遊べる!複合機 Xtreme98

TV・ラジオ・ビデオで動画+静止画像キャプチャ三昧!


 実は、密かにゲットしてしまいました(笑)。今や伝説の名機となってしまった GrabIT Proの製造元、シンガポールのAIMS Lab.inc.さんの放つ、噂のマルチ・キャプチャーボードがこれ。はやく言えば、PC/AT互換機やNEC-NXシリーズ、はては往年の国民機 PC-9821でも動作OKという、テレビ・FMラジオチューナー付きビデオキャプチャボードなんですが、これ、マジ遊べます。正直なところ「パソコンでわざわざテレビなんて見る必要あんの?」なんて、思っていたパパさんですが、実際使ってみると、これがほんと楽しい(笑)。お気楽極楽キャプチャ生活をお手頃価格で支援してくれる、テレパソ・コンポ化ボード(なつかしー)の実力やいかに。

商品名 Video Highway Xtreme98
価 格 オープン価格(実売\19,800)
開発元 AIMS lab.inc. Singapore
国内総販売元 エスケイネット株式会社

製品仕様

動 作 環 境
対応機種 PC/AT互換機、NEC NXシリーズ、PC-9821(!)
対応OS Windows95/98/NT4.0 ServicePack3
その他 DirectX5.0対応ビデオカード、PCIバスV2.1以上
Plug&Playで設定されるIRQ及びI/Oポートアドレスを使用
主 な 仕 様
ビデオ入力画面 320x240、640x480、フルスクリーン ※1
ビデオ入力端子 コンポジットx1、Sビデオx1
アンテナ端子 RFアンテナ、FMアンテナ(ラジオアンテナ付属)
音声入出力 ミニステレオジャック(入出力各1)
チューナー テレビ(VHF/UHF/CATV)、FMラジオ(76〜90Mhz)
ビデオ動画取り込み 160x240、320x240ドット 16ビットRGB
動画フレームレート 30フレーム/秒(AVI無圧縮、ソフトウェアMPEG1)※2
ビデオ静止画取り込み 320×240、640x480 BMP形式
FMラジオ エアチェック WAVE形式(PCM)
11,025Hz 8Bit Mono〜44,100 Hz 16Bit Stereo
*1 DirectX6.1及び最新ドライバで無段階に設定可能
  うちのビデオボード(Intel i740)でも、ちゃんと自由な大きさで表示できてます。
*2 取り込みフレームはPCの性能に依存
  拙宅の環境(Celeron450AMhz、440BX、IDE 5400rpmHDD)ではAVI無圧縮で30フレーム可



特  徴

◎パソコンがテレビモニタになる
 Windows画面にテレビが鮮明画像で表示可能。DirectX6.1に対応した最新ドライバならドット単位でウィンドウの大きさを調節可能です。もちろんフルスクリーンでの表示も可能。最初に画面を見たときは、考えていたよりずっと鮮明だったので正直、驚きました。一昔前のテレビチューナーボードとは次元が違います。最初にチャンネルあわせをするのが少々面倒(一応半自動)ですが、彩度、コントラスト、明るさ調整など、画像調節機能は当然として、クローズド・キャプション(英語字幕データ)対応など、テレビとしての機能は必要十分。フルスクリーン(排他モード)にしたら(ちょっと画像は荒くなるけど)、まるっきしテレビですわ、これ。
◎ラジオ搭載!エアーチャックもね
 専用アンテナも付属してFMラジオ(AMなし)もばっちり聞けます。そもそもPCの中はノイズだらけなはずなんですが、なかなか音質もグッド。ノイズ対策もしっかりとられているみたいです。好きな曲が流れたら、画面上のボタンをポンと押して録音開始。録音は WAVE(PCM)の11,025Hz 8Bit Mono〜44,100 Hz 16Bit Stereo まで12段階も選べるので、最高音質でとりあえず録音して、後でMP3に変換して保存、なんてこともできますね。PCとの併用としては、むしろTVよりラジオのほうが本来の姿かも。
◎もちろんビデオもつなげてキャプチャも
 入力ソースを、テレビ、RFビデオ、Sビデオから選べ、そのすべてで動画・静止画のキャプチャができます。動画のキャプチャは、CaptureXという別のキャプチャ専用プログラムを起動して、プレビュー(コマ送り)またはオーバーレイ画面を確認しながらになります。(画質や音声の細かい設定可能) また、Digital VCR というMPEG1ソフトウェア圧縮専用ソフトも用意されており、エアチェックでダイレクトにMPEG1ファイルを生成してくれます。画質はまあそれなりで、フレームレートも遅いのはやむをえないところ。(↓ミニレビュー参照)
◎動画キャプチャは30フレーム毎秒OK!
 拙宅の環境でも320x240x16bitのAVI(無圧縮)が、フルモーション(30コマ毎秒)で楽勝キャプチャできます。もちろん、もっと値段の張る専用キャプチャボードには、画質、取り込みサイズともに及びませんが、チープにお気楽に動画を楽しむには十分なクオリティだと思います。ただ、付属のソフトウェアMPEG1キャプチャソフトであるDigital VCRでは、かなり CPU パワーと HDD 書き込み速度を要するようで、秒30フレームの設定をしても、「System may be too slow to capture」と怒られてしまいます。
◎テレビカンファレンスもできる
 動画キャプチャできるので、あたり前といえばそれまでですが、Microsoft Netmeeting2.0 対応です。その他のカンファレンスも利用できるんでしょうかね。誰か教えて下さい。しかし、パパはテレビカンファレンス自体一度もやったことないので、なんともいいようがありませんが。(笑)
◎静止画キャプチャもテレビ見ながら即OK
 画像サイズとしては、320x240、640x480の2サイズのみ。さすがにGrabIT Proのように、1600x1200 まで可変なんてわけにはいきません。また、モーションフィルタもないので、動きのある映像では櫛状のノイズ(フィールド間のずれ)が出ます。しかし、テレビを見ながら気に入った画面を一時停止→即キャプチャできるのは、逆にGrabIT Proにはない快適な機能です。画質については、とりあえず下のサンプル画像を見比べて下さい。 。
◎簡単ビデオ編集ソフト付属
 MGI社のVideoWaveSE+というソフトがついているので、キャプチャした動画や音声を切り張りして、ビデオ作品が簡単につくれます。操作はWindows標準とはかなりずれていますが、基本的にドラッグ&ドロップで張り付ければよいので実に簡単です。画面切り替え時のエフェクトも簡単に選べる上、へルプも含めてすべて日本語化されているのもうれしい点です。何より、超かっこいい画面をみてるだけで、なんかできそうな気になってきます。(笑)


キャプチャサンプル付きショートレビュー

手軽かつ安価にマルチメディアパソコンに

 まず、パソコン上のテレビとしての性能は過不足ないといえるでしょう。上の記事に書いたとおり、320x240、640x480及びフルスクリーンの3種類の解像度を基本に、最新のDirectX6.1対応のドライバでは、ドット単位に拡大縮小できるので、普段は画面の隅っこに表示しておいて、興味のある番組やシーンがきたらパッと拡大、てなことが楽々できるのは便利です。パパさんも一時期は「スタートアップ」フォルダに入れておいて、パソコン起動とともに立ち上がるようにしてました。(ついTVばっかり見ちゃって、生産性が低くなるので今はやってませんが(笑)。)  テレビ番組をチェックしつつ、きれいなお姉さんのムフフな画像とかをキャプチャするのを趣味にしている人々もいるようなので、そういう人にはうってつけでしょうね。(笑)なんにせよ、テレビ、ビデオ、ラジオ、パソコンを統合して扱えるのは、それなりに新鮮で便利なもんだなあと、改めて思いました。左の画像は、あるテレビ番組をこっそりキャプチャ(笑)したものですが、ちゃんとチューナーの調整が上手くいけば、常時これくらいの画質で表示してくれるようです。
 ただ、我が家だけの状況なのかもしれませんが、ずっとTVを見つつ、あちこち調整したりいじり倒していると、PC自体が不安定になることがあり、ひどいときは何の前ぶれもなく、OSもろともお亡くなりになることがあります。しかし、Xtreme98だけは画面の向こうでもぞもぞ動いてるみたいで、ちょっと不気味(笑)。Xtreme98トラブルレスキューを読んでみたりするのですが、再現性がなく、ただ「時折そうなることがある」というだけなので、根本解決にはいたっていません。ちなみに、このトラブルレスキューですが、かなり詳細によくできていて、とても参考になります。代理店さんの力の入れ具合がひしひしと伝わってきます。

GrabIT Pro との静止画キャプチャ比較

Xtreme98のTVXでキャプチャ GrabIT ProのHigh Qualityモード

 次にやっぱり気になるのが、静止画のキャプチャ品質ですね。静止画を保存するにはTVXという、普段TVを表示しているソフトの一時停止ボタンを押して静止させ、気に入れば保存ボタンを押す、という手順になります。これはテレビを見ながら、すぐに一時停止→保存できるのでほんと、カンタン便利で気に入りました。ただ、解像度は320x240と640x480の2種類しか選べません。また、画質の点でも、GrabIT ProのHigh Quality モードに比べると、細かい部分のあまり再現性がよくありません。(スロットに指すピンの部分を見ると Xtreme98の画像は、ほとんどつぶれてしまっています。)また、輝度のヒストグラムを比較してみると、よくわかるのですが、GrabIT Proのほうは、輝度がまんべんなく出ているのに比べ、Xtreme98では非常にスカスカな櫛の歯状のヒストグラムになっています。やはり、Xtreme98の静止画キャプチャ機能は、GrabIT Proのような専用デバイスに比べると少々(かなり?)見劣りがするのはしかたありませんね。ちなみにデフォルトの設定では、コントラストが高すぎ、彩度が低すぎて色飛びを起こしてしまい、大幅に調整をいじる必要がありました。

モーションフィルタはぜひほしいところ

GrabIT Pro(モーションフィルタあり)
Xtreme98(モーションフィルタなし)

Xtreme98の画像をPhotoshopでインターレース処理
 あとひとつ、GrabIT ProとXtreme98の静止画キャプチャで根本的に異なるところとして、GrabIT Proには装備されている「モーションフィルタ」がXtreme98にはない、ということがあげられます。
 そもそもテレビの画像信号は1行とばしを2回(2フィールド)描画することによって1枚の絵(フレーム)をつくっています。日本で採用されているNTSC規格のテレビ/ビデオ映像の場合、30フレーム(60フィールド)毎秒で描かれていますが、動きのはやい映像なら、当然各フィールドでずれが生じます。元々インターレース表示のTVなら、画面のちらつきはあるものの、1枚の画像として描画されるのですが、ノンインターレースのパソコンCRTでは、2枚目の画像のように櫛の歯状のノイズとなって表れてしまいます。
 右の画像は、かわいい男の子(とうや君近影)がパイロットさんのヘルメットをかぶって、カメラに向かってズンズン歩いてくるシーンなんですが、「モーションフィルタ」のない Xtreme98では、派手に櫛の歯状に乱れています。GrabIT Proのモーションフィルタもソフトウェアのアップグレードで対応されたはずですので、ここはひとつ、Xtreme98のキャプチャソフトでも、ぜひ「モーションフィルタ」を装備してほしいもんです。ちなみにPhotoshopには「ビデオ」→「インターレース」フィルタをかけることによって、下の画像のように櫛の歯ノイズを除去する機能があります。(奇数(偶数)ラインを他のラインで補間あるいは代替することで処理しているようです。)
 しかしまあ、もしカメラがデジタル(DV)なら、こんな苦労しなくても、カメラ側で一時停止させて、すなおにキャプチャすれば、乱れ・ノイズのないきれいな画像が得られるんですけどね。

動画キャプチャはなかなかのもの

 上で書いたことの繰り返しになりますが、Xtreme98の動画キャプチャ専用ソフトであるCaptureXを使えば、320x240x16bitの動画がフルモーションでキャプチャできます。画質もなかなか良好で、下の機関車C62の画像はAVI画像の一部を切り取ったものです。
 もちろん、Motion-JPEGやMPEG1ハードウェアコーデックを行う、専用のもっと高価なキャプチャ専用ボードには及びませんが、個人で遊ぶレベルなら十分だと思います。ただ、AVI無圧縮で記録を行っているため、320x240サイズとはいえ、1分以上のキャプチャは実用的ではありません。(1分間程度でも数百MBの巨大ファイルになるため)最終的に他のソフトを経由して、VideoCD形式のデータを作ることも可能ですが、いかんせんサイズ的にコマ切れになってしまうため、正直、あまり向かないでしょう。生データそのままでは、インターネットで配信するのには少々オーバークオリティですが、はやりのビデオメールとか、ネット会議用のボードとしては最適かもしれません。


※Xtreme98で動画(AVI)キャプチャした映像の一部

作成環境
撮影・再生DVカメラ
 Panasonic DIGITAL DIVEO CAMERA NV-DS5
PC本体
 CPU:Celeron300AMhz(FSB=100Mhzにより450Mhz駆動 )
 M/B:SOYO SY-6BB(Intel 440BX ChipSet)
 HDD:NEC製 SCSI2 HDD
 Sound:Sound Blaster Live Value

家庭用DVビデオ(Panasonic)からのキャプチャ比較

※同じソースからのキャプチャ(変換)画質比較です。非常に大きいファイルですので、御用とお急ぎの方は最初の動画のみご覧下さい。

c62_tmpg.mpg(1,328KB)
 Xtreme98付属のCaptureXでキャプチャしたAVI無圧縮ファイルを、フリーソフトのTMPGEncでMGEG1形式に変換
なかなかの画質じゃありません? フルスクリーンに拡大すると、ちとつらいですが、2倍拡大くらいなら十分視聴に耐えます。ただ、TMPGEncの特性(調整不足?)からか、せっかくの汽笛の音声が再現しきれていません。(AVIファイルではきれいに収録されています。ま、これはサウンドカードの話ですけど。)
c62_dvcr_file.mpg(1,656KB)
AVI無圧縮ファイルを、Digital VCRMPEG1形式に変換。
最高画質の設定で変換してみました。条件的にはフリーソフトのTMPGEncを使ったときと同じなんですが、MPEG1形式の変換精度が芳しくないため、明らかにノイズの多い、劣った映像になってしまっています。で、そのわりにサイズがでかい!また、Digital VCRでは、一度オプションで設定した値を、次に起動したときに、きれいさっぱり忘れてるのは不便だと思います。なお、DVカメラでビデオ再生しながら Digital VCR直接ソフトウェア MPEG1キャプチャすることもできるんですが、フレームレートを15コマ毎秒より上げられませんので、かなり動きがぎくしゃくしてしまいます。画質も CaptureX で取り込みしたときのほうが、明らかにきれいだと思われます。

とりあえずこれ一台あれば、あれこれ遊べます

 Xtreme98は、超高画質静止画キャプチャボードではありませんし、ハイクオリティ動画キャプチャボードともいえないでしょう。Xtreme98がマニアや、ましてプロといわれる人たちの要求に応える性能をもったハードウェアとは、正直なところいえません。しかし、TV/ラジオチューナー機能とそれらのキャプチャ機能がほどよいバランスで融合することにより、「かなり遊べる」「マルチメディア入門に最適」な製品になっていることは間違いありません。パパも久しぶりに「パソコンって、こんな楽しかったんだよねー」と、思ってあれこれ遊んでしまいました。超高画質静止画キャプチャのGrabIT Pro、MPEG1キャプチャボックス Video SphinxPro がほんとはほしいけど、やっぱりテレビとかからもキャプチャしてみたいし、ビデオ会議とかもおもしろそうだし、でもあんまりお金ないし、なんか安くていいのないかなー、という方には最適なマルチメディアボードだと思います。あ、ついでながらWindowsNT4.0にも対応しているところはポイント高いと思いますよ。
 最後になりますが、付属の動画編集ソフトやMPEG1圧縮ソフトは、なかなかおもしろいソフトではあるものの、操作にちょっとクセがあって、かゆいところに手が届かない。パパとしては、MPEG動画変換ソフトTMPGEncやAVIファイル編集ソフトのVideo Maidという優秀なフリーソフトから乗り換えるには至らない、と判断しました。実際、これらのソフトがフリーであるのに高機能すぎるわけで、こまかいところの使い勝手も含めて、いろいろ学んでほしいところがあると思われます。


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