大岳山 Information;場所 奥多摩 標高1226m
以前、「山登り」などと言うと大袈裟なものではないのだが奥多摩の山に偶然?登ってしまった事があった。
当時大学の仲間と鉄板(特大)を持って河原や山奥に出かけ、火を起こし酒盛りをするという事を
人生の大きな目標?としていた時期があった。(あやしい探検隊ならぬ《怪しい鉄板隊》と後に勝手に命名)
いつもは近場の河原で酒盛りに突入するのだが、せっかくの連休なのでテントを準備して深夜奥多摩を目指した。
(朝から行けばいいのだが、なぜか夜に行動する事が多く昼間はほとんど寝ている・・・。)
今宵の宴の場所を探してお馴染みの青梅街道を走っていると、原(仮名)隊長の脳裏に30年前、モトイ20年前の
遠い少年の日の出来事が蘇ってきたらしく、いきなり沢沿いの道に突入にていった。
何でも遠い少年の日に奥多摩の小さな駅を降り、てくてくと岩魚を求めこの道を登って行ったと言う。
道は細く、途中からダート(砂利道)になってきた、今にも崩れそうなトンネルを何本か越える。
隊長の遠い少年の日の記憶によると、この先に、秘密の広場?なるものがあるらしい。
ボンゴ車のお腹を何度か擦った後、ようやく沢沿いにテントが張れそうな小さな広場を発見した。
隊長の遠い少年の日の記憶(シツコイ?)は正しかったのだ。一同感動!
暗闇のなか、スバヤク焚き火の準備とテントの設営に取り掛かる。
都心では見ることのない一面の星空、天の川までくっきりと浮き上がっている。
焚き火にお馴染みの鉄板(特大)をセット、クーラーBOXのビールが回され酒盛りに突入!
何時ものように酒盛りは深夜までつづいた。
―話の内容はトテモ書けませんので省略―
朝、熱くなったテントからフラフラと這い出し、
二日酔いの頭で燻っている焚き火を突付いていると、隊長が
「小学校のころ渓流釣りに来た時、たしかこの先に大きな滝があった!」と言い出した。
その記憶が二十年前(遠い少年の日の記憶)なのでカナリアヤシイのだが、どうせ暇だったので一同珍しく
昼間の『正しい探検隊』と化し、更に山奥に突入する事となった。(一体何処まで少年は行ったのだ)
道は結構険しく、沢を何度か渡ったり、腐りかけた鉄梯子などを登って進んでいくと
先頭の青柳(仮名)隊員が何かを発見した。(お〜〜何か探検隊らしくなってきた)
それはナント古びた一枚の手書きの地図だった(お〜〜ドンドン探検隊らしくなってきた)
ソコニハ埋蔵金の印が・・・と、都合のいい話は載っていなかったが、幾つか滝の名前が・・・。
『三ツ釜の滝』『ねじれの滝』『大滝だったかな?』などなど、なんとも心躍るではないか、
『三ツ釜の滝』『ねじれの滝』はすぐに発見することが出来た。その名の通り
三つの釜がつらなっていたり、複雑な形の岩肌にねじられる様にして下に落ちている。

後は残す『大滝』を目指すだけとなった。だが、ここでまたまた怪しい物を発見!
朽ち果てた道標が目の前にタチハダカッタ!(か〜わぐち〜ひろしが〜〜洞窟に〜は〜いる〜)
そこには『大岳山』!と、書いてあるではないか!!!。一同息を呑んでお互いの顔を見回した。
「行くぞ!」、と隊長が叫んだ。
だが、その隊長の足元を見て僕は愕然とした。なんとソコニハ『ビ〜チサンダル』が・・・。
いくら大工さん(棟梁)とはいえビーサンでくるとはさすが隊長。
今考えると恐ろしいが、我々は登山靴は勿論、地図はおろか食料も雨具もなかったのだ。
装備らしき物はデイバックに烏龍茶の1.5Lのペットボトルが一本(四人で)である。ハハハ
その一本の烏龍茶でさえ担ぐと結構重く100m毎にジャンケンで交代したのだ。(情けない)
気を取り直して当面の目標である大滝を目指す、どうでもいいが我々以外誰にも会わないので少し不安になる。15分位歩いただろうか、生い茂った木々の向こうから轟音が先に聴こえて来た、どうやら滝は谷の下にあるらしい。
道をそれ、少し谷を下ると大滝がその姿を表した。デカイ・・・。

とても端麗な姿で秘境的感が強く、とてもここが東京都だとは思えない。
しばらく一同呆然と滝を見上げる。隊長を信じて来てよかった・・・でもサンダルが気になるが・・・
これで、この探検の当初の目標は達成出来た、だがここで休んでいたのでは新たな目標である大岳山まで辿り着けない。
地図にはこの大滝は載っていても、大岳山までは載っていない。ハタシテ何キロあるのだろうか。
滝までは一応登山道らしき物があったが、先に進むにつれて道無き道(藪漕ぎ)となっていった。
時折メンバーが揃っているか確かめる必要が出て来た、ヤハリ一人足りない!(ウソ)
藪をやっとの思いで越える、と、今度は足だけでは足りず、手も使ってよじ登る様になった。
隊長は大工さんなので身軽に登って行くが、隊員達はズリ落ちながらやっと登っていく。
結構バテバテになりながら、やっとのおもいで尾根まで出ることができた。
勾配は緩み、登り易くなった。木々の間から山頂らしき物が見えている。が、大岳山だと言う保証は何も無い。
尾根と尾根が重なり合う所まで登ると突然前が開けた、幾重にも奥多摩の山々が重なり水墨画の様に見える。
一同、険しかった道のりを思い、涙ぐむ・・・よかった・・・。と、あれ、まだ山頂じゃないじゃないか。
青柳(仮名)隊員が再び道標を見つけた、今度はちゃんと《大岳山へ0.3k?》と書いてある。
探検隊は最後の目標を果たすべく、残す道のりを急いだ。
山頂まであと一歩の所で、何かタダナラヌ気配がしてきた。
余りに険しく過酷な体験だったため幻聴と思ったが、山頂から街の喧騒が聞こえて来る・・・。
何と!山頂で我々を待っていたものは、オバチャンハイカーの大群であった・・・。
―あとがきー
後で知ったのだが、大岳へは御岳山経由(ロープウェイ完備)で簡単に登れる事を知った。
おまけに、そのロープウェイで登ってきたオバチャンハイカーに、(我々のミスボラシイ装備を見て)
『山をナメタラあかんぜよ』と、厳しい御言葉も頂戴し探検隊はスミヤカニ撤収したのだった。