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| 米国401(k)調査 |
平成11年7月18日
野 義博
米国401(k)調査備忘録
(1) 401(k)一見
@視察団
平成11年6月6日から13日にかけて、民間研究所の企画・主催で「米国401(k)プラン視察ツアー」が行われ、ニューヨーク、ボストン、サンフランシスコを廻り、10ケ所の企業視察、事業視察、そして大学生協視察(?)に参加してきました。
視察団一行のメンバーは、厚生年金基金の理事長・常務理事・事務長等5名のDB(DefinedBenefit)組と、他に大手企業の企画・人事畑の30歳台若手5名のDC(Defined Contribution)組、それに主催者・通訳の3名、加えて13名の小集団でした。
ホテルが筆者と同室になった方は大手基金の常務理事で同じ昭和16年生まれ。就任されて3ケ月目、片や筆者の方は1/4世紀。片や財務畑のゼネラリスト、片や基金のベテラン? もしくはスペシャリスト? 片や公費、片や自費。とは言え、理事長の理解を得て年休使用で事務所だけは休ませていただきました。基金連合会の10年来続いていた恒例の海外調査でさえ、応募者がなく中止になっている状況でありますから、これもまた象徴的であるにすぎません。
筆者にとってはこの度は2度目の海外調査となりました。最初は平成2年の上記基金連合会の調査旅行で、UK、オランダ、ベルギー、スイス、ドイツ、フランス、ギリシャの15日間の公費資産運用調査でありました。このヨーロッパの資産運用調査では金融機関や年金基金の資産運用の伝統というか歴史の違いを認識させられた旅行でした。その後、UKで訪問した金融機関はそろって日本進出を果たし、グローバルな金融再編劇のすえに社名の消えてしまった金融機関もあります。幸いそのときの報告書の担当先は、今もエキセントリックな活動を展開している「ドイツ銀行」でありました。
A3大都市の印象
この度の401(k)調査のアメリカ旅行で、廻ってきた3大都市の各々2日間の印象は、「3つのE」でまとめることが出来ます。すなわち、ニューヨークは<エネルギッシュ>、ボストンは<エレガント>、サンフランシスコは<エフィシェント>(効率の良い)でありました。
<エネルギッシュ>というのは、ウォール街目指してヒルトン・ホテルからタクシーを飛ばしたところ、N.Y.の事務所の一斉の引け時にぶつかり、溢れ出た車の渋滞で身動き出来ず、Uターンして次のスケジュールのためにお上りさんの<ウォール街詣で>がはたせなかったことによります。
<エレガント>というのは、双発の超小型プロペラ機で、日が雲海の遥か彼方に沈んだばかりの午後8時半の薄暮の中、視野一面に街の明かりが木々の合間にさんざめき散在するボストン市街から新宿程度の高層ビルの一角目指して、高度をグイグイ下げてプロペラ機特有の身体に直に感じられる飛行体験をしつつ、川をまたいだと思ったら横揺れ・落下・浮遊・失速しつつ飛行場に滑り込んでいました。そこは、まさにフットライトの降り注ぐ<ステージ>そのもの。小さな感動が走りました。何のステージ? 人、様々でしょうが、筆者にとっては何やら<死後の目>のポジション成立か。この度の旅行全体を自分が<飛天>になって飛び回ったような気がする。少々、禿げてきました、太り気味の、落下しそうな<飛天>ではありますが。
最後に<エフィシェント>というのは、市電のターンに機械を使わず、2人の赤髭の大男の人力で方向転換することに代表されているように、街全体が人間的なレベルで企画されていることを指しています。あえて言えば、人生の過ごし方の点で街全体が効率市場を形成しているようでした。きらびやかな人生の華とでも言うべき。そう言えば、街の中心のユニオン・スクエア(ビルの谷間の一角の小公園、我々のホテルは対面のセントフランシス)には、偶々画家たちの絵がたくさん展覧されていました。その公園には、エーゲ海のように湿気のまったくない陽光が燦々と降り注ぎ、人に容赦のない風そのものとも言うべき湿気のまったくない風が吹いていました。見回っているうちにオーク樹を描いた大きなエッチングが目に止まりしばし佇みました。傍らに同じ絵の絵葉書カードを見つけたので、ドル紙幣をポケットから引っ張り出したところ、“Oho,NoNo! ”と言われ、片腕を引っ張られ公園のエリアを出て歩道まで案内されてしまいました。そこで商い成立。そこで始めて了解成立。公園内で商いはご法度になっているのでした。
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