SCMの概説:『SCMとは実需を捉えること』である
。 01/06/01 BACK
SCMは実需を把握することから始まります。では、何故実需を把握することが重要なのかを考察してみましょう。
【実需とは何だろうか?】
実需とは最終需要者に商品(物・サービス)が販売・移転されたことを言います。実需には、次の特徴があります。
@商品の良品返品がないです。一旦売却したら、戻ってきません。
A商品の必要性に従って実需が発生します。情報のタイムラグはありません。
B需要の必要性に従って商品が選定されます。需要のニーズそのものから決まります。
消費財で言うと小売店から消費者(生活者)に販売された結果を示すPOSデータです。産業財では、その商品を使用する需要企業であり、担当者が使用する実績です。
最終需要家 ←←←←←← 中継供給者 ←←←←←← 自社・自部門
販売(実需) 販売(仮需)
【実需を把握することが必要な理由は?】
従来は中継供給者への販売情報(仮需)で自社は企業活動を行っていました。しかし、仮需には次の問題点が存在しています。
@中継企業(複数社あり)の思惑で在庫を持ち、流通在庫として膨れ上がります。流通在庫は在庫コストを発生させます。このコストは最終需要者に負担が行きます。
A商品の寿命が短い場合、在庫商品は価値がなくなります。このような場合、良品返品が慣習的に残っている業界があります。その場合の在庫・廃棄コストは全て自社の負担になります。
B中継供給者の在庫状況によって仮需の販売数値は変わってきます。仮需に基づき追加生産しても、これが結局販売できるかの確証が取れません。
C最終需要者への販売実績(実需)の情報が来ません。来ても情報のタイムラグが発生しやすいです。また、実需顧客の声が届きません。
このような背景で、実需を把握することが求められて来ているのです。
入江淳一