SCMの構築:『同期化』 01/10/13 BACK
企業は自社(A社)だけでは製品を作れません。工程外注(B社)や部品の調達等他の企業(C社)との関係が大きな影響を持っています。その為、サプライチェーンマネジメント(SCM)は取引企業との業務プロセスが非常に重要になってきます。その重要ポイントが同期化なのです。
■ 同期化とはどのような状態か
@大手企業は生産計画を見直す時間単位(バケット)を月次単位から週次・日次へと短縮してきている。これが実現すれば、必要な製品を必要な量だけその週内で作ることになる。そして、その週に必要な部品を週単位で発注し、必要な週に合わせて入荷して貰うことを狙っている。
Aしかし自社(A社)が週次単位で運用しようとしても工程外注(B社)が生産計画を月次単位で設定している場合は、A社程の柔軟な運用はできないことになる。A社が週次単位で計画を再設定しても、B社はあくまで月次単位計画を部分的に修正することしか対応できない。
B同様に部品調達企業(C社)が月次単位で運用している場合は、週次単位での受注や、週に必要なものを納品することに対応できない。
このように大手企業はバケットを小さくすることに熱心ですが、それが関連する企業との同期化がなかなか実現できていません。
■ 同期化が競争力になる
@SCMを実現する場合は、企業間の同期化ができていることが前提となる。自社の影響力が強い工程外注(B社)や調達先(C社)だけでなく、取引している全ての関連企業との同期化が必要になる。
A取引先がSCMを始めた場合、例外なくバケットの短縮化を初めてくる。これに対応できなければ取引を失う危険性がある。大手企業と同期化できることは現時点では競争力になりうる。あと2・3年したら、これは競争力の源泉ではなく、生き残った企業の必須条件になるであろう。
B不特定多数の取引先と全て同期化を行うためには、自社こそが最もバケットを小さくしておかねばならない。これがメーカーの競争力の源泉なのである。この努力は企業規模が小さくてもできる。
バケットはメーカーの柔軟対応の全てと見ることができます。既にSCMが始まり、関連企業との同期化が問題になっています。同期化ということから見ると、SCMは大手企業だけという姿勢は完全に間違っています。むしろ中堅メーカーこそがSCMに積極的に対応を図らねばならないのです。
入江 淳一(IDC)