部分最適:『短期利益主義』 02/11/30 BACK
今期の利益だけを考えろ!金はない。出せない!本当にこれでやっていけるのでしょうか?出費を切りつめることだけで、利益を出す切実な企業が多いようです。
■ 短期利益主義
@今期の利益を出すのが至上命題である。それだけが目的である。
Aその為に、出費を削る。お金はない。出せない。
B今期売上を上げないモノは評価を悪くする。数字での客観評価だからやむを得ない。
C中期的に必要なことも今期の業績貢献がないものは撤退する。凍結する。
■ 短期利益主義の弊害
@営業開拓が単年度でできるか。新しいことが1年間でできるか。
A事業を伸ばすためには、数年がかりでもやらねばならないこともある。目の前のことでラッパばかり吹いても、業績は良くはならない。先のことを目指してやらないと、毎年自分の手足を食いながらやっとのことで生きながらえているようなものである。
Bこのまま行けば先細りということは数年前から言っているじゃないか。しかし、動かなかったトップに責任がある。トップは実態を理解できているのか。
Cトップは外の環境を分かっているのか。社内で会議ばかりやっていて、浦島太郎になっているのじゃないか。トップの重い腰、古い意識を変えるために、我々はいるのじゃない。
Dトップが若い頃の環境とは全く違っているんだ。そして、毎年様変わりしているんだ。それを分かっているのか。
E方針を出さないトップが悪い。方針を出せないならば、引退しろ。何も方針を出さず、何の行動もしないということは、行動して失敗することよりも悪い。
F社員の気持ちが萎縮する。縮み思考にしかならない。社内が暗くなる。
■ 何故短期志向になるか
@目の前ばかりの自転車操業ばかりを続けてきた為である。
A社員は目先の事に注力することは当たり前。管理者は数ヶ月先。経営トップは数年先に対して仕事をしなければならない。
Bこのやり方で行けばしばらくは大丈夫。数年先までの市場を想定すれば、この製品・サービスで行ける。これを構想化し、目標を立て、社内に展開するのが経営トップである。しかし、残念ながら市場環境が良く、右肩上がりで偶然に大きくなった企業が多く、自ら切り開いた業績ではない。事業を切り開く事に慣れていない。こういうことで実績を積んだ人がトップになっているとは限らない。
C従来の継続のやり方でも、先を読み、危機感を持ち、その危機感を全社に展開することが経営トップである。
D先の不安事項を予測し、予めそれに対し手を打ってゆくことがトップの役割である。
短期利益志向により金庫番ばかりやっていると、次第に社風は停滞して行きます。最初は利益の源泉はあるでしょうが、次第に少なくなっていきます。そうすると、もはや利益を取れないようになっていきます。今期の利益も重要ですが、先の利益のために今やることも重要なのです。
入江 淳一(IDC)