SCM構築:『部品メーカーのSCM』           02/07/21          BACK

 サプライチェーンマネジメント(SCM)という言葉は、たいぶ企業に浸透して来たように感じます。しかし、あくまでも直接市場に接している製品・商品メーカーだけが進めているように感じます。それらの企業と取り引きしている部品メーカーにとってのSCMとは一体どのようなものなのでしょうか?

■ 製品メーカーからの要請に対応する

@製品メーカーは、短納期対応・需要予測の厳密化・少ない在庫水準で運用するということを進めている。
Aその為には、部品メーカーに短納期対応を求めて来る。短納期ができれば、その分製品メーカーは部品在庫が少なくて済むようになる。
B製品メーカーの管理バケットに同期化して、部品メーカーのバケットを設定することが求められるようになる。
C短納期の為に、製品メーカーの生産計画を元にして発注内示情報を電子データで渡すことが双方の効率化の為に求められるようになる。
D急激な需要変動に対応する為に、生産計画変更(数量の増減)も出てくるようになる。その為には部品メーカーがさらに原料メーカーと同様のチェーンを構築することが求められてくる。

■ 部品メーカーのSCM

@企業間で電子データによるシステム連結を実現することがSCMであると言える。
A短納期対応で、管理バケット短縮化、低在庫水準を果たさねばならない。
B市場を睨む需要予測に必要な労力は製品メーカー程ではないものの、その分製造現場の改善が必要になる。特にリードタイム短縮が必要であり、TOC的なアプローチが重要となる。
C顧客は通常複数ある。ここから来るオーダーに、仕事量と設備能力を調整しながら、納期を達成しなければならない。
D製品メーカーの求める企業間関係を実現する為には、部品メーカーもさらに上流のメーカーにまで範囲を広げて行かねばならない。こうしてチェーンが拡大してゆくことになる。

日本のほとんどの企業は部品メーカーです。一部の製品メーカーが需要対応を円滑に行うためには、部品メーカーにまでSCMの波が広がることが要求されるのです。これに対応しない部品メーカーは取引相手から外されるようになって行くでしょう。

            入江 淳一(IDC)