#恋話シリーズ・あの日の涙 天使の涙 by飛鷹 !wait30 \>This is another side story of "冷たい雪 温かい雪"&"求める心 触れあう心" !wait60 俺がこういうことでうだうだ悩むのって、 正直、らしくないとか思う。 でも、だからといって どうにかなるわけでも無いんだよなあ・・・。 はあ・・・。 恋愛沙汰ってのは、厄介なもんだぜ・・・。 !wait60 \f[20]\> Silhouette Note.恋話シリーズ \<\s\>Valentine Story\<\s \>\f[36]   あの日の涙 天使の涙 \>Scene1\<\s\> 悩み多き少年 !v5=0 !v27=1 !v28=1 !v35=1 !v36=1 !wait45 12月上旬、塾にて・・・ !wait45 !mv塾の教室 !bgmリラックス @200 ・・・とまあ、そんな騒動もあったんだ。 @412 あはは・・・。 中学に入学早々、間違えて女子トイレに 入っちゃうなんて、流石シシト君だね。 @1 塾の授業が始まるまでのちょっとした空き時間。 それを利用して、俺は冬村に、中学時代の シシトにまつわるエピソードを話していた。 @0 @1 俺は毎日の学校に限らず、 塾にもいつも早めに来ている。 そんでもって最近は、その待ち時間の間に よく冬村と喋っている。 @100 @410 あ・・・。噂をすれば影。 シシト君がきたね。 @412 それじゃ、ちょっと行ってくるね。 @200 おう、頑張れよ。 ・・・・・・。 @202 はぁ・・・。 @1 シシトのところへ行く冬村の背中を見て、 ため息一つ・・・。 やっぱり、楽しい時間ってのは、 経つのが早いもんだ・・・。 もう少し冬村と喋って居たかったが・・・ まあ、仕方ねーよな。 ・・・・・・ ちなみに、俺と冬村が話すようになったのは、 シシトの存在が切欠だった。 @102 @412 @1 端から見て、何割かの人は気付くだろうけど、 冬村はシシトに惚れている。 まあ、俺がそう断言できるのは、 冬村に恋の相談を持ちかけられたから・・・ なんだけど・・・\sそれが、皮肉なことに・・・ 俺は、その相談を受けているうちに、 冬村に惚れちまったらしい・・・。 @202 あー・・・。 なんでなんだろうな・・・? @1 今の俺の頭に浮かんでくる言葉が、 つい、ぽつりと漏れてしまった。 本当に、なんで惚れちまったんだろう? @0 @1 初めて冬村と会った時の印象は、 "いかにもいいとこのお嬢様"だった。 でも、話してみると、 意外と親しみやすい印象に変わって・・・ ・・・だけど、実際に親しくなると、そこはかとなく 漂っている冬村の気品に気付いて・・・ まあつまり、俺にとって冬村は、 高嶺の花なんだな、と・・・ 最近、再認識したんだ・・・。 逆に俺は、雑草みたいなやつだから、 どう考えても冬村とはつりあわねえ。 っていうか、それ以前に・・・ @102 @412 @1 冬村はシシトに惚れているんだから、 俺がどうこうとか関係ねーよな・・・。 ・・・そう、思おうとしているんだが・・・。 いつの間にやら"冬村をふり向かせたい"と 思い、悩んじまってるんだよ・・・。 それなだけに、 今の俺は、かなり複雑な気分だ・・・。 @0 @1 正直、冬村と話している時間は、 すげー楽しい。 シシトやアルバートと喋っている時とは 違う楽しさがある。 なんていうか・・・ あいつらとつるむのは、面白い。 だけど、冬村と話すのは、楽しい。 ・・・そんな感じの違いだ。 そして、その内容が、 恋の悩み相談であっても、だ。 ま・・・シシトに嫉妬しちまうのは、 いわずもがなだけどな・・・。 @0 @1 それでも、冬村がシシトに惹かれる理由も、 なんとなくだが察している。 サエちゃんという接点があるし、誘拐事件で 修羅場を一緒に潜り抜けたらしいし・・・ 何より、人を惹きつける天性の才能を、 シシトは持っている・・・。 俺じゃあ勝てないということも、 自覚はしている・・・\sつもりだ・・・。 それに・・・。 @412 @1 シシトと居る時の、シシトに向けている、 冬村の笑顔が・・・。 あの表情が・・・好きなんだ。 横から眺めることしかできないけど、 あの笑顔が見たいから、 冬村のことを応援したいと思う俺が居る。 ・・・・・・。 あの笑顔を独占したくて、 応援したくない俺も居るけどな・・・。 ・・・・・・。 他に、冬村を素直に応援しきれない理由が、 もう一つ、あったりする・・・。 それは・・・。 @402 こんにちは・・・。 岸先輩・・・。 @202 お、おう・・・。 @402 はあ・・・・・・。 @1 最近、セトが物凄く落ち込んでいる。 端から見てもわかるくらい、どよーんと・・・ @402 ・・・・・・。 @1 すっげー寂しそうな目で、 シシトの事を見つめている・・・。 @100 ――― @402 !! @100 ・・・・・・。 @1 そんでもって、シシトと目が合うと、 慌てて目を逸らしてしまう・・・。 シシトはシシトで、 セトの事を寂しそうに見ているし・・・。 とりあえず、この二人の間に、 何かがあったのは、まず間違いない・・・。 @0 @1 シシトとセトは、 中学時代から、かなり仲が良かった。 当人達は知らないだろうけど、それは、 "付き合っているのでは"という噂が流れるほど。 ま・・・実際に付き合っていたわけじゃないが、 互いに必要とし合っていたのは確かだった。 シシトは、セトと出会ったことで、 サエちゃんのことから大分立ち直ったしな。 それに、自覚は無さそうだけど、 二人とも惹かれあっているように見えた。 ・・・だから この前までは、シシトとセトがそのうち くっついたらいいな、と・・・ 素直にそう、思っていた・・・。 そう・・・\r[この前までは,・・・・・・]・・・。 だけど、今は・・・ 冬村が、シシトに惚れていて・・・。 冬村がシシトとくっつけば、 きっと冬村は幸せで、あの笑顔が見れて・・・ でも・・・ 俺は、そんな冬村に惚れていて・・・ シシトとセトの事も、 どうにかしてやりたくて・・・。 考え事がごちゃごちゃしちまってるんだ・・・。 だからもう、 どうしたらいいのか、わからねえ・・・。 !bgm !mvnil !wait45 こんな風にあーだこーだと悩んでいたのが、 この頃の俺だった・・・。 @0 !mv !wait50 \>Scene2\<\s\> 優しさと卑怯の狭間 !wait60 数日後・薙島高校の放課後 !wait45 !v27=2 !v28=2 !bgmけだるい午後 !mv301教室 @200 なあ、シシト。 ちょっといいか? @100 何?リョウヘイ。 @1 あれからも色々と、俺にしては珍しく 連日悩み続けたが・・・ この日、一つ行動を起こすことにした。 @200 単刀直入に聞くけどよ。 @202 お前とセト・・・何かあったのか? @1 最近のこいつらがすれ違う様子は、 正直、見ていて少し痛々しいくらいだった。 セトもシシトも、互いの事を想っているのに、 巧く接することができない。 ・・・そんな感じだった。 だから、かなり心配になったし、 一体何があったのかも、かなり気になった。 @100 ・・・・・・\sうん。 僕に原因があって、最近、 ギクシャクしてしまっているよ・・・。 @202 自分に原因があると自覚しているのか・・・。 @100 うん・・・。 @1 でも、具体的に何があったのかについては、 言えないみたいだな・・・。 @100 最近、さ・・・ 迷いや戸惑いが、隠しきれないんだ・・・。 @1 迷いや、戸惑い・・・か・・・。 シシトが戸惑うことといったら、 大抵は決まっている。 @200 勘だが・・・サエちゃんのことと絡んでるか? @100 そうだね・・・。\s 未だに引きずっていることに、 僕自身が驚いているよ。 もう、とっくに吹っ切れていると 思っていたしね・・・。 @1 やっぱり、な・・・。 なんだかんだ言って、シシトは長いこと サエちゃんの事を引きずっていた・・・。 @202 まあ、なんだ・・・。 簡単に吹っ切れるものでも無いだろうよ。 @1 シシトが負った心の傷がどれだけ深かったか、 俺は、よく知っている・・・。 @0 @1 シシト達が銃撃事件に巻き込まれてから 間もない頃・・・ つまり、サエちゃんが亡くなってからの シシトの落ち込みようは、かなり酷かった。 俺もサエちゃんとは割りと親しかったから、 少なからずショックを受けたけど こいつは、その比じゃないくらい、 深く傷ついていた・・・。 それでも、生きている以上、 いつまでも凹んでいるわけにもいかない。 だから、シシト自身も、立ち直ろうと努力して・・・\s でも、なかなか克服できなくて、焦って・・・ それでも、足掻いて・・・ あの時のあいつは、 "あたかも立ち直ったように振舞うこと"に 必死になっていた・・・。 だからこそ余計に、あいつの心の傷は、 癒えるのが遅かったんだと思う。 でも・・・中学2年の春と共に、 シシトに、立ち直る切欠が訪れた。 セトとの、出会いだ。 @200 ・・・それに、セトが居たから、 あの時のお前は立ち直れた・・・。 そうだろ? @102 本当、よくわかってるね。リョウヘイ。 @200 付き合い長いんだし、当然だろ? @1 中学に入って早々から、 俺とシシトはよくつるむようになった。 こいつと居ると、 スゲー面白い毎日が過ごせたし、なにより、 吸い付くように相性が良いとでも言うか・・・ 巧く噛み合うんだよな。 シシトと何かしらやってみるとさ。 だから、早く元気になって欲しくてさ。 俺も色々と、励ましてみたりしたんだ。 まあ、その"色々"のうちの一つに、 シシトをクラスの委員長にする計画があった。 荒治療だけど、前に出て行けばこいつは 色々と取り戻すんじゃないか?と・・・ 俺の大して無い脳みそは、考えたわけだ。 そしたら見事にクラス全員支持での当選。 そして・・・それが切欠で、 シシトは、同じくクラスの委員長になった セトと出会うことになった・・・。 それからの2年間・・・ 俺は、こいつらのこと、よく見てきた。 だから・・・ 最近、具体的に何があったかは知らないけど、 シシトとセトが今どういう状況なのか・・・ 根本となる原因が何なのか・・・ 俺は、\r[割と前から,・・・・・]予想がついていた。 そして、その予想は、やっぱり正解らしい。 @200 今の事情はあまり知らないけどよ、 いずれはセトに話すべきなんじゃねえか? お前にとって、セトは、他の女子とは違う、 大事な存在・・・だろ? 例え、サエちゃんのことを別にしても、だ。 @1 だから俺は、その予想が当たっていた場合は 言おうと考えていた意見を、シシトに言う。 ・・・でもな・・・。 @100 ・・・・・・。 @200 俺から見た意見だけど、お前らは互いに 必要とし合っていると思うぜ? それがどういう意味かはともかくよ、 頑張って仲直りしてみたらどうだ? @1 この意見を言ったということが、 どういうことか・・・ @100 そうだね・・・。 @102 気まずいままなのは、イヤだしね。 @1 俺は、それも既に理解していた・・・。 !mvnil !bgm !wait45 ただ、シシトとセトが仲直りするように、 ちょっと背中をおしてやった・・・ それだけの事として片付けることも、 できるだろうけどな・・・。 だけど・・・ これは、シシトとセトをくっつけることに 繋がると、予想していた。 中学の時にくっついていてもおかしくなかった、 シシトとセト・・・ そんな二人の最近の様子を見ていると、 すれ違っていれど互いに想い合っているって ことは、俺には容易く見抜けた。 俺の言ったことは、 そのすれ違いを解消するためのこと。 互いを意識していて、すれ違いが無くなれば、 二人がくっつくのも自然な流れ。 そして、それは・・・ 冬村が、ふられるということに繋がる・・・。 ・・・・・・。 「シシトがセトとくっつけば、 冬村の事は、俺にもチャンスが出てくる・・・」 そう、打算的に考えちまった自分が、 すっげー嫌だ。 ・・・もし、冬村の事が無ければ、 俺はもっと素直に、シシト達のフォローが できただろう・・・。 互いに必要とし合っているあいつらを、 素直に応援してやれただろう・・・。 だけど・・・。 冬村が泣くことになるのは、やっぱり、 物凄く嫌だ・・・。 冬村の笑顔が見たいから、 俺は、恋の相談も引き受けて・・・ ・・・・・・。 俺の行動、矛盾しまくってるな・・・。 シシトとセトの事を応援したいのは、本当だ。 冬村の事を応援してやりたい気持ちも、 やっぱり、本当なんだ・・・。 でも・・・。\s やっぱり、俺は冬村が好きで・・・ 冬村の、シシトに向いているその心を、 奪いたいと思っちまう・・・。 純粋になれば、なっていくほど、 奪いたくなる・・・。 だから・・・ 俺は、卑怯なんだと思う・・・。 シシトとセトを応援したいという名目で、 冬村を奪う布石を置いてしまったから・・・ @0 !mv !wait50 \>Scene3\<\s\> あの日の涙 !wait60 12月24日の夜・ゲームセンター !wait45 !v27=1 !v28=1 !mvゲームセンター !bgmゲームセンター @202 はあ・・・・・・。 @1 落ちつかねえ・・・。\s ゲームにも全然集中できねえ・・・。 @0 @1 さっきまで俺は、冬村やシシトらと一緒に、 ここで遊んでいたわけだが・・・ つい先ほど、冬村がシシトを誘って、 外に出て行った。 恐らく、冬村はこれから、 シシトに告白するんだろう。 まあ、告白が今日なのはわかっていた。 冬村自身が宣言していたから。 クリスマスイヴと言えば、 恋人達のイベントって雰囲気があるしな。 だからってわけじゃないが・・・ 俺はそれとなく、その機会を用意した。 そこまでしか、俺にできることは 無いから、な・・・。 後は、事の成行きを見届けるだけ・・・ なんだけどよ・・・。\s やっぱり、色々と考えちまうんだ・・・。 シシトの事・・・\sセトの事・・・ ・・・\s冬村の事・・・ シシトは冬村に、どう答えるのか、とか もし、シシトがOKしたら、 セトはどうなるのか、とか・・・ シシトが断ったら・・・\s 冬村は、どうなるのか、とか・・・。 俺がいくらどーのこーのと考えたって、 なるようにしかならねえってことは わかっている。 さっきからそう、自分に言い聞かせている。 それでも、\s落ち着いていられねえんだ・・・。 @202 ・・・・・・。 @1 あれから、どれくらい時間が経ったっけ・・・。 そろそろ、決着がついている頃じゃないか・・・? どうなったのか、気になるな・・・。 @200 ・・・・・・。 @1 どうなったか気になって仕方ない一方、 一つ、どんな展開になったかの予感もあった。 !bgm !mvnil だからかもしれない・・・。 気付けばいつの間にか、 身体が自然と、冬村を探すべく動いていた。 @0 !mv !wait60 !se(Action)学内歩き !wait5 !se !wait20 !se(Action)学内歩き !wait5 !se !wait20 !se(Action)学内歩き !wait5 !se @200 ・・・・・・。 @1 雪降る街はイルミネーションで彩られ、 そこらへんには恋人達が溢れている。 @202 ・・・はぁ〜・・・。 @1 アテられちまうほどに、そっちの雰囲気で 満ちていて、なんだか居心地が悪いぜ・・・。 @0 !mv !se(Action)学内歩き !wait5 !se !wait20 !se(Action)学内歩き !wait5 !se !wait60 @1 ・・・・・・\sふと、立ち止まる。 "俺は、冬村を見つけたとして、 その後どうするつもりなんだ?" 急に、そんな疑問が湧き上がった。 シシトと上手く行ったようなら、 そのまま二人きりにしてやればいい・・・。 だけど、冬村がふられていたら・・・ ・・・どうするかは、何も考えてなかった。 ただ、思うがままに探しに出ていただけで・・・。 ・・・・・・。 @200 ・・・・・・\s!! @410 @1 それは偶然か・・・なんとなく見回してみたら、 雪の積もったクリスマスツリーの下に立っている 冬村の姿が、視界に入ってきた。 その隣には・・・。 ・・・・・・ 誰も、居ない。\s それは、つまり・・・ @410 @1 冬村・・・。 @0 @1 ツリーの光に微かに染まるその横顔は、 とても悲しげで・・・ だから・・・\s どう声をかけたらいいのかわからないけど、 とにかく、放っておけなくて・・・。 @0 !mv !wait30 !se(Action)学内歩き !wait5 !se !wait30 !se(Action)学内歩き !wait5 !se @1 ゆっくりと、近づく・・・。 @410 ・・・・・・\s岸さん・・・。 @1 傍まできて、ようやく冬村が俺に気づき、 振り向いた。 @200 冬村・・・。 @1 でも、俺は何を言ったらいいのかわからず、 ただ、そう名前を呼んだだけ・・・。 ・・・\sすっげー、もどかしい・・・。 冬村にそんな悲しそうな顔はさせたくなくて、 どうにかしてやりたいってのに・・・。 本当に・・・こういう時、どうしたらいいんだ? @0 @1 沈黙・・・。 雑踏の音が五月蝿くて、 流されているクリスマスソングも、 なんだか場違いに感じる。 @410 私・・・\sふられちゃった・・・。 @1 不意に、冬村がポツリと呟いた。 @200 ・・・・・・。 !bgm別れ !wait30 @410 今更かもしれないけど・・・ 岸さん。 色々とありがとう。 @1 そう言いながら、微笑む冬村・・・。 でも、その笑顔は・・・ @410 私の相談にのってくれて、 たくさん、協力してくれて・・・。 @1 泣きたいのを必死に我慢している、 痛々しいほどの微笑みで・・・ @410 ふられちゃったけど、 告白したことは、後悔していないから・・・。 @1 出てくる言葉も、 弱々しく、儚げで・・・ そんな冬村を見ていて、 気づいたら、俺は・・・。 @0 @410 え・・・・・・。 @1 少し強引に冬村を引き寄せ、 抱きしめていた・・・。 @412 き、岸さん・・・? @202 泣きたいんだったら・・・ @410 ・・・・・・? @202 我慢なんかしねーで、泣けよ・・・。 @200 俺の胸でよけりゃ、貸してやるから・・・。 @1 冬村のあんな表情・・・ もう、見ていたくなかった・・・。 "後悔していない"って言ったって、 悲しいことには変わりないくせに・・・ なのに、俺なんかに礼を言うために、 無理して笑って・・・ そんな痛々しい笑顔を見るよりは、 まだ、泣かれたほうがいい・・・。 ・・・・・・。 ・・・俺なんかじゃ、務まらないというか、 こんなことするの、似合わなくて可笑しいって 思われるかもしれねえけどさ・・・。 そう思って笑ってくれるんなら、 それはそれで構わない。 だったら、俺はピエロを演じりゃいいだけだ・・・。 冬村の痛々しい笑顔や涙を見るよりは、 その方が何百倍もマシだ。 冬村を抱きしめたのは・・・\s こう、衝動に駆られての事だけど・・・ それでも本気で、そう思っている・・・。 だから、どっちに転んだって構わない。 ピエロを演じる覚悟も、すぐにできた。 でも、だからだろうか・・・。 @410 ありがとう、岸さん・・・。 貸して・・・もらうね・・・。 @1 そう、素直に腕の中で泣き始める冬村を見て、 ほんの少しだけ、拍子抜けした・・・。 でも・・・信頼されているのかと思うと、 どこか嬉しく感じる俺が居た・・・ そして・・・ "冬村を奪う布石を置いたこと"を思い出し、 罪悪感で胸がチクチクと痛みだした・・・。 それでも・・・ @413 うう・・・っ・・・。 @1 嗚咽をかみ殺しながら、 静かに涙を流し続けている冬村を・・・ 腕の中にあるこの温もりを、 ずっと、手放したくないと・・・ 冷たい雪降る中、密かに、そう願った・・・。 @0 !bgm !mv !wait50 \s\s\s !wait60 @410 私・・・\sふられちゃった・・・。 !bgm別れ !wait30 @1 なんとなく、岸さんに対して、 そう、ポツリと呟いた私・・・。 なんて例えたらいいかな・・・。 こう・・・胸の内にあることを、 外に出したくなったんだと思う・・・。 でも・・・それは、ダメ・・・。 きっと、岸さんに余計な迷惑をかけちゃう・・・。 それよりも、 岸さんには、ちゃんとお礼を言わなきゃ。 @410 今更かもしれないけど・・・ 岸さん。 色々とありがとう。 私の相談にのってくれて、 たくさん、協力してくれて・・・。 @1 岸さんには本当に、 たくさんお世話になった・・・。 シシト君の事を色々と教えてもらったり・・・ 相談にも乗ってくれて・・・ 今日も、さりげなく、告白の機会を 用意してくれて・・・。 @0 @410 ふられちゃったけど、 告白したことは、後悔していないから・・・。 @1 シシト君に私の想いを伝えれたのは、 本当に良かったと思ってる。 シシト君の気持ちを知ることもできたし・・・ 今後気まずくなることも無く、 友達として接していけそうだし・・・。 @0 @1 それでも・・・ なんでかな・・・。 やっぱり、悲しい・・・。 心に穴ができてしまったような、 喪失感というか、虚無感というか・・・ そういうものが、さっきから どんどんと湧き上がってくる・・・。 だから・・・ちょっと・・・\s ううん・・・かなり、泣きたいかも・・・。 でも、泣いちゃったら、 岸さんに迷惑かけちゃうから、我慢しなきゃ・・・。 そう、思っていたけど・・・ @0 @410 え・・・・・。 @1 少し腕を引っ張られたと思ったら、 私は、岸さんに抱きしめられていた・・・ @412 き、岸さん・・・? @1 い、いったい・・・どうして・・・? @202 泣きたいんだったら・・・ @410 ・・・・・・? @1 耳元で囁かれる、低い声・・・。 そして、その言葉に、少しドキッとした。 @202 我慢なんかしねーで、泣けよ・・・。 @1 ・・・私が、泣きたいのを我慢してるの、 ばれちゃっていたんだ・・・。 @200 俺の胸でよけりゃ、貸してやるから・・・。 @1 ちょっと強引だけど、優しい気遣い・・・。 それが、なんだか温かい・・・。 @410 ありがとう、岸さん・・・。 貸して・・・もらうね・・・。 @1 それから私は、堪えていたものを 少しずつ流していった・・・。 !wait60 !bgm @0 !wait60 !v5=1 !mvショッピング街 !bgmショッピング街 @410 岸さん。今日はありがとう。 @200 いや、いいってことよ。 @1 あれから暫くの間、 俺達はあのままじっとしていた。 今更になって思ったが、 今日がクリスマスイブで助かった・・・。 もし普通の日だったら、あの状況は確実に 端から見てて、浮いていたと思う。 けど、今日は周囲にカップル達が たくさん居たから、それに紛れていたように 見えただろうし・・・。 それにしても・・・ 女の子を抱きしめたの、初めてだったけど・・・ なんつーか、かなり華奢だったな・・・。 こう、あんまり力を強く入れたら、 壊れちまいそうな気すらした。 それに・・・なんだか、柔らかくて、 結構良い匂いがして・・・。 ・・・やべえ。\s 思い出したらなんだか顔が熱くなってきた。 くそっ!煩悩退散!! @410 ・・・・・・?\s 岸さん?どうしたの? @202 あ、い、いや、別になんでもねえから。 @1 ああ・・・かえって変な反応になっちまった。 冬村は怪訝そうな顔しているし・・・。 ・・・でもまあ、 今の冬村は自然な表情してるし・・・ とりあえず、一安心・・・だな。 ・・・涙のあととかは残ってるけど。 @410 ところで、岸さん。 明日って・・・時間、空いてるかな? @1 少々唐突なタイミングだけど、 冬村がそう話しかけてきた。 明日、か・・・。 @200 おう、空いてるぜ。 @412 じゃあ・・・付き合ってくれる? @200 へ・・・? @1 豆が鳩鉄砲を喰らった・・・ って、もとい!今の無し! 俺、動揺しまくってるな・・・。 とにかく・・・ 鳩が豆鉄砲を喰らった表情と言うのは、 正に今の俺がしているそれだろうか。 @0 !bgm !mvnil !wait60 !bgmショッピング街 !mvショッピング街 @410 岸さん。今日はありがとう。 @1 あれから暫くの間、私は岸さんの胸を借りて、 随分と泣いた・・・。 やっぱり、後悔はなくても・・・ ふられたことは、悲しかったから・・・。 でも、たくさん泣いたお陰で、 大分すっきりできた・・・。 岸さんには、本当に感謝だね。 @200 いや、いいってことよ。 @1 そう言ってから少しして、 岸さんは何故か急に頭をブンブンと振り出した・・・。 一体、どうしたんだろう? @410 ・・・・・・?\s 岸さん?どうしたの? @202 あ、い、いや、別になんでもねえから。 @1 う〜ん・・・。 ますます、変な様子・・・。 気になるけど、気にしないほうがいいかな? ・・・うん。余計な詮索は良くないし、 気にしないことにしよう。 それよりも・・・ さっき、言葉ではお礼を言ったけど、 今まで色々と協力してくれたお返しを ちゃんとしたいと、ふと思った。 @410 ところで、岸さん。 明日って・・・時間、空いてるかな? @200 おう、空いてるぜ。 @412 じゃあ・・・付き合ってくれる? @1 というわけで、デートのお誘いをしてみた。 ・・・んだけど・・・。 @200 へ・・・? @1 なんだか、妙に驚いた顔をしている岸さん。 ・・・・・・\sあ。\s 今の私の言い方だと、何か誤解させたのかも。 @410 えっと、なんていうかな・・・ 明日、憂さ晴らしみたいなことしたいなって 思ったんだけど・・・。 @412 ダメかな・・・? @1 憂さ晴らしは、ただの口実だけどね。 お礼に・・・て言ったら、また変に 気を使われちゃうかもしれないしね。 それに・・・しっかりと立ち直るためにも、 明日は思い切り遊びたいのも本当。 @200 ああ、なるほどな。 そういうことなら、いくらでも付き合うぜ。 @410 うん。ありがとう。 !bgm !mvnil !wait45 !bgm夜の静けさ !mvマンション街 @410 岸さん。今日は本当にありがとう。 それに、わざわざここまで送ってくれて。 @200 これくらいお安いごようだって。 @412 ・・・明日、遅刻しちゃダメだよ? @202 わかってるって。 @200 何気に学校でも皆勤賞の俺だぜ? そんなヘマはしないって。 @410 そっか。 それじゃあ、また明日。 @200 おう、また明日。 @0 !mv !se(Action)学内歩き !wait5 !se !wait25 !se(Action)学内歩き !wait5 !se !wait25 !se(Action)学内歩き !wait5 !se @410 ・・・・・・。 @1 私・・・。意外と、元気みたい。 一人になって、ふとそう思った。 さっきみたいに、岸さんとあんなふうに 喋れたのが、自分でもちょっと不思議だった。 @0 @1 シシト君にふられた事は、 やっぱりショックだったし・・・。 ・・・告白したことは後悔していないし、 ふられる場合の覚悟も、してはいた。 それでも・・・やっぱり、失恋は辛いから、 暫くは引きずるかもしれないとも思ってた。 だけど・・・ 思っていたほど、気持ちは沈んでない。 ・・・・・・。 !bgm !mvnil 岸さんのお陰・・・かな? そうだとしたら、尚更感謝しなきゃね。 @0 !mv !wait60 \>Scene4\<\s\> でぇと? !v5=0 !wait60 !bgmゆったり雰囲気 !mvショッピング街 !se(Action)学内歩き !wait5 !se !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se !wait5 !se(Action)学内歩き !wait5 !se @410 おまたせ、岸さん。 ちゃんと遅刻せずに来たみたいだね。 @1 ショッピング街の待ち合わせ場所で待つこと5分。 冬村が小走りでやってきた。 @200 だから、俺は遅刻なんざしねえって 言っただろ? @1 早めの行動は常識だぜ? @412 あはは。そうだったね。 ・・・待たせちゃったかな? @200 いや、そんなに待ったわけでもねーから。 @1 俺が来たのは、待ち合わせの時間の10分前。 冬村が来たのは5分前だから、 両者とも遅刻は無し。 @410 そう?なら良いんだけど・・・。 @412 それじゃあ、早速デートと参りましょうか。 @202 へ・・・?で、でえと・・・? @1 い、いきなりデートって言われても・・・ なんだか、かなり戸惑うぞ。 @410 うん。デート。 ・・・何か問題でもあるのかな? @202 い、いや、そういうわけじゃないが・・・ @1 冬村とデートってことなら、 むしろ嬉しいくらいだ。 だけど、確か・・・ @202 ただ遊びにいくだけじゃなかったのか? @410 二人で一緒に遊ぶんだから、 十分デートじゃない? @200 そういうものなのかねえ・・・。 @412 そういうものなの。 @410 もしかして、岸さん・・・ デート、したことないの? @202 う、うるせーやい。 @1 俺はモテるような男じゃねーから、 生憎とそんな経験なんかねーよ・・・チクショー @412 よし! それじゃあ、サユキちゃんがそんな 岸さんにデートを教えてあげましょう! @200 ・・・冬村は、あるのか・・・。 デートしたこと。 @1 なんか・・・胸の中で疼いたな。 @410 あるよ? @200 ・・・・・・。 @1 嗚呼・・・疼いたのは、嫉妬か。 冬村とデートしたヤツに対する・・・。 @412 女の子とだけどね。 @1 なんだ・・・女の子とか。 それを知って、一瞬で霧散する俺の嫉妬心。 ・・・っていうか・・・ @202 それって、デートっていうのか? @412 デートっていうの。 @200 そういうものなのかねえ・・・。 @412 そういうものなの。 @1 う〜ん・・・ 女の感覚って、やっぱよくわからねえ。 @410 それじゃ、早速いこっ! @200 お、おう。 @1 でもまあ・・・こんなやりとりをするのも、 なんだか楽しいな。 ・・・って、あれ? いつの間にか手をとられて引っ張られてる? ・・・冬村の手・・・ なんだか、小さくて、柔らかいな・・・。 !bgs(環境)心拍 !wait25 !bgs !bgs(環境)心拍 !wait25 !bgs !bgs(環境)心拍 !wait25 !bgs やっべ。ドキドキしてきた! き、気づかれないか心配だ・・・。 っていうか、手に汗かかないか不安だ! ああ、不安に心配だらけ。 ・・・俺、本当に大丈夫なのか? !bgm !mvnil !wait60 !bgmゆったり雰囲気 !mvショッピング街 @410 う〜〜ん! すっきりしたあ! @202 凄かったな、冬村・・・。 @1 お互いにゲーマー(冬村は一応隠れ?)な 俺らが最初に行ったのは、言わなくとも 予想がつくであろう、ゲーセン。 でまあ、今日の冬村はかなり弾けてた。 シルドラにおけるそのプレイの凄まじさと いったら、そりゃもう、見ているだけでも 圧倒されちまった・・・。 ありゃあ、当面勝てる気がしねえ。 けど・・・ @412 ふふ・・・。 岸さんも、早く私に追いついてね? @1 なんて言われちまうと・・・ @200 勿論。すぐに追い抜いてやるさ! @1 なんて、のせられて答えちまう俺。 我ながら単純というか、なんというか・・・。 まあ、それはともかく・・・ 今は、これから昼飯を食べるため、 どこへ行こうかと考えているところだ。 @200 ところで、 冬村はどこか行きたいお店とかあるのか? @410 う〜ん・・・こういう時、 さらっと良いお店へ連れて行ってくれるのが 女の子としては嬉しいんだよ? @202 そういうものなのか・・・。 @412 そういうものなの。 @202 すまないが、女が好みそうな店なんて、 俺は知らねーよ。 @1 そもそも俺は、 そういうこととは無縁だったんだっ! @412 あはは・・・。 それもそうだよね。 @410 それじゃあ・・・。 @0 !bgm !mvnil !wait60 !bgm公園 !mv中央公園 @410 どうだった? 私のオススメのお店。 @200 料理もデザートも美味かったな。 @202 けど・・・俺は、絶対一人では行かない。\s っていうか、男一人では入れない。 @412 あはは・・・。 @1 昼食は、冬村オススメのお店ですませたんだが・・・ そのお店ってのが、女性向けの小洒落た 喫茶店で、当然ながら女性客が多かった。 だから、なんつーか・・・居辛かったぜ・・・。 でまあ、昼飯を済ませたあと、 俺らは散歩感覚で中央公園まで来た。 @410 ん〜。 雪、だいぶ無くなっちゃったみたいだね。 昨日はあんなにたくさん降ったのに・・・。 @200 アクアフロートはハイテクな浮き島。 除雪能力も高いんだぜ。 @410 そっか・・・。\s 確かに便利だけど・・・ ちょっと情緒が無いのが残念だよね。 でも、ベンチも乾いているし、 ちょっとここでゆっくりしていこう? @200 んじゃあ、そうするか。 @0 @1 空気は冷えてるけど風は無く、 太陽の柔らかな日差しが温かい。 結構、心地良いな・・・。 ・・・あいつらも、こんな心地良い中で デートしてるのかねえ。 @0 @410 そう言えば・・・ @200 ん? @410 犬山さんは、どうなったのかな・・・。 @200 ああ、それなら・・・。 @1 言いかけて、俺は一旦言うのを止めた。 今日、冬村に会う前に、 俺はシシトとセトに会った。 あの二人が、ついにくっついたことを、 俺は既に知っている・・・。 ・・・昨日シシトに告白した冬村に、 それを言おうか言うまいか、少し考えた。 俺は、シシトがセトとくっつくことを促した・・・。\s "冬村を奪う布石を置いた"。 @410 ・・・・・・? @1 だからといって、そのことはいずれ 知るわけだから、隠す意味も無い・・・。 むしろ、隠すほうが変・・・だよな。 @200 セトなら・・・シシトとデートしてたぜ。 待ち合わせの前に、ばったり会った。 @410 そっか・・・。 犬山さん、無事にシシト君に想いを伝えて、 一緒になれたんだね・・・。 @200 ・・・・・・\sああ。 @410 犬山さんとシシト君の様子、どうだった? @1 様子、か・・・。 冬村がそれを気にするのは当然だよな。 @0 !bgm !mvnil @1 あいつらに会った時の事を思い出す。 !wait45 !mvショッピング街 !bgmショッピング街 @200 お、シシトにセトじゃねーか。 @100 やあ、リョウヘイ。 @400 こんにちは。岸先輩。 @1 冬村との待ち合わせ場所に行く途中、 俺は偶然、シシトとセトに会った。 @200 はは〜・・・ デート中だったか? @403 は、はい・・・。 @102 その通りです。 @200 なるほどな・・・。 @1 二人の照れた様子に、シシトがデートと 素直に認めたことからみても、 こいつらがくっついたのは明白だった。 一見しただけでもはっきりわかったけどな。 そして・・・。 シシトがセトとくっついたと言うことは・・・ @200 シシト。\s ようやく吹っ切れたみたいだな。 @100 ・・・うん。 おかげさまでね。 @402 ・・・・・・? @200 そうか。\s 安心したぜ。 @1 シシトがあのことを吹っ切ったのは、 喜ばしいことだ。 だけど、セトの様子を見ると、 まだ肝心なことは話してないみたいだな・・・。 @200 何はともあれ、二人ともおめでとさん。 @404 はい、ありがとうございます! @100 ありがとう、リョウヘイ。 ・・・・・・\s 今度は、リョウヘイがリョウヘイの為に 頑張る番・・・かな? @202 俺の為にっつーニュアンスはアレだけど、 気付いてたのか、シシト・・・。 @1 まさか、シシトからそんなことを 言われるとは、思ってもみなかった。 @102 まあね。 リョウヘイが複雑な立場だったことも、 昨日気付いたよ。 @1 複雑な立場、か・・・。 確かに、そうだったな。 ・・・って言うか・・・\s 俺が冬村に惚れてること、シシトにばれてる!? @202 お前、意外と鋭かったんだな・・・。 @102 どうだろうね? @1 う〜ん・・・。 俺の事だからばれたのかねえ・・・。 それにしても・・・。 @402 ・・・・・・。 @1 セトが随分と寂しそうだな・・・。 シシトにアイコンタクトを送る。 "・・・セトには、いつ話すんだ?"と・・・ @100 ・・・・・・。 @1 "今日、全て決着をつける"・・・か。 なら、俺は余計なことを言わず、 さっさと待ち合わせに行きますかね。 @200 おっと、お前の彼女さんが 何やら寂しそうにお前の事見てるぜ? @402 え・・・? @102 あ、ごめんよ、セト。 なんか話から置いてけぼりにしちゃった みたいだね・・・。 @402 い、いえ、気にしないで下さい・・・。 @200 じゃあ、俺は待ち合わせがあるから。 @100 うん。またね、リョウヘイ。 @400 さようなら。岸先輩。 !bgm !mvnil !wait45 @1 あいつらがくっついたことは、嬉しい。 俺は、素直にあいつらのことが祝福できた ・・・はずなのに・・・ 未だに、心の中で引っかかってる。 "自分のしたことは、 卑怯なことじゃないのか"って・・・ @0 !wait60 !bgm静かな時 !mv中央公園 @410 そっか・・・。 やっぱり、犬山さんとシシト君は、 お似合いなカップルに見えたんだ・・・。 @200 まぁ、少ししか喋らなかったけど、 そんな感じだったぜ。 @410 そっかそっか・・・。 うん。 やっぱり、昨日告白して良かった。 @1 ベンチから立ち上がって、 胸を張りながら言う冬村。 @410 多分、私が告白してもしなくても、 シシト君は犬山さんと一緒になったと、 私は思うの。 @1 そうだな・・・。 俺も、遅かれ早かれ、あいつらは くっつくと思っていたし。 @410 でも・・・ 犬山さんの方が先に告白していたら、 私はシシト君に告白し辛いじゃない? それに、告白もせずに失恋したら、 私、後悔して引きずっちゃってたと思うの。 それって、やっぱり嫌じゃない? @1 苦笑気味だけど、 その表情に暗さはまったく無い。 @410 どうせなら、はっきりと想いを伝えて・・・ それでふられるにしたって、 ちゃんとふられてスッキリしてから、 次に進みたいしね。 @1 そう言い切った時の冬村の笑顔は、 なんだか清々しくて、少し、眩しかった。 多分それは、冬村が失恋から吹っ切れて、 元気になったからだと思う。 そして・・・ その笑顔に見惚れつつも、 冬村が元気になったことを確信して、 俺は心の底からの安堵感をおぼえた。 !mvnil !wait30 それから俺らは、のんびりと散歩したり、 またゲーセンで色々と遊んだりと、 日が暮れるまで、たっぷり遊んだ。 @0 !bgm !wait60 \>Scene5\<\s\> 割と穏やかな日々 1月上旬・薙島高校 !wait45 !bgmゆったり雰囲気 !mv301教室 !v27=2 !v28=2 @202 はあ〜・・・。 冬休みは本当に短いねえ。 @1 休み明け初日ってのは、 やっぱりだるいねえ・・・。 @102 でも僕ら、来年なんか、 それどころじゃなくなると思うよ? @202 それを言うな。尚更憂鬱になるって。 @100 でもさ、僕らの今回の冬休みは、 特に充実したんじゃない? @200 まあな。 @1 あの日以降も、シシトやセトも交えて、 冬村ともよく遊んだし。 @102 リョウヘイ。なんだかんだで、冬村さんと 良い感じに進展してるんじゃないの? @202 う、うるせーやい。 @1 つーか、シシトにからかわれるなんて、 思ってもみなかったぜ・・・。 逆に、シシトをからかおうとしても、 全然動じないでやんの。 チクショー。 そのうち面白いからかいネタ握ってやる! 実はセトがシシト限定キス魔とか、 だったら面白いんだけどなあ・・・。 @102 (ギクッ) @1 でも、俺が見た限りじゃあ、 普通にほのぼのカップルって感じだし、 それはねーか・・・。 @102 (ほっ・・・) @100 それじゃあ、そろそろ帰ろうよ。 @200 んじゃ、そうしますか! !mvnil !wait30 !v35=2 !v36=2 !mv薙島高校 @403 シシトせんぱ〜い!! @1 シシトと高校から出ようとしている途中、 シシトの名前を呼んで手をぶんぶんと 振っているセトが見えた。 セトに犬の尻尾があったら、間違いなく そっちもぶんぶん振ってそうだな。 @100 セト。 わざわざ待っていてくれたの? @403 はい! @102 それなら、 メールしてくれたらよかったのに。 @403 どうせなら、サプライズをと思って。 @100 待っていてくれたのは嬉しいよ。 @102 だけど・・・う〜ん・・・。 もし、すれ違っちゃったら嫌でしょ? 僕、たまにゲーセンマニアに 拉致られることもあるからさ。 @202 誰がゲーセンマニアだ。 @1 って言うか、拉致ってニュアンスが嫌だ。 アルバートみたいじゃねーか! @102 話の流れ的にリョウヘイしかいないでしょ。 @404 あの、シシト先輩!岸先輩! もう一人のゲーセンマニアである 冬村さんも連れてきてますよ! @1 ・・・何!? 冬村を連れてきたって!? @412 ゲーセンマニアのサユキちゃんです! @410 岸さん、シシト君。 こんにちは。 @200 おう、こんにちは。冬村。 @100 こんにちは、冬村さん。 そしてセト、よくやった! @404 ありがとうございます! シシト隊長!! @1 こいつら、いつの間にか結託して・・・? それにしても、 相変わらず仲良くじゃれてるねえ。 セトなんか、シシトに頭撫でられて 凄く嬉しそうだ。 でも・・・。 @202 シシト・・・。 ここでそれはマズイぜ? @102 あ・・・。 @1 ここは男子校の真ん前だ。 そんなところでこんな光景繰り広げていれば、 当然・・・。 @212 ふっ・・・。 どうやら、男子校にあるまじき裏切り者が あらわれたようだね・・・。 @220 あの村上君が、 そんな可愛い子を掴まえてただなんて・・・ @230 村上君・・・妬むぞ恨むぞ呪うぞ・・・ @1 こういう嫉妬に駆られたやつらが あらわれるわけだ。 @102 ・・・・・・。\s さ〜て、どうしよう。 @200 しゃーねーな。 俺がなんとかしてやるよ。 @100 できる? @200 余裕。 @100 じゃあ、任せるよ。 @200 OK。 まあ、お前ら聞けって。 !bgm !mvnil !wait45 @0 10分後・・・ !wait45 !bgmゆったり雰囲気 !mv薙島高校 @212 うぅっ・・・。村上君・・・ 君を裏切り者扱いして、済まなかった。 @230 君達のエピソードに、オレ、感動したよ! @212 まったく・・・ 僕ってこんなに涙腺緩かったかな? @220 ううっ・・・。学級長として、 君達を学校公認のカップルとするよ! @102 リョウヘイ・・・。 なんでみんな涙まで流してるの? @200 お前らの中学からのエピソードを10分に まとめて、ドラマチックに話してみた。 @102 本当にそれだけで? @200 ああ。 @102 僕の知らない間に 随分と磨きがかかったんだね。 リョウヘイマジック・・・。 @200 そうか?前と変わらないと思うぜ。 @1 って言うか、あいつらが泣いたのは、 元々の話が良いからなんだけどねえ。 ちなみに、シシトの言う"リョウヘイマジック" ってのは、簡単に言えば交渉術の類だ。 持っている情報を巧く使って、 今みたいに相手を説得したりする術。 さっきも、感動的な話に仕立てたけど、 嘘は一切ついてねーぜ。 あと、"マジック"って名がついたのは、 シシト曰く魔法みたいに相手の態度を 一変させちまうかららしい。 @410 岸さん、凄いね。\s シシト君と犬山さんを公認カップルにまで しちゃうなんて・・・。 @200 公認宣言は予想外だけど、 これくらいなら軽いさ。 @410 \f[6]そのテクニックで私も口説いてくれたらいいのに・・・ @202 ・・・・・・? 冬村、どうした? @1 独り言なんだろうけど、 声が小さすぎて聞こえなかったな・・・。 @412 な、なんでもないよっ! ほらほら、それじゃ、帰ろう! @200 そうだな。 @100 それじゃあ、行きますか。 @1 こんな感じで、 俺達は毎日を過ごしていった・・・。 @0 !mv !mvnil !wait45 !mv住宅地 !wait45 !se(Action)跳ね @832 シシトぉ〜ん\wh @104 うわっと! クロウさん! いきなり飛びつくのはやめなさい! @404 むむむむ・・・!! @1 そう言えば、最近、 セトにライバルが現われたっけ。 なんか、シシトにべったりな喋る犬。 @200 平和だねえ。 @412 平和だね。 !mvnil !wait30 @1 毎日が楽しくて、平和な日々。 ・・・いまだに冬村には片想い中だけど、 それはそれで楽しんでいる俺が居る。 でも、いずれはシシトとセトみたいに、 恋人になりたいよな・・・。 !bgm !wait60 @0 2月最初の休日・・・ !wait45 !v27=1 !v28=1 !v35=1 !v36=1 !mvシシトの部屋 @100 告白方法? !mvnil !mvアルバートの部屋 @403 告白・・・ですか。 @0 !mv !mvnil !wait45 \>Scene6\<\s\> 天使の涙 !wait60 !bgm安らぎ !mvシシトの部屋 @200 ああ。 @202 まあ、お前だから全部ぶっちゃけて 話すけどさ・・・。 @200 そろそろ、前へ進みたいって思うわけよ。 それで、その参考の為にお前らの事を 聞きたいわけなんだが。 @102 う〜ん・・・。 僕らの事って言われてもねえ・・・。 @100 参考にはならないと思うけど・・・。 あの後、セトと会ってね。 その時、クリスマスプレゼントって事で これを渡されたんだ。 @1 首にかかっている、小さめの十字架のついた ネックレスを手に取るシシト。 照れつつも愛しそうにそれを見ているあたり、 よっぽど大事なんだろうな。 物そのものもだけど、それ以上に、 それに籠められた想いが特に・・・なんだろうな。 @100 それでその時に、セトに告白されたよ。 @200 なるほどな。 それで、四六時中身につけてるわけか。 @102 まあね。 学校では制服の下に隠してるけどさ。 @200 お熱いことで。 @102 はいはい。 で、リョウヘイはわざわざ惚気話を 聞きに来たわけじゃないんでしょ? @200 そうだった。 んで、本題だけどさ。 もう一個お前に聞きたいことがあるんだ。 @100 どちらかというと、そっちが本命かな? @200 まあ・・・な。 !mvnil !wait30 !mvアルバートの部屋 @412 うん。告白。 犬山さんはどうやってシシト君に想いを 伝えたのかと思って。 参考にしたいし、是非聞かせて欲しいな。 @403 え、えっと・・・それは・・・。 @1 犬山さんってば、頬を桜色に染めて 照れちゃって・・・可愛いなあ。 @410 告白の話がダメなら、首にかけている "それ"の話でもいいよ? @403 これ・・・ですか? @412 うん、それ。 @1 可愛らしいハートが二つ通っている ネックレス・・・。 きっと、シシト君からのプレゼント じゃないかと思う。 @403 多分察していると思いますけど、 これはクリスマスプレゼントとして、 シシト先輩から貰いました。 イヴじゃなくて、クリスマスの日に・・・ ですけどね。 @412 そうなんだ。 @1 私が岸さんとデートしていた日に プレゼントされたんだ。 それにしても・・・。 @410 シシト君がそれを買った時 どんな様子だったか、ちょっと気になるね。 @403 ですよね! @402 でも、教えてくれませんけどね。 @412 あはは・・・。 きっと、恥ずかしかったんだろうね。 @403 そうだと思います。 @404 ところで、冬村さん! もうすぐ"あの日"ですし、 今日の本題はもしかして! @410 ・・・・・・\sうん。 それで、犬山さんにお話を 聞いて欲しいなって思ったの。 !mvnil !wait30 !mvシシトの部屋 @100 なるほどね・・・。 卑怯かもしれない・・・か・・・。 @202 ああ・・・。 @1 "冬村を奪うための布石"・・・ それを実際にやっちまったことが、 未だに心にひっかかってる。 だから俺は、そのことを全て シシトに白状した。 @100 う〜ん・・・。\s じゃあ、もしもの話だけど・・・。 冬村さんのことがなかったら、 リョウヘイは僕に何も言わなかった? @200 いや・・・。 むしろ、もっと早く言っていたな。 @100 でしょう? リョウヘイはさ、 物事の繋がりが見えちゃったから、 戸惑うことになったんだと思うんだ。 @1 物事の繋がり・・・因果関係か。 確かに、シシトとセトがくっつけば冬村が どうなるか・・・なんて考えには、 簡単にたどり着くもんな。 @100 多分、僕も同じ立場になったら、 きっと同じように考えていたと思う。 @102 だから、卑怯じゃない・・・ とは言えないんだけどね。 @202 そうか・・・。 @1 やっぱり、卑怯だよな・・・。 @100 でもさ、リョウヘイは僕らの事を 色々と考えてくれたわけだし・・・。 "僕らのことを手助けしようとしたら、 それが卑怯な考えとも結びついてしまった" んだよね? それで、戸惑って、躊躇した・・・。 @200 ああ。そんな感じだ。 @100 だったら、もう気にしなくても 良いんじゃないかな? もしそれが"冬村さんをものにするために 僕らの事を手助けした"んなら、 完全に卑怯だけどさ・・・ リョウヘイはそうじゃないし、その考えと 向き合って、悔いたんだよね? @200 そうだな・・・。 @202 俺にしちゃあ、随分と小さいことで 長く悩んじまったけど。 @102 たまにはそういうことも良いんじゃない? @100 あれだけ複雑な立場に居て、 結構苦労したんだしさ。 それくらい、許されると思うよ。 僕はあの時、僕の背中を押してくれた リョウヘイに感謝しているし・・・ リョウヘイがそれだけ悩んだのは、 それだけ冬村さんの事を想っている証拠・・・ そうでしょ? @202 なっ・・・。 @102 ほらほら、照れちゃって〜。 @202 う、うるせーっての! @100 まあ、とにかくさ・・・。 真っ直ぐに頑張れ。リョウヘイ。 @200 ・・・ああ。 @102 ・・・で、いつ告白するんだい? @202 ああ、それだけどよ・・・。 !mvnil !wait30 !mvアルバートの部屋 @410 不安、なんだ・・・。 告白するの・・・。 @402 どうして、ですか? 岸先輩とは随分良い感じなのに・・・。 @410 私、シシト君に告白して失恋してから、 それほど経ってないじゃない? @402 あ・・・。 @410 だから、軽い女だなって思われないか、 不安で・・・。 @400 でも・・・。 本気で好きなんですよね?岸先輩の事。 @410 うん。好きだよ。 岸さんのお陰で、 私は直ぐに立ち直れた・・・。 そして、いつの間にか岸さんの事を、 好きになって・・・。 @402 だったら・・・。 @410 でもね・・・。 だからこそ、"もしふられたら"・・・ って考えると、なんだか怖くて・・・。 あの時、私を支えてくれた人・・・ 今も、心の支えになっている人だから。 だから・・・失うのが、怖いの・・・。 @400 でも・・・気持ち、伝えたいんですよね? @410 うん。 @404 だったら、勇気を持ちましょう! @402 私は、臆病だったせいで、シシト先輩と 長い間、すれ違ってしまいました・・・。 あの時、冬村さんがさり気無く背中を 押してくれなかったら、もっと長い間、 すれ違い続けたかもしれません・・・。 失うことが怖いということも、 よくわかります・・・。 でも、勇気を持って想いを伝えなきゃ、 後悔するんだって学びました・・・。 @404 だから、勇気を出してください! @410 勇気、か・・・。 @403 それに・・・"あの日"は、 女の子はいつもより勇気が出る日ですよ? @412 そう・・・だね! 怖気づいたまま何もせずに後悔するより、 思い切って前に進まなきゃね! @403 そうですよ! !mvnil !wait30 !mv住宅地 @200 それじゃあ、またな。 @100 うん。またね、リョウヘイ。 @0 !mv !se(Action)学内歩き !wait5 !se !wait20 !se(Action)学内歩き !wait5 !se !wait20 !se(Action)学内歩き !wait5 !se @100 ・・・ふぅ・・・。 @102 両想いなのは明白なのに、 なかなかくっつかない人たちって、 端から見たらこんなにじれったいんだね・・・ !mvnil !wait30 !mvマンション街 @410 今日はありがとう、犬山さん。 お陰で頑張れそうだよ。 @404 はい! 私も私で頑張りますから! @412 うん。 @410 それじゃ、またね。 @404 はい! それでは失礼します! @0 !mv !se(Action)学内歩き !wait5 !se !wait20 !se(Action)学内歩き !wait5 !se !wait20 !se(Action)学内歩き !wait5 !se @402 はあ・・・。 両想いなのは間違いないのに、あと 一歩をなかなか踏み出せない人たちって、 端から見ると結構じれったいですね・・・。 !mvnil @1 僕(私)達もそうだったのかな・・・? @0 !bgm !wait60 St.Valentine Day !v28=2 !v36=2 !wait45 !bgm静かな時 !mv海岸公園 @410 ふう・・・。 @1 穏やかな潮風が吹く、静かな海岸公園。 人が少なくて、雰囲気も良い場所だって、 犬山さんに教えてもらった。 ちょっと寒いけど、 確かに、二人きりになるには丁度いいかも。 そして今、私はここで、 岸さんが来るのをドキドキしながら待っている・・・。 もうすぐ夕暮れ時。\s シチュエーションは最高。 後は、用意した、手作りのチョコレートを、 私の想いと共に渡すだけ・・・。 だから・・・頑張れ、サユキ。 @0 !mv !se(Action)学内歩き !wait5 !se !wait20 !se(Action)学内歩き !wait5 !se @1 一つの足音が聞こえ、私は振り返る。 @200 おまたせ。 @410 岸さん・・・。 @412 来てくれて、ありがとう。 @200 いえいえ。 @410 ・・・・・・。 @200 ・・・・・・。 @1 西の空は赤く染まり、 太陽と水平線の距離は近づく。 その光景に、静かに見入る、私と岸さん・・・。 ・・・\sなんてね。 本当は、最初になんて言ったらいいのか わからなくて、沈黙しちゃっただけ なんだけどね・・・。 でも、こういうロマンティックな雰囲気に 浸っているのも、良いと思う。 これで岸さんが、口説き文句の一つでも 言ってくれたら・・・ なんて、欲張りな想像をしてみたり。 でも・・・。 やっぱり、私から想いを伝えたい。 失恋した日に、私を支えてくれた、 感謝の気持ちと・・・ "あなたのことが好き"という気持ちを。 @410 岸さん・・・あの・・・。 @1 そっと、綺麗にラッピングした チョコレートを取り出す。 @412 これ・・・ @1 さあ、チョコレートは差し出した。 でも、義理チョコと勘違いされないように、 想いをのせた言葉も添えましょう。 @412 私・・・岸さんが、好きです。 ・・・受け取ってくれますか? @1 私のチョコレートと、想いを。 @200 冬村・・・。 @1 そっと、岸さんの手が重なる。 そして・・・。 @0 !bgm !mv !mvnil @1 柔らかく包まれる感触と共に、視界が暗転。 !wait60 !mv海岸公園 !bgm黄昏 @412 わ・・・・・。 @200 俺も・・・冬村が好きだ。 @1 冬村に、"好き"って言われた時、 全身を喜びの衝動が駆け巡った。 そして、気づいたら・・・ 冬村の事、抱きしめてた・・・。 @412 もう・・・急に抱きしめるんだから・・・。 @202 わりい。 @200 なんか、嬉しくて、つい・・・な。 @1 あの時とは違う衝動だけど・・・ 腕の中にある柔らかな温もりは、同じもの・・・。 @412 でも、よかった・・・。 無事に想いが伝わって・・・。 @200 なんか、先を越されちまったな・・・。 そのうち俺から告白しようと思ってたのに。 @1 でもまあ・・・良いか。 @412 それなら、岸さんの"リョウヘイマジック"で 口説いて欲しかったな・・・。\sなんてね。 @1 リョウヘイマジックって・・・。 @202 あのな・・・。 あれは"知っていること"じゃなきゃ、 使えねーっての・・・。 @200 冬村の口説き方知ってたら・・・ とっくに、冬村を口説いてたって。 @412 ――! @200 ・・・冬村? @1 急に、強くしがみついてきて、 少しだけ驚いた・・・。 ・・・どうしたんだ? @412 今の・・・ 何気に、凄い口説き文句だよ・・・? @200 そ・・・そうか・・・? @1 そんなつもりは無かったんだけどな・・・。 @412 もう・・・。 @200 ・・・って、冬村・・・? @1 冬村の頬に流れる、水の雫。 でも、その表情は・・・ 俺の好きな、"あの笑顔"・・・ ずっと、俺に向けて欲しいと思っていた、 冬村の、あの笑顔・・・。 @412 嬉しすぎると・・・ 涙が出ることも、あるんだね・・・ @1 "天使の涙"・・・ 今の冬村をみていて、 そんな言葉が頭に浮かんだ。 それくらい・・・綺麗だと思った。 ・・・独り占めしたい。\s ふと、そんな想いが湧いてきた・・・。 @412 岸さん・・・ ちょっと、苦しいよ・・・。 @202 あ・・・。わ、わりい。 @1 いつの間にか、 腕に力が入っちまってた・・・。 @412 もう・・・。 でも、もう少し・・・ このままでいさせてね・・・。 @200 ああ・・・。 @0 !mvnil @1 それから俺達は、夕陽が沈みきるまで、 そのままでいた。 ちなみに 冬村から貰ったチョコレートは、 とても、甘かった・・・。 @0 \s \f[20]\>Silhouette Note.恋話シリーズ \<\s\>Valentine Story\<\s \>\f[24]あの日の涙 天使の涙\<\s THE END !bgm !bgs