部分最適:『問題と犯人探し』           02/06/15        BACK

サプライチェーンマネジメント(SCM)は全社だけでなく、企業間においても全体最適を求める思想であり、活動です。その為には、現状のやり方を知り、現状において何が問題であるかも知ることが必要です。しかし、問題を探し始めると、問題となることに視点が行かずに、問題を起こした「犯人探し」にばかり流れ込む会社もあるようです。

■ 問題点と犯人探し

@営業が設定する販売計画の精度が低く、それに基づいて生産を行ったら、結果的に販売予測が外れて、在庫が大量に残ることになった。
A部品の発注が担当者の勘と経験に基づき、大量に発注をかけた。部品需要が多いという予測と、大量に購入すると購入単価が安いことが理由である。
B問題は何かということを追求すると、結果的な問題点を発見してくる。そして、その結果の問題は誰の責任だという追求が始まってくる。

■ 何故「犯人探し」になるか

@仕事はプロセスでやられていない。判断基準が明確化されていない。情報に基づきやられていない。結局、ベテラン担当者の経験・勘という曖昧な判断で行ってきた。所詮、人に依存してきた。その為に、つい担当者という犯人探しに結び付きやすい。
A不良在庫が溜まったという悪い結果をトップに報告する為には、何か理由を作り出さねばならない。その理由が犯人の出現で設定しやすい。
B仕事を人に依存せず、プロセスで行う。その為に、良い結果を出せるプロセスを作り上げることから逃れることができる。犯人をスケープゴードにして終わらせる傾向がある。

「犯人探し」に陥ることは、体質が古いことが最大の理由です。しかし、これをやっているようでは、いつまでも古い体質から脱皮できません。人に依存しなくても仕事のレベルが上げられる会社を目指しましょう。

             入江 淳一(IDC)