「高校生クイズ」   02. 8.13

          HOME > クイズTOP >

          HOME > 横断コラム目次 >


高校時代の3年間は出場者として、学生時代の4年間は裏方のアルバイトとして関わらせてもらった、日本テレビ「高校生クイズ」。長い間、夢と感動を与えてくれたこの番組に直接関わることは、今年を最後にもうないだろう。
高校時代、憧れ続けていた「向こう側の世界」。その世界に、高校を卒業してからもなお関わり続けていられたのは幸せだった。

■ 「高校生クイズ」という番組
「全国高等学校クイズ選手権」。1984年に第1回が開催され、以後毎年夏に開催されている。最盛期には25万人もの参加者を集めた、「もうひとつの甲子園」。
全国10ブロックで予選が行われ、勝ち抜いた49チームが都道府県代表として全国大会へと駒を進める。全国大会では様々な形式のクイズに挑戦しながら、勝ち抜け方式で優勝校を決める。

この番組の魅力は、クイズの実力日本一決定戦ではないところにある。
各ラウンドのクイズには、運の要素やゲーム性がつきまとう。実力があるだけでは次に進めない。そんな理不尽なルールの中で色んなドラマが生まれる。順当勝ち。波乱。快挙。失意。奇蹟。番狂わせ。大逆転。長い歴史の中で絶えずドラマが生まれてきた。そのドラマの中で高校生が見せる表情。ドラマの只中にいる本人にしか生み出せない本物の表情。この表情こそが、番組の最大の魅力である。
もちろん、クイズが真剣勝負だからこそドラマが生まれ、表情が輝くのだ。
クイズという競技を通して多くのドラマを見せてくれるこの番組が私は大好きだ。

■ 出場者として
高校時代、この番組の関東大会を突破し、全国の舞台で活躍するのが夢だった。それなりに研究もした。それなりの努力もした。だが、3年間で予選を勝ち抜くことはできなかった。この番組で予選を勝ち抜くには、強力な運が必要となる。
全国大会の放送を見たとき、いかにも「思い出作りに出てみたら、たまたま勝ち抜いちゃいました」的なチームは好きになれなかった。「この大会のために、日々練習に励んできました」的なチームに肩入れしていた。
自分と同じようにこの番組のために頑張ってきたチームに共感する一方で、冷やかしで出場しているようなチームが活躍するのを見るのは我慢ならなかった。

■ 視聴者として
大学に入り、縁あってこの番組のアルバイトをさせてもらうようになった。
問題作成、関東大会の補助、形式のシミュレーション、全国大会の補助。憧れていた「向こう側の世界」が身近になった。全国大会に勝ち進んできた高校生と触れる機会もあった。

年を重ねる中で、いつの間にか「この大会のために、日々練習に励んできました」的なチームも、「思い出作りに出てみたら、たまたま勝ち抜いちゃいました」的なチームも、同じように応援するようになった。
前者のようなチームの、勝負にかける眼差し。後者のようなチームの、先入観のない喜怒哀楽。どちらもこの番組になくてはならない最高の表情である。
そのように考えるようになったということは、私は時間をかけて出場者側の人間から視聴者側の人間に変わってきたということだ。

■ 全国大会の雰囲気
全国大会のアルバイトでは、テレビで見ているだけでは知ることのできない感情に触れることもできた。
よく、途中で敗退してしまって号泣してしまうチームがある。あれは、クイズに負けたのが悔しくて泣いているだけではない。その先までみんなと一緒に行けないのが悔しく、寂しいのだ。
収録の合間、高校生たちは、当り前だが高校生の顔をしている。友達をたくさん作る。非日常の世界を満喫している。できるだけ長くその世界にいたいと思っている。
クイズに負けて高校生が流す涙は、その世界から途中で切り離されてしまう辛さの涙である。
そうやって裏側を想像しながら見ていると、高校生が作る表情はさらに趣深くなる。

■ 末永く
全国のクイズ好きの高校生に夢を与え、ひと夏の思い出をプレゼントし、全国の視聴者に感動を届け、そして選ばれし150人の高校生にかけがえのない時間を捧げてくれる「高校生クイズ」。来年からは純粋に、一視聴者として楽しませてもらうことになる。
これからも毎年毎年、末永くこの番組を楽しめることを願っている。


 ▼戻るE−mailはこちら 
 HOME > クイズTOP >
 HOME > 横断コラム目次 >


■このサイトには他人の発言や文章、または報道機関の報道を受けて私の意見を書いているページがあります。引用元の発信者(個人・機関)が意図する真意に対し短絡的な誤解、曲解がないよう十分注意をしておりますが、絶対ではありません。私が引用元の発信者の意図とは異なる解釈で発信を受け止めてこの文章を書く可能性もあります。このサイトだけを参考にして引用元の発信者の是非を判断することのないようお願いいたします。発信者の意見を受けて書いた私の意見に対する批判は歓迎です。
■勉強中の身ゆえ、私自身の考えも日に日に変わっています。このサイトの各ページには、ページ作成・更新の日付がつけてあります。正確には「現在の私の意見」ではなく、「yy年mm月dd日時点の私の意見」だと捉えていただければ幸いです。
Copyright (C) 2001-2002 Masuda Hironori ALL rights reserved.