山の用具       

山登りを安全に行うには、いろいろな用具が必要ですが、用具の中には極めて特殊な場合にしか使用できない用具まで有り、経験のない人には多種多様の用具の中からどれを選んでよいのか混乱を起こしがちです。また、いくら高額で立派な用具であっても、使用目的に合わず使いこなせない用具は無用の長物であるだけではなく時には生命に関わる事故も発生します。

 1.山行目的にあったものを選ぶ。

 2.軽い用具であること。

 3.使い易いこと(操作が簡単)。

 4.耐久性のあること。

しかし、どんな用具にも完全といったものはありません。上に挙げた4項目は、軽量化が耐久性を犠牲にしたり操作が複雑であったりします。総合的に判断しなければいけません。用具には長所と短所(弱点)の表裏一体があることを知り、その用具が持っている短所(弱点)を理解し使用方法を十分に習得しなければなりません。

用具には絶対に必要なものと、あれば便利だが無くとも我慢ができる物とに分けることができます。最小限のものを最大限に活用する工夫努力が必要です。山登りの初心者に「絶対に必要な用具がザックのなかに入っていなくて、いざという時に困る。」「必要のない用具まで詰め込んで重いザックに難儀する。」など、よく見られるパターンです。経験者から助言を得るなどして自分の技術に応じた扱い易く安全を確保できる山用具を選ぶようにしてください。

 

登山靴
山登りは自分の足で歩くことが基本です。したがって最も神経を使いたい。できれば、山行の頻度が高い人などは、夏山と積雪期の山、縦走と岩登りなど、季節と山行内容によって靴を使い分けるようにしたい。中厚の靴下1枚くらい(足を痛め易い人は薄手の靴下をもう1枚追加)をはき、かかとが浮かず指先が締め付けられなくて全体的によく締まる靴を選びたい。

ルックザック
背負い易いザックを見つけるポイントは、荷物を詰めても変形せず背中にフィットするものを選ぶ。背中にフィットせず、安定の悪いザックはどんなに上手に荷物を詰めても背負いにくい。山行内容や日程により容量の違うザックを使い分ける。容量の限界を越えて上に積み重ねることも可能だが背負った時のバランスは極端に悪くなります。

雨具(レインウエアー)
簡便なポンチョ形式やカグール・上下セパレート式などがありますが、完璧な雨具は無いなか多少ムレますが上下セパレート式が防風も兼ることができ、現時点では一番優れています。素材は多少高価であるが通気性と防水性能が優れているゴアテックスなどの透湿性防水素材の製品を選ぶとよいでしょう。

ストーブ
燃料は灯油・白ガソリン・ガスに大別されるが、プレヒート、ポンピングなど操作不要で故障も少なく、点火が楽なガスカートリッジ式が冬季も含め主流となってきている。しかし、長期にわたる山行ではイージーな操作性と引き換えに重くかさばるカートリッジを避けて灯油・白ガソリンストーブを愛好する人も多い。使用済みカートリッジは絶対に捨てずに持ち帰りショップなどで処分してもらうこと。

寝袋(シュラフ)
季節と山域に見合った保温性や通気性と携帯性などが性能の判断材料となるが、三季用とオールシーズンがあり、化繊とダウンに分かれる。睡眠をとる能力は個人差があるため一概には言えないが長時間身を委ねる物だけに購入の際には充分に考えたい。なお、シュラフはテントの結露などで簡単に濡れてしまうのでシュラフカバーは必携。忘れずに持っておきたい。

テント
主流はドーム型。設営方式に吊り下げ型とスリープにポールを通す形に分かれるが、どちらが良いかと一概には決められない。それより、生地やポールの強度、使用場所により側壁が立って居住空間のひろいタイプか、風の影響などを考えて側壁があまり立っていなく居住性より風に対する強度を優先したタイプかを判断する。積雪期用と三季用があるが積雪期用の場合、保温のための内張りや外張りによって居住性が低下しないかなどもチェックポイントになる。

ピッケル
以前はシャフト部分にタモやホワイトアシュなどの木材が使用されていたが、現在はほとんどが特殊鋼などの金属で製作されている。ピッケルの機能としては氷雪を切る、掘る、砕くなど斧やつるはしと同様の機能とピックやシャフトを打ち込んでホールドやアンカーとする機能がある。ピッケルの長さは個人差もあるが縦走の場合70センチ以上ないと杖としての機能が失われると考えられる。

アイゼン
8本から12本爪が主流で最近は締具のワンタッチ式が多くなっています。、6本爪以下の軽アイゼンは本格的な登山用ではなく、凍った急斜面での使用は危険です。アイゼンは足につけるものなので本来ピッケルよりもっと重視されるべきだとおもいます。注意点は事前に必ず靴にフイットさせることです。

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