだいぶ変わってくるのです。
お米を食べてみませんか?
上で「三度の食事をきちんと摂りましょう」と書きましたが、食事の主食はなるべく「お米」を食べましょう。
なぜなら、パンやうどんのように小麦粉から作られたものは体内での消化・吸収が早いため、すぐにお腹が空いてしまいます。そうすると、次の食事までについついお菓子を食べたくなってしまいますね。もしかしたら、それが過食・嘔吐の引き金になるかもしれません。
反対に、お米はゆっくりと時間をかけて消化・吸収されます。ですから、腹持ちがいいんですね。血糖値も安定していますから、過食や嘔吐していた頃のようなイライラも落ち着くと思います。
お茶碗に軽く一杯のお米とみそ汁と冷や奴と一握りの菜っぱと。そんな食事から始めればいいと思います。ゆっくり噛んで、ゆっくりいただきましょう。
私も拒食や嘔吐を長い間繰り返していたため、こんな当たり前の食事(というか、むしろ粗食?)さえも最初は怖かったです。「食事が怖い」という感覚はやはりこの病気になった人でしか分からないと思います。
三食摂っていても、「太るのが怖い」という感覚がまた蘇ってくるときもあるかもしれません。そして、吐いてしまうかもしれません。でも、そこで何もかもが終わってしまったと思わないで。また次の食事からゆっくり摂っていきましょう。
いつか、「三食摂る」ということにもだんだん「慣れてくる」のです。そしたら、おかずにお肉や魚を使ってみたり、「ちょっと油で炒めてみようか」なんていう気にも自然になります。
焦らないで。ゆっくりゆっくり積み重ねていきましょう。

私の経験
私は下剤乱用と同様に嘔吐もしていました。でも、下剤乱用は拒食のピーク時にしていましたが、嘔吐は拒食のどん底から気持ちが浮き上がり始めた頃から始まりました。
「死にたい」という気持ちはなくなったものの、「太りたくない」という思いはなかなか消えてくれなかったのです。食事を摂るのが怖くて、少しでも満腹感を感じると吐いていました。
吐いた後は頭がボーッとして、顔もむくんでしまいます。耳の下の唾液腺もポコッと膨れてしまいました。身体は痩せているのに顔だけはボウッと膨れているので、外へ出るのもすごくイヤでした。
的確な判断力もないのでいつもネガティブ、電解質バランスも崩れきっていていつも身体が怠い・・・。
そんな中、嘔吐をきっぱりやめようと思ったのは、下剤乱用をやめたときと同様に仲間とのきずなと支えがあったからでした。
私が拒食症のときに毎日訪れていた摂食障害用掲示板でお互いが励まし合っている書き込みを読んで、「私ももう嘔吐はやめなければ」と決心しました。
嘔吐の対処にも書いたような食事の摂り方を続けました。たまにまた吐いてしまったりして後戻りしたこともあります。吐いてしまったら、それはもうしょうがない。自分を責めない、次からまた始める、という気持ちで続けていきました。
半年ぐらい続けたとき、食事への恐怖心がなくなっている自分に気づいて驚きました。顔のむくみも解消しています。疲れやすかった身体もちょっとましになっています。
今はもう満腹感さえ身体が思い出してくれています。
小さな積み重ねなのですね。
焦らないでだいじょうぶ。
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