書名 三国志
世の中の一体何人が寝不足になり、親から「早く寝なさい!!」と叱られたのだろうか。そんな伝説を持つ最高傑作の小説。その後多くの作家が三国志小説を書くことになったのも、吉川先生のこの作品が存在したからにほかならない。その名作が文庫版になって全8巻、箱付きで出ている。私の所有するものには 「三度のメシより三国志」 というキャッチコピーの帯が付属しているが、実際読んでいくと寝食を忘れてのめり込んでいってしまった。桃園の誓いからの義兄弟の結束には感動させられた。三顧の礼のシーンにしても、弟の張飛がさわがしくしても、劉備はやけに落ち着き払ってやさしくなだめたりしていて、行動がほほえましく、そのやりとりが目に浮かぶ様。ふてくされる張飛もまたいい(笑)実に英雄達が活き活き会話して動いている。関羽、張飛、趙雲の忠誠はもちろん、孔明や蜀に仕えた人々の多くが劉備に忠誠を尽くし、死力を尽くしてゆく姿は感動もの!!テンポも良く、すがすがしい内容でその後の他の三国志小説を読んでも、やはり私はこの作品が一番の傑作ではないかと思うし、大好きな作品である。余録の諸葛菜での先生の三国志史観も見所。★★★★★
著者 吉川英治
出版社 講談社
(吉川英治歴史時代文庫)
巻数 全8巻
初版 1989/4/11
価格 680円×8巻=5440円
書名 柴錬三国志 英雄ここにあり
独特の雰囲気が感じられた。作者が孔明が出師の表を掲げて北伐に向かうシーンを書きたいがためにこれを著したとあり、まさにそこに力がこもっている。孔明が国を背負って北伐へと出発をするシーンは他には類を見ない程のりりしさがあった。孔明が非常に軍師然としていて、冷静・堂々と魅力的。ほんと惚れそう(笑)。あと戦闘シーンの描写に勢いがあり、読んでいてこちらまで手に汗握らされた。ちなみに講談社と集英社の両方より文庫が出ているが、講談社の方をおすすめしたい。なぜならば、表紙の絵が素敵だから。文章のごとく孔明がきりっとしていてかっこいい。悪いけど、集英社の方は中の絵が何かコワイものがあるので・・・。
★★★★★
著者 柴田錬三郎
出版社 講談社(文庫)
巻数 上・中・下
初版 1975/4/15
価格 780円×3巻=2340円
書名 柴錬三国志 英雄生きるべきか死すべきか 英雄ここにありの続きだが、前作で書かれていなかった南蛮平定より物語は始まる。しかし初っ端から孔明は病気になっており、病気を押して数々の戦いへと出向いていっている。孔明ファンとしては、主役としておおいに活躍してくれているのはありがたいのだが、かわいそうで見ていられない程血を吐いているので、読んでいるのが非常に辛かった。それと孔明の姜維への期待度がかなり高いのも特徴で、しつこいくらいに自分の後を継ぐように言い聞かせている。。孔明を絶賛している柴錬先生は、孔明の死まで書いて正直気力が衰えたそうだが、それでもその後の三国の滅亡まで書ききっている。生前の孔明の期待の割に、姜維の活躍は見られないのが残念だが、魏より投降してきた夏侯霸の話や、魏の諸葛誕、呉の諸葛恪などの滅びゆく姿などが見られて、悲劇的だった。★★★★★
著者 柴田錬三郎
出版社 講談社(文庫)
巻数 上・下
初版 1996/9/15
価格 900円×2巻=1800円
小説及び原典翻訳関係書籍
書名 秘本三国志 五斗米道の教祖張魯の母、少容や、教徒の陳潜を中心に物語りは進んでいく。仏屠や異民族の活躍も多い。始めの方では特に、三国志の物語を読んでいるという事を忘れるほど、宗教関係者の活躍が盛んな個性的で物静かな小説。そして、ここまで・・・という位戦いを八百長にしてしまうことが多かった。劉備と曹操が組んでいたり、五丈原の仲達と孔明の戦いまでもが八百長なのはかなり異色な内容に思える。
私がいいなと思うのは、さりげなく当時の文化など様子が垣間見られるところ。さすがは陳先生といった感じ。
あと最後の孔明の「私の夢です。夢が、星のように飛びます。そして墜ちるのです、この五丈原に」の言葉は忘れられない言葉です。かなしくも美しい終わり方でした。★★★★
著者 陳瞬臣
出版社 文藝春秋(文春文庫)
巻数 全6巻
初版 1982/7/25
価格 400円〜450円 合計2980円
書名 私説三国志 天の華・地の風 驚きの内容ということで、手に取るまで時間がかかった。三国志ではめずらしい耽美小説。しかし実際に読んでみるとすごく面白くて読んで良かったと思う。作者は歴史や文化についてとてもよく調べてあり、細かい所まで気を配って書いいるように感じる。先が読めない面白さ、その構成力。主人公孔明の心の内までもがわからなかったりする。こんなにあっという間に読んだ小説は久しぶり。蜀の内部の政争はものすごいリアルでどろどろしていて、読んでいると緊張感がみなぎる。そして孔明と魏延の関係も感動的だった。”何かに挑み続けること。そういったところでお互いの心は地続きなのだ”の言葉には感激!実際は弱くてもろい孔明を、影ながら死ぬまで支える魏延にも、新しい愛の形を見た気がした。演義では反骨な魏延だが、これ読んだら惚れる事間違ない位イイ男!孔明も王昭君に比肩するほどの絶世の美男で小林智美先生の描かれる孔明は三国志出版物一美しいのでは!そんなこんな色々とあるが、それらはほとんど表面下の出来事と思えば、全体の歴史の流れは崩れてはいないところがまたすごい。というわけで私は見所いっぱいの名作だと思う。
★★★★★
著者 江森備
出版社 発行 光風社 発売 成美堂出版
巻数 全9巻
初版 1982/7/25
価格 1100円〜1300円 合計10640円
書名 三国志演義
著者 羅貫中 作
立間祥介 訳
出版社 平凡社
巻数 上・下
初版 1968/1/6
価格 1500円×2
(発売当時の価格です)
書名 三国志 現在読書中。
その素晴らしさは、別コンテンツ「北方三国志の世界」にて名場面の紹介を始めています。
著者 北方謙三
出版社 角川 ハルキ文庫
(歴史時代文庫)
巻数 全13巻
(ハードカバー・文庫共)
初版 2001/6/18(文庫)
価格 600円
書名 正史 三国志
わが国初の正史の完訳本の文庫版。蜀の国に生まれ、滅亡後晋に仕えた歴史家陳寿の著。後に裴松之が出典元を記して膨大な注をつけている。魏書が1〜4、蜀書が5、呉書が6〜8巻に収録されている。内容は正統王朝を魏とする紀伝体で記され、本紀と人物列伝で記録されている。とても簡潔に記されているので、第一印象ではさみしく感じた。(特に蜀書)しかし内容の方は、わかりやすく訳されてあるし面白い。見所は訳者方の正史に対する見解。私も正史三国志を読み、この原典には陳寿の母国に対する思いと、丞相諸葛亮への敬愛の念があふれているとことを知り、陳寿のその心情に心打たれた。★★★★★
著者 陳寿 著 裴松之 注
今鷹真・井波律子・小南一郎 訳
出版社 筑摩書房(ちくま学芸文庫)
巻数 全8巻
初版 1992/12/7
価格 1500円×8巻=12000円
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