SCMの概要『SCMとリサイクル』        01/07/30       BACK

サプライチェーンマネジメント(SCM)とは読んで字のごとく、モノの供給について如何に効率化を図るかという考えです。従来の生産中心の社会では当然求められていたことといえます。

しかし環境問題という観点から循環型社会ということを考えた場合、供給だけでなく、リサイクルの観点も重要になってきます。平成13年4月から「家電リサイクル法」が施行され、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、テレビの4品目についてリサイクルすることが定められました。パソコンも事業者向けは同じくリサイクル対象となり、個人・家庭向けも近い将来対象とする方向で検討が進められています。

これは、排出者(消費者)は使用済みの対象製品を小売業者に引渡し、小売業者はそれをメーカに指定引取り場所で引渡し、メーカは引き取った廃家電の有用な部品や材料をリサイクルして廃棄物を減量し、資源の有効利用を図る、という制度になっています。

今までの社会は、モノの生産と供給が中心というワンウェイ社会でしたが、今後は使用済みのモノを元に戻すという循環型社会の構築が必要になってきます。動脈のみならず静脈物流の効率的な構築が社会的に望まれます。各メーカは競争原理のもとで、コスト削減、効率的なリサイクルのネットワーク構築を進めていますが、競争と同時に再処理施設のネットワークを集約するなど協調も推進し、地方自治体によるリサイクルの利便性の向上に努めています。

このため、家電やパソコンのSCMでは、供給面だけでなく、リサイクル面の検討が必要になってきます。物流の観点からも、効率的なリサイクル物流システムの構築が必要になります。供給面では競争原理がベースですが、リサイクル面では競争とともに協調原理が重要になってきます。競争という1つの原理のみに基づいたシステムを構築することは比較的容易であるのに対し、協調では、消費者、小売業者、地方自治体、メーカ等関係者全ての最適を求るシステムを構築する必要があり、困難さは増大します。しかし21世紀の環境対策という観点からは避けて通ることは出来ない課題といえます。

                                                           古田中 孝一