祈りの海
グレッグ・イーガン


570 名前:祈りの海 投稿日:2004/08/10(火) 06:57
人類が滅亡して四千年……地球は温暖化が進み、極冠帯が融解、
地表は全て水に覆われていた! 広大な海を支配する、知性を
持ったイルカ「イルーツォー」たちは、ある時、鮫型地球外生命体「バティリア」と
接触する。が、価値観の相違から会談は失敗に終わる。かくして、地球全水で
イルカと鮫の全面戦争が始まった! 双方共に引かず、戦闘は泥沼化。
このままでは人類と同じ道をたどる……そう危惧していた「イルーツォ」の若き士官
シスはひょんなことから「バティリア」の皇女ハーレイに出会うのだが……?
21世紀最高の作家の一人と評されるイーガンが贈る、感動の海洋ハードSF戦記!
英国SF協会賞/フィリップ・k・ディック賞受賞。



422 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2006/06/06(火) 03:06
祈りの海

太平洋での作戦中、突然60年後にタイムスリップした1隻の日本海軍駆逐艦。
艦長はじめ乗組員は運良く海上自衛隊に保護され、そこで、戦争の行方と、その後の歴史を知る。
祖国の敗北に愕然としながらも、それをはねのけ、目も眩むほど豊かになった未来に素直に喜び、安堵する彼ら。
だが、彼らの大滞在はごく短かった。
気付いた時、駆逐艦は再び元の時代へと戻っていたのだ。
そこへ現われる米艦隊。
中心にいるのは重巡インディアナポリス、後に広島、長崎に投下される原爆の部品を積んだ艦だった。
あの艦を止めれば、広島と長崎の惨劇を阻止できる…未来を知る艦長は即座に攻撃を命じるが、
彼らの存在はすでに米艦隊にも察知されていた。
あっという間に袋だたきにされ、撃沈される駆逐艦。
沈んでいくその艦橋で、無念の思いと共に艦長は祈った。
「未来の祖国の人々よ、悲劇を止められなかった我らを許してほしい……」

救いのない読後感がなんとも言えない中編。


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