#Another End of Lost Jerusalem.きしんだ欠片 by飛鷹 !v27=1 !wait60 あれから時は流れ、季節は春を迎えた。 人々は別れを悲しみ、出会いを楽しみ、 目まぐるしく変わる世界を生きていく。 だけど、僕は、そんな世界の中で、 一人、取り残されていた……。 !wait60 \> Another Ending Story of Lost Jerusalem.\<\s \f[36] きしんだ欠片 !wait30 !bgs(環境)波の音 !wait30 !mv海岸公園 !wait30 @100 …………。 @1 スケイルさんと別れてから、4ヶ月経った。 海は太陽と共にその輝きを増し、 波がどこからか桜の花びらを運んでくる。 ……ここに通うことは、あれからも、 ずっと、僕の習慣になっていた。 この場所は…… スケイルさんと出会った場所だから……。 @0 @1 会いたい……。 何度、そう思ったことだろう。 数えたら、きりが無い。 いや……。或いは、一回きりかもしれない。 ずっと、途切れることなく、 会いたいと思い続けていたから……。 @100 …………。\s また、一枚流れてきたね……。 @1 波間に浮かぶ桜の花びらを、 そっと拾い上げる。 一体、どこから流れてきたのだろう……。 拾わなかったら、 どこへ流れていくのだろう……。 ……なんだか、スケイルさんに似ている、と…… そう思った。 海に沈んだという\r[天空大陸,エルサレム]――\s それがどこにあるのか、誰にもわからない。 知っているのは、スケイルさんただ一人。 そして、スケイルさんは……\s そこへ、帰っていった……。 災厄を封じる、結界を施すために。 @100 …………。 @1 この海のどこかで、 スケイルさんは、眠っているんだろうか……。 本当に…… もう、会うことは、できないのだろうか……。 願わくば、もう一度―― いや……きっと、一度会えば、 今度は、またずっと居たいと願うだろう……。 本当は、ずっと居たかったというのが、 僕の本心だから……。 @0 !se(Action)学内歩き !wait60 @1 人気の無い海岸公園に、足音が一つ響いた。 なんとなく、そっちの方を向いてみた。 @580 村上シシト。 @100 ……ワルダさん。 僕に、何か用ですか? @580 …………。\s お前に、会わせたい人が居る。 @100 え……? @1 それって、まさか……。 @580 ついてこい。 @0 !mv !se(Action)学内歩き !wait60 @100 …………。 @1 予感はすぐに、確信へ変化していった。 それと同時に、期待が膨らんだ。 会えるんだ、と……。 !se(Action)学内歩き @100 …………。 @1 逸る気持ちを抑えつつ、 僕は、ワルダさんについていった。 @0 !bgs !mvnil !wait50 \s !wait50 !v37=1 !mv警察署コンピュータ室 !wait20 !se(Action)学内歩き @100 …………。 @1 ワルダさんの研究所についた。 期待と、その期待が裏切られる不安が、 胸の中に渦巻いている。 @100 ワルダさん。\s 僕に会わせたいという人は……。 @580 待っておれ。\s 今呼ぶから。 @0 !mv !se(Action)学内歩き !wait30 @1 一枚の扉に近づいていくワルダさん。 その向こうに、居るのだろうか……。 @580 連れてきたぞ。 こっちへきてくれ。 @1 「はい。今行きます」 !bgs(環境)心拍 !wait30 !bgs @100 ――――!! @1 予感は、確信に変わった。\s 不安は、期待が飲み込んだ。 聞き間違えるはずも無い……。\s 今、聞こえた声は――!! !se(Action)ドア開け !wait30 ドアが開いた。 そこから、姿を見せたのは―― @810 @0 !mv !bgs(環境)心拍 !wait30 !bgs @100 ――――!! スケイル、さん……! @1 胸の中に、歓喜の嵐が吹き荒れた。\s ……でも、何か違和感を覚えた。 なんだろう……。 この、何かがきしむような感覚は。 @810 えっと……。 @811 は……\sはじめ、まして……? @100 え……? @1 嵐は、一瞬で止んだ。\s そして、何もかもが凍った……。 はじめ、まして……? 一体、どういうことだよ……? なんで、再会の挨拶が、 "はじめまして"なんだ!? ……いや、\s思い当たることは、一つだけあった。 ……確かめ、なくては……。 @100 ワルダさん……。\s これは、どういう、ことですか……。 @1 真実を問う僕の声は、 自分でも驚くほど震えていた……。 @580 これは、彼女の望んだことだ……。 例の天空大陸の件はよくわからんが、 あれから数日後、スケイルはここに来た。 そして、身体を人間にすると共に、 記憶を消すことを頼んできたのだ。 @100 なん、で……。 @580 生まれ変わりたかった、そうだ。 何もかも忘れ、生まれ変わった自分になり、 お前さんに会いたい、と……な。 @100 …………。 @1 同じだ……。\s 初めて、スケイルさんと出会った時と……。 あの時のスケイルさんも、 記憶を失っていた……。 はっきり聞いたわけじゃ無いけど、 望んで忘れていたことも、気づいていた……。 今も、また……\s スケイルさんは、望んで、自らの記憶を……。 @811 あの……\sシシト、さん……? 何故……泣いているのでしょう……? @100 …………\sなんで、だろう……。 @1 もう……僕自身にも、わからなかった。 !mvnil !wait50 心の中が、ごちゃごちゃになって……\s どうしようもなく、涙が流れ続ける……。 でも…… これが、スケイルさんの望んだ、物語の結末……。 だから………… @0 \s \s \>This is Another Ending Story of Lost Jerusalem.\< !bgm !bgs