SCM構築:『顧客の先を知る』            02/10/06        BACK

サプライチェーンマネジメント(SCM)は、原料・部品供給から最終需要者に至るまでの全てに関連する企業の全体最適化を図るものです。しかし、特に産業財部品の場合、自社が納めている顧客の、その先がどうなっているかはあまり認識していない企業が多いようです。

■ 顧客の先を知らない

@自社の部品が、直接納めた顧客の先にどのように使われているかが見えない。
A自社が納めている部品の需要を左右される最終市場・最終製品が何であるかを知らない。
B自社が受ける需要予測や内示情報に対して、需要をほぼ確定させている企業がどこであるかを知らない。
C流通在庫がどこにあり、どういう場合に在庫調整やだぶつきが発生するかのメカニズムを知らない。
D需要を決める企業の中で、どの部署がどのような判断で設定しているかを知らない。
E要は、実需の発生元と、仮需の発生箇所と要因を自社が把握していないことである。

■ 顧客の先を知ることによって

@SCMの基本ポイントである。実需と仮需の情報を使い分けることである。直接の顧客が仮需であれば、今後の需要予測を行う場合には、実需情報を把握し活用することである。
A需要情報をほぼ確定できる企業・部門があれば、より精度が高く入手する方に情報収集元をシフトしていく。
Bチェーンの中で情報を確定する企業の、確定する部署を特定し、関係を持つことである。顧客の中では購買部門よりも生産部門や設計部門の方が角度の高い情報を早いタイミングで持っている。
Cチェーンの中で情報を確定する企業から、どのような形態で情報を入手するかを決めて動くことである。直接部門との情報共有を行い、EDI等で入手したいものである。

自社は顧客からの受注に対して作った部品を納めるだけという企業が多いです。しかし、本来は自社を含めた最上流企業から最下流企業までの流れを把握して視覚化することが必要なのです。その結果、チェーンの中で自社がどう位置付けられ、どう動くべきかの方針が立てられるのです。

                                      入江 淳一(IDC)