四国八十八箇所札所お遍路の記録
この歳になると世の中のしがらみというか、神様にお願いしたいことが段々と増えてきた。身内にも
問題が出てきたり、学生時代の友人や、会社の仲間が病に冒されたり、ひろくは政治家、役人はおろか、
果ては小学生にいたるまで、退廃してしまった日本人の倫理、道徳を思ったり、その他
もろもろのお願い事が増えてくるのは仕方の無いことかもしれない。そこで現役時代から一度行きたいと思って
いた四国八十八箇所の札所をお参りし、願をかけてこようと考えた。これまた昔からひそかに考えていたバイクで、
その小回りと機動性を生かして行ってみよう、と。バイクはどこでも止められるし、車では行けない細い
お遍路道でも通っていける。
小さい頃から、音がして、煙が出て、動く乗り物には
目が無かったといっていい。その中でもエンジンが丸見えのオートバイはなんとも欲しかったものだ。
結婚して会社生活の間、ずっと我慢して指をくわえて見ていた。現役を引退し、障害もなくなり、
いまバイクに乗らなかったら、これ以上歳をとったらそれこそ体力的に乗れなくなってしまう。一生の後悔は
したくない、と、そっと家族に申し出てみた。乗るからには、ドドドと走る大きいのが良い。
エンジンが1100ccだといったら、案の定、家内も子供達も猛反対してきた。危険だという。
しかしここは先途と押し切った。そして準備にかかった。
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早速、上野のバイク街に行って、バイクに積むバッグ、雨具、パンクの一時対策用品としてチューブに
注液して穴をふさぐのを買ってきた。なにせバイクはパンクには弱い。スペアタイヤが無いのでその場で
お手上げになる。280キロの巨体はとても押せるものではない。またスポークのリムは簡単に空気が
抜けてペチャンコになってしまう。携帯用の空気のポンプも買った。自転車のパンク修理みたいには
いかない大作業なのだ。
以下は平成14年8月9日に自宅を出てから8月17日に帰宅するまでの、主として参拝の記録である。