SCM構築:『コクピット』             02/02/11        BACK

サプライチェーンマネジメント(SCM)を行う場合、経営としてありたい姿をまず明確に作り、そしてそれが着実に実現できているかを常時監視することが必要です。経営トップは飛行機の操縦席(コクピット)のように沢山の計器・メーターを見て現状を判断し、操縦桿を操作するような経営を目指すべきなのです。

コクピット状態とは

@社内の全ての動きが、操縦室のメーターを通して手に取るように分かる。
A財務という結果指標だけでなく、顧客へどのように対応しているかや顧客満足の結果も分かる。
B顧客に対応する為の社内プロセスに基づいた評価指標までもメーターで捕捉できる。
C企業活動の全ての源である社員の意識や教育に関する評価指標も定期的に捕捉できる。

コクピット状態にするためには

@財務結果は従来通りのやり方で把握できる。しかし、タイミングや頻度を月次以上に上げるためには新しい要求を出さねばならない。
A顧客の視点によるメーター作りには、顧客の何を定期的に把握すべきなのかを明確に指示しなければならない。漠然と顧客と言ってもメーターはできない。そこにはどのような顧客に対して、どのように対応すべきという方針を持っていなければできない。
B社内プロセス及び社員の意識についても顧客と同様である。どのように動いて欲しいのか、を明確にしなければならない。方針をギリギリまで要約し、それを管理指標にしてメーターを作るべきなのである。
C社内からの動きをメーターで管理することの意味を、社員に理解させねばならない。管理段階の途中で誤魔化すという動きがあってはならない。そういう社員を排除しなければならない。また、できるだけ人為操作ができにくい指標を設定することが必要である。
D社内の動きや顧客の結果をメーターで判断できる人は、メーター或いは方針を作った経験がないとできない。見て分かる人だけがメーターを見る資格がある。
Eメーターは何の為にあるのか?今後のよりよい操縦の為である。それが出ないと社内から無意味という声が起こる。最も会社の方向を適正に設定できる人がトップになるべきである。

このようなコクピット状態を作るのは短期間ではできません。しかし、メクラ飛行(勘と経験に基づく飛行)ではもう無理です。精神論飛行から脱却しなければならないのです。

          入江 淳一(IDC)