性同一性障害を抱える人々が、普通に暮らせる社会環境の法整備を求める意見書
性同一性障害とは、自分が身体的・社会的にどちらかの性別であるかを認 識していながら、精神的には自分自身の身体的・社会的な性別に違和感を抱 き、または反対の性別に属していると感じ、それにより強い精神的な葛藤を覚え、精神の性別と生まれ育てられてきた性別との間に生ずる適応の障害を言います。そのため当事者は、医学的、心理的、社会的、家族的及び経済的 なさまざまな問題を抱えているのが現状であります。
とりわけ、戸籍の性別と社会生活上の性別が異なることにより、非正規雇用社員でしか就労できない、家を借りることが難しい、国民の権利である選挙権さえ行使しにくく、また、性同一性障害の治療のほとんどが保険の適用除外であり、経済的にも大きな負担となっています。
性同一性障害の人々に対する人権については、平成12年12月に「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」が制定、これに基づき策定された「人権教育・啓発に関する基本計画」には性同一性障害に関する知識や理解を深め、その解決に施策の検討を行うこととあります。また、平成13年5月の「人権救済制度の在り方について」の答申では、性同一性障害を理由とする差別的取り扱い等について積極的救済を図るべきとされていますが、当事者の不自由さは依然として変わっていないのが現状です。
したがって、政府におかれましては、戸籍と異なる性で生活する性同一性障害の当事者に対し、次の事項について特段の配慮をされますよう当市議会は要望するものです。
1 治療への保険の適用及び診断・治療が可能な医療機関の拡充を図ること。
2 求職時の性別記載の撤廃と不当解雇、職場差別などの禁止とともに職場での支援を図ること。
3 公文書の性別記載の再考と可能な限りの削除を図ること。
4 教育の充実と教育現場での理解、若年層患者に対する支援を図ること。
5 教育・医療関係従事者、公務員など性同一性障害にかかわる人々への研修と育成を図ること。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
平成15年12月22日
座間市議会議長
木 村 功