SCM構築:『物流価格と商品価格と分ける』           01/09/29       BACK

最近は物流コストに関心を持つ企業が増えました。自社だけでなく、顧客側も同様に関心を持っています。そして顧客は購入価格を下げたいと常に考えています。そうなると今まで総額で交渉していた購入価格(販売価格)を商品の価格と物流の価格とに分けてくれという要求になってきます。

■ 購入価格(販売価格)を商品価格と物流価格とに分ける
@請求書に商品価格と物流価格及びその他の内訳を明確に書くことです。
A受注を受け商品を納品する。この受注毎に物流コストが算出できることが必要です。受注単位の物流コストを集約すると顧客毎や商品毎の物流コストが分かります。
B受注条件により物流コストは変わります。納期・ロット・積載効率・配送頻度等の物流条件毎のコストが把握できていなければなりません。

この物流コスト計算の為には、ABC(Activity Based Costing)という計算手法が必要になります。

■ 商品価格と物流価格の分離が意味すること
@物流価格(コスト)が明確になった段階で、物流コストを下げるために両社が共同で改善に取り組むことができます。これにより発注ロットや配送頻度や積載効率を考慮し、物流コストが下げられる最適な取引ができることに結びつきます。
A物流コストという材料を明確に持っていることで、取引会社からの値引き要請に数値で反論できるようになる可能性があります。
B明細上の物流コストに見合う機能を、どこの会社が行っても良い、ということになります。購入者側が取りに行く物流や、第3者が行う物流等の改革をやってみようということになります。
C複数の会社が共同で良い仕事のやり方を作ることをコラボレーションと言いますが、その為には数値情報が必要となります。

従来は取引には販売する側が全ての機能を負っていました。そしてその機能毎のコストや価格は完全にブラックボックス状態だったです。しかし、今後は取引に関わる全ての機能(商品・サービス)毎にコストを明確にして行くことが必要になります。それに基づいて機能毎にやり方を変革して行くことになるのです。

                               入江 淳一