山梨県 はやぶさ温泉

泉質:

アルカリ性単純温泉 ph 9.95, 湧出口温度 42.3度, 湧出量約500L/min

所在地:

山梨県牧丘町

訪れた時期:

2001年11月

個人的評価:

湯のきめ細かさが高い強アルカリ性の湯は、美肌のみならず消化器系にもよいらしい。薄卵味が忘れられない...

信玄の隠し湯というふれこみで傷に効くとされる湯が多い山梨だが、実はケガだけでなく、その湯の質故に様々な病気に卓越した効能を示す珍しい湯が多いらしい。水の分子集団(クラスター)のサイズが小さい事に由来して、体質改善に効き、その結果様々な病気に効くと言われる湯、ラジウムの効能でガンなどにも効果があるといわれる湯。実は山梨にはそういう特徴を持つ湯がいくつかある。傷に効くといわれるあまり珍しくない湯に気をとられていては肝心なものを見落としてしまうのであった。はやぶさ温泉は、クラスターの小ささで有名らしかった。

2001年11月1日(お、01/11/1だ)すっかり涼しくなった平日。休日ではあり得ない順調さで中央道を下る。猿橋、大月、笹子、自然渋滞の発生しやすい地形、道路の構造をいつものように確認しつつ順調なペースで進むと、あっという間に勝沼についた。休日だったら、まだ八王子にもついてないくらいかなと思いつつ、すいすいぶらぶらとブドウ畑の中を北西にすすむ。目的地は塩山温泉郷のはずれ、埼玉へ抜ける雁坂みちのすぐそば笛吹川沿いのはやぶさ温泉だったが、なかなか見つからなくて最初はすぐそばの牧の湯にたどり着いてしまった。ついでにひと風呂と思ったが初志貫徹。今日最初の湯は、はやぶさ温泉でなければならない。さんざんうろうろして、川沿いの道でやっと看板の出ている民家のような建物を見つけた。地図で確かめると、このあたりは牧丘町の中でも「隼」という地名がついているようだった。温泉にありがちな「傷ついた○○が入っているのを偶然見つけた」というのではなかろうかといぶかしく思ったりもしたが、少なくとも湯の名前の由来とは無関係のようだった。よかった。

はやぶさ温泉外観 平日だったが、まぁまぁ広い駐車場も半分は埋まっていた。建物にはいると、玄関から少し距離を置いて受付があって、奥には畳の部屋が見えた。地方の大きな民家っぽいような集会場のような造りで、力を抜くにはなかなかいい造りではないだろうか。見渡すといろいろな所に新聞や雑誌での紹介記事が貼ってあり、泉質の良さを一生懸命訴えていて期待がもてる。なにせ下調べでは、かけ流しの高アルカリ温泉なので、少なくとも美肌効果には即効性があるだろうから、誰にでも効果がわかりやすい事この上ないし、クラスター値のきわめて低い湯なのだそうで、一説では日本でも最小クラスに属するらしい。それだけでも、いかにも染み込んできそうな気がする。

気合いの入った張り紙などは湯上がりに読むとして、脱衣場になだれ込み一気に脱衣する。11月とはいえ、基本的に薄着なので脱ぐ速度には結構自信がある。シャツのボタンなどは、常にはずし気味であれば完璧と言いたいが、僕の場合、上から二つ三つは最初からとめもしない。もちろんズボンに隠れる部分のボタンも同様。シャツを脱いでしまえばTシャツを脱ぎつつ両足のソックスも足で脱ぎ捨てる。ズボンとパンツを一気におろしたらその手でソックスと一緒に拾い上げる。くるりと丸めて置きながらタオルを手に取りつつ振り返って浴場へ逆上しつつ踏み込むのであった。

目に飛び込んできたのは、鯉の作り物から威勢よく吐出される湯と立派な彫り物の御仁であった。お、男よのう... これはうかつな振る舞いは厳禁。怪しく湯をかぎ回ったり排水口を探したりは遠慮させていただいたり差しあがってみようかと、日本語もにわかに乱れがちに怪しくなりつつ体を洗ってから静かに湯に身を浸してみた。はやぶさ温泉 露天この湯は源泉100%かけ流しとの事だったが、まさにその事に間違いはなさそうだ。基本的に透明だがやや薄黄色がかっている ph9.95 という強アルカリの湯は、入用してすぐに肌にぬめりを生じるが、浸かっているうちに次第に落ち着く。手にすくい上げてみると湯の指通りもなめらかできめが細かく、なめらかな肌触り。一説によるクラスター50という数字のすごさは今ひとつ数字からは実感できないが、明らかになめらかな湯は手の上の滑りも良く、その数値と感触は無関係でもあるまいと確信を深めたところで視線を感じた。むむむ、これ以上の怪しい行動は控えねば、と思いつつじっくり静かに湯に浸かった。周りの客は皆じっくり浸かっていて、長湯を決め込んでいるようだった。確かに長湯出来るほどの温度に調整されているので、効果を期待して長湯する客も多いだろう。が、しかしこのまま待ち続けてはのぼせてしまうので、視線の事はひとまず忘れて、吐水口にゆっくり近づいて手にすくって湯を飲んだ。湯は薄味の卵スープのような不思議な味がした。うまい。ここらで写真を撮りたいところだったが、こう人が多くてはそういうわけにはいかない。ここでひとまずあがってしばらく待つのも不自然なので、そのまま露天風呂に待避した。

山梨の空はすっかり秋の空で、風がちょっと冷たく感じられた。すっかり高くなってしまった平日の青空を見上げながら、内湯よりもさらにぬるめの露天風呂で体に染み込んでくるようなやわらかい湯をじっくり楽しんだ。あ〜あ、週末温泉紀行なのに、また週末じゃなかったなぁ...

 

泉質

アルカリ性単純温泉 ph 9.95, 湧出口温度 42.3度, 湧出量約500L/min

  


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