発音表記は広東語(千島式)です。
参考資料 「香港漫畫家巡礼90'」「香港漫画図鑑」
 
馬榮成 (ma5 wing4 sing4) 所属 天下出版
デビュー 76年
代表作 中華英雄、風雲、黒豹列伝、等
経歴
76年 学業を放棄して「喜報」制作室に入る。デビュー作「白日夢」短編漫画を執筆。
78年 青報内に「風流」を発表。その後の作風を確立する。
80年 玉朗集団に入社。後の代表作「中華英雄」を開始する。
89年
1月
何者かに襲撃され右手に重傷を負う。当時の混迷する漫画界にあって様々な噂が流れたが真相は未だ解明されていない。
89年 連載中の「中華英雄」を残して玉朗を離脱。天下出版を設立する。
「風雲」を発表。
以後順調に業績を重ね現在に至る。
香港漫画界を代表する実力者。流麗で緻密な絵柄と「飄」と称される流れるような動きが特徴。
その絵柄をしてイケガミズム(池上遼一的)と評されることが多いが、初期の絵は明らかにながやす巧の影響を受けて作られたものと見える。実際、描線の密度や整い方、更に演出などみていくと、池上遼一を彷彿させるものはそれほどないのではないだろうか。
馮志明 (fung4 zhi3 ming4) 所属 JA
デビュー 76年
代表作 刀剣笑(編繪)、覇刀、上帝之手、
経歴
76年 上官小威の下に入社。程なく主筆に昇格。「喜報」「青報」等の漫画報上で執筆。
78年 78年 油彩画家に転職。半年後、上官小寶の下で再び漫画業につく。
上官小寶の玉朗集団加入に伴って、玉朗集団に入社。短編作品を手がける。
87年 劉定堅とともに玉朗集団を離脱、自由人出版を設立、名作「刀剣笑」を著す。
95年 95年自由人を離脱。制作室JAを設立。天下出版の内部で制作活動を始める。
9?年 9?年JAを出版製作会社として独立。引き続き「覇刀」「X暴族」等を執筆。
馬榮成と同期同門。作風も(特に初期は)よく似ている。殺陣の組み方が実にうまい漫画家である。色彩もこだわりがあるのか、90年代末になって電脳彩色が使われるようになっても、抑えめの色調を用いることが多い。
「刀剣笑」以後なかなかそれを越える作品が生まれないようだが、そこまで文句を言って仕方がないか。
 
司徒劍僑(si1 tou4 gim3 kiu4) 所属 自由人
デビュー 83年
代表作 超人Z、六道天書、天人、等
経歴
83年 18歳で、玉朗機構の製作助理(アシスタントのようなもの)となる。半年後他社で主筆となるも、成功せず。
86年 再び玉朗に戻り、主筆として数タイトルを手がける。
87年 自由人出版に加入。「刀剣笑」の助理などに名を連ねる。主筆として「殺剣」を発表。
90年代中頃〜 自由人出版の主力として作品多数。
「超神Z」「六道天書」等
9?年
(末頃)
馮志明、柏迪らと共に合作「風塵三侠」を発表。
主筆クラスの中では、若手と言っていい。江湖もの(武侠)の作品も多いが、むしろSFでの評価が高い、らしい。
作風は玉朗出身らしい技術と、漫画世代の感性が何とも奇妙な合体をしている。作品ごとにやや絵柄を使い分けている感があり、時々げんなりするような絵を描いてくれるが、実力はある。まあ、ちょっと絵がヤスヒコ入ってるんだが…。
 
 
上官小寶(soeng6 gwun1 siu2 bou2) 所属 不明
デビュー 69年以前
代表作 李小龍、
経歴
56年 長兄である上官小龍のもとでアシスタントとして、漫画業に入る。
63年 四コマ漫画の作者として、主筆に昇格。
71年 「李小龍」を開始。連載中に独立。
80年代初頭 ライバルであった玉朗機構に吸収され、玉朗内で「李小龍」の執筆を続ける
86年 独立。「[廣邑]氏機構」を興す。
2001年 引退を宣言(?)
黄玉朗と天下を争った、70、80年代を代表する漫画家の片方。
タイプとしては黄玉朗とは正反対とすら言えるのが面白い。後期になっても余り監製や、画策といった上層に回らず自分で製作することが多かった。
後進の育成や、交流にも熱心で、色々な声を聞ける。
 
 
黄玉朗(wong4 yuk6 long4) 所属 玉皇朝
デビュー 69年以前
代表作 龍虎門(小流氓)、酔拳
経歴
〜71年 時代漫画日報等に漫画を描きながら、事業を興したりしていた。
71年 玉朗図書公司を設立。
72年 「小流氓」(後「龍虎門」と改題)を発表少年達の愛読書となる。
80年代 上官小寶陣営を取り込み、玉朗機構は更に拡大。
また、このころから生産効率向上のため、製作に「流れ作業(流水方式)」を導入。
91年 脱税(?)により逮捕される。4年間の懲役実刑判決(その後2年に減刑)。
93年 出獄。新会社「玉皇朝」を設立。「天子伝奇」等を、作画家と組んで発表。
香港漫画の祖。伝説的人物の例に漏れず、不透明な部分の多い人物である。
初期、自分で描いていた頃は、濃いい顔立ちの人物が特徴であった。なぜかそのころの面影が近年の「龍虎X世」など、作画を他人に任せている作品でもみられる。良い意味でも悪い意味でも個性の強烈な漫画を描く。