第5日目 平成15年8月13日(火)
(地図)

積算計 6761KM

 足摺岬の突端近くの崖の上にある金剛福寺(38)からスタートする。
写真ご朱印  金剛福寺の周囲は椿や亜熱帯植物が多く見られ、岩本寺から100キロもの道を通ってきた疲れも 少しは癒されるというものだ。町中のお寺とは少し雰囲気が違う。嵯峨天皇から代代、天皇家の勅願所 として大いに栄えた。和泉式部がこの寺に黒髪を修めて観音様を崇拝したという。また源氏一門からも 帰依されていた。本尊の先手観世音は秘仏で、正月や特別の日にだけ開帳される。

 次の延光寺(39)まではこれまた約74キロの遠い道のりである。昨日来た道を25キロくらい 戻った所から左に曲がり、山の中を延光寺に向かう。この辺は寺と寺との間が遠い。
 延光寺は、 写真写真 ご朱印 大師が、この近くで水に困っている人のために、錫杖で地面を突いたところ、霊水である宝医水が湧き出た。 今も境内に残る「眼洗いの井戸」はその霊水で眼病治癒のご利益があるといわれている。今も瞼をこの水で 洗う人が引きもきらない。

 延光寺から海に向かい、宿毛市からしばらく行った所で高知県を離れ、愛媛県に入る。この辺は宇和海沿いに 走ることになる。 延光寺から次の観自在寺(40)(カンジザイジ)までは約30キロある。
 観自在寺は 写真ご朱印 一番札所の霊山寺からもっとも遠い所にあり、四国霊場の裏関所とお遍路さんから言われている。 総けやき造りの約200年前に造られた山門は圧巻である。また御荘町の文化財にも指定されている。 

 次の龍光寺(41)(リュウコウジ)までは宇和島市を通り、約50キロとこれまた長い。
 龍光寺は 写真ご朱印 札所なのに、山門が鳥居になっているのは珍しい。稲荷信仰を集め、大いに栄えたが、明治の 神仏分離令により、元の本堂は稲荷神社の社殿となり、現在の本堂を建立した。もともと稲荷信仰は稲を 祭り、五穀豊穣を祈願するものであったが、江戸時代に入って、開運や商売繁盛を願うようにもなった、という。 今回お遍路していて、神仏分離令以前の、神社の趣の或る寺の様相を何度も見てきた。
をなんとも情けない写真になってしまった。裏で撮った工事中のものしか撮れてなかったのだ。 ここで、何処の放送局か失念したが、インタビューを受けた。勿論、お遍路さんの一人として、真面目に 応答したつもりだが、果たして放送されたのだろうか、

 仏木寺(42)(ブツモクジ)までは約4キロと近い。
 仏木寺は地元の人に「大日さま」と親しまれている。 写真写真 ご朱印 牛馬、家畜の守り神として信仰を集めて来た。毎年、旧暦の六月に人間や牛馬の代わりになる「キュウリ」 に厄を封じ込めて川に流す。現在はペットの霊の供養にお参りする人も多いらしい。ここには珍しい茅葺の 鐘楼が目を引く。しかも300年ちかく風雪に耐えてきたものという。

 仏木寺を出て約16キロで明石寺(43)(メイセキジ)についた。
 明石寺は 写真ご朱印 四国霊場で四つしかない天台宗のお寺の一つで、「あげいしさん」とか「あげしさん」の愛称で親しまれている。 境内には大師が修行した「弘法井戸」が残っている。源頼朝が命の恩人の禅尼を弔うために阿弥陀如来を 安置したのは1194年のことである。現在の本堂は明治時代に建立されたもので、鬱蒼とした緑に囲まれ、 古色蒼然として趣がある。

 明石寺を出て、次の大宝寺(44)までが何と100キロ近く、今までで一番長い距離となった。 大宝寺(44)の近くまできたが、5時にお寺が閉まってしまうので、距離的に近い岩屋寺(45)を 先にお参りすることにした。途中、まったくの山の中でどしゃぶりの雨に難行苦行した。 バケツの水をひっくり返す、とはこのことで、こんなどしゃぶりでは防水具は全く役に立たない ことも分かった。。それこそ全身、靴の中まで水でどっぷりと浸ることになる。足の親指がなぜか腫れて痛む。 車の全く通らない寂しいうす暗い山道をただひたすら走った。 最後の岩屋寺も山の上にあり、今日は最大の難行となった。 今日は岩屋寺(45)をお参りし終了となる。疲れ果てた。

 岩屋寺は  写真写真 ご朱印 深い山の中にあり、寺の周りには礫岩が沢山あり、数千万年前は海底にあったのだという。それが隆起し、 侵食されて独特の山容になった。もともと法華仙人という女性が修行していた場所という。修行に来た 大師が仙人と会い、仙人は大師に深く帰依したという。明治31年に焼失したのを、大正9年に太子堂が、 昭和2年に本堂が、昭和9年に山門が、昭和27年に鐘楼が再建されて往時の姿を取り戻した。

 今日は苦労した割には7つのお寺しかお参りすることが出来なかった。あとまだ半分あると思うと 気がめいってきた。しかも大宝寺(44)の近くの町で宿を探したが、なかなか見つからない。 なぜか町に宿が見当たらないのである。やっと一軒見つけたが一杯で断られる。 走り回った挙句、近くの床やで民宿「一里木」(¥6000+1500(ビール3本)= ¥7500)を紹介してもらい、やっと泊まることが出来た。いかにも古い旅館だ。 しかしこの後が良かった。歩いてお遍路している九州大学三年生と、 旅館の主人と一緒に飲み、話し込む。今回のお遍路で、歩いたり、また自転車に乗ったりしてお遍路 している若い青年に沢山出会った。いろいろと暗い社会問題がある中で、ほっとした気持ち になった。
(給油 宇都宮石油店 9.3L ¥986 @101 オド224.3KM)

本日の走行 258KM

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