|
|
泉質: |
含食塩・石膏硫化水素泉 |
|
所在地: |
群馬県吾妻郡川原湯温泉 |
|
|
訪れた時期: |
2000年9月 |
|
|
個人的評価: |
無くなるのが惜しい |
初めて川原湯温泉を訪れたのは、何年前だろうか。草津の上がり湯とか直し湯といった決り文句に誘われてきたのが初めてではなかっただろうか。しかし、最もインパクトがあるのは、ここがダムに沈むという事実である。
渋川から草津方面へ向かう国道沿いに吾妻渓谷があり、そのあたりに川原湯温泉への入り口である三叉路があり、国道から山に沿い少し上ると温泉街がある。車でも行きやすいが、駅から歩けるため、JRを利用しても行きやすい温泉である。のんびり歩けば苦にはならないが、ちょっと距離もあるし高低差もある。渓谷に面した部屋や風呂から見下ろしてみると、なるほどなるほど、これは随分登ったものだとわかる。川原湯温泉街のちょうど「頂上」あたりが、ダムの最高点だか水面だかになるらしい。これだけの体積がダムに沈むのである。豊かな森も渓谷もだ。
平成12(2000)年8月、公共事業の見直しが行われることになり、埋め立てだとかダムだとか、いくつかの事業の中止が勧告された。今日の時点では、まだこの川原湯温泉を沈めてしまう八ツ場(やんば)ダムについては、どうなるのか公表されていない。この事が気になって、また訪れてみたのだが、結局きちんと聞けなかった。完成は平成18年の予定らしいが、仲居さんは遅れるだろうと言っていた。新しい源泉で、少し上の方に新川原湯温泉を作るらしい。そうするとダム湖畔の温泉地になるのだろうが、泉質の変化はどうなのだろうか、やや不安だ。よそから来た旅行者に聞かれることも慣れっこだろうが、なんだかそれ以上は立ち入ってはいけない話のようにも感じられて、それ以上は聞けなかった。
川原湯温泉は、どの宿も素朴な雰囲気が漂う静かな温泉地だ。過去に数度立ち寄り湯に訪れ、二度宿泊した事がある。今度で三度目だ。お湯は鉱物的な匂いと若干の硬さも感じるが、匂いと温度のせいで硬く感じてしまうようで、実は柔らかめのお湯である。知る限りではどの宿もお湯は比較的熱めという印象だが露天などでは適度にぬるまっている場合もある。草津の上がり湯に使われていたと言われているが、温度としては、熱いお湯が苦手な人にとっては手強いだろう。
熱くても、湯は確かに草津の上がり湯に向いているかもしれない。草津の強い湯も一泊や二泊ではどうという事もないが、数日間に渡って一生懸命浸かってそのまま帰ると、翌日くらいには手などが妙にかさかさとしてしまったり、まるで毛羽立っているように皮膚の表面が乾燥してしまうことが度々ある。しかし沢渡温泉とならんで、この川原湯温泉の湯には、そんな肌を整えてくれる効果がある。
有名な入浴施設の王湯は、純粋にお湯を楽しめる内湯も良いし、景色も独特でゆっくり浸かれる露天も良い。森の中に浮いているような状態で、熱めのお湯も露天でゆっくり浸かれる。
聖天様露天風呂は、森の中の混浴の露天風呂である。今まで宿の内湯や、共同浴場の王湯で楽しんでいたのだが、今回は思い立って行ってみた。坂道を登っていると、風呂からこちらに身を乗り出して見ているオジサンがいる。なぜだかニヤニヤしながらこちらばかりを見ている。何が嬉しいのか理解できないが、ずっとニヤニヤしている。男との混浴が嬉しくて笑っているのかどうかは不明だが、なんだかきまりが悪くて引き返してしまった。普段はこういう事はないようなので、次回に期待する事にした。
川原湯で宿に泊まるなら、のんびりした素朴な味わいを楽しむつもりで訪れることをお奨めしたい。なつかしいような静けさと温泉付きの夜が味わえる温泉地である。
王湯 含食塩・石膏硫化水素泉、72度、硫化水素臭
フレームなし版をご覧の方は、ブラウザの [戻る]
ボタンなどで戻ってください。
フレーム版をお使いの方は、画面左の目次フレームをお使いください。
それ以外の方法(外部サイトからのリンクなど)でお越しの方で、このサイトの他のページをご覧になりたい方は、こちらへどうぞ。
(C) All rights reserved by site owner - このサイトの著作権は、作者にあります。文、写真などの無断転載はご遠慮ください。リンクなどをご希望の方は、こちらへどうぞ。
