明星ヶ岳
2007年4月30日(月)

古期山体の一つ明星ヶ岳に登りました。
ここは大文字焼きで有名なところから大文字山とも呼ばれております。
箱根ではさほどメジャーな山ではないせいか、ハイキングトレイルの案内が
十分ではなく、登山道にたどり着くまでに1時間ほど無駄足をいたしました。


明星ヶ岳登山道


登山道に取り付くと直ぐに早雲山が視界いっぱいに見えてきます。
ほとんど噴気も出ておらず、穏やかな状態です。

明星ヶ岳登山道


溶岩流です。明神ヶ岳の登山道よりは成層構造が見られる露頭が少なく、より植生が進んでいるようでした。 逆に考えると、明神ヶ岳の中央火口丘側斜面の崩落がより新しいとも考えられます。宮城野の地形を見ると 明神ヶ岳からズリッと滑り落ちたような形状をしているので、そのせいかもしれません。

明星ヶ岳大文字から


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−富士−−−−−−−−      
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−−−−−駒ヶ岳−−−−神山−−−−−−−−−−台ヶ岳−−−−−−−−−−−−−−−− 中央火口丘
−丸山−−−−−−−−−−早雲山−−−−−−−−−−−小塚山−−−−−−−−−−−−−  〃   
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−碓氷峠−−−−−− 新期山体 

大文字焼きを行う場所からの中央火口丘側の眺めは「素晴らしい」の一言です。
この小さな画像では表現しきれないのが何とも残念です。眼前150度、箱根と富士が満喫できます。 強羅カルデラ(萬年・他2006)の形状を感じ取るにはなかなか良い場所です。

明星ヶ岳大文字


その強羅カルデラ、強羅火砕流台地と明神ヶ岳からズリッと落ちた宮城野地区です。
正面の台ヶ岳、その右下の小塚山の溶岩ドームも奇麗に見えます。神山山崩れ土石流は台ヶ岳から小塚山方面 にも流れたようですが、どの地形がそれに相当するのでしょうか?

明星ヶ岳大文字


正面中央の山が浅間山です。強羅地区側がすぱっと切れ落ちているような形状をしていいます。地形の連続性を考えると 強羅カルデラの一部と思われます。明神、明星、浅間が囲む強羅地区がプチカルデラの一つであるとの思いを 抱かせる地形です。

明星ヶ岳山頂


登山道を登り切ったところが山頂ではなくて、そこから右へ稜線上に数分歩いたところにこの看板がありました。 平坦な山頂で、祠がなければ山頂とは解らない場所です。

明星ヶ岳から湯本へ


明星から稜線伝いに湯本まで歩いて下山することにしました。緩やかな尾根が続きます。
ところどころにこういった溶岩流の露頭があります。明神、明星を構成する成層火山の裾野がイメージされる 稜線です。

明星ヶ岳から湯本へ


下山途中で見られる浅間山の山体です。これを見る限りにおいては確かに溶岩流出時、かなり流動性に富んだ 状態だったと推測されます。かろうじて上に凸の形状が粘性の強い溶岩流だったと思わせる形状ではありますが、 そもそも安山岩、デイサイト質の溶岩がこれだけ流動性に富む要因は何だったのかと改めて考えさせられます。
右端の急斜面もこうしてみると顕著にわかります。

明星ヶ岳から湯本へ


塔ノ峰から湯本に降りるトレイル途中の露頭です。火砕流の層があることからこのあたりも成層火山の一端 であることがわかります。

明星ヶ岳から湯本へ


もうしばらく降りると、こんどは溶岩流の露頭。走向、傾斜が確認できれば給源が想像できるでしょうか。
クリノメータの必要性を感じたので、このあと、春の連合大会で購入いたしました。

明星ヶ岳から湯本へ


阿弥陀寺上部に露出する溶岩流です。かなりの層厚で、大規模な噴火があったことが想定されます。

明星ヶ岳から湯本へ


その下には節理構造が発達した溶岩流もありました。これも走向、傾斜が確認できそうな板状節理です。
阿弥陀寺にはハイカーのために水場とトイレが開放されており、とても快適なお寺です。竹で作られたストックも 用意されており、参拝客への配慮が随所に見られました。車で上ることもできますが、歩いてこの成層構造を楽し みながら箱根火山に思いを馳せるのもなかなかの趣があって宜しいのではないかと思います。
下山したら、湯本の温泉に浸かって気分良く帰宅しましょう。


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