さあ!舞台を作ってみよう(小屋入りまでの準備)

まだまだ先と思っていると本番はあっという間にやってくるもの...準備は前倒しで進めましょう。


台本を決める

公演にあたってどんな作品を上演するのか決めなければなりません。まずオリジナルにするのか、既存作品を上演するのかが第一の分岐点です。オリジナル作品を作り上げるのは難しい反面自分たちの思い通りに出来るというメリットもあります。その点既存作品は十分に完成されているという利点もありますが、上演にあたっては著作権などの問題がある為作者に上演許可をもらうなどの手続きが必要となります。しかしオリジナルにしても既存作品にしても自分たちが共感できる物、規模など無理のない物、人数的に無理のない物を上演するようにしましょう。

台本の分析(演出家)

台本が決まったら演出家は、全体を通じて表現されている物をより感動的に表現する為に、セリフの真の意味はどういうことか、行動にはどういう意味があるかを分析し、舞台の動き、登退場の仕方、間の取り方、リズム、テンポ、舞台装置、照明、音響について構想を練りその場で必要な効果を作り出していかなければなりません。

<6カ月前>

公演の詳細打ち合わせ

さて役割が決まったら、リーダーを中心に公演についての詳細を決めていきましょう。メインは劇場の決定とチケット発売枚数です。

劇場はちゃんと台本が上演できる設備を持った所かという点が一番重要です。後は予算との兼ね合いにもなりますがなるべく立地条件の良い所を選ぶようにします。

チケットの発売枚数は実際にお客さんを何人呼ぶ事が出来るかということです。あまりに消極的な数字ではせっかくの公演の意味が無いですし、かといって過大な見積もりも予算が膨らむばかりです。妥当な枚数を話し合いましょう。

劇場、チケット発売枚数が決まったら発売枚数と劇場の座席数を元に公演日数及びステージ数を決定します。その後公演日、開場開演時間チケットの形態、チケット販売価格等を決定していきます。あとはチケット販売代行業者を利用するか仕込みの日数を何日とるかといった所も話し合っておいた方が良いでしょう。

劇場の予約(制作)

さて劇場の予約ですがこれは遅くとも公演日の6カ月前には済ませておくようにしましょう。これはどこの劇場も6カ月前から予約を受け付けている所が多く、受け付けるなり一杯と言う事も多いからです。もちろんここで6カ月という数字が出てくる以上ここまでに書いた事はそれ以前に決めておかなければなりません。2回目、3回目となってくれば取りあえず劇場を押さえておいて公演内容は後から決めるといった事もできますが...。

また予約時には半金を入金しなければならない所が多いのでここまでにもある程度の資金を持っておかなければなりません。

<3カ月前>

キャスティング(演出家)

稽古の開始にあたってキャスティングをしなければなりません。キャストの持つ性格等が似ている人を当てはめるのが一番楽ですが、役者の力量等も考慮しなければなりません。公演の成功のほとんどはここにかかっていると言っても過言では無いので慎重に行います。

スタッフの手配(制作)

そろそろ照明音響舞台美術宣伝美術といったスタッフを手配しなければなりません。経費を節約する為には仲間内でスタッフもこなした方が良いと思いますが、専門知識が必要な場合が多く経験者がいない場合は難しいでしょう。特に照明に関しては専門知識が必要なので初めは特に経験者に頼んだ方が良いかもしれません。また受付などのスタッフは日替わりでも構いませんが照明、音響といった特殊スタッフは1公演通じて同じ人にしないと何かと不都合が出てきます。

スタッフ顔合わせ

スタッフが決定したら顔合わせを兼ねて打ち合わせをします。まず台本を元に演出家から照明、音響、舞台美術へ各場面のイメージを詳しく説明します。この時点で演出家はしっかりとしたイメージが出来ていないとスタッフが動けないので、作品に対する確固たるイメージを作り上げておかなければなりません。

チラシの図案作成(宣伝美術)

宣伝美術が決定したら早速チラシの準備に入ります。チケットの発売前にはチラシが刷り上がるようにこの時期から準備します。チラシは用紙サイズ、カラーかモノクロか、両面印刷か片面印刷かで料金が違ってきますので公演の予算との兼ね合いでどうするか決める必要があります。チラシは宣伝と共に公演の情報を伝達する為の物ですから必要な情報を盛り込む事も忘れないようにしましょう。また自分の劇団だけで公演する場合は良いですが客演がある場合その記載順序には気を付けましょう。外部のキャスト、スタッフは劇団名(会社名)を記入をするか等事前に確認しておきましょう。

チラシ印刷依頼(制作)

出来上がった図案を印刷所に持って行き印刷を依頼します。印刷枚数ですが枚数が増えた所でかかる費用はそれほど変わらないのでかなり多めに刷っておくことをお勧めします。

チケット印刷依頼(制作)

チケットの発売開始は平均的には2カ月前です。それに間に合わせる為にそろそろ準備に入ります。まずチケット販売代行業者に依頼するかどうかですが費用や手数料もそれほどかからないので、利用する事をお勧めします。依頼の際は劇団の銀行口座が必要となりますので開設しておきましょう。

<2カ月前>

大道具、小道具の設計(舞台美術)

演出家のイメージに基づき舞台上のセットを設計します。大がかりな物はちょっとした建築物といえるような物もありますので設計は慎重に行います。ただ大事な事はあくまでセットなのであって家を造るのではないという事です。大道具は公演が終われば壊さなければならないのでバラシの事も考慮に入れて壊しやすい設計にしなければなりません。もちろん本番中に壊れてしまっては話になりませんが逆に言えば本番さえ持てばそれでいいのです。

選曲の開始(音響)

演出家のイメージを受けて劇中に入れる音楽や効果音、客入れ、客出し音楽を選曲します。選曲が済んだ物は、随時稽古中に取り入れて流してみてその曲を使うかどうか早い内から演出と話し合って決めておきます。また曲は同じ物を数回使う場合でも1回につき1本ずつテープに録音しておきます。

照明プランの作成(照明)

演出家のイメージに沿ってプランを練りますが音響と違って稽古の段階では実際のような効果を確かめる事が出来ないので慎重に行います。劇場の見取り図、配線図等を入手し吊ろうとしている所にちゃんとバトンはあるのか、電気の許容量を超えてはいないか、機材はどれぐらい必要かをしっかりと練り上げておく必要があります。

衣裳選考

主役が目立つようにする点や舞台上の役者同士が同じ様な衣裳にならないように気をつけます。シーンでの役者の心情を表せるような色彩の衣裳等にすると効果的です。また時代劇、SF物等の衣裳、貸衣装を使うには経費がかかり過ぎてしまう場合などは思い切って自分達で製作してしまうのも手です。

折り込み(制作)

チラシが刷り上がったら早速折り込みに行きましょう。自分達が使う劇場の公演、知名度の高い劇団、公演時期が自分達よりやや前の劇団等への折り込みが効果的です。折り込み先の劇団にはアポを取りいつ何時頃折り込みに行ったら良いか、チラシは何枚位必要かを事前に調べておきます。折り込みは相手の劇団の仕込み中にさせてもらうのですから邪魔をしないように時間は正確に行きましょう。

チケット販売(制作)

慣習にとらわれる必要はありませんが2カ月前に発売という劇団が多いようです。チケット販売代行業者に発売開始日を伝えてあれば自動的に発売開始となります。

DM郵送(制作)

チラシに挨拶文を添えてDMを郵送します。今までの公演のアンケートで蓄えた顧客データを元にしますが、旗揚げ公演の場合はデータがありませんので必要無いでしょう。どうしても枚数が増えてくると費用もバカにならなくなってきますが色々な割引サービスもありますのでうまく活用しましょう。

<1カ月前>

衣裳あわせ(衣裳)

実際に本番で着る衣裳を着てみます。演出家のイメージに合っているか、その衣裳で芝居が出来るのかという事がポイントになります。

大道具製作(舞台美術)

作り上げられた設計図を元に実際に大道具を製作します。完全に作り上げてしまっては動かすことが出来なくなる事も多いのでいくつかのパーツに分け、仕込みで組み立てるようにします。どの程度パーツに分けるかというと劇場の搬入口を通れる位が目安です。

パンフレット印刷依頼(制作)

パンフレットは本番当日に間に合えば良いように思われがちですが、折り込みに来る劇団の事も考え小屋入りの日には仕上がっている必要があります。

応援スタッフの確保(制作)

仕込みの応援、受付スタッフなど現場スタッフの人材を確保しましょう。

<1週間前>

パンフレット印刷仕上がり(制作)

折り込みに来る劇団の事も考え仕込み初日には劇場に持ち込んでおきましょう。