絵本専門店絵本の店・星の子へようこそ! for children, and the child in you・・・

子どもたちと、
子どものような心を持ったあなたのために・・

「絵本の店・星の子」

絵本・児童書・子育て関連書
ウォルドルフ人形や
ヨーロッパのおもちゃなどを用意して
みなさまとの出逢いを
楽しみにしています

(開店日) ご注文は、メール・faxでいつでもお受けしていますが、店舗も木・金・土曜は営業をしています。
(11:00〜18:00 土曜は17:00迄)。毎週水曜日は行事を行っています。どうぞお越しください。(詳細
(7月の臨時休業日) 7/19(土曜)

子どもにとってすぐれた本、子どもの成長にとってぜひ読んでいただきたい本、そして子どもの発達にとって大切な役割を果たす
良いおもちゃを、ていねいに紹介し、努力し続けている「絵本・児童書専門店」が少なからずあります。
大きなネットショップに埋もれがちな小さいお店が多いと思いますが、どうぞお気に入りの「絵本・児童書専門店」
ご支援いただき、お求めいただきますよう心からお願い申し上げます。
**季刊「子どもと本」113号が出ています!(2008/5/1)こちらへ)**

(2008/7/23 -b1) 更新内容: -b1 -b2 -b3 -b4 本の情報1234  -t おもちゃ -e 行事 -x その他 -p 新ページ
(*ブラウザの設定は「表示-文字サイズ-小」でごらん下さい)

(うれしい特報!)「岩波の子どもの本」で長い間途切れていた本が、待望の復刊です!
「せんろはつづくよ」(マーガレット・ワイズ・ブラウン)「山のクリスマス」(ベーメルマン)
「みつけたぞ ぼくのにじ」(ドン・フリーマン)「おふろばをそらいろにぬりたいな」(クラウス)
「川はながれる」(アン・ランド)・・・復刊するそのどれもが待ちこがれていたものばかりです。
本当にうれしいですね。この機会にぜひどうぞ。(入荷しました!)


(2008/3/12 「わらべうた・子育てサロン」)
どうしてこんなに楽しいのでしょう・・・わらべうたは自然に
幼い子の心をとらえます。子どもの鼓動にピッタリ合い、
子どもの成長をうながしていくわらべうた・・・楽しさが
笑顔を呼び親子の絆を深めます。(こちらへ

小さなお店ですが左側にはコミュニケーション・ルーム。
ここで絵本の勉強会や、ミニコンサートなど楽しい行事。
そしてその上の青い階段からは「星見台」へ。
「絵本の店・星の子」は、
みんながほっとする場所になりたいとおもっています。

「ウォルドルフ人形材料キット」のページは、こちらです。

「ジーナビーズ」

ひも通しの楽しさで人気のフランスの
「4色ジャンボビーズ」が手に入らなくなり、
問い合わせが多く続いています。
でもドイツの「ジーナビーズ」がこれに勝る
とても楽しい美しい作品になりました。
一家に一つは欲しい基本的なおもちゃです。
(ジーナビーズのページへ

ウォルドルフ人形に「赤ちゃんサーラ」ほか新しい仲間が・・!「ウォルドルフの手仕事」のページが出来ました(こちらへ
ウォルドルフ人形の服にオーガニックコットンが加わりましたこちらへ
幼児のための食べさせやすく、こぼれにくい食器具「ののじスプーン」「3本セット」が加わりました。(こちらへ

夏にしたしみ・・・楽しむ・・・暑さの吹き飛ぶ定番!
世界怪談名作集 妖怪と楽しく遊ぶ本 少年少女版
日本妖怪図鑑
怪談(小泉八雲)
詳しくは こちらへ 詳しくは こちらへ

**季刊「子どもと本」113号が出ています!(2008/5/1)こちらへ)**

ウォルドルフ人形 わらべうた 紋切り型
男の子にこそ・・・人形を!それは
「もう一人の私」と言われます。
我が子に孫に最高のプレゼント!
ウォルドルフ人形キットのページ
幼い子にとって母乳のように大切な
わらべうた・・・赤ちゃんに、幼い子に
絵本を与える前に「わらべうた」こそ!
「わらべうた」のページへ
子どもはみんなハサミで紙を切るのが
大好き!折り紙を折ってチョキチョキ・・
ステキな文様が出来あがりっ!
「紋切り型」のページへ
ヨーロッパのおもちゃ すぐれた絵本・児童書 幼児のための食器

これは楽しいアレックスランドルフの
「ぶた積み木」・・・すぐれたおもちゃは
子どもの感性と知性を育てます。
すぐれたおもちゃの解説のページへ
たくさんの絵本や児童書の中から、
すぐれた作品を選び出し、ていねいな
解説で紹介を続けています。
注目の絵本紹介のページへ
幼児がすくいやすく、こぼしにくく、口から
もこぼれない、そして親も食べさせやすい
そんなステキな食器があります。
贈り物にも最適な幼児用食器のページ
「絵本の店・星の子」は、皆さんの子育てをサポートし、子どもの発達を促す絵本やおもちゃを紹介し続けています。

*楽しいおもちゃの解説を追加しました。(おもちゃの解説のページ
*自分で食べたい!子どものためのステキな食器・森正洋デザインユニバーサルプレートが4サイズ揃いました!(こちらへ

「絵本の店・星の子」の ていねいで詳しい絵本・児童書、おもちゃ、わらべうた、ウォルドルフ人形の解説をお楽しみください。
│home│コース別子どもの本注目の本復刊・新刊おすすめおもちゃ定例行事トピックスおはなしかい│本の目次│
(おもちゃ関連)│おもちゃの解説おもちゃの村ザイフェンザイフェンのおもちゃ音と風XmasオーナメントXmasのおもちゃ
(特集ページ)│わらべうた人形の話母の本昔話入学進学ゆき・お正月クリスマスの本カレンダー絵本ポスター
(特集ページ)│ウォルドルフ人形材料キットウォルドルフの手仕事ウォルドルフ人形作品集森の妖精トムテ粂川人形
(作家別特集)│アンデルセンの本ベロニカグッズ││││ののじ食器具幼児用お皿│││││ご注文地図
(home内)│本の情報(1新刊・復刊 2幼い子向け 3おすすめ 4本の選び方)│おもちゃ今月のイベントお知らせ地図
**季刊「子どもと本」113号が出ています!(2008/5/1)こちらへ)**

布の柔らかい感触が夢中にさせる・・・小さい子の必需品「ふわふわ布」(ジョーゼット布)
これはジョーゼット布です。
なんともやさしい手触りの良さ・・・
しわになりにくい、扱いやすさ・・・
透けて見える楽しさ・・・
そしてなによりも安全・・・

このすばらしい布が
小さい子の遊びの素材として
無限の広がりを
見せてくれます。
詳しくは「0〜1.5才のおもちゃ」のページ

ご注文はこちらへ・・・(「特定商取引に関する法律」に基づく表示)

★ぜひ読んでいただきたい、すぐれた絵本・児童書をコース別にご紹介。「星の子・コース別子どもの本」のページ
(「絵本コース」と「ものがたりコース」の夢あふれる7コースです)

星の子・特別行事・・定例行事の他にもたくさんの、楽しいイベントを行っています
ウォルドルフ人形
ワークショップ
はじめてのガーゼ人形
親子で作る楽しい時間

2008/8/19(火)
10:00〜16:00
浜田幸子さんを講師に迎え
夏休みの自由研究に・・・
楽しく心に残る人形作り。
小学生以上の親子で参加下さい。
(詳しくはこちらへ
2008/8/18〜8/23 スウェーデンひつじの詩舎ウォルドルフ人形講師
浜田幸子さんの人形展

浜田さんのお子さんのために作った人形を含め、
ウォルドルフ人形のステキな作品群を公開してくださいます。
ウォルドルフ人形について知りたい、これから作ってみたい、
自分で作ったけれどすぐれた作品を見てみたい・・・
この機会にぜひご覧ください。滅多にないチャンスです!
こどもはみんなお話し大好き!

星の子おはなしかい

次回 2008/9/13(土)
11:00-11:30
(毎月第2土曜)

「おはなしこばこ」の
みなさんが語ります。
絵本を読んでもらうのは楽しい・・・
おはなし(素話)を聞くのは夢がふくらむ・・・
わらべうたで遊ぶのはゆかい・・・
詩を聞くのは心地よい・・・

子どもたちにすぐれた作品を・・・
どうぞ
「星の子・おはなしかい」
(「おはなしかい」のページへ)
ウォルドルフ人形
C体講習会
(2008/10月コース)


(1)2008/10/4(土)
(2)2008/10/18(土)
ウォルドルフ人形・・・
楽しいときも、お母さんに怒られたときも
いつも自分に寄り添ってくれる人形。
でも既製品はありません。
お子さんのために・・自分のために・・
作ってみませんか?
手作りの楽しみ、感じてみませんか?
詳しくはこちらへ
(ウォルドルフ人形について知りたい方はこちらへ

おもしろさ抜群!
「ファージョンを深める」
勉強会


次回は
2008/7/23(水)
毎月第4水曜

エリナー・ファージョン
(西村書店「ファージョン自伝」より)

ファージョンで、ファンタジーの世界を知った・・・
ファージョンで、物語の楽しさを知った・・・
ファージョンで、夢の世界を知った・・・
ファージョンで、児童文学の深さを知った・・・
そしてファージョンで、自分を見つめる機会を得た・・・


絵本から物語の世界へ進む上で、
ファージョンの世界を欠かすことが出来ません。
その面白さはバツグンです。
いつからでもお気軽に参加できます。
(詳しくは「星の子・トピックス」のページへ)
永遠の課題
「すぐれた本とは・・?」を
探し求めて・・・


星の子
子ども本勉強会

次回 2008/9/17(水)
10:00-12:00
(毎月第3水曜)

いつからでもお越しください
絵本や児童書を読みあい
楽しい時間を過ごします
世の中にはたくさんの絵本や児童書があふれ
今なお新しく出版され続けています。
その中には、あっという間に消え去っていく作品とともに
長い間読み続けられ、世界中の子どもたちから愛され、
試され済みの作品も多くあります。

同じ絵本でも、その子によって、その年令によって、
その絵本経験によって、その作品が大好きだったり、
たいして興味を見せなかったり・・・

あらためて永遠の課題「すぐれた本とは・・・?」を
理解するために、実際に作品を読みながら
その印象を語り合い、楽しいひとときを過ごします。

テキストは季刊「子どもと本」(子ども文庫の会)です。

いつからでも気軽にご参加ください。
(詳しくは・・・こちらへ
わらべうた・子育てサロン

毎月第2水曜日
次回は
 2008/9/10(水)
10:30-11:30

「わらべうた」終了後の
「子育てサロン」テーマは
近日お知らせします

*事前申し込みをしてください*

幼い子にとって母乳のように大切な「わらべうた」・・・・
お子さんを連れて、一緒に歌い遊びましょう。

「わらべうた」で遊んだ後
おもちゃで遊んだり、おしゃべりをしながら
子育てについて学ぶ「子育てサロン」
短い時間を取ります。

日頃聞きたかったこと、聞けなかったこと・・・
どうぞ楽しい時間をお過ごしください。

さらに子育てについてきちんと勉強したい方のために
「子育てミニ講座」も折に触れ開催予定です。

(詳しくはこちらへ
いつからでも参加できる
〜大人だけの児童書読書会〜

心ときめく児童文学の最高峰
「アンデルセン童話」を読む

毎月第1水曜日
次回2008/9/3
いつからでも参加できます。準備の都合上事前にご連絡ください。
詳しくは・・こちら

アンデルセン・・・
人魚姫・雪の女王・親指姫
マッチ売りの少女・裸の王様
赤い靴・みにくいアヒルの子・・・
世界中の子どもたちを魅了し、
誰もが一度は読んだことがある
彼の作品・・・

あらためて向かい合ってみませんか

本の情報-1-(これから出る本 や 出たばかり!の本を中心に 注目の本)

(今までに紹介され本を知りたい!・・・「話題の本・注目の本」の一覧はこちらへ)(今までの「復刊・新刊の本」の一覧はこちらへ

*幼い子のための絵本の紹介はこちらへ*

(発売後すぐの紹介を心がけていますが、ていねいに紹介することを基本にしていますので、ご紹介が遅れることがございます。)

★ご注文やご連絡はメール 気軽にメールを hoshinoko1@nifty.com まで
お名前・〒番号・ご住所・電話番号をご連絡いただければ発送をいたします。
「郵便振替用紙」を同封しますので、それにてお支払いください。
03-3727-8505(tel/fax)でもどうぞ。   (「特定商取引に関する法律」に基づく表示)

(うれしい特報!)「岩波の子どもの本」で長い間途切れていた本が、待望の復刊です!
「せんろはつづくよ」(マーガレット・ワイズ・ブラウン)「山のクリスマス」(ベーメルマン)
「みつけたぞ ぼくのにじ」(ドン・フリーマン)「おふろばをそらいろにぬりたいな」(クラウス)
「川はながれる」(アン・ランド)・・・復刊するそのどれもが待ちこがれていたものばかりです。
本当にうれしいですね。この機会にぜひどうぞ!(入荷しました!)


★(福音館書店)どろんこハリー」で有名なグレアムの作品です。誰でもがワクワクする船旅と、置いていかれる飼い犬のわびしさが描かれ、
人々の優しさがステキな結末へと導きます。久しぶりのうれしい復刊です。

「ベンジーのふねのたび」


マーガレット・ブロイ・グレアム 作・絵
渡辺茂男 訳

福音館書店
(1200+税=1260円)
グレアム・・・夫のジーン・ジオンとの共同作業で描いた「どろんこハリー」
子どもたちにバツグンの人気です。
そのグレアムがテキストも絵も描いた、楽しい作品です。

茶色の犬のベンジーは、二人の子どもがいる4人家族の家に飼われていました。
夏になると田舎へドライブしたり、湖に行ったり、ベンジーも一緒に旅行を
楽しんでいました。
ところが今度の旅行は船旅だというのです。
船にはどうぶつは乗れないというきまりがあるのだそうです。

がっくりと悲しくなったベンジーは、メアリーおばさんと散歩へいったすきに、
逃げ出してしまいます。
街を駆け抜け、着いた港には、みんなが乗ったのとそっくりの船がいました。
ベンジーは思わずその船のタラップを駆け上ります。
それを見ていたその船の住人、ネコのベンジーにたちまち追いかけられます。
そしてその船での新しい生活が始まるのです・・・

船の旅をした人はそんなに多くはありません。
だから船旅というとみんなワクワクします。
そんな心はやる旅行に、いつも仲良しの家族と行けないのは本当に辛いことです。
そんな気持ちを背景に、船の中の出来事が展開され、心やさしい人々が
ベンジーを支えていきます。
そしてステキな結末が待っているのです。

人気の作品の久しぶりの復刊です。


★(岩波書店)まだ絵本や児童書の作品がこんなにも多くなかった時代に、「岩波の子どもの本」が発刊され、
世界中のすぐれた作品が紹介されて、しかも比較的低価格で提供されたことは、子どもたちにとって素晴らしいプレゼントでした。
そしてその精神が今でも受け継がれ、一時品切れになっても復刊して再び手にはいるようになるととてもうれしくなります。
この作品もセンダックの素晴らしい絵が魅了する楽しい作品です。

「おふろばを
そらいろにぬりたいな」


ルース・クラウス 文
モーリス・センダック 絵
大岡 信 訳


岩波の子どもの本
(780+税=819円)
お風呂場をそら色にぬりたいな・・・
でもお父さんは、そんなことしちゃいけないよと言います。
台所は黄色く塗りたい、
遊び場の壁は白く塗って、そこにはカメさんをいっぱい描きたい、
夢はどんどん広がります。

家の周りの壁には大きい大きい絵を描きたい。
二人の子どもがケーキの中へずぶずぶ足を突っ込んでいて、
お母さんがそれを恥ずかしがって、顔を真っ赤にしている絵さ・・

夢はさらに広がって・・・美しい世界が開いていきます。

子どもが夢見る世界を、ファンタジーなタッチで、ゆっくり
美しく描いていきます。
作者のルース・クラウス女史は、リズミカルで詩のような作品
を得意としています。
またモーリス・センダックの絵が、子どもの夢見る視点から
やわらかく、さわやかに、楽しく、ユーモアたっぷりに描かれ
とても魅力的な作品になっています。

この名作が、長い間の品切れを乗り越えて、再び復刊したのは
うれしい限りです。
この本が原書の本来のサイズで、しかも上質な装丁で発刊
されればそれはそれでうれしいのですが、「岩波の子どもの本」の
スタイルで低価格で入手できるのも、また大切なことでしょう。


★(山と渓谷社)これからは海・山・川の季節・・・楽しさの中に危険が伴います。
小さな怪我から大きな事故に至るまで、ちょっとしたファーストエイドとレスキューの知識があれば、本当に心強いモノです。

「レスキュー・ハンドブック」


藤原尚雄 + 羽根田治


山と渓谷社
(980+税=1029円)
アウトドアでの遊びは、本当に楽しいモノです。
でも子どもは大人以上に小さな怪我はつきものです。

すり傷は絶えません。
虫に刺されるのは当たり前です。
石の上に乗って足を踏み外したり、打撲やねんざは避けられません。

血が出たら、すぐに患部を抑えますが、たくさん出るとあわてて、
とにかく心臓に近い方を縛らなければと、手元にある細いヒモで
縛ってしまうこともあります。
でも細いヒモは危険なのです。
うっかり完全に血が止まってしまえば、その部分が壊死してしまう
ことだってあるのです。

医者がそばにいない大自然の中で、そんな風に正しい知識をもつことは
命を左右します。
歩けなくなった人をどうやっておんぶするか・・・
早く海から上がりなさいと言うのに楽しくて遊びすぎて、身体が冷えて
急に身体が動かなくなったらどうするか・・・
サルに会ったら、クマに出くわしたら、ヘビに、スズメバチに・・・
植物だってウルシに触れれば・・・

それらの適切な対処方法だけではありません。
川に流されたときは助け出さなければなりません。
そんなとき基本的なレスキュー方法がどんなに役に立つか・・・

大きな事故だけでなく、道に迷ったとき、落雷にあったとき・・・
この薄い小冊子を忍ばせておけば、どれだけ大事にならないで
済むでしょう。
一家に一冊の必携の書です。


★(評論社)幼い子どもたちの大好きな「おやすみなさい おつきさま」・・・同じ作者が同じコンビで描いた作品があります。

「MY WORLD」

By Margaret Wise Brown
Pictures by Clement Hurd


絵本の家
(3190+税=3350円)
ワイズブラウンとクレメントハードの最高のコンビで
描かれた「おやすみなさい おつきさま」の続編とも
いえる作品です。
英語版には a companion to GOODNIGHT MOON と
副題が書かれているほどです。

ママのイスがあります。
ぼくにもイスがあります。
低いイスだけれどもぼくのイスです。

ぼくの歯ブラシのとなりに、パパの歯ブラシが並んでいます。
ぼくにもおもちゃの車があります。
パパの車のように早く走れるといいなあ・・・と願っています。

いろんなぼくのものがあるけれど、お月さまはぼくのもの
でなく、パパのものでもなく、月おとこのものなんです。

こうして小さかったり、遅かったりするけれど、ちゃんとぼくの
ものがあり、家庭の中で愛され尊重されている姿が描かれて
いきます。

そして最後に、やがて飛び立っていく姿が象徴的に描かれ、
心に残ります。

ただ邦訳版は、ワイズブラウンの詩のように流れる簡潔な
テキストを生かせず、未熟な翻訳なのが残念です。
「おやすみなさい おつきさま」を訳した児童書界の大御所
瀬田貞二さんの素晴らしさにおおいに学び、訳者の
これからの前進に期待したいと思います。
「ぼくのせかいを
ひとまわり」

マーガレット・ワイズ・ブラウン 作
クレメント・ハード 絵
おがわ ひとみ 訳


評論社
(1000+税=1050円)
「おやすみなさい
おつきさま」

マーガレット・ワイズ・ブラウン 作
クレメント・ハード 絵
せた ていじ 訳

評論社
(1000+税=1050円)
ワイズブラウンと言えば
「おやすみなさい おつきさま」・・まさに代表作です。

昼間、精一杯遊んだ子どもたちが、ベッドに入り、
自分の身の回りにあるものに「おやすみなさい」を
順に告げていきます。
ワイズブラウンの詩にいざなわれるように、クレメント・
ハードが、実にストーリ性のある絵を表現していて、
何回も読むうちに、子どもたちはそれに気がついて
いくのも、この絵本の魅力です。

雅子さまが読まれた本として一躍有名になりましたが、
寝る前に読む本として、この短い作品が限りない豊かさを
子どもたちに与え、気持ちよく眠りにつく最高の魔法薬と
なりました。

これに惹かれて、その絵本ポスターを部屋に飾る方が多く、
とても人気です。(絵本ポスターのページへ
「ぼく にげちゃうよ」

マーガレット・ワイズ・ブラウン 作
クレメント・ハード 絵
いわた みみ 訳

ほるぷ出版
(951+税=999円)
マーガレット・ワイズ・ブラウンとクレメント・ハードのコンビの
作品の中でも、とりわけ楽しい人気の絵本です。

外へ飛び出したくてしかたないこうさぎ・・・
「ぼく、にげちゃうよ」と母さんに言います。
「母さんが追いかけてきたら、ぼくは小川の魚になって
泳いでいっちゃうよ」
そこで母さんは「おまえが小川の魚になるのなら、お母さんは
漁師になっておまえを釣り上げますよ」と答えます。

こうさぎは今度は「ぼくは小鳥になって逃げていくよ」と
言います。
「おまえが小鳥になって逃げていくのなら、母さんは木になって、
おまえが止まりに帰ってくるのを待っていますよ」
と答えるのです。

こうさぎと母さんの楽しい掛け合いが続きます。
親と子の信頼に満ちた言葉のやりとりが、ステキな結論へと
導かれていきます。
読み返すたびに、うれしくなる作品です。
ワイズブラウンとクレメントハードの最高のコンビでつづる「おやすみなさい おつきさま」「ぼくのせかいをひとまわり」
「ぼくにげちゃうよ」
3冊セットは、絵本読み始めの子どもたちへのプレゼントとしてとても人気です。(こちらへ


★(福音館書店)アイヌコタンの人々に伝わる不思議な昔話・・・古布絵とアイヌ刺繍の独特な雰囲気の中で語られていきます。

アイヌの昔話より
「セミ神さまのお告げ」



古布絵制作・再話
宇梶静江


福音館書店
(1300+税=1365円)
ページを開くと、さらさらとしたきれいな水の川が流れ、
川のそばに村々の家が並んでいます。
木々や草が生え、キツネやウサギが遊んでいます。
丘の上の方にも村が見えています。
こんな風景の中で暮らした作者が、古い布きれをつなぎ合わせ、
アイヌ刺繍をして、このやわらかな村々の絵を描いています。

川のそばに近い下の台地に、6代の人の世を生きてきた
おばあさんがいて、昼も夜も美しいのど声で歌います。
ウバユリの花の咲く頃、おばあさんはこんな歌を唄います。
「ホレンナー ホーレ、ランペシカ ウンクルー・・・
コタンの人々よ、坂を上り、高い台地に移りなさい。
海から津波が押し寄せ、山から津波が押し寄せ・・・」

これを信じないであざけ笑う人もいます。
でもやがて本当に海津波も山津波も押し寄せてきて、
この6代の人の世を生きてきたおばあさんさえも流されるのです。
そして事態は意外な方向へ進んでいくのです・・・

アイヌに伝わったふしぎな昔話・・・今年の夏、セミの声を聞くと
きっとこの話を思い出すでしょう。
古布絵とアイヌ刺繍の独特な雰囲気に浸ってみてください。


★(詩の森文庫・思潮社)ロマンチックな詩集、夢見るような詩集、恋いこがれる詩集は世にたくさんあります。
でも、自分と向き合い、自分を見つめ、母として子を見つめた詩集は心に深く染みこむのです。
(この本は、季刊「子どもと本」113号で紹介されました)

現代詩の母”と呼ばれる永瀬清子の詩集・・・それは「短章集」と呼ばれた。
短章集
「蝶のめいてい
/流れる髪」


永瀬 清子


詩の森文庫
思潮社
(980+税=1029円)
人は誰も失敗する、挫折する、そして悔やむ・・・
若いときも、そして今も・・・

挫折することのない人は信用できない。
人は宿命として挫折によって「人間」を獲得する。

心をこめた仕事であれば苦しみがなくて完成しようか。

愛することを知るものが悩みなくてありえようか・・・


詩人・永瀬清子は「挫折する」の中でこう言って
私たちを励まします。
「十字架に掛からないキリストなんていないんだよ」と言い、
「良いことづくめの人は、心をこめていないか、適当な所で
やめ、それ以上のことを求めていないか」だと言います。

「もう、おいしいつくつくが鳴いたぎゃあ」
「わしはきのう聞いた」
「そんならもういいんじゃ」
なにがいいのかと思案していると、そこで充分くぎってから
「柿をたべてもなあ」と言う。

女性詩人として名をはせた永瀬清子は、帰郷した後は農業にも
いそしみ、その生活を写した作品も光ります。

そして母として、女として自分と向き合い、子どもを思い、
理不尽なことに抵抗し生命力あふれる詩を書き続けたのです。
萩原朔太郎は「今、詩を書いている人には叙情があっても
Thought がない」と嘆きました。
我々はその詩に”考え”や”思い”がなくても、”叙情”がある
だけでうるうるして感動してしまう傾向があります。
でも萩原朔太郎は、この永瀬清子に「あなたの作品には
Thought がある。それを続けなさい」と励ましたのです。
どうぞお読み下さい。
短章集 続
「焔に薪を
/彩りの雲」


永瀬 清子


詩の森文庫
思潮社
(980+税=1029円)


★(出版文化産業振興財団)季刊のこの雑誌は、一般書店では置いていませんが、内容の充実さで、静かなフアンが増えています。

「この本読んで!」
えほん大好きマガジン
2008年夏号



出版文化産業
振興財団
(1000+税=1050円)
なんにでも興味を持つ・・・それが小さな子の特徴です。
そしてそれに触りたい、知りたい・・・子どもはそもそも
科学したいのです。
今回の第1特集は「加古里子と科学を楽しむ」。
虫、雲、かみなり、川、ダム、食べ物、乗り物、おたまじゃくし・・
科学するいろんな楽しい本を紹介しています。

また人気連載の「昔ばなしセミナー」は、いよいよ今号から
「グリム童話」が取り上げられます。
グリム兄弟の足跡と作品がどう解説されるか、楽しみです。


★(福音館書店)おまちどおさまでした!どんなに多くの子どもたちが待ち続けたことでしょう・・・
なんとも可愛らしく、あたたかく、ユーモラスに満ちた「まりーちゃんシリーズ」の名作がついに復刊です。

「まりーちゃんとおおあめ」


フランソワーズ 文・絵
きじま はじめ 訳

福音館書店
(1200+税=1260円)
この本が手に入らないかと、どれだけ多くの問い合わせがあったことでしょう。
フランソワーズの「まりーちゃんシリーズ」の中でも名作中の名作、
「上の子が持っているけれど、繰り返し読んでもうぼろぼろ・・・下の子のために
もう1冊欲しいのですが・・・」と言われる方も多くいました。
長い間手に入らず、多くの方があきらめかけていた矢先のうれしい復刊です。

雨がたくさん降ってきました。
まりーちゃんは学校に行けません。
喜ぶのはカエルだけです。
やがて小川の水があふれそうになり・・・とうとう家の台所まで水が押し寄せます。
お母さんが叫びます「まりーちゃんはおばあちゃんを2階まで押し上げて!」
お父さんは叫びます「生きものはみんな山に連れて行くんだよ」
馬に、牛に、ひつじに、うさぎに・・・

連れて行った後、やっとの事で家に戻りましたが、ストーブのたきぎは水の中、
ミルクを出してくれる牛は山の上、パン屋さんはパンを持って来られません・・・
いくら待っても誰も助けに来てくれません。
そこでまりーちゃんは屋根に腰掛けて、明かりで「助けて!」の合図・・・

深刻な状況の中で、あひるの’までろん’が大活躍します。
ユーモラスで可愛らしい絵が、大雨と洪水が日常的だった時代の人々の知恵と
勇気、家族やみんなの協力を淡々と語り、たくましささえ感じるのです。
幼い子にとって大雨が意外な展開となり、ただただビックリし、興味深く、
その展開にもう夢中になってしまうのです。
なんともステキな絵本です。


★(Hon'sペンギン)幼い子のための良い絵本はとても少ないのですが、この本は単純で判りやすい表現が、子どもの心を捉えます。

「ヘルパー犬アーサー」



飯島元子 作・絵

Hon'sペンギン
(1500+税=1575円)
犬のアーサーはおばあちゃんと散歩したり、お買い物をするのが
大好きです。

でもおばあちゃんはお風呂で倒れてしまいます。
頭の手術が行われます。
アーサーはとても心配しましたが、その手術は成功します。
おばあちゃんが病院から帰ってきたとき、ただの犬のアーサーは
「ヘルパー犬アーサー」になるのです・・・・

そしてその後のおばあちゃんの姿が率直に語られていきます。
ヘルパー犬アーサーの目を通して・・・

この本は新刊ではありませんが注目を浴びているのは、
形容詞をほとんど使わない率直な言葉と、幼い子に判りやすい
やさしい表現を貫き通し、底辺にあたたかなものが流れている
からです。

絵としても、テキストとしてもまだまだ未熟な作品ですし、もっと
アーサーやおばあちゃんの気持ちが深く描かれても良いと
思いますが、絵本読み始めの幼い子を対象と考えると、
余計な大人の思惑などそれこそ不要なのでしょう。


★(講談社)ここはロンドン郊外の田園地帯・・・・森の中に楽しくゆかいな野ネズミたちが住んでいます。
ウットリするようなやわらかで繊細な絵が生き生きと動物たちの世界を描き出し、ゆったりと進行するやさしさに満ちたお話しが
子どもたちの心をとらえます。世界中で400万部も出たベストセラーが、本当に久しぶりの復刊です。4巻までの紹介に続き8巻までの紹介です。

イギリスの田園で繰り広げられる、やさしくウットリするネズミたちのお話し・・・
「のばらの村のものがたり」が待望の復刊です!
のばらの村のものがたり5
「ひみつのかいだん」


ジル・バークレム 作
岸田衿子 訳


講談社
(1000+税=1050円)
凍りつくような朝です。
空気はピリッと冷たく、野道を行くねずみたちは冷たい手に
ハアハア息をかけて、ひいらぎの枝やつたを運んでいるのです。
「冬至祭り」の準備が始まっているのです。
(ヨーロッパでは長い冬が峠を越し、長い夜が終わりを告げ、
少しずつ日が長くなり始める冬至の日を、春を待ちわびるお祭り
で迎えるのです。今はXmasとして受け継がれています。)

この「冬至祭り」の出しものに、子ネズミのプリムローズと
ウィルフレッドは詩の暗唱をしようと一生懸命です。
(詩は大きくなってからというのが日本の風潮ですが、外国では
幼い頃からやさしく美しい言葉・詩を楽しむのです。)
みんな準備作業に忙しく、二人は詩の練習が出来る場所を
探します。
するとカーテンの向こうに隠された扉が・・・カギを開けると
秘密の階段が長く続いているのです・・・
のばらの村のものがたり6
「ウイルフレッドの山登り」


ジル・バークレム 作
岸田衿子 訳


講談社
(1000+税=1050円)
のばらの村の秋がすっかり終わるころ、はたおりねずみの家では
カタン、コトンと織機が動き、ブーン、ブーンと糸車が音を立てて
回っています。
丘の上の野ねずみさんの毛布が虫にすっかり食われてしまった
からです。
野ねずみさんは冬の食料集めに忙しく、かといって新しい毛布
無しに冬は過ごせないので、急いで作ってあげているのです。

ウイルフレッドは仕事のじゃまをしないように本を読んでいたら、
野ねずみさんの住むハイヒルズに、金を探し当てる冒険家が
活躍した話が載っています。
自分も金を探し当てたいとウズウズしたウイルフレッドは、毛布を
野ねずみおばさんに届ける山登りに参加します。

意気揚々と高い崖を登りましたが、下を見ると怖くて降りられなく
なります。
そのうち霧が立ちこめ、周りも見えなくなり、夜も更けて・・・
のばらの村のものがたり7
「海へいった話」


ジル・バークレム 作
岸田衿子 訳


講談社
(1000+税=1050円)
困ったことが起きました。
くるみを全部塩漬けにしたせいか、塩を切らしてしまったのです。
昔、塩商人が海から川を上って、のばらの村までやってきた
黄ばんだ古い地図があります。
そうなら反対に、川を下って海まで行けるはずです。

こうして塩を求めに、船で川を下ることになります。
もう子ネズミたちはすっかり冒険家気取りです。
でもその気取りと小さなおふざけで、船が座礁してしまいます。
天気が悪くなり、雨がひどくなる中で心細い一夜を過ごすと、
川は増水して船は持ち上げられ、座礁から救われます。

やっと着いた海辺は、のばらの村のねずみたちには新鮮な
体験、海辺に作った塩のプールや飲み水のプールに感心します。
しかし、その海辺にも大雨がやって来ます・・・
のばらの村のものがたり8
「ポピーのあかちゃん」


ジル・バークレム 作
岸田衿子 訳


講談社
(1000+税=1050円)
粉ひき小屋の奥さんポピーには、3人ものあかちゃんがいます。
とっても可愛いのですが、粉ひきの水車の音がうるさく響いて、
赤ちゃんたちはなかなか眠れません。
夫のダスティに「あかちゃんがお昼寝の時間、早く仕事を終わら
せてっ」と頼みます。
ダスティは「なんとか、がんばってみるよ」と叫び返します。
あまりの大変さにくたくたのポピーはいらいらがつのります・・・

そんな様子を見た夫のダスティも、村のねずみたちも手助けを
しようと動き始めます。
空き家になっているサンザシの木の家をきれいに整備し、
子育ての場所として提供しようというのです。
いよいよ子どもたちの命名日が近づきます。
村中のみんなが集まって、名前を授け、祝福し、子どもの成長を
祈りあうのです。
ポピーにビックリのうれしいプレゼントが贈られます・・・
ハラハラドキドキする事件が起きたり、涙が出るような感動を誘ったり、ただただ可愛らしさ満載だったり・・・そんな現代の作品が
多い中で、この作品はゆったりとした田園風景がていねいに描かれ、ねずみたちの振る舞いがやさしさと愛情に満ち、
そのどのお話しもうれしくなるような話の展開で、あたたかくしっとりとした気持ちになります。

とりわけ美しく描かれた絵は、そこに描かれた木々や植物、花、家々の構造、家具や台所の道具類、ねずみたち、装飾品、
周りの道や季節を彩る景色・・・その一つ一つがていねいに描かれ、ものがたりがこぼれ落ちてくるようで、魅入ってしまいます。
どの絵も子どもたちが十分観察して楽しめるよう、ゆっくりゆっくり読んであげたくなります。
そして絵の視点が、小さなねずみの目で見ているので、子どもたちの視点と同じになり子どもの気持ちに寄り添っているのです。

もっと読みたいなあという気持ちに応えて、「のばらの村のものがたり」シリーズ8巻が同時復刊されました。
それぞれがまったく独立したお話しですが、全巻を読み終わると、これが作られた単なるお話しというよりも、1年を通した自然の
営みをその厳しさと共に伝え、そこで必死に生きる動物たちの実際の姿に触れ、そういう中で生きる人々の暮らしや風習、祭りや
行事の姿を、可愛らしく、おもしろく、そしてあたたかく語っているのが判ります。
だからそばに置いて、折に触れなんどもなんども繰り返して読みたくなるのです。

また全編を通じて流れているのは、誰をも愛し、助け合い、喜び合うヒューマニズムです。
冬を間近に控え、毛布を縫うヒマのない丘の上のおばあさんのために、縫ってあげる人、山まで運んであげる人がいます。
家業が粉ひき小屋のため、水車の音が1日中うるさく響き、眠れないあかちゃんのために、静かな環境の空き家を整備して
くれる人々(ねずみたち)がいます。
一人の子どもの誕生日のために、村中の人々がステキなお祝いピクニックを計画し、おいしいごちそうを準備する人がいます・・・
こうして人々は信頼し合い、子どもたちもまた、大人は信頼に値する、自分たちを取り巻く社会は信頼に値するすばらしいものと
確信を深め、夢と希望を持って生きていくのです。

総ルビがふられていて、小さい子でも読めるように配慮されているのもうれしい限りです。
お孫さんへのプレゼントや、お誕生日のプレゼントとしてもステキですが、ゆっくり揃えていくのも楽しいでしょう。
こんな本が楽しめるようになると、我が子の成長にしみじみとうれしくなってしまいます。
4冊以上揃えると8巻全部が入るBoxプレゼントがあります(2008年10月末まで)。


★(童話館出版)新刊ではありませんが「父の日にちなんで、お父さんをテーマにした作品を」とのお問い合わせが増えていますので、
あらためてのご紹介です。

「スモールさんはおとうさん」


ロイス・レンスキー 文・絵
わたなべ しげお 訳


童話館出版
(1300+税=1365円)

スモールさんは、まいあさ ひげをそります。
こどもたちは、おとうさんのひげそりをみるのが すきです・・・
こんな日常的風景からこのお話しは始まります。

スモールさんが仕事に出掛けるとき、
みんなが「いってらっしゃい」と手を振ります。
仕事からお父さんが帰ってきて食事を済ませると、お母さんが
お皿を洗っているあいだ、お父さんは一休みします・・・

そんなお父さんの姿を描きながら、同時にお父さんが仕事に
出掛けた後、お母さんが家のお掃除をしたり、子どもが手伝う
姿も忘れずに描かれます。

それだけではありません。
お母さんが洗濯をした後、仕事から帰ってきたスモールさんは
洗濯物を干すのを手伝います。
お母さんが好きな絵を、壁に掛けてくれます。
台所の水漏れだって、腹ばいになって直すんです。
それを見る子どもたちの姿は、お父さんへの尊敬に満ちています。

そしてスモールさんが草刈りに精を出している間、ポリーちゃんが
乳母車を押して赤ちゃんをあやし、お母さんはゆっくり一休みです。

なんとステキな本でしょう。
お父さんは仕事をしているだけでなく、家族のために、家族とともに
役割を果たし、子どものために動く姿がきちんと描かれています。
だからこそ、お父さんは慕われ尊敬されるのです。
読む者みんながうれしくなる絵本です。
お父さんを描いた本はとても少なく、「お父さんは家に帰るとのんびり新聞を読んでいる、ビールを飲みながら・・・休みの日なんか寝っ転がって
好きなTVをみてばかり・・・いいなあ、お父さんは・・・僕も早くお父さんになりたい」・・・こんな調子の本が増えています。
仕事に追われてとても疲れていて、家に帰るとただただ休んでばかりの現代のパパの一面を示していることは確かです。
しかし、家庭の中できちんと役割を果たし、子どものために動き、家族の動きの中にある生き生きとしたお父さんの姿は見えてこないのです。
だからこそ、「ちいさいじどうしゃ」「スモールさんはカウボーイ」などで知られるレンスキー作品は、とても光るのです。
(レンスキーの「ちいさいシリーズ」や「スモールさんシリーズ」の紹介は「注目の本」のページへ。)


★(瑞雲舎)もうすぐ「父の日」。子どもたちにとっては知らないお父さんの世界・・・生き生きとした楽しい絵でその1日の姿が描かれます。
絵の中でお父さんを見つけ出しながら、子どもはあらためてパパを見つめ直すでしょう。お父さんをテーマにした数少ない絵本です。

「おとうさん」


秋山とも子 作


瑞雲舎
(1300+税=1365円)
この本は、「おとうさん」を中心テーマとした、文字のない”さがし絵本”
です。

表紙には子どもが描いた、なんとも楽しいお父さんの顔が
たくさん並んでいますが、ページをめくると一変して
作者のていねいでステキな街々の姿が飛び込んできます。

最初は高〜い空から眺めた街の広がりが描かれ、さてどんな話が
展開するだろうかとワクワクします。
そしてグンと近づいて赤い屋根や青い屋根やコンクリートの屋根の
家々が描かれ、その片隅の空き地が畑になっている場所に来ます。
その絵をよく見てみると、朝なのでしょう、お父さんが家を出て
赤ちゃんを抱いたお母さんと男の子に、「行ってきます」と手を振って
います。
朝のゴミ出しをしているお母さんもいます。

電車のホームには、たくさんのお父さんや学校へ行くお姉さんの姿が
見え、電車が来るのを待っています。
着いた駅の階段を下りて来る人々には、寝不足であくびをしている人も
いれば、もう疲れたという顔も見えます。
でも駅から降りて街を歩き、会社に向かうお父さんや女の人の姿は、
とても元気そうです。
着いた会社は衣料品のデザインをしている会社なのでしょう、絵を
描いている人、打合せをしている人、電話をしている人、布地を裁断して
いるひと・・・たくさんの人が生き生きと描かれています。
こうして、さらに時間が過ぎて・・・ホッとする姿が最後に描かれます。

大人にとっては日常的な世界でも、小さな子には家庭から離れた
まったく知らない世界が描かれワクワクします。
たくさんの人々が描かれていても、お父さんの姿に中心が置かれ、
その姿を通じて世の中をかいま見て、そんなお父さんを尊敬する
ようになるでしょう。

作者はフランスの美術学校で学んだときワクワクして、フランスの街々
の絵をたくさん描いたそうです。
そして日本に帰ったとき、また新鮮な街の表情に打たれ、その活動的で
生き生きとした生活に圧倒されたそうです。
この作品も実に生き生きとして楽しく、見ていてうれしくなってきます。


★(ブッキング)「ロンドン橋が おちまする、おちまする、おちまする・・・」で有名なマザーグースの詩を絵本にした作品です。
ピーター・スピアの素晴らしい絵が読む者を魅了します。
冨山房から出ていたこの作品が絶版になり、どれだけ多くの方が悲しんだでしょう・・・出版社を替えてうれしい、うれしい復刊です。

「ロンドン橋がおちまする!」


ピーター・スピア 画
渡辺茂男 訳

ブッキング
(1600+税=1680円)
「LONDON BRIDGE IS FALLING DOWN」
これが原本の題名です。
そうです、イギリスのわらべうたの中でもとりわけ有名な
マザーグースの一つなんです。

ロンドン橋が おちまする、おちまする、おちまする、
ロンドン橋が おちまする、マイ・フェア・レディー・・・

つい口すさんでしまうこの歌詞で始まります。

かけなおしは 木にねんど、木にねんど、木にねんど・・・
もちろん橋は水に流れてしまいます。

かけなおしは 鉄 はがね、鉄 はがね、鉄 はがね・・・
こんどはふにゃっと曲がってしまいます。

マザーグース特有のユーモアに満ちた詩が、ロンドン橋
作り直しのてん末を楽しく語ります。

そして「きつねのとうさん ごちそうとった」など
イギリスの民話やマザーグースと言えばピーター・スピア
絵がとってもよく似合います。
ていねいで細かな筆致、時代考証、ごまかしのない描写は
どの作品でもお話しの世界へのめり込ませてしまうのです。
これを見ると、日本のわらべうたの絵本は、考え直さねば
ならないと強く感じさせられてしまいます。

巻末にロンドン橋が本当にしばしばかけ直され、戦いの歴史
に翻弄され、人々がどう関わっていったかが解説され、
読み応えのある一節になっています。

この本は冨山房から出ていましたが、長い間絶版になり、
この本の素晴らしさを知る方々からの強い要望で、
出版社を替え、復刊ドットコムからようやく復刊されました。
本当にうれしいですね。


★(白水社)劇作家シェイクスピアの名作中の名作、4大悲劇の「リア王」・・・でも肩のこらない楽しく読める作品です。

シェイクスピア全集
「リア王」


ウィリアム・シェイクスピア
小田島雄志 訳


白水Uブックス
(830+税=872円)
「リア王」・・・そうです、シェイクスピアの4大悲劇の一つ、
「ハムレット」「マクベス」「オセロ」に並ぶ作品です。

舞台にリア王が現れます。
ラッパが鳴ります。
リア王の3人の娘と公爵たちが登場します。
リア王は年老いたため領地と権力を娘たちに譲ると語ります。
長女は父への愛を言葉巧みに語ります。
次女もまた、お世辞を並べます。
喜んだリア王はうっそうたる森も、豊かに広がる平原も、魚の群がる川も、
牧場も、2人に与えます。

一番愛していた末娘にも聞きます。
でも末娘は正直者、愛の全てを捧げると言った姉たちと違って、父への
愛だけでなく、結婚する相手にも自分の愛と心づかいをささげるに
違いないと話します。
それを聞いたリア王は激怒し、縁を切って末娘を追放してしまうのです。

その場には忠臣であるケント伯爵も居合わせました。
彼は真っ正面から末娘を擁護し、軽率な処分の撤回を進言します。
しかし怒りに狂ったリア王はこのケント伯爵をも追放をしてしまうのです。

こうして事態は思わぬ方向へ進み始めます。
新たな陰謀と策略が動き始めます。
リア王に大きな不幸が襲いかかり、狂乱が彼を打ちのめします。
遠慮のない道化と、追放されたケント伯爵が乞食に姿を変えて、
リア王に付き添います・・・

一度は読んでみたかったけれど、シェイクスピアの名におののいて
なかなか触れられなかった人は多いでしょう。
でもこの「リア王」は、速いテンポでドラマティックに物語が展開し、
舞台の脚本そのままの話し言葉中心、「リア王登場」「彼をなぐる」
「キスをする」「ラッパが鳴る」「走って退場」・・・など臨場感たっぷり、
観客者として舞台の真ん前にいる感じにさせてくれます。

比較的短い作品ですが、劇作家シェイクスピアの名作中の名作を
この機会にぜひお楽しみください。


★(偕成社)スウェーデンの庭には必ずといってもいいほどリンゴに木が植えられている・・・
そんな国の「りんごの精」たちが語るリンゴの木のものがたり・・・なんとも愛らしい絵本です。

「りんごのえほん」



ヨレル.K.ネースルンド 作
クリスティーナ・ディーグマン 絵
たけいのりこ 訳

偕成社
(1200+税=1260円)
舞台はスウェーデン・・・でも日本の北国のようでもあります。
北欧には森の妖精たち、トムテやエルフといった小人が
住んでいます。
その中で、可愛らしいりんごの精たちが、リンゴの木の
ステキな1年を語ってくれるのです。

実も落ち、葉も落ちた冬のリンゴの木はステキです。
りんごの精たちも枝の上で一休み。
リンゴの木をのぼったりおりたりして、木に隠れている虫を
食べる鳥たちがやってきます。
キジやブラックバードたちは、雪の上に落ちたりんごを
突きます。

やがて春・・・ピンクのつぼみが開くと白い花がいっぱい・・
ミツバチがやってきます。
おしべの黄色い花粉を足にいっぱい付けて、ミツバチの
赤ちゃんにあげるのです。
・・・・・なんともステキな光景が繰り広げられます。

訳者の武井典子さん(「ふしぎなお人形ミラベル」の訳者)は
「スウェーデンの庭には必ずといってもいいほどリンゴの木が
植えられている。その年によって出来不出来はあっても、
毎年取り切れないほど実がなって、庭に落ちたリンゴを”自由に
持って行って”と立て札が出ているほど・・・」と語ります。
スーパーで買うのでなく、もいで食べるのが当たり前の国の
作家だからこそ描いた、愛情に満ち、妖精が語る世界なのです。

そしてファンタジーの世界を、可愛らしいだけでなく、写実的で、
しかも夢いっぱいに描いているのはディーグマン、「ペーテルと
ペトラ」
で妖精の世界を描いたその人なのです。


★(婦人之友)新学期を迎え、あわただしい時期が一段落したこの時期に、家族の時間を大切にするちょっとした一工夫が
子どもと親の幸せな時間と空間を作ります。たまにはこんな本も読んでみませんか?

「かぞくのじかん vol.3」
(婦人之友 増刊 季刊春号)



婦人之友社
(762+税=800円)
この季刊雑誌は、「婦人之友」の増刊として出ています。

今回の特集は「すっきりはじめる新学期!」
子どもがいると片づかないのがあたりまえ・・・?
でも進級や入学で新学期を迎えるこの機会に、
どうやって片付け、子どもの居場所を確保し、家族の時間を
大切にするか・・・たくさんの事例で気持ち良い居場所作りと
片付けやすい配置などを紹介しています。
ちょっとした工夫が、子どもにとっても大人にとっても
心あたたまる空間になります。
そんなことがお互いを信頼しあう基礎作りになっていきます。

そして行事の多いこの時期にピッタリの「五目ちらし」などの
料理や、クッキーの作り方など親子で作るメニューの紹介
があります。

さらに親がとっても気をもむ生活リズムつくり・・・
新しい学期でいろいろ追われ落ち着かない時期、子どもも
疲れが出てきます。
学習の習慣を付けたいし、でも遊びでへとへとに疲れてくる
子どもとどう向き合うか・・・そんな悩みに手助けをして
くれるでしょう。

たまにはこんな本も読んでみませんか?


★(子ども文庫の会)季刊「子どもと本」113号が出ました!この機会に定期購読をオススメします。

季刊
「子どもと本」

113号

子ども文庫の会

(\690+税=725円)
山本まつよ さん、青木祥子 さんらを
中心とする絵本・児童書研究家、子ども文庫の会が
「子どもにとってすぐれた本とはなにか」を
歯に衣着せぬ論評で、すべて具体例で紹介をしていきます。

子どもの本に対する見方を知り、視野を広げ、
また研究をしたい方にも、道しるべとなる冊子です。

第1号から毎号載せられている「子どもの好きな本のリスト」は
その素晴らしい解説で、子どもに読ませたい本の重要な指針
として、またどんな絵本・児童書を与えたらよいか迷う親たちの
大切なリストとして、幅広く愛されつづけています。

「星の子」ではバックナンバーのすべてを揃えています。
定期購読もぜひオススメします。(季刊・年4回)
また1号からお読みになりたい方のために、
毎月1〜3冊(何冊でもご指定ください)定期的にお送りします。
バックナンバーをお読みになりながら、新号が出たときに
それを付け加えてお送りすることも出来ます。
季刊「子どもと本」では、子どもたちにぜひ読んでいただきたい基本的な本を「子どもの好きな本のリスト」
として、年令を追って1号から順に解説・紹介をしています。39号で基本リストは終わりますが、その後に出た
新しい本を含めて「リストに加えたい絵本と本」を紹介し続けています。
(そのため「星の子」では、ご要望に応え1号から数冊ずつ毎月定期配本をさせていただいています。)
季刊「子どもと本」113号で紹介された「ヘルパー犬アーサー」「短章集 蝶のめいてい/流れる髪」
「短章集 焔に薪を/彩りの雲」「せきたんやのくまさん」「パンやのくまさん」「ゆうびんやのくまさん」
「うえきやのくまさん」「黒ねこミケシュのぼうけん」「あらしの前」「指輪物語 二つの塔」
は、
全て在庫がございます。
「絵本の店・星の子」では、季刊「子どもと本」をテキストにした「子どもと本・勉強会」を毎月開催し、
実際に絵本や児童書を読み、楽しみながら深めあう会を開いています。あなたもぜひどうぞ!(こちらへ


★(岩波書店)映画化で注目を浴び、関心を集める「ナルニア国ものがたり」・・・いよいよ2作目の絵本版が登場しました。

ナルニア国ものがたり
「カスピアン王子のつのぶえ」



C.S.ルイス 原作
マシュー・S.アームストロング 絵
中村妙子 訳


岩波書店
(1400+税=1470円)
世界中の子どもたちに大人気のファンタジー作品「ナルニア国ものがたり」
第2作目も小さい子のための絵本になりました。
第1作「ライオンと魔女」に引き続いて、きっと楽しみにしていたことでしょう。

4人兄妹の寄宿学校の新学期が始まろうとしています。
みんなが駅で汽車を待っていると、不思議な力が押し寄せました。
気が付くと4人は森の中・・・そこは1年ほど前に行った「ナルニア国」。
でも後継ぎのカスピアン王子は王位を奪われていました。
復権を目指しアスラン塚で戦いましたが劣勢に・・・言い伝えで知っていた
昔の王や女王の助けを求め、カスピアン王子はつのぶえを吹きます。
4人は、偉大なライオンアスランの力を借りて、新しい戦いに挑みます・・・

忘れかけていた4人兄妹が、不思議な力でファンタジーの世界へ引きずり
込まれます。
とても壮大なこのお話しはとても魅力に満ちていますが、幼い子には少し難しい
「ナルニア国ものがたり」・・・それをやさしい言葉で表現したこの絵本版が、
幼い子どもたちを道案内してくれます。


★(すえもりブックス)一昨年紹介し、大変な人気を呼びましたがすぐに品切れになり、ご心配を掛けました。
再び入手できるようになりましたので、あらためての紹介です。安定して入手できるようになるといいのですが・・・

「ちいさな曲芸師 バーナビー」
フランスに伝わるお話

バーバラ・クーニー 再話・絵
末盛千枝子 訳

すえもりブックス
(2000+税=2100円)


バーナビーは旅から旅へと曲芸をして歩く少年・・・
お城で王さまやお姫さまに芸を見せることもあって、
沢山のお金をもらうこともありました。
でも冬になると、寒い外で芸など見る人はいなくなり、
たちまち困ってしまいます。
そんなとき、修道士が声を掛けてくれ、バーナビーは
修道院に住むことになります。
でも曲芸しか知らないバーナビーは、自分に出来ることは
何もありません。
その悩みを解決するために、あることを密かに始めます・・・
しかし一人の修道士がバーナビーの後をつけて、
その様子を院長に言いつけるのです・・・

静かな感動が押し寄せる作品です。
こんなステキなお話しがフランスには伝わり続けていて、
多くの作家がこのお話しの再話を試みました。

クーニーはこのお話しをラジオで聞いて、フランスに飛び、
再話し、お話しを彷彿とさせる地域を歩き、絵を描きました。
自分の子どもにも、なんとバーナビーと名付けたのです。
クーニーの静かで柔らかな絵も魅力的で、この絵本カバー
をはずすと、朱色の布にバーナビーが曲芸をする型絵が
押され、そのステキな装丁が魅力をいっそう高めています。

この絵本の原典は「聖母マリアの曲芸師」ですが、
トミー・デ・パオラも「神の道化師」という感動的な作品を、
クーニーとはかなり違うおもむきで出しています。


★(講談社)ここはロンドン郊外の田園地帯・・・・森の中に楽しくゆかいな野ネズミたちが住んでいます。
ウットリするようなやわらかで繊細な絵が生き生きと動物たちの世界を描き出し、ゆったりと進行するやさしさに満ちたお話しが
子どもたちの心をとらえます。世界中で400万部も出たベストセラーが、本当に久しぶりの復刊です。

イギリスの田園で繰り広げられる、やさしくウットリするネズミたちのお話し・・・
「のばらの村のものがたり」が待望の復刊です!
のばらの村のものがたり1
「春のピクニック」


ジル・バークレム 作
岸田衿子 訳


講談社
(1000+税=1050円)
のばらの村のどの家にも、春の日差しがいっぱい差し込みました。
今日はねずみのウイルフレッドの誕生日、うれしくって早起きし、
寝ている両親のベッドの上で騒いで、とうとうプレゼントをもらいます。
でもお父さんもお母さんも眠くって、また寝てしまいます・・・

隣の野リンゴ荘にアップルおじさんが住んでいます。
ウイルフレッドが誕生日と聞いて、お祝いのピクニックをしてやろうと
ひそかに準備を始めます。
森じゅうのネズミが集まってきます。
花びらのワインを、特製のケーキを、ケシの実を、ハチミツを・・・
みんながそれぞれにごちそうを持って歩き始めます。
でもウイルフレッドは、みんなが自分の誕生日のことを知らなそう
なのでやきもきします・・・
のばらの村のものがたり2
「小川のほとりで」


ジル・バークレム 作
岸田衿子 訳


講談社
(1000+税=1050円)
のばらの村に暑い夏がやってきました。
ねずみたちは木陰の家でじっとしています。
午後になると小川のほとりにやって来て、足やシッポをきれいな水の
中に入れて涼みます。

小川の土手にはチーズ小屋、そこの娘ポピーは雌牛たちがくれた
ミルクを大きな桶に入れ、チーズの水切りをし、型を作ったり、
煙でいぶしたり・・・
小川の下手にある粉ひき小屋のダスティは、いつもシッポの先から
ヒゲの先まで粉だらけです。
陽気なダスティはパチャパチャ水遊びをしたり、おしゃべりをしたり
ですが、散歩の途中チーズ小屋で会うポピーをとてもきれいだと
思いました。
ついついチーズ小屋の方へ散歩するようになってしまいます・・・
のばらの村のものがたり3
「木の実のなるころ」


ジル・バークレム 作
岸田衿子 訳


講談社
(1000+税=1050円)
のばらの村に素晴らしい秋がやってきました。
くろいちごはうれ、木の実は実り、ねずみたちは大忙しです。
近づく冬に備え、切りかぶ蔵にはもう食べ物でいっぱいです。

もりねずみ男爵の末娘プリムローズも地面に近いくろいちごを
ヤブの中で採ります。
ところがもりねずみ男爵はプリムローズを見失ってしまいます。
みんなが探しに出ます。

でもそんなことを知らないプリムローズは花を摘んだり、青空を
見たり、くろいちごのお昼ごはんのあと昼寝をしたり、見つけた
小さな家に入ってお茶をごちそうになったり・・・
しかしそうこうしているうちにあたりは暗くなり、雨も降ってきます・・
のばらの村のものがたり4
「雪の日のパーティー」


ジル・バークレム 作
岸田衿子 訳


講談社
(1000+税=1050円)
のばらの村は、もう真冬になりました。
氷のように冷たい風が東から吹き付け、雪が降るぞっ、と
知らせています。
やがて雪が降り始めます。
のばらの村のねずみの子どもたちの中には、まだ雪を見たことの
無い子も沢山います。
みんな窓の外の白い景色にかじりつきます。

朝食が済むと、雪のトンネルが掘られ、木々の根元に住む
ねずみたちの家をつないでいきます。
その雪のトンネルを通って切りかぶ蔵に集まったねずみたちは
雪の舞踏会を始める準備に取りかかります。
雪を固め、氷を固め、ちょうど大きな’かまくら’のような、氷の
ダンスホールを造るのです。
すばらしい楽しい時間がやって来ました。
おいしいごちそうもいっぱいです・・・・
ハラハラドキドキする事件が起きたり、涙が出るような感動を誘ったり、ただただ可愛らしさ満載だったり・・・そんな現代の作品が
多い中で、この作品はゆったりとした田園風景がていねいに描かれ、ねずみたちの振る舞いがやさしさと愛情に満ち、
そのどのお話しもうれしくなるような話の展開で、あたたかくしっとりとした気持ちになります。

とりわけ美しく描かれた絵は、そこに描かれた木々や植物、花、家々の構造、家具や台所の道具類、ねずみたち、装飾品、
周りの道や季節を彩る景色・・・その一つ一つがていねいに描かれ、ものがたりがこぼれ落ちてくるようで、魅入ってしまいます。
どの絵も子どもたちが十分観察して楽しめるよう、ゆっくりゆっくり読んであげたくなります。
そして絵の視点が、小さなねずみの目で見ているので、子どもたちの視点と同じになり子どもの気持ちに寄り添っているのです。

もっと読みたいなあという気持ちに応えて、「のばらの村のものがたり」シリーズ8巻が同時復刊されました。
それぞれがまったく独立したお話しですが、全巻を読み終わると、これが作られた単なるお話しというよりも、1年を通した自然の
営みをその厳しさと共に伝え、そこで必死に生きる動物たちの実際の姿に触れ、そういう中で生きる人々の暮らしや風習、祭りや
行事の姿を、可愛らしく、おもしろく、そしてあたたかく語っているのが判ります。
だからそばに置いて、折に触れなんどもなんども繰り返して読みたくなるのです。

また全編を通じて流れているのは、誰をも愛し、助け合い、喜び合うヒューマニズムです。
冬を間近に控え、毛布を縫うヒマのない丘の上のおばあさんのために、縫ってあげる人、山まで運んであげる人がいます。
家業が粉ひき小屋のため、水車の音が1日中うるさく響き、眠れないあかちゃんのために、静かな環境の空き家を整備して
くれる人々(ねずみたち)がいます。
一人の子どもの誕生日のために、村中の人々がステキなお祝いピクニックを計画し、おいしいごちそうを準備する人がいます・・・
こうして人々は信頼し合い、子どもたちもまた、大人は信頼に値する、自分たちを取り巻く社会は信頼に値するすばらしいものと
確信を深め、夢と希望を持って生きていくのです。

総ルビがふられていて、小さい子でも読めるように配慮されているのもうれしい限りです。
お孫さんへのプレゼントや、お誕生日のプレゼントとしてもステキですが、ゆっくり揃えていくのも楽しいでしょう。
こんな本が楽しめるようになると、我が子の成長にしみじみとうれしくなってしまいます。
4冊以上揃えると8巻全部が入るBoxプレゼントがあります(2008年10月末まで)。


★(エクスプランテ)江戸時代の人々が楽しんだ「覗き」の美しさ・・・それを紋切り型にした作品が登場です。

紋切り型(のぞき紋)

下中 菜穂 著
(エクスプランテ)
(\1000+税=1050円)

江戸時代の人々が楽しんだ「のぞき」の美学・・・
のぞいて楽しい「紋切り型」を集めた楽しい作品です。

和紙の折り紙を折って
型紙通りにハサミを入れます。

開いて出来た紋切り型は
「むかいはとにみついし(対い鳩に三ツ石)」
鳩は平和のシンボルですが
日本では弓矢の神だそうです。

こんな型紙が
12種入っています。

しかしこの「のぞき紋」は
他と違った特徴が
あるんです。

それは・・・

のぞいて見る景色の美しさ・・・
見慣れた風景でも、
丸い窓で切り取ると新鮮な驚きが・・・
江戸時代はそんな味わいを愛する
達人がいました。
「のぞき」(覗き)・・・

ちらりと見える裏地
つと振り返る仕草
かしげて、
すれ違う傘・・・

江戸の人々が
いつくしんだ
暮らしの情景。

そんな姿を小さな紋に
表現する・・・
それは「覗き」と
呼ばれた・・。

丸窓カードでのぞく紋切り型は
新鮮な美しさと楽しさ・・・
この「のぞき紋」には
10色50枚(10*10cm)の和紙折り紙に
解説書や型紙が付いていると共に
「丸窓カード」が10色も付属しています。

紋切り型を丸窓で、どうぞお楽しみください。
(「豆紋」と同じ小型サイズです)
「紋切り型」の楽しい解説や、他の作品の紹介は・・・「紋切り型」のページへ


★(絵本の家)「かいじゅうたちのいるところ」で有名なセンダックが絵を付けたステキな作品が入手できました。
邦訳されていませんが、楽しい絵がぎっしり詰まっていて、子どもはどのページも夢中になってしまうでしょう。

「I'LL BE YOU
AND YOU BE ME」


Ruth Krauss 文
Maurice Sendak 絵


絵本の家
(2990+税=3140円)

センダックの絵が輝く、未邦訳の作品です。

ページをめくるとなんとも可愛らしい女の子と
男の子の姿が描かれます。
彼が走ったら、私も走りたくなりました。
彼がジャンプします。
私だって大きくジャンプです・・・

僕はまぶしい太陽が大好きです。
向こうに見える家はステキです。
そばを流れる川も大好きです。
だからこの丘をぼーっと眺めるんです。
そのとき唄が聞こえてくるんです。
僕は夢の世界へ入っていくんです・・・

夢見るファンタジーの世界が、たくさん描かれます。
巨匠センダックの絵が、ぎっしり詰め込まれた
楽しい楽しい作品です。
(センダックは「かいじゅうたちのいるところ」
日本の子どもたちをも魅了した、世界の巨匠です)
絵を見るだけで子どもは十分楽しく、あたたかい
雰囲気が伝わってきて、しかも簡潔で短いテキスト
ですから、邦訳の必要を感じさせない作品です。


★(偕成社)多摩川・・・首都圏に住む人々にとってとても親しい川です。この多摩川の源流から海に注ぐまでの姿を空から見た絵で探ります。
多摩川を知り、多摩川で遊び、多摩川を散策する、楽しい絵本です。

日本の川
「たまがわ」


村松 昭 さく

偕成社
(1400+税=1470円)
多摩川・・・東京と神奈川の間を流れる138kmもある川です。

ここは奥多摩にある2000mに近い山・笠取山。
ここに多摩川の最初の一滴が流れ出す「みずひ(水干)」があります。
山の木に降った雨が、やがて川になります。
山の神様と、そのお使いの男の子が、この川がやがてどこへ行くか
雲に乗って探検に出掛けます。

飲み水をため、電気も作る奥多摩湖(小河内ダム)を過ぎると、
日原の付近で山が削られた場所に出ます。
ここから石灰石を取って、下流の街に運び建物を造る材料にします。
そばに青梅線が走っているのが見えます。
これは昔、石灰を運ぶための線路だったのです。
探検は続きます・・

雲の上から神様と子どもが話しをしながら、低空飛行をするヘリコプタ
から見るような多摩川絵図が展開されていきます。
川を囲む山々、神社、ダム、道、家々、列車、工場群、飛行場・・・
それらがていねいに描かれ、多摩川沿いを散歩したくなります。
そして、ミソサザイ、オオルリ、シカ、サル、ムササビ・・・生きものたちも
描かれ、その付近にいる動物や野鳥の姿が判ります。

巻末には索引があって、「玉川上水ってどこ?」って調べられます。
「カワセミはどこいら辺にいるのかな?」っというのも判ります。
多摩川を知る、多摩川で遊ぶ、多摩川を散策する楽しい絵本です。


★(アリス館)やさしさに満ちた絵と、あたたかい作風が魅了するマージョリー・フラックの作品が、久しぶりに新登場です。

「ベスとアンガス」


マージョリー・フラック 作・絵
まさきるりこ 訳

アリス館
(1300+税=1365円)
ベスはエアデール犬の子犬です。
本当はブルンブルンベスという名前なんです。
でもこの子犬はうれしそうな顔をしたこともなく、
耳を立てたこともなく、ブルンブルンとしっぽを振ったこともないのです。
だからブルンブルンベスでなく、ただベスと呼ばれていました。

ベスはとっても恐がりで、散歩に連れ出されると、たずなを引っ張って
後ずさりしようとします。
しまいには、地面に座り込んでしまいます。

そんなベスが庭にいた時、隣の庭から変な音が聞こえてきます。
ネコが木の上に飛び上がってきました。
あひるが垣根の下からごそごそはい出してきました。
そして次に現れたのは・・・
ベスの運命を変える時がやって来たのです・・・

幼い子どもはワンちゃんが大好きです。
そのワンちゃんが主人公で、しかも自分とおんなじように怖がり・・・
いっぺんに子どもはこのお話しを大好きになってしまいます。

マージョリー・フラックは「アンガスとあひる」で有名になりましたが、
「おかあさんだいすき」お母さん・母の日の本のページへ)でも
そのやさしさに満ちた絵とほんわかした柔らかい作風で、読む者を
魅了し続けています。
久しぶりの新邦訳登場です。


★(岩波書店)映画化され再び注目を浴びた「ナルニア国ものがたり」・・・超名作の一大ファンタジーが小さい子にも楽しめる絵本版で登場です。

ナルニア国ものがたり
「ライオンと魔女」



C.S.ルイス 原作
チューダー・ハンフリーズ 絵
H.オラム 再話
中村妙子 訳


岩波書店
(1400+税=1470円)
ワクワクするファンタジーの世界、「ナルニア国ものがたり」
小さい子のための絵本になりました。
その第1作がこの「ライオンと魔女」なのです。

4人兄妹の末っ子ルーシーは、リンゴの木で出来た衣装タンスに
もぐり込みます。
毛皮のコートを押し分けてタンスの奥に進むと・・・
そこはなんと雪の森、ナルニア国。
出会ったのは不思議な動物フォーン。
フォーンは、ルーシーにここが白い魔女に支配されていることを
涙ながらに語ります。
4人兄妹はナルニア国を救うために行動を起こします。
でも食いしん坊のエドマンドが、白い魔女の計略に掛かって
しまいます。
やがて偉大なライオンのアスランがやって来ます。
大地を揺るがす戦いが始まります・・・

ワクワクするファンタジーの世界が次々に展開されます。
そしてナルニアの世界が、惹き込むような絵で表現されます。
幼い子にとって壮大なファンタジーの世界をイメージするのは
難しいものですが、このリアルな絵が理解を助けてくれます。
これを読むと、少し大きい子や大人は我慢できなくなって
児童書版の「ナルニア国ものがたり」を読みたくなってしまう
でしょう。
そうです、これはトールキンの「指輪物語」に刺激を受けて
C.S.ルイスが描いたファンタジーの超名作・大傑作なのですから・・・


★(福音館文庫)アフリカが、まだイギリス領時代のカメルーンへ、めずらしい動物たちを捕まえに、青年が挑みます。
興味津々の捕獲作戦、現地のハンターたちとの交流、ジャングルの知られざる世界・・・動物好きにはたまらない魅惑の世界が
展開されます。しかもこれは総て本当の話なのです。

「積みすぎた箱舟」



ジェラルド・ダレル 作
羽田 節子 訳
セイバイン・バウアー 画


福音館文庫
(750+税=788円)
動物や虫、鳥たち・・・子どもたちはみんな生きものが大好き!
そして、そんな生きものたちがたくさん住んでいるアフリカ・・・
一度は行ってみたいと、大人さえも思います。

この本を書いたダレルもそんな子どもの一人です。
そして22才の青年になったとき、友人の鳥類学者と一緒に、アフリカの赤道近く
カメルーン(当時はイギリス領)の国へ、ワクワクしながら向かったのです。
それは野生動物をたくさん捕まえて、イギリスの動物園へ持って行くためでした。

ジャングルを進むと大きな洞穴が見つかりました。
中は真っ暗・・・魔物が住んでいるかもしれないと現地のハンターは怖がります。
そして先行して入ったハンターの悲鳴が上がります。
シュッという音やのどをぐるぐる鳴らす音が暗闇から湧いてきて、大きなヘビに
違いないとみんな凍りつき、ふるえます。
私が勇気をふるって中へ進み、急坂となって地の底に落ち込む場所へ這い
進むと、巨大な黒い固まりが押し寄せます。
やがてそれは、何百匹ものコウモリだったことが判ります。
そして長い柄の付いたネットを振り回しながら、傷だらけになってコウモリを
捕まえたのです・・・

密林を抜けると草地に出ることがあります。
ここは岩地で、土が薄くしかかぶっていないため、大きな根を張ることが出来ず
丈の低い植物しか育たないのです。
こんな草っぱらには、どんな動物がいるでしょう。
ネットの一方を地面に食い込ませて、動物が逃げられないようにします。
草を刈って並べ、火を付けます。
もうもうと煙が広がります。
バッタたちがぶんぶん飛び跳ねます。
でも動物たちはネットに掛かりません。
何回やってもうまく行かず、あきらめ掛けた7回目、ネットの一部が揺れます。
うろこのある長い尾を持った灰色の動物がもがいています・・・

こうして石をひっくり返したり、倒れた大木の幹に空いた穴にもぐったり・・・
動物たちを探し出し、捕まえる様子を具体的に描いて、まるで読者が
自分で探検し探し出すような雰囲気に巻き込まれていきます。

生きものが好きでたまらない著者ダレルは、この捕獲旅行の後、めずらしい動物を
見せて客を喜ばせるのが動物園の仕事でなく、絶滅に瀕した生きものを保護し、
飼育することだと主張し、孤立してしまいます。
しかし彼はイギリス海峡に浮かぶ島に、そういう動物園を作り上げるのです。

環境保護や生物保護にまだ理解が得られない時代に、生きものへの情熱を
傾けた青年の、興味つきない動物物語です。


★(エクスプランテ)ますます人気を集める「紋切り型」の新作は、ステキな小箱の「豆紋」・・・
和菓子のようなパッケージで、新たな楽しさが伝わります。

紋切り型(豆紋)

下中 菜穂 著
(エクスプランテ)
(\1000+税=1050円)

江戸時代に人々が親しんだ切り絵遊び・・・
この「紋切り型」がよみがえり、大人気が続いています。
その「紋切り型」が 10*10cm の小箱に入って
和菓子のようなスタイルで登場です。

ミニサイズの小箱を開けると・・・

ミニブックと
15色150枚の和紙折り紙
(10*10cm)が入っています

ミニブックは96ページ。
それぞれの紋の解説と
型紙模様が載っています。

紙を半分に折って、
型紙通りにチョキチョキ・・・

紙を広げると・・・「光琳亀」
「つるかめ」と3回唱えると
幸せが訪れるとか・・

今すぐ作りやすいように
36種の型紙も
付いています。

「豆紋」は他の「紋切り型」
からセレクトしたものに
さらに新作を加えています。

切り取った文様を、
ちょっと立ててみる・・・
光の影も美しいですね。
小さいサイズの「豆紋」・・・
でも小さいからこその使い道も広がります。

少し厚手の紙を切ってステキなカードに・・・
小さいから手紙にちょっと張ったり・・・
画用紙にいくつも貼ってぺたぺた遊び・・・
箱に張ってしゃれたアクセントに・・・
楽しさがいっぱいに広がります。

小箱サイズはプレゼントとしてもおしゃれです。
「紋切り型」の楽しい解説や、他の作品の紹介は・・・「紋切り型」のページへ


★(白泉社)「ちびくろさんぼ」に出てくるケーキ、なんとおいしそうなことでしょう。
これは絵本の中に出てくるお菓子やお料理を、誰でも作れるようにていねいに解説したレシピ集です。

近藤幸子の
「しあわせ絵本レシピ」



近藤幸子

白泉社
(1400+税=1470円)
「ぐりとぐら」・・・野ねずみのぐりとぐらは、大きなかごを持って
森の奥へ出掛けます。
ドングリをいっぱい拾います。
大きな卵を見つけます。
カステラを作ることになります。
卵をボールに流し込み、お砂糖と一緒に泡立て器でかき混ぜ、
牛乳と小麦粉を入れて・・・
お鍋のフタをあけると、黄色いふんわりとしたカステラ・・・
いいにおいがします。
森じゅうの動物たちが集まってきます・・・

こんな場面に遭遇すると、子どもたちは心の中で、どんなに
うらやましがっていることでしょう。

「3びきのくま」のご飯スープ、「ちびくろさんぼ」のホットケーキ・・
絵本の中に出てくるステキなお菓子やお料理、お子さんと一緒に
作って楽しみませんか?
さくらんぼパイ、カップケーキ、山盛りドーナッツ、イチゴ入り
プディング・・・
それぞれに、絵本のお話しに合わせて、レシピと絵本の解説とが
組み合わされています。
今日からグンと楽しいおやつの時間になること請け合いです。
それでママは、これを機会にお手伝いの習慣が出来たら
いいなあ・・などと内心思ったりします。


★(岩波書店)大人びた思考の作品が増える中で、さわやかで、可愛らしく、かつファンタジックあふれる作品の登場です。
幼い子どもに、こういう作品こそ与えたいと思います。

「こぐまのウシャテク」


ヤンチャルスキ 文
ルィフリツキ 絵
ふるや のりこ 訳


エデン
(1500+税=1575円)

これは、旧ポーランド王国のウクライナ生まれの作家による
さわやかで可愛らしく、実に子どもらしい楽しい作品です。

こぐまのぬいぐるみは、おもちゃ屋さんの棚に並んでいましたが
誰も声を掛けてくれません。
とても悲しくて、片方の耳がしょんぼり下を向いて、折れ曲がって
しまいました。
でも、おもちゃ屋さんを飛び出すチャンスが訪れます。

2人の子どもたちが、名前のないこぐまにウシャテクという名前を
付けてくれました。
雨が降ってきたとき、「雨が降ったときは、いろんなものが
良く育つのよ」とゾーシャが教えてくれました。
こぐまのウシャテクが庭にいると、いつのまにか雲が流れてきて
土砂降りに雨に・・・あわてて家に入ろうとします。
でもウシャテクは思い直して庭の真ん中に立って、びしょ濡れに
なります。
ウシャテクも育って、大きくなりたかったのです・・・

可愛らしく実に無邪気なお話しが続きます。
こんなさわやかな、純粋でほほえみこぼれる作品は、現代では
もう生まれてこないのかもしれません。
そしてこの作品は可愛らしいだけではありません。

冬の神様がやってきて、美しい景色を作り上げ、子どもたちは
雪だるまを作りました。
お日さまが強く照って「助けて、ウシャテク」と雪だるまが涙を
こぼしました。
こぐまのウシャテクは傘を差してあげました。
そして春が近づくと、雪だるまはもうそこにはいなくなって、川の
真ん中を流れる氷の上に立っていたのです。
「さようなら、僕は冬の女神の国へ行くよ」と雪だるまは叫びます・・・
実にファンタジックな美しいシーンです。

各ページに付けられた絵も可愛らしく、さわやかで、明るさに満ちて
います。
小さく区切られた69編もの物語は、幼い子どもの心をとらえて
放さない不思議な魅力でいっぱいです。
大人びた思考の作品が増える中で、こういう作品に触れあえることは
本当にうれしいことです。


★(岩波書店)平底船を改造する・・ローマ時代の「のろし」を探り当てる・・・知的好奇心と友情あふれる中学生たちがユーモアあふれる
行動を起こします。楽しいばかりでなく心のひだに残る復刊です。

「シー・ペリル号の冒険」



フィリップ・ターナー 作
神宮輝夫 訳


岩波書店
(2300+税=2415円)
とにかく大騒ぎだった。
牧師の息子ピーターは、川すじのがらくた置き場で平底船を見つけたのだ。
工芸大工の息子デイビドの力を借りれば、外輪で動く屋根船に改造して、
川上への船旅が出来る!・・・ワクワクして牧師館の馬屋の2階へ今、
運びこんでいるのだ。
学校のクリケットチームの主将であるアーサーは、チームの大部分を動員
して手伝った。
この3人は、同じ中学校の親愛な仲間だった。

髪が燃えるような赤毛のサンディ先生は考古学者。
ローマ時代のイギリスに興味を持たせようと、この3人を「のろし台」を探しに
ポンコツ車で誘い出した。
地図を頼りにムア(荒野)のてっぺんを過ぎ、渓谷をめざして進むと、
小さな土の塚があった。
その上に乗ると素晴らしい眺めが広がった。
まさにローマ軍の「のろし台」にふさわしい場所だった。
ここの北には大坊壁があり、南は総司令部に通じていたはずだ。
その間の通信は「のろし台」から「のろし台」へと受け継がれた。
その「のろし台」の場所は測量地図に載ってはいたが、すぐ北隣の
「のろし台」だけは載っていない・・・なぜなのか?・・・
この場所から向こうに、山々の間をくねって川が流れるのが見える。
ピーターが言う「平底船を使えば見つけられる」・・・

こうして外輪をこいで動かす船の改造が本格的に始まり、謎解きと冒険が
動き始める・・・。

子供っぽさから少し抜け出した中学生の、知的好奇心と、友情がていねいに
描かれる。
歴史的謎解きのおもしろさを描きながら、自分を見つめ、仲間との行動を
通じてお互いを尊敬しあう成長が、心のひだを追うように綴られる。
最初から最後までユーモアに富んだ展開を見せて物語は進みますが、
「自分はどうあらねばならないか」などという大げさなものでないにせよ、
成長期を迎えた子どもたちの心の奥深く、感慨が残り続けるでしょう。


★(福音館書店)可愛らしく魅力的なコアジサシ・・・それがなんと下水処理場の屋上にやってきた!
「リトルターンプロジェクト」としてマスコミに大きく報道されたコアジサシの営巣場所を作る活動を追って、
自然と人間の関係をあらためて教えてくれるのです。

たくさんのふしぎ
「コアジサシ」

ふるさとをなくした渡り鳥



増田 直也 文
荒川 暢 絵


福音館書店
(667+税=700円)
みなさんは、コアジサシという可愛らしい鳥を知っていますか?
遠い国からやって来て、子育てのために日本にやってきます。
白い胴体に黄色いくちばし・・・川や海の上でホバリングしている
とおもうと、急降下して水面に突っ込み、魚を捕らえます。
そして子どもに与えたり、メスに口移しでプレゼントしたりします。
その優雅な美しさは、一度見ると心惹かれてしまいます。

でも、子育てをする玉砂利河原などはもうほとんどありません。

ところがある日、東京・大田区の下水処理場の広い屋上に、
このコアジサシが人知れずやって来ていたのです。
これを見つけた自然保護活動を進める増田直也さんは、
さっそく調査活動を始め、営巣できる環境づくりへと動き始めた。
マスコミが報道を始めます。
処理場も対応を始めます。
市民も協力を始めます。
そしてついに、翌年にたくさんのコアジサシがやって来ます。

しかし、その後は順調ではありませんでした。
猫がやってきます。
カラスがやって来ます。
草はぼうぼうと生えて、巣が作れなくなります・・・
コアジサシのふるさとを作る活動は懸命に続きます・・・

この本は子どもたちに人気の月刊「たくさんのふしぎ」シリーズが
取り上げた作品ですが、自然と人間との関係を、実例を通じて
やさしく教えてくれるのです。


★(岩波少年文庫)フェアリーテイル・・・あなたも妖精物語を読んでみませんか?、美しいファンタジーが心を打ちます。

「風の妖精たち」


メアリ・ド・モーガン 作
矢川澄子 訳


岩波少年文庫
(680+税=714円)
そんなに遠くない昔、妖精たちが私たちの周りにたくさんいました。
大人たちが聞かせたフェアリーテイル・・・そんなフェアリーたちは、
大人たちの前には姿を現さなくても、子どもたちの前にはひょっこり
顔を出し、話しをし、ステキな力さえ与えてくれるのです。

海辺の丘の上に一軒の風車小屋がありました。
小屋には粉ひき男と幼い娘リュシラだけが寂しく住んでいました。
お母さんはリュシラが赤ん坊の内に死んでしまい、男手一つで
娘を育ててきました。
ある日、父親が遠くの市場まで出掛けなければならなくなり、一人で
お留守番・・・あたたかいのでうっかり外で寝入ってしまいました。
不意に風が渡るのを感じて目を覚ますと、なんと風の妖精たちが
踊っています。
リュシラは「お願い!風の踊りを教えて。誰にも話さないから・・」と
約束をして、忘れられない楽しい踊りの時間を過ごしました。

やがて大きくなったリュシラは船乗りと結婚をします。
たいそう幸せだったその生活も、夫の小舟が壊れ、寒さで魚たちも
全滅し、どん底生活に追い込まれます。
生活のため、夫は大きな船の乗組員となって家を長期間留守にし、
心細く不安で寂しい生活になります。
そんなとき、浜辺でリュシラが美しい踊りを踊っているのを見つけ、
遠い国の王さまが結婚の祝いにぜひ踊って欲しいと申し出ます。
袋いっぱいのお金をくれるとあって、幼い子どもたちを残して
リュシラは出掛けます。
王宮で見せたリュシラの踊りは素晴らしく、みんなは圧倒されますが
王妃は嫉妬に狂い、「その踊りを誰に教わったか」を話すよう迫ります。
でも、風の妖精たちと「誰にも話さない」事を約束しています。
口を割らないリュシラに、次々と恐ろしい罰が加わります。
それでもリュシラは、妖精たちとの約束を守ります。
いよいよ絶体絶命の瞬間がやってきました・・・・・

リュシラが風の妖精を見ることが出来たのは、お父さんに「風車は
誰がくるくる回すの?」「風だよ」「誰が風を動かすの?」と聞き、
「きっと風の妖精だろうよ」と答えてくれたからです。
当時は、みんな大人が子どもに妖精物語をしてあげたのです。

この本には、こんな民話風なお話しが7つも詰まっています。
聞き手の求めに応じてお話しを作ったメアリ・ド・モーガンの作品は、
しばらく埋もれていましたが、イギリスでファンタジー作品が見直される
中で注目を浴び、日本でも新版になって再登場しました。
どうぞファンタジーの世界へ、フェアリーの世界へ、
あなたも飛び込んで見ませんか・・・


★(文化出版局)ウォルドルフ人形作りは楽しい・・・羊毛を使った手作り人形の可愛らしさ、楽しさをていねいに説明し、
優しい気持ちになり、子どもの笑顔が浮かんでくる本です。この本に合わせて材料キットも用意されています。

ウォルドルフの手仕事
「心を育む人形たち」


佐々木奈々子


文化出版局
(1700+税=1785円)
羊毛を材料に手づくりで作られるウォルドルフ人形・・・
それは子どもの心に寄り添う「もう一人の私」と言われる
大切な人形になります。
(詳しくは「ウォルドルフ人形材料キット」のページへ)

そのウォルドルフ人形つくりの楽しさは、羊毛を扱う
手作業の楽しさにあります。
この本には羊毛を中心に自然素材を使った人形たち
(赤ちゃんサーラ、パペット、ガーゼ人形、ポシェット・・)、
羊毛と毛糸を使っての遊び(蜘蛛の巣織り、布フェルト、
ポンポン鳥、毛糸のトムテ・・・)、妖精たち(ふたごの天使、
星の子、夏至祭の子どもたち、フェルトの人形、
森の小人・・・)、などが美しい写真とともに、その作り方の
解説や、実物大のパターンが付いています。

ウォルドルフ人形C体の遊びがまだ早い子どもたちに、
そしてウォルドルフ人形を楽しんでいる子どもたちが
さらに遊びの幅を広げるために、簡単に作れて楽しい作品
ばかりが紹介されています。
著者はもちろん「ウォルドルフ人形の本」の訳者・佐々木
奈々子さんです。

あなたもどうぞ楽しい手仕事にはまってみませんか?
うれしいことに材料キットも用意されています。
「赤ちゃんサーラ」・・・作ってみませんか?

「心を育む人形たち」に紹介されている、なんとも可愛らしい「赤ちゃんサーラ」。
うれしいことに、心惹かれるこの人形の「材料キット」があり、すぐ作れます。
「赤ちゃんサーラ」材料キット
*綿ジャージーは縫製済みです。 (4286+税=4500円)
作り方は「心を育む人形たち」に載っています。
「赤ちゃんサーラの服」材料キット
*ヌードも可愛いですが、オーガニックコットンの柔らかい服も魅力です。
(2381+税=2500円)  作り方は「心を育む人形たち」に載っています。
*「心を育む人形たち」に載せられたステキな作品群とその材料キットは、「ウォルドルフの手仕事」のページへ


★(岩波少年文庫)シャーロック・ホウムズ・・・本のおもしろさ、楽しさを教えてくれる児童書の名作品です。
再び手にはいるようになったのはうれしいことです。

シャーロック・ホウムズ
「まだらのひも」



コナン・ドイル 作
林 克美 訳


岩波少年文庫
(720+税=756円)
本を読むのは楽しい・・・
そんなことをきっと教えてくれる、夢中になって没頭させてくれる
本の一つが「シャーロック・ホウムズ」でしょう。

黒い服を着て、深々とヴェールをかぶった若い女の人が
シャーロック・ホウムズを訪ねてきます。
「怖いのです、ホウムズ様。本当に恐ろしい・・・」と言葉を切り出します。
「あなたは、今朝早くお発ちになって、しかも駅に着くまで、
かなり悪い道を小さな馬車で乗っていらっしゃいましたね」
初対面なのにどうしてそんなことが判る?と女の人はホウムズの鋭さに
ビックリしてしまいます。

その女の人には双子のお姉さんがいて、結婚間近のある日、真夜中に
口笛を吹く音がして、続いて金属が落ちるガチャンと鳴る音を聞いて、
死んでしまいます。
その2年後、今度はその女の人が結婚をする事になったある日、
同じように真夜中に口笛の音を聞くのです。
そこで姉の死を思い出して、ホウムズに相談に来たのです。

ホウムズは現場へ駆けつけます。
部屋に小さな空気抜きの穴を見つけます。
そして呼び鈴のひもらしいものを見るのです。
ホウムズは、いよいよ解決への冒険に挑戦を始めます・・・

これは「まだらのひも」のお話しですが