#夢見る大地 永遠の翼 Scene1〜3 by飛鷹 !v27=1 !wait30 !bgm[追加]真なる決戦 !wait60 @1 そこにあるのは、無限の空間。 そこを照らすのは、 無数に散らばる、世界の輝き。 そして……\s そこを満たすのは、 激しくぶつかり合う、二つの闘気。 ゲート予備空間は、今、 宿命を賭けた闘いの場と化していた。 圧倒的な力を誇る、真なる魔王と、 ただの人間である、村上シシトの。 @0 @950 ええい、この死に損ないが!!\s いい加減にくたばれ!! !se(Action)ミス !wait3 !se(Shooting)撃破C @1 「うぁぁぁああああ!!!」 強靭な肉体を持つ魔王の強打は、 シシトを紙屑の如く殴り飛ばす。 @950 はぁ……\sはぁ……。\s 今度こそ、やったか!? @1 力の差は、あまりにも大きなものだった。 魔王の発揮した全力は シシトをいとも容易く、地に捩じ伏せたのだから。 それが、勝負を決めたかに思えた。 だが…… @100 くっ……。\s はぁっ……\sはぁっ…… @1 シシトの不屈の闘志は奇跡を呼び、 それを覆そうとしていた。 @103 まだ……\sまだだ!! @950 な、何故だ!!\s 何故またしても、貴様は立ち上がる!? @103 僕は、負けるわけにはいかない!! 僕に力を貸してくれた皆の為にも……\s 全てを賭けて、お前を倒す!! @1 仲間の想いを受け、\s力を貰い、\s蘇ることで。 立ち上がるたびに勢いを増す、シシトの力。\s 徐々に追い詰められ、焦れる魔王。 もう既に、\s勝敗は見えていた。 @950 ぐぅぬぅぅううう!! 貴様が何度でも立ち上がるのならば…… その身体が決して動けぬよう、 砕け散らしてくれるわ!! 再生など不可能なように。\s かつて貴様が、我が身体を貫いたように! @103 !! @100 …………\s来いよ。 "それ"は、僕には通じない。 !se(Action)跳ね @950 ほざけ、雑魚が!! !se(Action)跳ね @103 ならば、身を持って見極めろ! @1 両者、空を翔けるかの如く、亜空間を駆ける。 真っ直ぐに。\s ひたすら、真っ直ぐに。 宿敵を倒さんと、交錯の瞬間に……\s 闘いに終止符を打たんと、最後の一撃として…… 文字通り、全てを賭けて―― !se(Action)ミス @950 \f[30]死ねぇえええ!!! !se(Action)ミス @103 \f[30]これで終わりだ!!! !se(Shooting)撃破C !bgm @1 ――――\s正面衝突 勝敗は、\s決した。 @0 @950 何故……\s 我のドラゴンクローを、見切れた……? @100 …………\s簡単なことさ。 @1 トドメのカウンターを魔王に突き刺したまま、 シシトは淡々と語る。 @100 ドラゴンクローは、僕の切り札。\s 故に、その弱点も知り尽くしている。 しかも、お前はドラゴンクローを 使うことをほのめかした。 なら……\s そこにカウンターを叩き込むことは、 簡単にできるさ。 @950 そう…………\sか…………。 我が、夢……\s 我が願いは……\s叶わず……か………… @1 その科白を最後に、魔王は力尽き、 ゲート予備空間の\r[塵,ちり]と化した。 @100 でも……\s…… 流石、に……\s堪えた、な…… @0 !wait30 !se(Action)ドゴン @1 そして、シシトも、その場に倒れた……。 @0 !wait60 魔王との戦いは、ここで幕を閉じた……。 だけど……\s この話の始まりは、ここから。 !wait60 \>  Silhouette Note.\<\s\> After Ending story.\<\s \f[36]\>  夢見る大地 永遠の翼 \>Scene1:\<\s\> 彼の隣 !wait50 !v5=1 !mv住宅地 !bgm../SE/(Action)学内歩き !wait10 !bgs../SE/(Action)学内歩き @1 魔王にボロボロにされてしまった シシト先輩の姿を探し、 速く早くと、ひた走る。 胸にあるのは、焦りと不安。\s 無事で居て欲しいという願い。 そして……\s罪悪感。 @441 シシト先輩……\s 無事でいてください!! !wait30 !bgm !bgs !mvnil !wait30 !mv住宅地 !bgm../SE/(Action)学内歩き !wait10 !v38=1 !bgs../SE/(Action)学内歩き @1 道に残った血痕を辿り、 どれくらい走り続けたか……。 そんなに長く走ったわけではないのに、 やけに苦しい…… 一歩進むたびに、 焦りと不安は膨らみ続け、 胸を圧迫しつづける。 血痕の数は、シシト先輩が それだけ死へと近づいた証なのだから……。 だから……\s 私が苦しくてたまらないのは、 全力で走り続けているからじゃない……。 !wait30 !se../BGS/(環境)心拍 @441 !! @1 更に駆けた先に、血痕の終着点を見つけた。 そこにあったのは、 大の字になって倒れている、シシト先輩の姿。 @441 シシトセンパーイ!!! !bgm !wait40 !bgs @1 やっと、辿り着いた……。\s だけど、シシト先輩が無事かは、わからない。 @441 シシト先輩!\sシシト先輩!? @1 早く、無事であることを確かめたくて、 私は、無我夢中で呼びかけた。 @830 落ち着け。シェルティーよ。 @730 大丈夫ですよ。\s シシトさんは、無事ですから。 @440 あ…… @1 そう言われてようやく、 シシト先輩の傍にいる方々に気付いた。 必死になりすぎていたのか、 周りが見えていませんでした……。 @440 無事……\sなんですか? @730 はい。\s 激しい闘いでとてもお疲れですが、 何も、問題はありません。 @441 で、でもっ!\s シシト先輩は、酷い怪我を負って―― @440 ――?\s 怪我が……\s治ってる……? @1 改めて先輩の様子を見てみると、 流血も、目立った外傷も無い。 服は、ボロボロですが……。 でも……\s本当に、無事……なんです、ね? @0 @1 「ん……」 @440 シシト、先輩……? @1 目を、覚ました……? @0 !mv !wait20 !bgm黄昏 !wait30 @100 …………\sセト。 @1 あ……。\s 私の正体…… やっぱり、バレてましたか……。 @100 魔王は、倒したよ……。 だから……安心して。 君が、あいつに殺されることは、 無いから……。 @1 その優しい微笑みと共に呟かれる囁きは、 私の胸にあった焦りと不安を和らげ…… その言葉に見える気遣いが、 なんだか、とても……\s嬉しかった。 @100 リクレールさん……。\s これで……大丈夫、なんだよね? @730 はい。\s 魔王はシシトさんのお陰で消滅しました。 @732 シシトさん……。\s本当に……\s 本当に、ありがとうございます。 @100 ううん。\s 皆の力があったから勝てたんだよ。 @440 …………。 @832 シシトぉん\wh 約束通りチューしてあげる〜\wh @104 こらっ!やめなさい!! @842 人間の姿でもダメ〜!?(瞬間変身) @104 ダメなものはダメ!! @440 …………。\s やっぱり、今も、モテてるんですね……。 @102 え……? @440 あ、いえ……\sなんでもない、です。 @100 ……? @1 先輩は、気付いていないよね……。\s 私の気持ち、なんて……。 !bgm @0 !bgm夜の静けさ @100 あ……そうだ。セト。 魔王に人質に取られていた人が、 君の家に閉じ込められているんだ。 今から助けに行きたいんだけど…… 良いかな? @440 あ、はい。\s大丈夫です。 @730 では、早速行きましょうか。 @830 シシトが助けに来ることを 待っているだろうからな。 @100 そうだね。 @440 …………。 !mvnil @1 シシト先輩の助けを待っている人……か……。 !bgm @0 \s 犬山家の地下室―― !wait50 !se(Action)重いドア開け !mv倉庫内部 @100 スケイルさん、居る? @811 え……?\s その声は、シシトさん……? @100 良かった……。\s 無事だったんだね。スケイルさん。 @440 人質って、 スケイルさん、だったんですね……。 @0 !bgm黄昏 !wait30 @811 シシトさん……\s 無事だったんですね……。 @100 うん。\s 大分遅くなったけど、助けにきたよ。 @811 ありがとうございます……。 シシトさん……。 @440 …………。 @1 この人も、シシト先輩の事が……。 @440 私、上で変身を解いてきます。 出る時になったら、 声をかけてください。 @1 今は、私は居ない方がいい、よね……。 !mvnil !wait30 なんだか……\s ちょっと、悔しいけど……。 \s @1 …………\sシシト先輩は本当に、 色んな人から好かれているんですね……。 リクレールさん……\sスケイルさん……\s 冬村さん……\sクロウさんも…… でもそれは、不思議なこととは思いません。 シシト先輩は実際に、 色んな人を助けてこられたわけですから。 今回の事件では、 リクレールさんや、スケイルさんを…… そして……\s 私も、シシト先輩に助けられた……。 もし、魔王が倒されなかったら、 次に殺されていたのはきっと、私ですから……。 思い起こせば、シシト先輩に助けられたことは、 今回だけに限らない。 私は、昔も……\s それも、何度も助けられていた……。 そんなシシト先輩に憧れを抱き、 尊敬するようになったのは、 いつのことだったでしょうか……。 そして……\s尊敬や、憧れの感情が、 恋しさ、愛しさに変わりはじめたのは、 いつだったでしょうか……。 でも…… それにも関わらず、私は……。 !v35=1 @0 !wait40 !mv住宅地 @100 それじゃ、僕らは帰るね。 @1 スケイルさんを抱え、リクレールさんらと共に、 シシト先輩は帰路につこうとしていた。 だけど……\s 私はまだ、肝心なことを言ってない……。 @402 あの、シシト先輩……。\s 少しだけ、待ってください。 @1 これだけは、ちゃんと言わないと……。 @100 うん?\sどうしたの?セト。 @402 ええと……\sその……。 ごめんなさい!!シシト先輩!! @1 深く頭を下げて、 精一杯の謝罪の言葉を。 @100 …………? @102 セトに謝られるようなことって、 何かあったっけ? @402 ありますよ……。 私は、親の仇として、 シシト先輩を倒そうとしたんですから……。 @1 それは、一歩間違えていたら、 取り返しの付かないことになるほどの過ち。 魔王に簡単に騙されてしまった私は、 この手で、シシト先輩を……。 想像しただけで、背中を悪寒が走る。 なんて、とんでもないことを、私は……。 それなのに…… @100 ああ。それなら別に気にしてないよ。 @102 セトは、魔王に騙されていただけだし…… それに、そもそも悪いのは魔王であって、 セトじゃ無いわけだしね。 @100 だから……\s そんなに謝らないで。 @402 シシト、先輩……。 @1 あまりにもあっさりと、赦されてしまった。 まるで、子供の悪戯を赦すかのように……。 @100 それに……\s セトにも、感謝してるんだ。 僕らを追おうとした魔物を、 食い止めてくれたでしょ? それに、魔王も……。 だからさ。 むしろ、僕からセトへ、 ありがとうを言うよ。 @402 そんな……。\s お礼を言うべきなのは、私の方です。 シシト先輩……。\s 本当に、ありがとうございます。 @1 私の事を、赦してくれて……\s 助けてくれて…… @100 …………\sうん。 怪我、お大事に。 @402 えっ…… @1 気付かれていた……? 魔王から受けた怪我は、 余計な心配をかけないようにと 隠していたのに……。 @100 それじゃ、またね。 !bgs../SE/(Action)学内歩き @0 !mv !wait20 @1 そして、私が何かを言う前に、 シシト先輩達は、帰って行きました。 私は、その姿が夜の闇に紛れ、 見えなくなるまで、ずっと見つめていました。 !bgs !mvnil @0 \s @1 改めて、シシト先輩は凄い人だと思いました。 もし、お互いの立場が逆だったら、 どうなっていたでしょうか。 私は……シシト先輩みたいに 赦せる自信は、ありません。 例えば、あらぬ誤解から、 私が、先輩に殺されそうになったら……。 きっと私は、傷ついて、怯えてしまう……。\s 誤解がとけても、警戒してしまう……。 そして、表向きは赦すことが出来たとしても、 心の中ではそのことを 引きずってしまうでしょうから……。 でも、シシト先輩は、 本当の意味で私を赦してくれた。 そんなことができる人は、 シシト先輩をおいて、他に知りません。 だからこそ尚更、 私はシシト先輩を尊敬し、憧れるんです。 そして……\s更に、シシト先輩のことが……。 @0 @1 シシト先輩の隣に立ちたい……。 隣に立つに相応しい人間に……\s 女に、なりたい……。 そう強く思うようになったのが、今でした。 ライバルは、多いですけどね……。 !bgm @0 \s !wait60 \>Scene2:\<\s\> \r[絵画,おもいで] !wait60 @1 あの事件から少し時が流れ、 日々は落ち着きを取り戻しはじめました。 私は、自分の思いを叶える為に、 一歩、前へと踏み出すことを決意しました。 !wait60 !v5=0 !bgm安らぎ !mvシシトの部屋 @730 ――と、言うわけで。 @734 セトさんは正式に、魔法少女として 活躍していただくことになりました。 @404 皆さん、どうぞよろしくお願いします!! @100 うん。よろしく。 @830 ところで、女神様。\s サポートはどうするのですか? 現状では、サポート要員は我のみ。 魔法少女二人に対して、 明らかに足りないのですが……。 我が犬山セトにつくという手も 確かにありますが…… @832 私はシシトから離れたくないの〜\wh @402 …………。 @1 本当に、モテモテですね……シシト先輩。 @730 それについては、セトさんとシシトさんは、 コンビとして活動してもらうつもりです。 二人一緒なら、クロウだけでも 十分サポートできるでしょう。 @100 なるほど。\s それじゃ、頼りにしてるよ、セト。 @404 お役に立てるよう、精一杯頑張ります! @402 ……と言っても、 私はまだまだ弱いですけどね……。 @1 生身のシシト先輩にも 勝てないくらいですから……。 でも、\sシシト先輩とコンビというのは、 素直に嬉しかったです。 もっとも、肝心なのは、 これからどう頑張るか……ですけどね。 @734 セトさん。 私もあなたのこと、頼りにしてます。 シシトさんと一緒に、頑張って下さいね。 @403 はいっ。 ありがとうございます。 @1 リクレールさんの笑顔って、とても綺麗……。 それに、不思議と惹きつけられる感じがします。 …………\sシシト先輩の隣にその笑顔があったら、 とても似合うでしょうね……。 私には、できないな……。\s あのような素敵な笑顔は……。 …………\s今度、笑顔の練習をしようかな。 @730 さて、今後のことなんですが……。 まずは、マジカルパレスの跡地から、 残った物資をこちらに送るよう 既に手配してあります。 と言っても、残っていた資材などは 僅からしいですが……。 次に、マジカルステッキの職人さんから、 もうすぐ新しいステッキが完成すると 連絡を受けました。 @734 これについても、既に予約しておきました。 シシトさんが魔法少女ナナシとして 復帰するのも、いよいよ間近ですね。 @100 随分手際が良いですね。 @732 シシトさんが変身した姿を、 早く、実際に見てみたくて……。 @102 それが目的なんですか。 @833 …………。 @400 そう言えば私も、先輩の変身した姿を 直に見たことはありませんね。 @403 写真を見た限りでは、 なんだか可愛いみたいですけど。 @102 あはは……。 はぁ……。\s またあの格好になるのか……。 @1 あ……\s 男の人としては、やっぱり 可愛いといわれても嬉しくないのかな……? @730 そろそろ手配した物資の方は 届く頃なんですが……。 @0 !mv !se(Action)カチャッ !wait15 !se(Action)カチャッ @1 リクレールさんがそう言った直後、 窓を叩く音が聞こえました。 @730 あ、来ましたね。 !bgmテレフォンショッピング @850 コケーコケコケコ! (ちわー!マジカル宅急便でーす!) @400 鳥……? @1 窓のところに居たのは、 見慣れない姿形の一羽の鳥でした。 ……唐揚げにしたら、美味しいかな? @102 セト。 この鳥はマジカル通販の行商人だから。 @403 え!?\sあ、は、はい! べ、別に唐揚げにしたら美味しいかな? なんて思ってませんから!! @102 …………思ってたんだ。 @732 セトさんも、ワイルドなんですね……。 @851 (ガクガクブルブルブル) @833 …………。 @100 でも、フェザーって 宅急便もやってたんだ? @850 コケーココココケー (通販だけだと経営が厳しいんですよー) @102 なるほどね。 @402 どこの世界も、大変なんですね……。 @100 ところで、荷物は? そんな小さな身体じゃ、 たいして運べそうに無いみたいだけど。 @850 ココココケーココー (それなら、今出しますぜーダンナ) @830 シシト、セト。\s 少し下がったほうがいいぞ。 @100 …………? @402 …………? @850 コケーコケーココー (マジカルパレス跡地からのお届け物……\s これですね。) @1 フェザーさんは首にかけた小さなバッグを ごそごそとしていますが、 そこに一体何が入っているんでしょう? @850 コケコー (では行きますよー) コケッ! (それ!) !se(Action)爆発音 @0 @104 うわっ!? @401 ほえッ!? @1 フェザーさんが何かを投げたと思ったら、 いきなり爆発が!? @102 い、一体何が……? @402 何でしょ、う……? @1 爆発の余韻が収まったところで、 何かが投げられた先を見てみる。 するとそこには…… @104 なんか、大量の荷物が現れたぞ!? @734 凄いでしょう?\s これがマジカル急便なんですよ。 @830 運ぶ時は小さなカプセル状になっている。\s 故に、フェザーでも楽に輸送できるのだ。 @402 なんだか、マジカルというよりも、 ○イポイカプセルみたいですね……。 @850 コケーコケコココー (それじゃ、これで失礼しやーす) @734 どうもご苦労様です。 @1 なんだか慌しいうちに、 フェザーさんは颯爽と去っていきました。 トリの唐揚げ……。 @102 …………。 !bgm @0 !bgm安らぎ @730 それでは、荷物も届いたことですし、 早速整理していきましょう。 クロウ、手伝ってくださいね。 @830 はい。 @100 あ、僕も手伝います。 @400 私も手伝わせてください。 @734 二人とも、ありがとうございます。 !mvnil @0 \s @1 それから暫く、物珍しいアイテムなどを 見つけては時々手を止めたりしながらも、 私達は荷物の整理を進めました。 先輩の写真を見つけた時は、 リクレールさんに焼き増しを頼もうかと 悩んでみたりも……。 @133 ←ちなみに、こんな写真でした。 @1 可愛くて、カッコイイですよね。 @0 @1 "あの絵"が見つかったのは、 大分整理が終わった頃のことでした。 !v5=1 @0 !mv !wait40 !mvシシトの部屋 @100 …………\sん?\s これは……。 @1 シシト先輩は突然作業を止めて、 手に取った何かをじっと見つめ始めました。 @400 シシト先輩。何を見つけたんですか? @100 あ、セト。\s 今ね、この絵を見つけたんだ。 @400 これは……。 @1 手渡された絵画は、 随分と古そうなものでした。 ですが、立派な額縁に入れられており、 損傷は随分と少ないですね……。 きっと、大事に保管されていたのでしょう。 そして、絵そのものはというと……。 @400 凄い……。 @1 まずは、その一言に尽きました。 そこに描かれていたのは、二人の男女。 左側には、自信に満ちた瞳で前を見据え、 剣を構えながら駆け出す男性の姿が。 その背中には、翼がありそうな……\s そんな印象を受けました。 @100 この人には、白い翼が似合いそうだよね。 @400 やっぱり、先輩もそう思います? @100 セトもそう思ったんだ? @400 はい。\s とても大きな翼が描かれていても、 全く違和感が無さそうです。 @100 そうだね。 ところでさ、この女性って…… @402 リクレールさん、ですよね……? @1 後光が差し、神々しさ溢れる祈りの姿。 絵を通しても、そこにある大いなる力を 肌で感じ取ることができそう……。 全体としての構図は―― "神の大いなる加護のもと、 戦いに身を投じる一人の男性" ――ですね。 とても壮大で、力強い迫力と神々しさが この絵には凝縮されていました。 !se(Action)ドア開け @730 お二人ともお疲れ様です。\s そろそろ終わりにしましょう。 @100 あ、リクレールさん。 @730 あら、その絵は……。 @1 私達が見ていた絵を手に取り、 リクレールさんはじっくりと見つめ始めました。 !bgm @0 !bgm黄昏 @732 懐かしいですね……。 @1 絵を見つめるリクレールさんの表情は、まるで "大事な宝物に、再び出会えた"――と 言っているように見えました。 @400 あの……\s その絵に描かれている女性って、 リクレールさんですよね? @730 そうですよ。 この絵は、私の思い出の品なんです。 @732 遠い昔の……\s 遠い世界での、大切な…… @100 じゃあ、この\r[男性,ひと]は…… @730 彼は、その世界の人々を救う為に、 私と共に戦った英雄達の一人です。 @731 でも……\s残っているのは、 この一枚だけのようですね……。 @100 他にも、あったんですか? @730 はい。\s あと2枚あったのですが……。 @1 ということは、その2枚には、 他の英雄の方々が描かれていたのでしょうか。 そして…… その誰もが、リクレールさんにとって、 大切な人、だったのでしょうね……。 @731 仕方ないですよね……。 あのようなことがあったわけですから、 一枚残っていただけでも奇跡ですし……。 @1 そう仰ってはいますが、 落胆の色が隠しきれていないリクレールさん。 @100 …………。 @402 …………。 @1 思い出の絵画を無くしたのは、 やはり、相当ショックなんでしょうね……。 @730 それにしても、何の因縁でしょうか……。 彼らが戦った相手も、 "魔王"と呼ばれる者だったんですよ。 @402 魔王って…… @100 まさか…… @730 いいえ。 あなた方が戦った魔王と 彼らが戦った魔王は、少し異なる存在です。 強靭な存在だったことは、 どちらも同じですけどね。 彼らが英雄と呼ばれる所以は、 魔王を、苦しい戦いの末に倒し、 人々を守りぬいたから、なんですよ。 @731 ただ……。 @100 …………?\s ただ……、なんでしょう? @730 あ、いえ……。\s なんでもありません。 @402 …………? @1 今、少しだけ垣間見えた、寂しげな表情……。 それは、思い出を失った悲しみとは違う 何かが隠れているように感じました。 その何かを察することは、 できませんでしたが……。 でも……。 @403 あの……。\s 魔王を倒したシシト先輩も、 英雄の一人になるんでしょうか? @734 勿論ですよ。 @732 シシトさんは……魔王に、二度も勝った。\s 本当に、立派な英雄です……。 @403 やっぱり、そうですよね。 @1 英雄、か……。 私……とても凄い人を 好きになってしまったんですね……。 例え、英雄ではなくても、 この気持ちに変わりはありませんが。 @102 英雄、ねぇ……。\s なんだか、実感が無いよ。 @100 それに、僕が勝てたのは、 皆の力があってのことだし。 @730 人々の支えを受けて戦ったのは、 絵画の彼らも同じですよ。 それを受けとめ、 勝利へと至ることができた。 だからこその英雄、なんです。 @102 う〜ん……。\s やっぱり、僕が英雄っていうのは、 なんだかピンとこないよ。 @731 そうですか……。 @1 しょんぼりするリクレールさん。 やはり、リクレールさんにとってのシシト先輩は、 英雄、なんでしょうね。 例え、シシト先輩にはその気がなくても。 !bgm @730 さて…… !bgm安らぎ 今日はもう、終わりにしましょう。 @734 荷物整理を手伝ってくださり、 ありがとうございました。セトさん。 @403 いえ、これくらい何でも無いですよ。 @730 家へ帰ったら、ゆっくり休んでください。 でも、魔物の気配にだけは 気をつけてくださいね? @404 了解しました! @100 あ、セト。\s 少し待って。 @400 なんでしょう? @100 家まで、送るよ。 @403 え!? @1 そこまでしてくださるなんて、優しい……。 @403 で、でも、ご迷惑じゃ……。 @100 いや、構わないよ。 それに……\s 少し、気になることがあるんだ。 @402 …………? @1 随分と真剣な面持ちのシシト先輩。 一体、どうしたのでしょうか……? @730 …………。\s わかりました。 では、二人とも、気をつけて。 @830 シシト。 我もついていくぞ。 @100 うん。その方が助かるよ。 @400 …………。 @0 !bgm !mv !mvnil !wait40 @1 一抹の予感―― シシト先輩たちの様子から、 私もようやくそれを感じました。 でも…… シシト先輩は、 何を感じたのでしょうか……。 @0 \s \>Scene3:\<\s\> 予兆 !wait50 !bgm夜の静けさ !mv住宅地 !bgs../SE/(Action)学内歩き !wait30 @1 いつの間にか日は暮れていて、 町を包むのは夜の闇。 といっても、今日は五月晴れだったので、 月と星たちのお陰で空は明るいです。 もっとも……\s 今は、それを楽しめるほど ノンキな雰囲気では無いですけどね……。 @402 シシト先輩……。 もしかして、魔物が近くにいるんですか? @100 いや……\s 確かにそんな予感はするんだけど、 ちょっと、確信が持てなくて……。 @830 珍しいな。シシト。 いつもだったら、もっとはっきりと わかるはずであろう? @100 うん……。\s いつもなら、そうなんだけど…… 今回のは、やけに\r[曖昧,・・]なんだ。 @830 やはりか……。 @833 実は、我も自信が持てずにいたのだ。 @102 ああ、やっぱり。 @402 じゃあ、私を家まで送るというのは……。 @102 まぁ、確かめがてら、ではあるね。 @100 でもさ…… もし、セトが変身していない時に 不意をつかれたら、危ないでしょう? @403 あ……。 @1 だから、先輩は……。 きっと、そうするのが普通だと考えて、 先輩は行動に出たのでしょう。 それでも、心配してくれたという事実が 私には嬉しくて、少しだけ、くすぐったい。 !bgm !bgs @100 それに…… @1 そこで、足を止めるシシト先輩。 @100 もし、これが魔物の気配だとしたら、 今までとは何かが違う可能性が高い。 @830 …………\s近いな。 @402 ……っ! !bgm[追加]闇夜の死線 @1 雰囲気が……僅かに、変わった。 それに合わせ、私達は警戒の意識を高める。 @100 これが一体何なのか…… 確かめるには、格好の機会だ。 セト。 すぐに変身できるよう準備を。 @404 了解です! @840 我は既に変身済みだ。 @102 相変わらず早いね。 @402 いつの間に……。 @100 さて……。 僕の勘だと、この道を南へ真っ直ぐ 進んだところに、何匹かいる。 @840 我も同感だ。 @1 やはりシシト先輩は、 魔物退治においても先輩ですね。 私には、そこまで察知できませんでした。 経験の差……なのでしょうか。 @103 じゃ、行くよ! @404 はい! @0 !mv !se(Action)学内歩き !wait2 !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait2 !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait2 !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait2 !se(Action)学内歩き !wait3 !se !se(Action)学内歩き !wait2 !se(Action)学内歩き !wait3 !se !mvnil @1 シシト先輩に続いて走りつつ、 私は変身を済ませた。 !wait40 !mv住宅地 @103 居た!! @441 やはり、魔物!! @960 グルルルル……。 @1 そこに居たのは、魔界の猟犬と 姿形がよく似た魔物達。 数は4匹。\s 群れをなして行動しているようです。 ただ、知性はあまり備えていなく、 本能で行動しているような気配がします。 @840 一気に片付けるぞ。 @103 セトと僕で2匹ずつ!\s クロウはサポートをお願い! @840 了解! @441 了解です! @0 !mv !mvnil !mv住宅地 !se(Action)跳ね @441 いきます! \f[32]波動!! !se(Shooting)カノン @1 群れの中央へ、牽制の一撃。 !se(Action)跳ね @960 \c[1]グォッ!? !se(Action)跳ね \c[2]グルッ!! @1 狙い通り、分断に成功。 左に跳んだ2匹に狙いを絞り―― @441 \f[32]雷光!! !se(Action)雷光 !wait4 !se(Action)雷光 !wait4 !se(Action)雷光 @1 放たれる稲妻! !se(Action)跳ね @960 \c[1]グルァッ!! @440 !! @1 一匹はそれに怯まず、 シェルティーに飛び掛る。 !se(Action)ミス 振りかざした鋭い爪はシェルティーに迫り―― !se(Action)跳ね @441 ハッ! @1 ――しかし、空を切る。 対し、バックステップしたシェルティーは 体勢を整え !se(Action)跳ね @960 \c[1]ガァッ!! @1 追い縋る魔物に対し―― @441 \f[32]波動!! !se(Shooting)撃破C @1 ――\s零距離発射。 魔物を派手に吹き飛ばした。 @440 お次は―― !se(Action)跳ね @960 \c[2]グォァアッ!! @441 ――横っ!? @1 虚をつかれた。 怪しく光る牙が シェルティーを襲い―― !se(Action)跳ね @840 それっ!! !se(Action)殴打 @960 \c[2]グオッ!? @1 届く直前、 クロウのとび蹴りで妨げられた。 @840 よし! シェルティー、トドメを! @441 はいっ! !se(Action)跳ね @1 ひと跳びで距離を詰め―― @441 \f[32]波動!! !se(Shooting)撃破C @1 ――\s零距離で叩き込む。 シェルティーが相手した2体は、 これで片付いた。 @441 フォローありがとうございます! クロウさん! @840 ……1対1は大分できるようだが、 複数相手は、まだ不慣れのようだな。 シシトの戦いを見習うといい。 @440 は、はい。 @1 まだまだ、ですね……。\s私は。 もっと、鍛錬を積まないと。 シシト先輩の足を引っ張らないように。\s シシト先輩を助けれるように。 @0 !mv !mvnil !mv住宅地 !se(Action)跳ね !wait3 !se(Action)跳ね @1 \c[3]「ガァウッ!」    \c[4]「ゴァア!」 2匹同時の襲撃―― !se(Action)学内歩き !wait3 !se @100 よっ―― @1 半歩で避け @103 シャッ! !se(Action)殴打 @1 掌打! 一匹が姿勢を崩した隙に―― @960 \c[4]グルォオ! !se(Action)ミス @1 もう一匹の追撃を回避し @103 だりゃあ!! !se(Shooting)撃破C @1 カウンター叩き込む! @100 !? @1 その魔物は消えゆくも、 手応えに違和感を感じるシシト。 しかし、それに気を取られること無く、 残りの一匹へ―― !se(Action)跳ね @103 ドラゴン…… @1 トドメを―― @103 \f[32]クロー!! !se(Action)ミス !bgm @0 @1 刺せなかった。 @100 なっ!? @1 ドラゴンクローは確かに、 魔物を捕らえていた。 しかし、\r[すり抜けた,・・・・・]。 一方の、その魔物はというと、 @960 \c[4]グルゥゥ…… @1 確かに、そこにはいた。 だが……\s姿が、薄い。 そして―― @960 \c[4]グゥゥ…… !v29=2 @260 @1 そのまま、姿が消えた。 まるで、最初から 存在などしていなかったかのように。 @100 …………。\s 一体、なんなんだ……? @1 シシトのその呟きは、 何も無い闇へと吸い込まれるのみだった。 !mvnil !wait30 !bgm夜の静けさ !mv住宅地 @440 シシト先輩。 @100 あ、セト。\s そっちはもう終わったんだ? @440 はい。\s それで、先輩の戦いを見てました。 やっぱり、先輩は強いですね。 @102 いや、それほどでもないよ。 そっちの方が早く片付けたわけだし。 @1 う〜ん……。\s 謙遜、なんですかね……。 それはともかくとして…… @440 それで…… 何か、気付いたことはありますか? 私には、普通の魔物にしか 見えなかったんですが……。 とはいっても、 姿が消えたのは気になりましたけど……。 @100 セトは魔物に打撃による攻撃は してなかったんだよね。 @440 はい。 行った攻撃は魔法のみです。 @100 じゃあ、これには気付き辛いか……。 @840 シシト。\s 我は一撃入れたのだが、やはり……? !bgm @100 うん。 あいつらへの打撃に、 手応えを感じなかった。 !bgmサスペンス @840 やはりか……。 @440 どういうことですか? @100 例えていうなら、 幻を相手に戦っているような感じ。 殴った感触がしなかった。\s 空気を殴るよりは、あったけど。 @440 それでも、無いにかなり近い……? @100 うん。 それから、あいつらには、 存在感というものが無かった。 @440 存在感、ですか。 @100 普通の魔物だったら、 威圧的な気配を感じるんだけど…… あいつらのそれは、随分と弱かった。 魔物独特の気配も、ね。 @440 じゃあ、先輩達が魔物の気配に対して 自信を持てなかったのは……。 @100 多分、そのせいだね。 もっとも……\s戦っている最中も、 やつらの存在はやけに曖昧だった。 そして…… 最後に残ったやつに関しては、 "存在そのものが消えた"ように感じた。 あれが完全に消えたとき、 最初から存在しなかったようにすら見えた。 @440 では、そもそもあの魔物達が弱かった という可能性は? @100 う〜ん……。\s 無いわけではないけど、かなり低いね。\s といっても、僕の経験則だけど。 @840 だが、我も同感だ。 @100 とりあえず…… これらの理由は、結局、わからなかった。 あいつらの本質が何なのか……。\s 今後もまた、ああいうのが 現れるのかどうかも……。 @440 …………。 @100 ただ……\s あいつらが現れた原因については、 一つ、心当たりがある。 @440 それは、なんでしょうか? @100 魔物召還装置。 @102 あれは本当に、 全く壊れていなかったのかな?って @843 そ、そう言えば、前にロボが派手に 壊そうとしていたな。 @840 作戦上、仕方ないことではあったが……。 @440 不具合が出ている可能性は、 確かにありますね。 @1 でも……本当に、 そんな理由だけなんでしょうか……。 @100 ……今回の原因は、 そんな単純じゃないだろうけどね。 @840 …………。 @440 …………。 @1 "何かが既に、始まっている……。" 今回の遭遇は、私達にそのようなメッセージを 残していったのかもしれません。 @0 !mv !bgm !mvnil !wait60 \sこれより招かれるのは、夢の入り口―― !wait60 !bgm !bgs