../HomeplaceFor kicks index競馬日記ドイツ編/2000年8月27日

8月27日 TRABってなんだ
昨日、Sendlinger Torの駅構内でDAGLFING TRABRENNBAHNと書かれたポスターをみつけた。DAGLFINGというところで明日の日曜に競馬があるらしい。それもGallopではなく、なにかこう二輪車のようなものを曳くレースらしいのだ。DAGLFINGはRiemの近くにあることが地図ですぐにわかった。興味がふつふつとわいてくる。どんな競馬なんだろう?ショーのようなものかもしれない。天気がよければ行ってみようと思っていたところ、日曜の今日は朝から天気が良く競馬日和であった。少しだけ用事があったのでInstitutに寄ってから、DAGLFINGに向かった。
HauptbahnhofからS8でDAGLFINGへ。地図で見る限り、このS-Bahnの駅からRennbahnまではかなり歩かなくてはいけないらしい。もしかしたら、この駅から行く人などいないかもしれず、少し不安がある。その不安は的中した。降り立ったところは閑静な住宅街で、まったく競馬の雰囲気無く、それに向かう人もいない。とにかく地図をたよりに方向だけ間違えないように歩いていく。立ち並ぶ住宅はきれいに手入れされており、こんな所に住めたらなあと思わせる。まったく音がないぐらいに静かだ。
しかし、競馬場に近づくにつれて、ファンファーレのような音が遠くから聞こえてきた。とにかく近づいていることに安心する。住宅地を抜けると、そこは馬の放牧地だった。いろんな種類の、いろんな馬たちが放牧されている。そのなかをひとり歩く日本人。とても滑稽に思える。
とにかく自分の来た道というのは裏手だったらしい。競馬場の入り口の方に行くには大きく回り込まなければならない。どちらかというとReimの方が近いぐらいだ。次の時のために別の交通手段を考えないといけない。都合よく、バスの停留所がある。Rennbahn str.だ。わかりやすい。ここにMax-Waber Platzから91番のバスでくればいい。Turfstr.を抜け、Rennbahnstr.と交差したところを左へ曲がるとそこがDAGLFING TRABRENNBAHNだ。あとで辞書でしらべたところでは、TRABとは早足で馬が歩くことである。そういう歩き方をするように調教された馬が走る(歩く)ところということだ。確かに、馬車を引く馬はそのように調教されているはずだよなあ。もしギャロップしたら後ろで引かれる馬車はとんでもない動きをするだろう。
入場料は5マルクで、あと4.5マルクで公式?情報誌が買える。コースは荒い砂が敷き詰められた硬いダートコースで、一周800mぐらいの左小回りである。レースごとに散水され、固く締められる。情報誌によれば大体のレースが2周半の2000mで行われるみたいだ。
馬は二輪車に乗った騎手?を引く。騎手は見た感じでは体重制限がないらしく、腹の出たオッサンがパツパツの勝負服を来て乗っていたりする。ハンデというのも見当たらない。重量がいっしょになるようになっているのだろうか・・・よくわからない。馬は歩くのだが、歩くといっても相当なスピードである。スタートはAutostartというものである。これは言葉では説明しづらい。スタートライン?(ハシゴ車のハシゴを横にしたみたいなもの)をつけた車が馬を先導しながら走る。馬たちは歩きながらその動くスタートラインに横一列に並ぶ。公式のスタートライン通過すると車は加速して離れ、スタートとなる。アメリカのカートレースのローリングスタートのイメージである。
スタンドなどを見ても、明らかにこちらの方がReimのGalopprennenより華やかである。人も多く、客層も多彩である。場内放送があり、ファンファーレや入場行進もある。だが1レースの賞金は少ない。1着でも1500DMとかそういう感じである。唯一メインと思われる第7レースは1着賞金50000DMで行われるらしい。とはいっても日本円で250万円だから大した事はない。まあ、毎週のようにレースが行われているらしいし、馬は歩くのだから負担も少なく、調子さえ良ければ毎週出走できるようだ。情報誌を見るといつも同じようなメンバーで走っているような状態らしい。
だからかしれないが、レースはとても堅い。ほとんどのレースに単勝2倍とかそういう大本命馬がいて、その馬が勝つ可能性がきわめて高いのである。オッズの変化をみていると、勝つ馬は必ず大量投票が出走10分前ぐらいにあり、一度思いっきりオッズが下がる。ただ、オッズ1.5倍とかで単勝で儲けるには自分には資金があまりにも足りないので第8レースでDrittel(3連単)を狙って買ってみることにした。とにかくそこまで見た4レース、すべて上記のパターンで1着が入っているので、良くオッズを観察していた。すると7番の馬に大量投票があり、一度オッズは2.0まで下がった。馬を見ても確かに速そうで問題はない。この馬を1着として、2ー3着を良さそうに見える.3.4.5.8番の4頭ボックスで5マルクづつ購入した。1着さえわかればあとは2ー3着を馬連ボックスで当てれば良いのだ。単式だということをすっかり忘れていて4頭ボックスだから6通りと思っていたら30マルク出したら実は12通りで、窓口で不機嫌にSechzigといわれびっくりする。思った以上に大勝負になった。まあ、3連単だから12通りでも当たれば完全に元がとれるのだが。
レースは8番の先行で始まり、7番は好位につけた。小回りでスピードも遅いので順位は分かりやすい。最後8番が粘り込むところを4が差し、さらに大外から7が一気に前に出た。よし、7-4-8的中だ!と思って確定を待っていると最後に9番が8を差していたらしく7-4-9と表示される。ガックリ。外れたこと事体はけっこう痛いが、それなりに手応えがあった。これからもこの12通りで勝負していけば損することはなさそうに思えた。TRABはGallopより紛れが少ないこともレースの堅さの理由だろう。一度だけ追突事故みたいなので2番人気の馬が下がってしまい惨敗したことがあったが・・・。レースは見やすく、安全なギャンブルとして楽しめる感じだった。
帰りは91番のバスで。楽チン。ひとり、明らかに日本人と思われる人が乗っていて声をかけようかと思ったのだが、相手があまりそういう雰囲気でもない(目線をそらす?)ので止めた。また見かけたら声をかけてみよう。ともかく、TRABは「嵌まる」要素がある。また来よう。

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