SCM以前:『部分最適・調達の役割』         01/08/12     BACK

 部分最適の例を紹介します。部分最適とは、それぞれは懸命に頑張っていても、会社全体としては良い方向どころか、むしろ悪くなって行くことを言います。

■ 調達品コスト低減が調達機能の役割
 調達部門は、調達品の手当をすることと、調達品コストを継続して下げることを役割として与えられています。その為、部品集結率とコスト低減額を重視した行動を取ります。このことは必要なことです。しかし、部品集結率は重視しても、調達リードタイムの短縮化には熱心ではありません。調達リードタイム短縮に取り組むと、現在の役割である部品集結や調達品コストに弊害が出るために、生産部門等の声を無視し続けています。

■ 全体最適化の調達機能は
 全体最適の姿は業界特性により異なります。需要がスピーディーに変動する製品では、部品の入手が生産対応力を決めます。そうなると、目先の調達品コストよりも調達リードタイム短縮の方が自社の利益に貢献します。短納期納入により競争力ができ、しかも部品在庫が少なく、柔軟性が出てきます。逆にスピードが重要にならない業界では、調達品コストを重視する指標で良いようです。

最近はほとんどの業界でスピード対応が求められてきています。その為に、調達品コストという以前の指標から、もっと重要なスピード対応という指標が出てきたのです。しかし、企業の環境が変わっても、それに社内の指標が対応できていないことが多いです。指標に基づき企業を最適な運営を行うことはトップの役割です。

               入江 淳一